読書日誌
2015’4〜6月

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15'06'30 修羅の門 第弐門14 (著)川原正敏 <amazon>
 THE APEX決勝戦は陸奥九十九と姜子牙との戦いとなった。圧倒的スピードと身の軽さで九十九の技をことごとく受け流す姜子牙。一方九十九は戦いの中で、自分を壊してしまったケンシン・マエダとの戦いを思い出していく。
 決勝は順当な組み合わせだが、ようやっと第一部からのつなぎの話が出てきた。第一部終了時に九十九がどう戦ったか、そしてその結果はどうなってどう壊れたのか。その辺が全く語られないままここまで引っ張ってきたが、やっと続編っぽくなってきたかな?
15'06'27 海嘯 (著)田中芳樹 <amazon>
 モンゴルから興り強大な帝国を作り上げたフビライ汗の元はついに大陸のかつての帝国宋を打ち負かした。都を落ち延び、再起を計る王族と、宋にあくまで忠誠を誓う残存兵達。その中で最後まで抵抗を続ける文天祥の活躍を描く。
 宋に殉じた文天祥を中心に、滅び行く帝国の終焉を描く作品。意欲の高さは認めるが、物語としてはまとまりのなさがネックとなって、ちょっと読みにくいという問題があり。
 著者の作品にはかなり思い入れは高いものの、読んだのは10年以上ぶりになるんだな。
15'06'24 KEYMAN6
わらいなく(検索) <amazon> <楽天>
 一連のキーマン事件黒幕がネクロの息子フランクだと分かったものの、その力の前に全くの無力であることを痛感させられるアレックス。ネクロも去り、それでも自分に何か出来る事は無いかと道を模索するが、キーマンの秘密の一端を知ってしまったアレックスにはさらなる過酷な運命が…

 前巻ラストでぐわっと盛り上がったが、事件そのものはあっさりと終了。そしてここから警察を首にされるわ、社会的信用度をはぎ取られるわ、更に命を狙われるわで、アレックスの受難が始まってる。物語の先が見えない具合だ。
15'06'21 魔聖の迷宮 グイン・サーガ133 (著)五代ゆう <amazon>
 ミロクの聖都ヤガで囚われの身となったフロリーを救うべく、イェライシャの助けを得たスカールとブランは神殿に潜入する。だが清貧を旨とするはずの神殿の中の乱れっぷりに驚かされることになる。地下迷宮に迷い込んでしまったブランがそこで見たものは…
 ヤガを舞台に、これまで不思議と物語に絡んできた初めて主人公として活躍することになる。地下迷宮で出会うキャラがみんな「七人の魔道師」で登場したキャラってのが面白い。一応ちゃんとつながりを持たせた訳ね。
15'06'18 テラフォーマーズ1
貴家悠 (検索) <amazon> <楽天>
橘賢一 (検索) <amazon> <楽天>
 西暦2599年。人類の移住をかけ、数世紀に及ぶテラフォーミングにより緑なす大地へと変貌した火星に降り立った調査船“バグズ2号”。だが、人類の希望を込めたこの地は、既に人類のものでは無かった…
 アニメ版の方を観た後で原作を読んでみた。アニメ版は、観てる間は結構面白かったし、演出も良かったが、実際原作を読んでみると、何か大切な部分が欠けたままという感じ。実際この第1巻は本編の前、劇中で語られていた先の上陸が描かれていて、この話がないと本編の方も締まりがなくなってしまう。展開もなかなか良し。
15'06'16 遺稿 (著)立川談志 <amazon>
 癌を患い、声帯を取って声が出なくなってしまった著者が、死の直前まで新聞連載していたエッセイをまとめたもの。
 なんせ著者自身が病で寝っぱなしなので、新しい出来事はほとんど何も起きず、そのためお見舞いに来てくれた人たちとの思い出とか、大好きな映画や食い物屋の話とか、むかしやったやんちゃとかが中心となっている。ただ、エッセイの末尾が「俺はもう駄目。本当だ」という言葉が胸に来るな。
15'06'12 げんしけん17 二代目の八 (著)木尾士目 <amazon>
 斑目に対してその心を打ち明けた波戸は、やはり斑目を好いているというスーと共に斑目のアパートを訪れ、ヴァレンタインのチョコを手渡す。一方いきなりのモテ期に入ってしまった斑目は混乱の中にあり、果たしてどう対処すべきかを悩んでいた…
 他にいくつかのミニストーリーがあるが、話の中心は斑目へと移り、その混乱した心を描くのがこの巻の中心となる。まさか男に告白されたり、キャバクラに行ったりと、大人の階段を着実に上ってるようで。本当に童貞を捨てる一歩手前まで来ていたけど。
 オタクであっても、この世界との関わりは勿論あって、そこで“恋愛”を拡大して描くのが目的なのだろう。初期の頃とだいぶ内容が変化してるけど、これはこれでよろしい。
15'06'10 渚にて (著)ネヴィル・シュート <amazon>
 核を用いた大三次世界大戦により汚染されてしまった地球。それでも被害の少ない南半球では、未だ人類の営みは続いていた。大戦時太平洋を航行しており、現在オーストラリアに寄港しているアメリカの原子力潜水艦スコーピオン艦長タワーズ大佐は、アメリカから謎の通信が入っているという連絡を受けるのだが…
 『渚にて』(1959)の原作だが、やはりじっくり書ける分、小説の方が切実度が高い。逃れ得ぬ死に対し、どう死ぬかでは無く、どう生きるかということをじっくり考えて描いているようでもあり。
15'06'06 ハチミツとクローバー10 (著)羽海野チカ <amazon>
 右手に大怪我を負ってしまい入院中のはぐみ。帰国した森田はそんなはぐみに寄り添うことを誓う。そんな森田の思いを受けたはぐの決断。そして他のメンバー達も、一人一人自分の道を歩み始めていく。
 これで最終巻となるハチクロ。第1話からの懸案事項とも言えるはぐみは誰を選ぶのか?という事案に決着がついたが、こんな終わり方をするとは思ってなかった。ただ、この終わりだと、これは一応の着地点であり、実際の決着はつけられてない。まだまだいろんな問題がこれからも彼らには起こるだろうし、まだまだ始まったばかりだという感じもあり。
 まあしかし、竹本が脱落した以上、はぐと森田という二人の天才がくっつくのが当然と思ってたんだが、はぐが修平を選んだというのが意外なところ。これまでいつも一緒にいながら、完全にメンバーから離れた存在かと思い込んでいたが、実はちゃんと主人公達の一員であったというのがちょっとしたどんでん返し。これも最初から考えていたとすれば、とにかく上手く作られてる。
15'06'05 床下の小人たち (著)メアリー・ノートン <amazon>
 イギリスの古い田舎にある古風な家。その床下には小さな人間の一家が住んでいた。ポッド、ホミリーの夫妻に、その一人娘のアリエッティ。彼らは家の住人に気づかれぬよう「借りぐらし」をして生活していたが、アリエッティは狭い家の中だけでなく外の世界を見てみたいという思いを強く持っていた。そんな時、この家にやってきていた男の子にその姿を見られてしまったアリエッティだが…
 映画『借りぐらしのアリエッティ』(2010)原作。世界中で読まれている児童文学の一冊で、映画と基本の物語は同じではあるが、童話にしてもちょっと話が間延びしてるのと、中途半端な終わり方をしていて、今ひとつすっきりしない。多分それは行間を読ませる書き方をしている割に、それが上手く機能してないってところに一番の問題があるのではないだろうか。映画でも感じたところではあるが、読後感が妙にモヤモヤする。
15'05'30 アオイホノオ13
島本和彦 (検索) <amazon> <楽天>
 小学館に送ったホノオの原稿はギリギリで救われ、一次審査を通って担当も付くことになった。そのことで有頂天になるホノオ。だがその一方では、DAICONIIIで大成功を収めた岡田斗司夫は、このフィルムを最大限に利用しようと画策しており、それに巻き込まれる形となった庵野と赤井は…

 一応本作は、ついにホノオのペンネームが島本和彦となり、小学館に認められたこと。複数の女性との絡みもあったりと、ホノオについて色々と進展があった話なのだが、あまりのタイムリーぶりで、全部岡田斗司夫に取られてしまった。
 あくまで、急場を凌ぐためにという理由付けで販売したDAICONIIIのビデオがあまりに大儲けになってしまい、それで欲をかいて…という感じ。いくらでも腹黒く描くことができるが、それを回避したおかげで余計腹黒く見えたりして…
 ちなみに、このDAICONIIIのビデオだが、故郷の友人が持っていたのだが、この値段は驚異だよなあ。今やYouTubeで無料で観られたりするけど。あと、この時、手塚治虫が作っていたという「海底超特急マリン・エクスプレス」は今度発売されるようだが…手塚治虫 24時間テレビ スペシャルアニメーション Blu-ray BOX 1978-1981
15'05'27 冥き稲妻 炎立つ4 (著)高橋克彦 <amazon>
 前九年の役によって安倍氏は滅ぼされ、経清の息子清衡は清原の一族として育てられた。だが清原氏の頭領となった義兄の真衡に嫌われて敬遠されてしまう。密かに源義家と結び、反乱の機会を伺うことになるのだが、弟の家衡の反乱に巻き込まれてしまい…
 奥州藤原氏を作り上げた藤原清衡を描く第二部。正直、経清に3冊も使わず、こちらをメインにして2巻ずつにした方がバランス良かったんじゃないかな?成り上がり物語はやっぱり読んでいて盛り上がる。
15'05'23 ハチミツとクローバー9 (著)羽海野チカ <amazon>
 金儲けに奔走してきた森田兄弟だが、その目的は天才技術者であった二人の父親にあった。父の工場を乗っ取った会社そのものを買収して復讐を完遂する二人。一方、日本でも学園祭に湧く美術学校でも大きな事件が…
 ここまで様々なパターンの物語が展開してきたが、その中で最も重い内容になってる。これまで森田が金の亡者のように稼いできた理由が明らかになったが、森田が奴隷のように映画作りをさせられてきたのも全てこの伏線だったか。しかし、復讐が出来たのは良いにせよ、それが終わってしまった後に何が残る?と言う部分まで含めると、非常に重い。最初からこの物語展開にする予定だったんだろうな。
15'05'21 魔法科高校の劣等生4 九高戦(下) (著)佐島勤 <amazon>
 何者かによる九高戦会場への干渉を尻目に順調に競技は進んでいった。そんな中、アクシデントによって出場不能になった一科生の代わりに魔法による直接戦闘“モノリス・コード”に出場させられることになった司波達也だが…
 上巻も読みにくかったが、輪をかけて読みにくい。それでやってることが主人公が強い!で終始で内容が薄い。ストーリーそのものが悪いとは思わないが、これだったら半分以下の紙面で出来てしまう。意地で一気読みしてみたが、とても疲れた。
15'05'17 修羅の門 第弐門13 (著)川原正敏 <amazon>
 THE APEX準決勝戦。膝の故障を押してリングに上がる飛田高明と、未だその奥が見えない姜子牙の対戦は、姜子牙の圧倒的な優位のまま進んでいった。だが勝利をあきらめない飛田は最後の一手に出る。
 展開上、決勝が姜子牙であることは明かだし、その通りに話は進んでいくが、高田の最後の意地がなかなかよし。やっと見せ方が良くなってきた感じだ。エンジンの再始動がかかるまで時間かかりすぎてるよな。
15'05'13 魔法科高校の劣等生3 九高戦(上) (著)佐島勤 <amazon>
 毎年恒例となった日本全国に9高ある魔法学校の学校対抗戦が行われることとなった。一高でも強い魔法力を持ち、得意種目のある司波深雪は選手として登録されたが、その達也もCAD調整の裏方として登録されることになった。だが今年の九高戦は最初から波乱含みで、会場に向かう一高のバスが何者かに襲われ…
 兄妹の入学から少し時間が経ち、学校同士の対抗戦が行われる。ハリポタで同じような話があったので、その真似と言ってしまえばそれまでだが、物語は結構単純な割に単語の羅列と主人公の特異性ばかりが延々と語られるので、読んでいて疲れる。
15'05'09 はじめの一歩110
森川ジョージ (検索) <amazon> <楽天>
 鷹村のWBA・WBC統一戦の前哨戦で間柴の試合と千堂が試合が組まれた。それぞれ世界を相手の対戦だったが、同じ控え室となった二人の仲は険悪そのもので、ついに喧嘩を始めてしまった。怪我を負いながら試合へと赴く二人だが…

 前巻で一歩の覚悟が問われていたはずなのだが、話はそのまま間柴と千堂の試合になだれ込む。それで試合前に喧嘩して大怪我を負ってしまうというのだが、そんな事をする必要性あったのか?
 …いい加減俺も付き合い良いよな。
<A> <楽>
15'05'05 七千年の祈り アクセル・ワールド9
川原礫 (検索) <amazon> <楽天>
 加速研究会が作ったISSキットを持ったバーストリンカー達によってなぶり殺しにされそうになったアッシュ・ローラーの姿を見たハルユキのシルバー・クロウは、自らの意思で災禍の鎧クロム・ディザスターを装着してしまった。彼らを瞬殺したハルユキは、溢れる破壊衝動を加速研究会へと向けるのだが、そんなハルユキの前に立ちはだかる者がいた…

 2巻で伏線が与えられ、ここまで続いてしまった“災禍の鎧”編が完了。無事鎧は本来の“ディスティニー”へと戻って隠された。あと、アッシュ・ローラーの正体が明らかにされるのだが、ある程度予想が付いていた通り。著者の狙いは単なるハーレム系か?
15'05'01 ハチミツとクローバー8 (著)羽海野チカ <amazon>
 原田デザインで働き始めた山田は、真山の理花に対する思いを見せつけられることになる。そして理花も又、確かに真山の思いを受け止めつつある事に…
 今巻は山田の恋の終わりと、ついに実った真山と理花の関係に焦点が当てられていく。三角関係から始まった物語が、少しずつ変化していく。まだ決着が付いた訳ではないが、一応この物語は打ち切り。見えないかもしれないけど、これから又少しずつ三人(+α)の物語は進んでいく。
 純粋な恋愛もので、これこそが少女漫画という感じではあるが、素直に読めてしまうのが不思議と言えば不思議。
15'04'29 天地無用!GXP10
梶島正樹 (検索) <amazon> <楽天>
 海賊退治の功績を認められた山田西南以下守蛇化クルーは、バカンス星であるイムイムでの2週間の休暇をもらった。リゾート地での生活に、西南との関係の進展をもくろむ女性陣だが、そこに瀬戸、美守、林檎まで加わり…

 ほとんど丸一冊リゾート地での物語が描かれる話だが、当然の如く誰とも男女の仲の進展はなし。そういう意味ではややストレスのたまる作品ではあった。実は瀬戸は二人いたという前巻の設定も当たり前として描かれるようになってるけど、それが物語に絡むようでもない。まあ、むしろこの作品は設定の奥深さを読むためだけの作品だからそれで良いのか。
15'04'23 銀の匙10
荒川弘 (検索) <amazon> <楽天>
 エゾノーでの一年が終わり、八軒は少しずつ将来について考え始める。そのためにエゾノー卒業者を中心に起業できないかと考え、自分の思いを父にぶつけるのだが…

 なかなか上手くいかないこともあるが、着実に成長している八軒の生活が描かれていく。将来について全く考える事が出来ないが、ただ目の前にある事に妥協できないだけの少年が、いつの間にやら本当に大きくなっている。いや、そんな事よりも、将来が全く見えてないところから、起業へとつながる流れがとてもスムーズ。最初から著者はこの展開を考えていたんだろう。全く思いもしない新鮮な面白さだった。
 とは言え、ギャグもバランス良く盛り込まれているので、読みやすくて良い。特に前巻あたりから個性が極端に出始めた大川先輩の存在感が半端ない。
15'04'19 空への炎 炎立つ3 (著)高橋克彦 <amazon>
 藤原経清が安倍側についたことで源頼義と安倍との戦いは膠着状態へと陥った。それから時が経ち、頼義の陸奥守任期が終わろうとしたが、このままでは終われない頼義は安倍の傍系となる清原家の協力を取り付け最後の戦いを仕掛ける。味方の裏切りもあり劣勢に立たされる貞任と経清だが…
 いわゆる前九年の役の終結。ここでは完全に安倍側に立った物語展開となっているため、頼義は悪者となってしまっているが、大きな歴史から観るならば、これが鎌倉幕府へとつながる重要な布石でもある。まさにこれこそ判官贔屓なんだが…
15'04'16 ハチミツとクローバー7 (著)羽海野チカ <amazon>
 思わず自転車に乗って旅に出た竹本は、そこで宮大工の一団と出会い、そこで見習いのようなことを始めた。そんな竹本が見た景色とは…
 今巻はほぼ全編竹本中心に進んでいく。一応物語の主軸を担う主人公的な役割なのに、今ひとつ目立ったところがなかった竹本が、今回は一番の見所。不完全で何が見えなくても、それでも前に進むというその姿勢は青っぽさと共に、過去を思い起こさせてくれる。
 実際大学の頃ってこんな感情に動かされる事ってあるんだよな。一気に竹本に感情移入してしまった。
15'04'11 とらドラ!2 (著)竹宮ゆゆこ <amazon>
 お互いの恋を成就させるために同盟を結んだ高須竜二と逢坂大河。だが具体的な策が見つからないまま、ずるずると半同棲生活に入っていた。そんな二人の前に大河が憧れている北村祐作の幼なじみでモデルの川島亜美が現れた。表裏の激しい性格をしている亜美に振り回される二人だが、そんな亜美にも複雑な事情があって…
 新キャラの登場と、それに振り回される主人公二人の姿が楽しい話となった。痛々しい話になりそうな設定をうまくコメディにくるみ、読みやすい物語になってる。
15'04'07 西原理恵子の人生画力対決8 (著)西原理恵子 <amazon>
 約5年の長さに渡って続いた画力対決も最終巻。小林まこと、河原和音&アルコ、しりあがり寿&鈴木みそ&長尾謙一郎&村上たかし&葉月京&森川ジョージに加え、萩尾望都を迎えての画力対決の模様を描く。
 大先輩漫画家に言いたい放題で、大問題を起こしていたこの漫画もついに終わりか。この作品のゴールがどこにあるかと問われたら、多分それは萩尾望都。そう思ってたら、そのゴールが最後にやってきたか。
 これまでの作品では結構ライブビデオのものもあって、いくつか観させてもらったが、それも楽しかった。西原理恵子、普通に受け答えしてるって言うか、結構相手に配慮した発言なんだが、それが漫画になるとこれだけ無茶苦茶になるってのが面白い。
15'04'03 運命の連星 アクセル・ワールド8
川原礫 (検索) <amazon> <楽天>
 現実世界の皇居に位置する不可侵領域に飛び込んでしまったハルユキのシルバー・クロウと謡のアーダー・メイデン。誰もいないはずのそこには、何故かもう一人の謎のバーストリンカー、トリリード・テトラオキサイドがいた。礼儀正しい彼の協力で、この空間でも動くことが出来ることが分かり、内と外からの二面作戦での脱出作戦を立案することが出来た。一方、謎のISキットの出所を探っていたタクムは、逆にそのISキットに取り込まれてしまい…

 皇居からの脱出がメインと思われたが、物語の大部分はハルユキとタクムが拳を合わせてわかり合っていくという、二昔前の青春ものっぽいベタな話だった。でもそんなベタがとても心地良い。
 しかし、ここまで引っ張っておいて、ラストが「続く」ってのはなあ。よくここまで引っ張ったよ。