第9話 |
謎の色気美女サクラ |
第5回Aパート 押井守:絵コンテ・演出 山本優:脚本
1981年11月18日放送 |
あらすじ |
ラムとの新婚生活(?)に疲れ果て、逃亡生活を送るあたる。マスクにサングラスという格好でラーメンを啜っていると、家出人捜索番組で変装した姿の自分の写真が公開される。ラーメン屋から逃亡したあたるはそこで謎の美女に衝突。発作に苦しむ彼女をかかえ、さらに逃亡。意識が戻った美女サクラから不運は呪いのせいだと言われ、巫女であるサクラからお祓いを受けることになる。だが、サクラの家であたる達を迎えたサクラの母親の顔は何と錯乱坊そっくりで、その不吉な符号に逃げ出そうとするあたる。しかし無理矢理御祓いをうけさせられる。ところがさくらの不調のため彼女の病魔がすべてあたるに取り憑き、逆にさくらは健康体に。元気になったサクラは半死のあたるを尻目に伯父さんの錯乱坊とにっこり笑い合う。 |
カラス |
ラムとあたるが回想シーンとはいえキスしていることに驚く。BDのラスト付近での当たるの態度から、ふたりは今までキスをしていないという風に記憶が修正されたのだろう。名セリフ「はらたまきよたま」初登場。しばらく押井演出が無かっただけに、違いがはっきり分かる回。 |
甘崎 |
冒頭のシーンでマスクかけたままどうやってラーメン啜るのかと思ったら、何とマスクにチャックが付いていた。この辺の妙な描写は実に押井演出らしい。さくらはアニメシリーズ中屈指の存在感を持つキャラクター。ただ初登場であるこの話では、声優の鷲尾真知子の声がキンキンと耳に付き、魅力は半減しているのが残念。「はらたまきよたま」とは、「祓い給え。清め給え」→「はらいったまっ、きよめったまっ」→「はらったま、きよったま」と変化する。実に良くはまった台詞であり、以降さくらの代名詞になる(BDでも「牛丼屋はらたま」と言うのが登場する)。この鷲尾真智子の登場により、以降の押井組と呼ばれる声優陣はほぼ「うる星やつら」に出揃う。描写と言い、設定と言い、シリーズ最初期中突出した作品と言えよう。 |