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野口晴康(監)
山崎巌
中西隆三(脚) |
| 川地民夫 |
| 山本陽子 |
| 桂小かん |
| 小高雄二 |
| 和田浩二 |
| 町田政則 |
| 雪丘恵介 |
| 弘村三郎 |
| 押見史郎 |
| 藤竜也 |
| 大谷木洋子 |
| 加原武門 |
| 山田禅二 |
| 河野弘 |
| 長尾敬之助 |
| 神山勝 |
| 杉江弘 |
| 伊藤浩 |
| 小柴隆 |
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| ★★★★ |
| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
| 4 |
4 |
3 |
4 |
4 |
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南海諸島の取材を命じられた雑誌記者の黒崎浩(川地民夫)はカメラマンの小柳糸子(山本陽子)と生物学助教授殿岡大造(小高雄二)と共に島のいくつかを回ることになった。オベリスク島と呼ばれる火山島に上陸した三人が入った洞窟には巨大な卵があって、島民の話ではガッパの卵だという。彼らの見守る前で卵は割れ、羽根のある爬虫類の子供が生まれた。思わぬ獲物に喜んだ黒崎はガッパの怒りを恐れる島民の反対を押し切って、日本へ連れて行くことにするのだが…
東宝によって始められた折からの怪獣ブームはそれぞれの映画製作会社を刺激し、各社からそれぞれ独自の怪獣映画が作られるようになった。その中で日活が作り出した本作は、他の怪獣映画が怪獣プロレス化していく中で、原点回帰と言えるほどの硬派な内容を持っていた。
科学万能主義および拝金主義により心を失った人間の思い上がり、大自然の驚異。そして子を思う親の気持ちは人間も動物も変わらない。と言う普遍的なテーマを盛り込み展開する物語は子供も大人も楽しめるように、そして問題意識を持ってくれるように。と言うスタッフの意気込みと見ることが出来る。
私がこの作品を見たのはまだ小さい頃だったが、内容に相当ショックを受けたことを覚えている。情け容赦なく人間を踏みつぶし、暴れ回る親ガッパの姿が一番だが、むしろどんなに危機が迫っていようとも、金儲けの道具を手放してなるか!と子ガッパを閉じこめようとする人の浅ましさが一番印象強かった。子ガッパの痛々しさと大人の欲望の浅ましさが相まって、強烈な印象を与えてくれたものだ。
DVD化もされたりしたが、実はそれ以降一度も本作は観ていない。30年も前の記憶だけで書いてるわけだが、改めてこの作品のことを思い出してこうやって書いていると、自分自身が色々な意味ですれてきてる事を思い出させる結果となる。
確かに子供心にあれだけ感心できたこの物語だが、実際にはこれがオリジナルというわけではない。そもそも『キング・コング』(1933)から、『地球へ2千万マイル』(1957)、そして『怪獣ゴルゴ』(1959)と言った海外物の特撮にはほぼ同じテーマのものが多くあり(と言うより、『怪獣ゴルゴ』のモロパクリ)、更にそれを日本的なものへと転換していった『モスラ』(1961)や『モスラ対ゴジラ』(1964)と言ったものにあったテーマを重いストーリー展開でみせようとしただけではないか?と言う陰口をききたくなるような物語展開だったりもする。
それでもそれらのテーマをこと日本という国の実情に合わせ、社会テーマに結びつけたのは本作のお手柄ではあり、怪獣ものに込めた思いというのも見ることは出来る。惜しむらくは、日活が最初に挑んだのがこういった大人向きの作品であり、時に子供用になった時代に作られたことで、その真価を発揮することが出来なかった事だろう。時期的にもう少し早かったら日活もこれ一本で終わらせようとは思わなかったのでは無かろうか?
それと本作はなんと言ってもラストで流れるガッパのコーラスが心に沁みる名曲。あの大音響で「ガッッパ〜〜〜」ってのは未だにはっきりと思い出せる。
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