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ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪(1st)

ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪(1st)事典
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書籍

 

主な登場人物
話数 タイトル コメント DVD
第1話 過去の影
"Shadow of the Past"

  監督:J・A・バヨナ
  脚本:J・D・ペイン
      パトリック・マッケイ
 悪の象徴サウロンとの戦いから幾星霜。平和となった中つ国にエルフのガラドリエルは戦士としてサウロンの配下のオークと戦い続け、消えたサウロンの行方を追っていた。そんな折、エルフの上級王ギル=ガラドは敵は消えたと宣言し、ガラドリエルら調査隊にエルフの郷へ帰ることを命じる。

 劇場版『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚となる本作は、かつて中つ国で起こった多くの種族の連合軍と悪の帝国との攻防を描く事となる。完全なる平和が訪れたと思った瞬間に不吉な流れ星が現れたところで1話は終了となる。軽くホラー風味なのは監督がバヨナだから?
 劇場版でケイト・ブランシェットが演じた最も高貴なエルフとして登場したガラドリエルの若き頃の話で、長く戦士としてサウロンと戦い続けたという設定の人物。劇場版と較べてもまだ若いからか、とても過激な性格をしている。
 最初のサウロンとの戦いではサウロンが消えて戦争も立ち消えとなったが、その後の平和期がまず最初の舞台。長くサウロンの行方を追っていたガラドリエルが、何の手がかりも見つけられずに中つ国に帰ってきたところ、徐々に不穏な空気が漂うようになっていたという話。エルフ王の命令を無視して探索したためエルフの郷に強制送還されそうになったガラドリエルは送還船から脱走する。
 一方南方出身で同じくサウロンの手がかりを求めているエルフのアロンデイルというキャラが登場しているが、彼もエルフ王の命令によりお役御免とされたことに不満を感じている。
 そして隕石の落下を目撃した好奇心旺盛なハーフットの少女も登場してる。
 どうやらこの三人が中心となって話は展開するのだろう。
 ただ、ちょっと気になるのはガラドリエルがサウロン探しに躍起になっている理由がちょっと薄弱なのと、箱庭感が強いところだろうか。バヨナ監督は期待してる監督だが、これは合わないんじゃないかな?
 あと人間族にとってエルフ族はあまり良く思われてない描写があるが、その理由が今ひとつ分からない。いわゆるなろう小説でも人類による亜人種に対しての差別がよく描かれるが、これもその文脈だろうか?
<南のエルフは黒人が演じている。それで全く問題無いと思うけど、原作では出てこないのでトールキン原理主義者はどういう反応するかな?>
第2話 漂流
"Adrift"

  監督:J・A・バヨナ
  脚本:ジェニファー・ハチンソン
 サウロン探索の打ち切りが宣言されたその時、空から光が落ちてきた。それは一人の男で、そこに居合わせたハーフットの少女ノーリによって助けられた。一方護送船から逃げ出したガラドリエルはその海域を筏で下っていた人間たちに助けられる。そして引き揚げ命令は出たものの、オークの危機は去っていないと判断するアロンデイルは命令を無視して再び駐屯地へ向かう。

 前回ラストで流れ星が落ちたが、その中にいたのは人間だった。とても強い力を持つが、コミュニケーションが出来ず、彼を助けたハーフットのノーリと会話するのに苦労している。
 エルフの国へ向かう船から脱走したガラドリエルは一度人間たちの船に乗せられるが、その船は転覆してしまい、人間の一人で筏に乗ったハルブランドに助けられる。お互いにいがみ合いながら漂流。
 サウロン探索を中止したエルフは新しい世代に入る事を決意し、ドワーフとの交渉に入っている。ここでの中心は前回ガラドリエルにサウロン探索が終わったことを宣言したエルロンドだった。交渉は一見失敗してるが、少しずつ交渉は進んでいるようでもある。
 そして船から脱走したガラドリエルは人間によって助けられるが、お互いにいがみ合ってた。
 丸一時間使って話はほとんど進んでない。今のところ関わりを持つのは人間とエルフとドワーフ。種族ごとに反発しているのが前回より明確になったことくらいかな?展開がちょっとのんびりしすぎでは?
<隕石を目撃した少女の名前はノーリという。ホビット族にも同じ名前のがいたな。>
第3話 アダル
"Adar"

  監督:ウェイン・チェ・イップ
  脚本:ジェイソン・カヒル
      ジャスティン・ダブル
 ガラドリエルとハルブランドは西方の人間の国ヌーメノールの船によって助けられる。そこはエルフは歓迎されず、その処遇が決まるまで軟禁状態に置かれる。南方ではオークの一団に捕らわれてしまったアロンディルは、オークが何かを探していることを知るが、脱走できなかった。

 現時点では主人公は別の場所にいてお互いを知らないガラドリエル、アロンディル、ノーリ、エルロンドの四人だが、それ以外に王族達の思惑が絡んでいく感じ。主軸が分かったのでレビューもしやすくなってきた。
 ガラドリエルの方は大きな船に助けられたのは良いが、エルフを嫌う国に連れて行かれてしまう。歓迎されておらず、処刑されそうになるが、なんか彼女の存在が不吉な予言に適合しているそうで、殺されそうになってる。エルフに同情的な船乗りのエレンディルから情報を得て、南方の王国に危機が訪れていることを知る。
 前回オークに捕まったアロンディルは奴隷のように働かされることになるが、他にも多くの民族がオークによって使役されており、エルフもその中にはいる。トンネルを掘るオークは何かを探していることが分かるが、それが何かは分からない。そこから脱出して人々に危機を伝えようとしているが、なかなか脱走できないまま。
 ノーリは移動中のハーフットの中でよそびとの存在がばれてしまって家族がつまはじきにされてしまうのだが、そのよそびとがノーリの家族を助けることになる。
第4話 大きな波"
"The Great Wave"

  監督:ウェイン・チェ・イップ
  脚本:ステファニー・フォルソム
      J.D.ペイン
      パトリック・マッケイ
 ヌーメノールに保護されたガラドリエルだが、エルフがやってきたときに滅ぶという予言によって歓迎されなかった。そしてそれを示すように天変地異が起こり始めている。一方南方国ではアロンディルはオーク王に引き合わされる。

 今回はガラドリエルが中心。彼女が保護されたヌーメノールはエルフ嫌いだが、その理由として、エルフと関わると滅ぶという予言があったのだとか。
 アロンディルの方は何故かエルフそっくりの姿をしているオーク王から人間との交渉の使者として解放を宣言される。最初に元々守護していた村へと向かったところ、そこで食べ物を探していたブロンウィンの息子テオを助ける。実はテオこそがオーク達が探していたものを持っていたことが分かった。それは前に偶然手にした剣の柄みたいなものだった。今もテオが持っている。
 エルフとドワーフの友好を願うエルロンドだが、ドワーフの鉱脈には貴重なミスリルが眠っていたことが分かった。ただ鉱山は落盤によって封鎖。
<ガラドリエルはヌーメノールの女王に同盟を働きかけるが、国の危機が近づいてることとサウロンには一見関係が無いので、その提案自体がおかしい。関係があるにしても話が飛びすぎてる。>
第5話 分岐点
"Partings"

  監督:ウェイン・チェ・イップ
  脚本:ジャスティン・ダブル
 ヌーメノールの助力を得る事が出来たガラドリエルは船でオークに侵略された南方国へと向かうことになる。一方当の南方国ではオークの勢力が増し、人々は次々と降伏していくが、アロンディルはエルフの当に籠もって徹底抗戦を主張する。

 ガラドリエルに関してはまだヌーメノールでぐだぐだやってる。そもそもヌーメノールはガラドリエルを追い払えばそれだけで終わるのに、国に留め置くか軍隊を付けるのかの二択になってる理由の説得力が薄い。
 アロンディルが守る南の国の人々は、かつて黒い剣を持っていたワルドレグの先導でエルフの言う事を聞きたくないと、次々にオークへ降伏してしまう状況。この中でテオの持つ剣が重要な意味を持つことになる。
 ハーフットの一家とよそびとは緑豊かな土地を目指して旅をしているが、逆に白く枯れた木々があるばかりで更に野獣が襲いかかってくる。それを追っ払うことでよそびとには何か超常的な力があることが分かったが、記憶を失った本人にもそれがなんだか分からないらしい。
 そしてドワーフの国に派遣されていたエルロンドだが、それはミスリルを発見させるためのものだったことが分かった。実はこの時代エルフの力は弱っており、力の復興のためにはミスリルが必要だったらしい。エルロンドは知らないうちにそれに巻き込まれていたらしい。そのことをドゥリンに告白したところ、快く協力してくれると言ってきた。ただしあくまで個人的に。
 前回同様話があんまり進んでない。もうちょっとスピード上げてほしいもんだ。
<ヌーメノールの船は爆発で沈んでいった。この世界には火薬があるらしいが、どの時代が設定されてるんだろう?>
第6話 奈落
"Udûn"

  監督:シャーロット・ブランドストーム
  脚本:ニコラス・アダムス
      ジャスティン・ダブル
      J.D.ペイン
      パトリック・マッケイ
 南方国では強大な力を持つオーク軍がアロンディルとプロンウィン率いる人間の村を蹂躙しようとしていた。そこに現れたのは、ヌーメノールから軍を率いたガラドリエルだった。

 主人公の二人ガラドリエルとアロンディルの二人のエルフが合戦の中でついにまみえる。これで話はもう一歩進むことになったが、まだまだ危機は続く。オーク軍を迎え撃つ村の人々も色々工夫はしてるものの、敵の数が多く、同じ村の裏切り者までいる。戦いの前にアロンディルはついにブロンウィンに愛を語るが、そのブロンウィンは戦いの中で重傷を負ってしまった。
 ガラドリエルによってオーク王のアダルを捕虜に出来たが、そこで彼はオークではなく純粋なエルフである事が分かった。かつてサウロンに忠誠を誓ったことでこのような姿になったらしい。ガラドリエルが尋問してサウロンのことを訊ねるが、アダルは一切それについて語る事はなかった。
 更に逃げたオークがテオの持っていた剣を用いて天変地異を引き起こしてしまう。
 今回は合戦のため、大変見応えがあるのと、主人公二人が出会うことでやっと物語として落ち着いた感がある。
 ただ、テオが持っていた黒い剣はオークのものになってしまった。そもそもこれを奪うことが目的だったので、勝ったとは言えない状況。そしてこの剣の力の一端が示されるが、それは岩に突き刺したら貯水池を決壊させてしまい、更にその水が火山に注ぎ込まれた結果、噴火が起きてしまう。とんでもない力だ。
<ヌーメノール軍が馬で進撃するのは見応えがあるが、ピンポイントでアロンディルの村に到着できたのが何故かという理由が欲しかった。
 死ぬほどの重傷を受けたブロンウィンだが、戦いが終わったら立って会話できるくらい回復していた。エルフの妙薬でもあるのかな?>
第7話
"The Eye

  監督:シャーロット・ブランドストーム
  脚本:ジェイソン・カヒル
 オークを撃退できたものの、黒い剣の力で火山が爆発し、多くの犠牲者が出てしまう。残された人々は集結し、ガラドリエルらを中心に新たな国造りを決意する。そしてエルフの存続のため、入る事を禁じられた山に入ったエルロンドは、そこで巨大な怪物を目覚めさせてしまう。

 前回の火山の引きから南方国は混乱中。ガラドリエルとアロンディルは残された人々を集めて負傷したハルブランドを立てて国造りを指導する。
 ミスリルがなければ程なくエルフは滅びるという事実を知らされ、かなり強引な手段でミスリルを得ようとするエルロンドは、その強引さが祟ってドワーフから追放処分を受けてしまう。付き合ったドゥリンも王位継承権を失ってしまう。
 そしてハーフットの移動先にも南方国の火山の噴火が影響を与え、行く先々で枯れた木々を見かける。よそびとがその木に触れたら一度枯れてしまうが、その後木々が復活している。あくまで不思議な力を使うというだけだが、彼を見張ってる人間がいることも分かった。
 生き残ったガラドリエルはテオを連れて移動するが、そこで色々なことを話している。兄だけでなく夫も戦で亡くしたとか初めての情報も出てきた。その中で若き航海士イシルドゥルが行方不明になってしまったが、これはおそらく引きだろう。
 ラストシーンでオーク王のアダルが火山活動によって交配した南方国をモルドールと名付けるシーンがあり。これで「ロード・オブ・ザ・リング」とつながった。
<ハーフットのみんなが見たのは枯れた木だが、斑に枯れてるようで、その理屈がよく分からない。火山弾にしては地面に穴も開いてないし。>
第8話 合金
"Alloyed"

  監督:ウェイン・チェ・イップ
  脚本:ジェニファー・ハッチソン
      D.J.ペイン
      パトリック・マッケイ
 エルフの国エレギオンにやってきたガラドリエルとハルブランド。怪我が癒えたハルブランドは、エルフ族がミスリルが無ければ滅びに向かうということを聞き、ミスリルのカケラを用いて合金を作るよう進言する。

 ファースト・シーズン最後の話。前回の7話で一応オチが付いたので、ここはセカンド・シーズンのための伏線がメイン。これでやっと本来の『ロード・オブ・ザ・リング』の設定と重なる部分が登場するようになった。
 まずガラドリエルが追い続けたサウロンの正体が分かる。実はガラドリエルと共に冒険をしてきたハルブランドだったというオチがついた。誰がそうであっても不思議ではないが、この人物は結構意外だったかも。ガラドリエルは自分の兄の敵と共に戦ってきたということで、相当ショックを受けていたようだ。正体を明かしたサウロンはガラドリエルを仲間にしようと誘いを掛けてくるが、ガラドリエルは当然拒否する。
 元はサウロンはモルゴスの部下だったが、先の大戦でモルゴスが死んだ時に一緒に消滅した。だがエルフの力が弱まったことで復活したという事らしい。オーク王アダルとはライバル関係にあったため、力を失った今の状態では戦いたくなかったようだ。アダルの支配するモルドールを奪うことがサウロンの目的の一つとなった。
 そのハルブランドはエルフにミスリルの合金を作るよう進言するが、その結果出来たのが三つの指輪だった。ここでタイトル回収が出来た。この合成が上手くいったため、エルフの力ももう少しだけ持続できるようになった。ちなみにここでは名前は明かされていないが、それぞれ風の指輪ヴィルヤ、水の指輪ネンヤ、火の指輪ナルヤと呼ばれている。
 正体がばれたのでサウロンは逃亡したが、今度はこの三つの指輪を狙う事になる。以降のシリーズの方向性がはっきりした。
 ハーフットと旅をしているよそびとは当初サウロン本人だと思われていたのだが、実は古代の大魔術師のイスタルだったことが分かった。記憶を失っていたが、少しだけ記憶が戻り、東の地リューンで全ての記憶と力を取り戻すことが出来ることを思い出した。ノーリはその冒険に同行することにする。セカンド・シーズンはそれもメインの話の一つとなるんだろう。
 そしてヌーメノールでは王が崩御。先の南方国での戦いで光を失った執政王女ミーリエルが帰還する。
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