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魔弾戦記リュウケンドー

魔弾戦記リューケンドー事典
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2006'1'8〜12'31 

 これまでほとんど特撮とは関わりを持たなかった松竹がテレビ用に作り出した特撮ヒーロー作品。メインの脚本に武上純希を招き、近年の特撮作品の要素を全て取り入れた作風となっている。

主な登場人物
鳴神剣二
リュウケンドー
(役)山口翔悟。代表作は本作。主にテレビで活躍。特撮では「ウルトラマンティガ」外伝でダイゴの息子ツバサ役を演じている。
 リューケンドーに変身する青年。正義感が強い熱い魂の持ち主で、剣道の達人でもある。表向きあけぼの署の新米警官。
不動銃四郎
リュウガンオー
(役)源。
 リューガンオーに変身するハードボイルド風の青年。剣二の先輩格にあたる。剣二によって「オッサン」というあだ名が付いてしまう。
天地裕也 (役)清水圭。
 S.H.O.T司令官。マイペースで鷹揚な性格をしているが、実はかなりの切れ者。表向きあけぼの署の掃除のおじさんをしている。
瀬戸山喜一 (役)宮城健太郎。
 S.H.O.T魔法エンジニア。古来の魔導書を読み解き、リュウケンドーらの新しい力を日々研究している。しかしその発言は基本的に推測が多いようだ。
左京鈴 (役)井村空美。
 S.H.O.T隊員でオペレーターを担当。普段はあけぼの署の受付をしている。剣二とは喧嘩友達のような間柄だが、徐々に互いを意識し合っていく。
白波鋼一
リュウジンオー
(役)黒田耕平。
 第三の戦士リュウガンオーに変身する青年。ぶらりとあけぼの町にやってきて魔物を狩るが、S.H.O.T.とは敵対の姿勢を取っている。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 これがヒーローだ

  監督:原田昌樹
  脚本:武上純希
 あけぼの町の警察に新任の鳴神剣二が赴任してきた。平和そのもののように見えるこの町は、実は魔物の大群が押し寄せており、その対応に追われていたのだった。
 基本的に登場するのは戦闘員ばかりで強い敵である恐竜のようなレプトリリックスは最後にちらっと登場するだけ。今回は全員顔見せ程度。
 一応これで主人公鳴神剣二がリューケンドーとなる過程が描かれてはいる。
 魔物は文字通り“魔法生物”なので、現代の日本の法律では取り締まれない。と言うことで、表向きS.H.O.Tは非合法組織。
 魔物が現実に出てくるのに、何となく誰も彼もほのぼのと見守っている辺り、本作の特徴がよく現れている。それで妙な脱力ギャグが展開していく。多分これが本作の持ち味となるのだろう。
 しかし、こう言っちゃ何だけど、脚本の武上氏のギャグ作品は今ひとつという問題が…東映特撮の異色作『超光戦士シャンゼリオン』を目指そうとしたのか?
<主人公の鳴神剣二はたまたま剣術の達人で、たまたま警官になってあけぼの町に赴任してきた。多分これはたまたまではない。という形に持って行くんだろうと思うけど、この展開を見る限り、本当にたまたまとしか見えないのが何とも。>
DVD1
<A> <楽>
第2話 燃えろ!炎になれ!!

  監督:原田昌樹
  脚本:武上純希
 撃龍剣に選ばれ、リューケンドーとなった鳴神剣二は改めてあけぼの町の警察に赴任することになった。だが、S.H.O.Tは通常の警察組織とは違うことを思い知らされる羽目に。
 敵はギガフラワー。土手に生えていた不思議な植物が巨大化し、人間を取り込むようになったもの。ファイヤーリューケンドーによって燃やし尽くされる。
 1話目に続き、ぬるい展開が続いている。日常が描かれるようになり、むしろ1話目よりも度合いが増してる感じ。戦いの描写も慣れてないのか、間延びしてる感じ。話が進んでいくと、それなりに観られるようになるんじゃ無かろうか?
<第2話にしてもう雑魚敵用になってしまったリュウガンオー。しかも戦いも押されっぱなしに見える。
 新しく装着されたファイヤーキーによりファイヤーリュウケンドーになり、ギガフラワーを燃やし尽くす。あれだけ派手に燃えていながら何故延焼がないのだ?>
第3話 走れ!百獣の王

  監督:川崎郷太
  脚本:猪爪慎一
 巨大機関車に乗ったジャマンガの幹部Dr.ウォームが現れ次々と住民をさらっていった。そんな中、自ら拳銃を撃って戦う二人の婦警を見かけた剣二はその姿に感動し、自らも戦いに身を投じる。
 ジャマンガの幹部Dr.ウォームが登場。そしてDr.ウォームが乗る機関車のような大きな装甲車が登場する。
 敵幹部の登場と、味方の獣王が登場してるのだが、全般的にぬる〜い音楽が展開し、なんだか大変ほのぼのした戦いが展開してる。これが味って奴だ。
<二人の交通課の婦警が登場するが、二人とも拳銃を持ってる。魔物に対抗するために所員全員に武器持たせてるのか?
 ブレイブレオンは獣の姿だけでなくバイクにもなるが撃龍剣から「とりあえずビークルモードと言え」と言われ、「とりあえずビークルモード」と言ってる。そのまんまか。
 劇中「なにすんのよケダモノ!」なる発言があり。狙ったにしてはちょっと外したか?
 ブレイブレオンの心を感じるのだ!という撃龍剣のアドバイスで内なる心の声に耳を傾けるリュウケンドー…運転中に脇見をしてはいけません。>
第4話 氷結武装!アクアリュウケンドー

  監督:川崎郷太
  脚本:武上純希
 ジャマンガの装甲車を倒して得たマダンキーはアクアキーであることが判明した。だがその調整の仕方が分からなかった。ファイヤキーのみで戦いを始めるリュウケンドーだが…
 敵はツカイマスター。位の高い使い魔で、一旦火炎斬りで倒されるものの、炎の能力を得て再戦。
 S.H.O.Tの装備が強くなればなるほどジャマンガの強さも上がっていくという事実が発覚。ジャマンガの目的は人間に恐怖を与えることだから、人間の強さに合わせているらしい。
 リュウケンドーに新しい装備アクアキーが加わった。
 この作品の常で妙にほのぼのしているが、新しいマダンキーについても、S.H.O.Tの面々が考える機能は妙に脱力するものばかりだし、S.H.O.Tとジャマンガの戦いをスーパーと肉屋のコロッケに例えてみたり。
<流石にフォーマットがない分、特撮部分はどうしてもちゃちくなる。特にミニチュア撮影は二世代ほど古い感じだ。
 剣二は撃龍剣とのつきあい方が分かってきたか、謎めいたことを喋る撃龍剣を冷静にいなすようになった…要するに撃龍剣は碌々ものを知らないと言うこと。
 ツカイマスターとの戦いは真っ昼間に始まり、いつの間にか夜になって、更に朝を迎えてる。そうそう長く戦ってるようには見えないけど、時間の経過を描くのは珍しい。>
第5話 あいつがライバルだ

  監督:辻野正人
  脚本:川崎ヒロユキ
 あけぼの町の住民が次々と「月が喋る」と言ってくる。あけぼの署の面々はこれを取るに足りないものとして一蹴するが、剣二の前に現れた小町は「強敵が現れた」と語るのだった。そして町には実際にジャマンガの大幹部ジャークムーンが出現する。暇をもてあましていたため、強敵出現をむしろ喜ぶ剣二だったが…
 敵はジャークムーン。ジャマンガの大幹部で、S.H.O.Tの動向を探るために警察関係者を次々に襲う。月に姿を変えることができ、それで町がパニックに陥った。やや古風なしゃべり方をするのが特徴。
 Dr.ウォームに続いての大幹部ジャークムーンが登場。名実共にライバルと称して言い強敵。そしてようやく小町の存在も明らかになった。やや説明的な話となってしまったが、こう言うのは必要だっただろう。
<猪突猛進タイプの剣二はとにかく単細胞で、ちょっとした挫折でもすぐに悟りを開く。昔のヒーローそのものだな。それでも、ポーズを決めたり、小町と話すたびに「アブナイ奴」と思われてしまうようだ。無理もないが。>
DVD2
<A> <楽>
第6話 一撃必殺ドラゴンキャノン

  監督:辻野正人
  脚本:川崎ヒロユキ
 S.H.O.Tが手に入れた新しいキーはリュウガンオー用の新たな必殺技ドラゴンキャノン用のキーだった。だがその威力にリュウガンオー自身が耐えられないため、まずはその体力をつけるために特訓が開始された。そんな時、あけぼの町には魔獣バルンガンマが現れ、町の人を次々に風船に変えてしまっていた。
 敵はバルンガンマ。アドバルーンに目が付いたような姿で空中に浮かび、目から出す光線に当たった人間を風船のように膨らませて空中に浮かべる。
 これまで影の薄かった不動が中心となった話で、新しいキーを発動させるための特訓と、新しい必殺技が描かれる。それ以前に剣二により散々「おっさん」呼ばわりされたため、街の人達からも「おっさん」と呼ばれて落ち込んでるけど。
 バルンガンマによって風船と化したあけぼの町の人々だが、災害慣れしてるため、空の散歩を楽しんでるみたい。
 話自体はそんなに悪くないけど、話の端々がいい加減すぎる感じ。笑わそうとしてるのか素でおかしいのか判断付きにくいのが問題ではある。
<風船から人間に戻る際、剣二はリュウケンドーに変身しないと死んでいたはずだけど、他の風船にされた人間は大丈夫?>
第7話 召還!ゴリラ獣王

  監督:原田昌樹
  脚本:大西信介
 ジャマンガは巨大な重りを空から降らせる魔物メガノーマを繰り出してくる。それに対抗してリュウケンドーも新しい獣王ファイヤーキングを召還するのだが、プライドの高いファイヤーキングはリュウケンドーの言葉に傷ついて命令を聞こうとしなかった。
 敵はメガノーマ。鉄アレイやダンベル、万力と言った工具をごてごてと体にくっつけた魔物で、巨大な鉄アレイを空から降らせることが出来る。リュウケンドーの火炎斬りも通用しない硬い装甲を持つ。
 新しい獣王ファイヤーコングとリュウケンドーの信頼の話が中心となるが、放蕩息子と昔気質の職人父親との交流が同時に描かれる話で、町内特撮らしい展開とも言える。それで一生懸命の姿を見せれば仲間は付いてくるという落としどころに持って行ったか。
<ファイヤーコングは「ゴリラ」と呼ばれることを嫌っており、リュウケンドーにそう呼ばれて拗ねてしまった。それで「こんなのばっかりだ」と嘆くリュウケンドー。確かにその通りだ。
 CGだから良いんだけど、寺の境内で戦いまくるリュウケンドーとメガノーマ。どう考えてもそこら中破壊してるだろう。>
第8話 水にひそむ魔

  監督:原田昌樹
  脚本:大西信介
 あけぼの町を流れる川がジャマンガの魔獣エドノイドによって汚染されていった。S.H.O.T隊員左京鈴はかつて故郷の川を守ろうとした亡き兄の思い出を胸に一人探索に向かう。
 敵はエドノイド。半魚人のようなスタイルの、毒を吐いて攻撃する魔獣。川に潜み、水を汚染してしまう。
 最近では珍しくエコロジーの観点から物語が作られているのが特徴で、社会運動を「ダサい」として切り捨てるのは今や若い人の方。昔とは全く逆である事を思い起こさせる。剣二本人ではなく、S.H.O.T隊員を中心にしたのも構成としては正しい。
 更に新しい獣王アクアシャークが登場と、毎週新しいアイテムが出てくる。
 細かい所だけど、エドノイドが走るに連れ水の汚染もぴったり合ってる。特撮班の努力がしのばれるシーンだ。
<鈴を襲っていたエドノイドが自分には毒液を吐いてくるのを見た剣二は「女の子は襲っておいて、男には唾ペッペかよ!」と怒ってた。怒るべきところが違うんじゃないか?
 今回不動は全く良い所がなかった。民家で落ち着いてお茶飲んでる姿は、ほとんど「おっさん」状態。>
第9話 響け、友情の鐘

  監督:清水 厚
  脚本:猪爪慎一
 町はずれに突然謎の巨像が現れた。出動するリュウケンドーとリュウガンオーだが、力任せに攻撃するしか能のないリュウケンドーを叱る撃龍剣と喧嘩をしてしまう。更にそこから発せられる怪音波で撃龍剣が壊れてしまった!
 敵は巨像。固有名詞はない。ジャマンガが町はずれに立てたオブジェのような巨人の像。最初は顔のパーツが無かったが、徐々に目とか鼻とか口とかが出来て、最終的に音波が発せられる。ぬべーっとした表情をしているが、頭を回転させると怒りの形相が現れる。
 この作品の特徴だが、なんかほのぼのとした感じが全編を覆っている。敵が現れてものんびりした音楽と間が特徴。魔物の倒し方もお寺の鐘を撞いて怪音波を中和するというもの。
 久々に新しい武器とかが出てこない話だった。
<巨像を破壊するために最初に呼んだのがファイヤーコング。思いっきりぶん殴ったら体が痺れて動けなくなってしまった。こいつは加減ってもんを知らないのか?それ以前にこんなでっかいのを倒したら街はどうなっちゃうんだろう?…結局最後は真っ二つにされて消え去ってしまった訳だけど。
 その石像は頭回転させると怒りの形相に変わる。大魔神のパクリだな。
 リュウケンドーがツカイマを倒すと、そこは墓地。「ちーん」と鉢の音が…>
DVD3
<A> <楽>
第10話 西から来た怪物

  監督:清水 厚
  脚本:武上純希
 うっかり兄弟子に「魔物と戦ってる」と手紙を出してしまったため、魔物退治を見に来ると言う。町での活躍を見せないと田舎に返されてしまうのだが、自分がリュウケンドーである事は明かせないという状況に陥ってしまう剣二…
 敵はアノマロカリス。古代生物をDr.ウォードが復活させたもの。エビのような姿で人を驚かすが、後はちょっと囓るくらいで実害は低いが、とにかく数が出てくる。
 剣二の兄弟子西園寺海が登場。“兄弟子”と言っても実際は女性。なんと剣二の許嫁らしい。木刀でツカイマをどつき回ってた。それで鈴がちょっと焼き餅焼いてる辺りが面白い。
 剣二はなかなか人気者らしく、商店街の面々はみんな魔物の格好して協力しようとしてる。
 敵が人間の姿をしてないので、自然CGでの描写が多い話だった。それ自体が悪い訳じゃないが。
 アノマロカリスの大編隊があけぼの町にやってくる時は「ワルキューレの騎行」が流れる…狙ってるね。
 全般的にぬるいんだけど、ツッコミようのない話だった。この作品はツッコまれるのを狙ってる話が多いので、微妙なんだよな。
第11話 サンダーキーの力

  監督:川崎郷太
  脚本:岡野勇気
 ジャマンガ城では禁断のサンダーキーを使わせるためにジャークムーンが自らの分身を作り、エレムーンと名付けた。リュウケンドーをおびき出すため、あけぼの町で示威行動繰り返すエレムーンだったが…
 敵はエレムーン。ジャークムーンの体の一部をサンダーキーに融合させて誕生したジャークムーンの分身。知性は低く、雷を使って周囲を破壊するばかり。結局S.H.O.T.の作戦で装甲車に閉じこめられ、サンダーキーの力に耐えられずに消滅してしまう。その後ジャークムーンが現れるが、リュウケンドーの弱さに呆れ果てて去ってしまった。
 キー・ポイントとなる話で、最強のモードであるサンダーキーにまつわるエピソードが描かれる前後編の前編。初めて本格的にS.H.O.T.との連携が描かれる話でもある。
<ジャークムーンからサンダーキーを受け取ったリュウケンドー。S.H.O.T.の面々は遠巻きに眺めているが、これは単に邪魔なだけでは?
 サンダーキーを使おうとするリュウケンドーを撃龍剣は止めるが、「私はどうなっても良いのか」という発言が…本音だな。>
第12話 禁断の発動!サンダーリュウケンドー!

  監督:川崎郷太
  脚本:武上純希
 禁断のサンダーキーを使ってしまい、ショック状態に陥ってしまった撃龍剣。変身出来なくなってしまった剣二の前にして、あけぼの町に最大の魔的波動が現れる。リュウケンドー無き今、最大の敵に立ち向かうリュウガンオーだが…
 敵はジャークムーン城。文字通りジャークムーンの住む城で、巨大な魔力を持つ。あけぼの町最大の結界パワースポットを破壊しようとやってくる。
 主人公の悩みと新しい力という、パターン的な物語が展開するが、妙に展開はぬるい。
 そしてついにサンダーキーを使いサンダーリュウケンドーへと変身。これまで全く傷も付けられなかったジャークムーン城を見事一刀両断する。
<あけぼの町には何人もの元航空機乗りがいるらしい。それでみんな飛行機に乗ってジャークムーン城に突っ込んでいく。で、飛行場はどこにあるんだ?しかもミサイルまで装備してるし。
 後半の方はモロ『インデペンデンス・デイ』だった。
 悟りを開き、サンダーキーを使いこなすリュウケンドー。それを見た天地司令官はひと言「単純な奴だ」。その通りなんだが、感動の場面のはずが…このぬるさが本作の魅力なんだけど。>
第13話 時を超えためぐり逢い

  監督:岡 秀樹
  脚本:猪爪慎一
 刑事の仕事で張り込みをしていた剣二と銃四郎だが、泥棒を追いかけた剣二は屋根から落ちて気を失ってしまう。気の付いた時、そこには遣い魔と戦うリュウガンオーの姿が…だが銃四郎は剣二のことを全く覚えてなかった。
 これまでの総集編。リュウケンドーとリュウガンオーのこれまでの活躍が描く。
 改めて観てみるとリュウケンドーに較べリュウガンオーの活躍の場が少ないため、かなり銃四郎が割り喰ってる感じ。だから普通の総集編にはしたくなかったのか、リュウガンオー用のOPまでわざわざ作り、銃四郎の妄想を拡大させてやってる。
 オチは銃四郎がこの時の記憶を失ってしまい、結局元のまま。
DVD4
<A> <楽>
第14話 新たなる敵

  監督:辻野正人
  脚本:武上純希
 ジャマンガの新幹部レディゴールドがあけぼの町に乗り込んできた。彼女はリュウケンドーが住民を襲う幻影を観させ、住民のS.H.O.Tに対する信頼を無くさせるのだった。更に巨大リュウケンドーが町を破壊していく。レディゴールドに挑むリュウケンドーとリュウガンオーだが、その時二人の前に謎の戦士が現れるのだった。
 敵はレディゴールド。ジャマンガの新幹部として登場。人間に幻影を観させることができ、リュウケンドーが暴れさせる幻影を見せてS.H.O.Tの信用をなくさせようとする。そして巨大リュウケンドー。レディゴールドの魔法によって作られたリュウケンドーのコピーでこれは実体を持ち、マイナスエネルギーが増大すれば更に巨大化していく。
 話は第二クールへと移行し、ジャマンガの新幹部と謎の剣士が登場。話は結構重めだし色々詰め込んでるが、すっきりとまとめている。
 ほんの些細な噂一つで信頼は崩れてしまうもの。普通特撮ものは最初にこう言うのを出して、中盤以降は信頼された状態へと持っていくものだが、中盤になってこのストーリーを持ってくるのは珍しい。脚が武上純希らしいよ。
<巨大リュウケンドーに対しリュウガンオーは「お前のコピーだから弱点考えろ」と言うが、リュウケンドーは何も考えつかない。「脳味噌か?」とは自虐ギャグ?>
第15話 闇にうごめく恐怖

  監督:辻野正人
  脚本:猪爪慎一
 新たな敵幹部、そして謎の黒い剣士の出現と、戦いは新たな局面を迎えようとしていた。そんな時ジャマンガの放った魔法ウィルスによりあけぼの町の住民の顔が鉄のカサブタに覆われ、凶暴化していくという事件が起こる。
 敵はレプトリリックスII。第1話に登場したレプトリリックスと同型の魔物で、あけぼの町に魔法ウィルスを送り込んでいた。大きさは自在に変化出来る。
 謎の剣士リュウジンオーと、リュウジンオーに変身する白波鋼一の名前が分かった。前回登場した時は敵でも味方でもないという存在であるが、ただジャマンガを倒してキーを集めるためだけにあけぼの町にやって来ただけらしい。戦隊ものの新しい戦士と同じような扱いっぽいな。
<人間が鉄に覆われて凶暴化するという話はまるで鉄男 TETSUO(1989)だ。パターンも似てるよ。
 白波鋼一はよく見ると爪に黒いマニキュア塗ってる。なんだかなあ。
 リュウジンオーはシャドウキーを用い獣王を召還したが、その際口に指当てて口笛を吹いてる。そう言う口なの?>
第16話 敵か?仲間か?

  監督:辻野正人
  脚本:大西信介
 ジャマンガの新幹部ロッククリムゾンがあけぼの町に現れ、あけぼのタワーをひんまげてしまった。強力な敵に対抗するには新しいキーが必要だが、それはパワースポットでの調整が必要な事が分かり、リュウジンオー、リュウガンオーの二人は危険を冒してパワースポットに向かう。
 敵はロッククリムゾン。ジャマンガの新幹部。肉弾戦を得意とする無口な戦士。体を丸めて球体となって突進してくる。「馬鹿」と言われることを異様に嫌い、言われるとキレてしまう。
 リュウジンオーの秘密に新幹部の登場と見所は多いが、本作の特徴としてケレン味があまりなくすっきりしている。
<ロッククリムゾンの前になすすべ無くいたぶられるリュウケンドーだが、何の変身もしてないのはいかがなものか?必死に戦ってるように見えない。>
第17話 悪夢はいかが?

  監督:原田昌樹
  脚本:川崎ヒロユキ
 リュウジンオーの出現を聞いた天地指令の様子がおかしくなっていた。白波と何らかの関わりをもつと推測する銃四郎。一方、ジャマンガのレディゴールドは、人間に最高の悪夢を見させるという魔法を使い、大量のマイナスエネルギーを得ようとするのだが…
 敵はレディゴールド。今回は白波に悪夢を見させるために登場。
 リュウジンオーとS.H.O.Tの確執が描かれる話だが、同時に精神を支配するレディゴールドの力が遺憾なく発揮された話でもある。こういう話になると当然高倉&中崎の婦警コンビが力を見せる。この二人はルームメイトで、しかも全く同じ夢を見るという不思議な特技を持っているようだ。ついでに言えばEDも今回はこの二人が担当してる。
 白波がS.H.O.Tを憎んでいるのは、指令である天地が彼の両親を殺したからとのこと。天地自身それを否定してないが、それがこれからの話の伏線であろう。
<婦警コンビの部屋には所長の顔を描いた風船が置いてあり、帰った時に二人してぶん殴ってる。ストレス解消なのかも知れないけど、これは余計ストレスが溜まりそうだ。>
DVD5
<A> <楽>
第18話 封印されし翼!サンダーイーグル

  監督:原田昌樹
  脚本:武上純希
 リュウジンオーの弱点は過去のトラウマにあると考えたレディゴールドは、白波に悪夢を見させ、両親を殺したという天地への憎しみを増させる。S.H.O.Tを滅ぼすため、パワースポットの破壊へと向かう白波。彼を止めようと現場に駆けつけるリュウケンドーだが、既にリュウジンオーは暴走を始めていた…
 今回も敵はレディゴールド。前回に続き、白波に悪夢を見させてあけぼの町そのものを破壊させようとする。だから、実質的には敵はリュウジンオーと言うことになる。
 リュウジンオーが中心になった話。この展開いい加減くどくなってきたが、ようやくこれで決着。天地と白波との関係もようやくここで清算された。
 それと、サンダーリュウケンドーの獣王であるサンダーイーグルが初登場。何のことはない。絶体絶命の危機を新しいアイテムで回避するというパターンに陥ってしまった。それでもこういう展開は燃えるから良いんだけどね。
<リュウケンドーと較べ、パワーアップが少ないリュウガンオーだが、その分リュウジンオーには全く敵わなかった。オッサン、どんどん情けなくなっていくぞ…それでも自分の弱さに気付く辺りは、少しは成長してるのかも知れないけど…そう言えば、まだこいつ若いはずだけど、あけぼの町のおばさんに人気が出ているらしい…不名誉な話じゃないのかな。>
第19話 復活の魔

  監督:原田昌樹
  脚本:大西信介
 突然幽霊の小町が肉体を取り戻した。実はこれはジャマンガの繰り出した魔物ビヨンダークにより悪霊を呼び出した副産物だった。喜んだ小町は剣二と共に魔敵反応を探しに町に出るが、町にはその頃復活した悪霊達に覆われており、更に実体を持たないビヨンダークにはリュウケンドーの全ての攻撃はすり抜けてしまうのだった。
 敵はビヨンダーク。Dr.ウォームによって作り出された魔物で、死者を復活させる力を持つ。又、実体を持たないため、あらゆる攻撃をすり抜けさせることが出来る。
 とりあえずリュウジンオーの話が一段落し、通常の物語が展開していく。実質的には小町の話で、実体を持ったため、過去のことを思い出していく。それ以外にも白波の父母が復活して、わだかまりが消えていくとか、色々話は展開してるようだ。結構スタッフの遊び心も見られて面白い。
 小町は実体を失っていた時間が長かったことから、時折壁とかに激突する。ベタだけど、スタッフもやってみたかったんだろう。
 しかし流石松竹だけあって衣装だけは様々なものが出てきて、大正情緒に溢れた作品に仕上げられてる。
<実体を失ったら消えるかと思った小町は、相変わらず剣二の前に登場。本当に消えたら美談になったんだけど、まだやることが残ってるって事か。
 ところで銃四郎は登場してないけど、前回の負傷でお休みってこと?>
第20話 不動サン受難の日

  監督:辻野正人
  脚本:大西信介
 あけぼの町で頻発する盗難事件にあけぼの署は大騒ぎ。通常業務にも支障を来していた。そしてそのしわ寄せはSHOTにも及び、不動はなんと少女サリナのボディガードを任命されてしまう。大人に不信感を持つサリナにからかわれ、本調子が出ない不動を魔物グッケスが襲い、リュウガンキーを奪われてしまうのだった。
 敵はグッケス。爬虫類のような魔物で、長い舌で人の大切なものを盗んでしまう他、壁に張り付いたりも出来る。腹にため込んだものを吐き出させるため、くしゃみさせてた。
 久々に不動が主役の回だが、最も似合わない子どもの護衛を命じられ、あたふたする姿が見られる。
 久々にあけぼの署の署長の姿が見られるが、なんか典型的なお役所の上司って感じ。狙ってるんだろうけど。妙にSHOTも今回はコミカルな感じ。リュウジンオーが登場してから話が重くなってたから、丁度良かったのかも。
<不動の回想に出てくる剣二は何故か鹿児島弁を使ってた。ただ、やっぱりちょっと下手かな?
 とうとう不動さん、自分自身を「オッサン」と言うようになってしまった。
 グッケスが飲み込んだものを吐きだたせるために使った方法はくしゃみさせるという方法。「ウルトラマンタロウ」のライブキングかいな?>
第21話 さらば月光の剣士

  監督:辻野正人
  脚本:川崎ヒロユキ
 大魔王に逆らった罪で処刑されようとしていたジャークムーンだったが、何者かによって命を救われた。その声は、ジャークムーンの命が残り少ないことを告げるのだった。汚名をそそぐため、リュウケンドーとの正々堂々の勝負を挑むジャークムーンだが…
 敵はジャークムーン。邪悪な精神に心を犯され、余命幾ばくもない状態。処刑されそうになった所を逃げだし、リュウケンドーとの最後の決戦に挑む。
 しばらく登場がなかったのだが、突然冒頭からジャークムーンの処刑というショッキングシーンから始まる。実はジャークムーンは二つの心があり、時折邪悪な心に支配されてしまうのだが、それが肉体をも蝕み、やがては死に至るのだという。しかし、なんだか変な設定だな。たいしたこともしてないのに退場するジャークムーンの存在感も変だ。
 その違和感がどうしても抜けなかった。
 なんでこのタイミングで退場する必要があるのだろうか?その内復活させるための伏線か?
 白波も多少は絡み、結構面白い話なのだが、何故か燃えない。
DVD6
<A> <楽>
第22話 ご町内武道大会

  監督:辻野正人
  脚本:川崎ヒロユキ
 かつてリュウケンドーらに倒されたロッククリムゾンを復活させるため、Dr.ウォームは遣い魔たちに町内に散らばったロッククリムゾンのかけらを探しに向かわせる。遣い魔たちを倒し続けるリュウケンドーたちだったが、連携も出来ない三人の息はバラバラ。それを見た西園寺海は三人に町内の武道大会に誘う。
 敵はロッククリムゾン。16話で倒された幹部だったが、体を接着剤でくっつけたら復活してしまった。無茶苦茶単純な構造をしてるらしい。復活してもやっぱり「馬鹿」と言われるとキレてしまう。
 剣二の許嫁、西園寺海の再登場とか、町内の武道大会に出場する三人とか、かなりコミカルな味付けがなされた作品で何となく特撮ってよりアニメのストーリーに近い気がする。これまで以上に面白い作品に仕上がってるのは確か。三つ続きのトイレのコパーメントで変身して、三体の龍が上空でいがみ合ってる姿が出たり。白波の性格も丸くなったほうで、いつの間にか良いトリオになってしまった。
 …なるほど。このそつなくまとまっているはずの本作が今ひとつと思うのは、実は本作のアニメ的要素であるのかもしれない。
<これまで散々「オッサン」呼ばわりされてきたと言うのに、白波と斬龍刃に言われると激怒してる。
 ロッククリムゾンは全てのカケラをくっつけると勝手に復活するらしいが、くっつけるのは接着剤でだった。
 剣二の兄弟子(姉弟子?)海は剣道の達人って事だけど、腰は結構引けてるね。
 遣い魔の出現で町内のみんなは結束。自分の技を使って遣い魔たちと戦うが、かおりは何と花を遣い魔の尻に活けるという、何とも言えない攻撃を…>
第23話 宇宙からの訪問者

  監督:原田昌樹
  脚本:武上純希
 あけぼの町民を襲う遣い魔を、突然現れたUFOが蹴散らす。かおりはエンジェラと名乗る宇宙人と遭遇し、UFOがこの町を守りにきたのだと告げる。町民は平和の使者である宇宙人を歓迎する会を開くのだが…
 敵はエンジェラ。宇宙人を名乗ってUFOに乗ってやってきた女性だが、実は新幹部のブラッディによって作られたロボットで、本当の名前はアストロイドという。ロボットだけに魔的波動を発しない。
 第三勢力の登場か?と思われたが実質的には新しい敵幹部の登場となった。繰り出すロボットとUFOは異質な強さで、三人を圧倒。リュウガンオーの剛龍銃をも破壊してしまった。ブラッディ自身もこれまでの幹部とは随分違っているので、これから展開もハードになっていきそうだ。
 海はどうやらあけぼの町に居着いてしまったらしい。なんだかさっぱりした顔つきで剣二のことを諦めてる見たいな雰囲気を漂わせていた。一方、いつも天然なかおりは、とうとうチャネリングの能力を得てしまい、しかもそれを全く不思議に思ってないらしい。
<なんだか危ない新興宗教ネタに思えるんだけどなあ。
 エンジェラの乗ってきたというUFOには底にピンクのハート型の模様がある。いかがわしさ満点。>
第24話 空中大決戦!

  監督:原田昌樹
  脚本:武上純希
 エンジェラの攻撃で剛龍銃を破壊され変身出来なくなった不動は、剣二に新しいコンビを組むようにと説得する。コンビは不動だけだと反発する剣二。一方、魔弾龍の再生工場を探し当てたブラッディは…
 敵はブラディと多数のエンジェラ(アストロイド)。前回あれだけ苦戦したアストロイドも、今回は比較的簡単に倒されてしまった。
 リュウガンオーは前回で変身出来なくなってしまったため、リュウジンオーはリュウジンオーと組むようになる。ただ、素直でない二人だけに反発しまくり。で、生身のまま戦う不動を見た二人が心を打たれて…という割合オーソドックスな内容に仕上がった。タイトル通り空中での戦いがメインとなる。
 一応これで白波と剣二は和解。白波はあくまで一人で戦うことを前提としているが、それもこれから変わっていくのだろう。
<変身出来ない不動が生身でアストロイドと戦う不動。悲壮な戦いのはずだが、BGMは妙に浮ついたもの。全然そぐわないなあ。
 前回三人でようやく倒せたアストロイドもすっかり弱くなり、リュウケンドー一人で倒せるようになってしまった。
 ブラッディは魔弾龍のコアをあけぼの町の上空で爆発させようと言っていたが、そこには何故か東京タワーが…あけぼの町ってどこだ?>
第25話 大魔王の卵

  監督:原田昌樹
  脚本:猪爪慎一
 鈴は署長の命令でお見合いすることとなった。一方Dr.ウォームはかつてリュウケンドーによって倒された三匹の魔物を再生させ、あけぼの町で暴れさせるのだった。三対一の戦いに挑むリュウケンドーだったが、その時小町が現れ…
 敵は再生魔物のメガノーマエドノイドグッケスの三体。
 本作の特徴として、割とラブコメ調の恋愛話が多目なのだが、今回はそれを前面に出しての話となる。考えてみると剣二の周囲には幼馴染みの婚約者、同僚の婦人警官、あこがれの花屋さんと、結構華やかだ。更に堅物の瀬戸山も鈴への恋愛感情を持っているようで。それで鈴に一目惚れしたというお坊ちゃんが結構良い人なのも特徴としては面白い。
 今回三体の魔物が再生されるのだが、通してみたら、敵幹部以外に人間型した魔物ってこの三体しかなかったことに気付く。結構少ない。
<ツッコミ所があるようで無かった話だった。署長たちが相変わらずえらい人間にへつらう態度が卑屈な位かな?>
DVD7
<A> <楽>
第26話 SHOTスペシャル講習!優勝者は誰だ

  監督:岡 秀樹
  脚本:猪爪慎一
 天地に呼び出された剣二。日頃の気の緩みを注意され、特別講習を受けるように言われる。それはクイズ形式で、対戦相手として不動も呼び出されていた。魔弾戦士の戦いを分析したクイズが次々出されるが、やがて白波までもがクイズに参加し始める。
 13話に続き総集編。クイズ形式にしてコミカル要素を加えたりして色々工夫が見られる。いきなり早口言葉がでたり、鈴のお見合いの話が出た途端、全員が無視するとか。それぞれ個性を見せている。
 ラストは新しいキーを得た剣二が早速それを試すが、調整してなかったため、爆発して顔中真っ黒に。お約束。
第27話 パワーアップ!マグナリュウガンオー

  監督:清水 厚
  脚本:武上純希
 あけぼの町住民の美咲の息子清がネットゲームの中に消えてしまったとパトロール中の剣二に泣きついてくる。そしてノートパソコンに出現したハマグリのアイコンをクリックした剣二までもが取り込まれてしまった。どうやらジャマンガの魔物バチャルによってパラレルワールドに取り込まれてしまったらしい。
 敵はバチャル。パソコンを通してパラレルワールドを作り出して人間を取り込む。パソコンのデスクトップにハマグリのアイコンを出すが、自身もハマグリそっくりな姿。分身を作り出すことも出来る。
 リュウガンオーがパワーアップして帰ってくる話だが、それだけじゃなく、話としても結構面白く仕上がってる。
 パラレルワールドって言うよりは、魔界行きって感じで、ちょっとしたホラー描写。パラレルワールドに登場する住民たちは魔物なので、大変強い。どっちかというと「怪奇大作戦」25話「京都買います」っぽさがある。
<息子がネットゲームに取り込まれたと泣きついてくる美咲。よくそれが分かったな。普通「消えた」とか、ある程度事情が分かっても「パソコンの中に」と言うんじゃ?
 鈴の尻だけパラレルワールドに引きずり込まれる描写あり。これセクハラじゃないのか?
 格好良く登場する不動。だけどハマグリの袋持って、路地で格好付けてるのは単なる…。他にもパラレルワールドにズボン置き忘れてパンツ一丁で格好付けてみるとか。今回不動さん受難だな。>
第28話 機械仕掛けの心

  監督:清水 厚
  脚本:川崎ヒロユキ
 ジャマンガのアンドロイド部隊を撃退したリュウケンドーとマグナリュウガンオー。その一体を捕獲し、SHOTで調査することとなったが、何故かそのアンドロイドは銃四郎の命令だけは聞くことが分かった。彼女をマリアと名付け、銃四郎に世話係を頼むのだが…
 敵は戦闘アンドロイドのジャーマロイド。ブラッディが作ったアンドロイドで、機械と魔法の融合体。その内の一体がSHOTに捕獲され、マリアと名付けられた。
 銃四郎が中心となった話。前回のパワーアップが今ひとつ目立てなかったこともあってか、今回は出ずっぱり。特に今回は機械人間との哀しい出会いと別れという、なかなかおいしい役割だった。ロボットに感情が生まれたという感動させる話を丁寧に作っている割に話そのものは割とあっさり目。
<マリアに表情を教えるという鈴はどうしても笑うことが出来ない。周りから散々バカにされてるけど、これまでも結構笑っていたんだけどね。
 あけぼの町にはなぜか太陽の塔のようなものがあるけど、誰もそれにツッコミ入れてなかったね。>
第29話 誕生!ゴッドリュウケンドー!!

  監督:原田昌樹
  脚本:大西信介
 大魔王の力を分け与えられた魔獣グレムゴブリンに撃龍剣を奪われてしまった。撃龍剣の力を使いこなすグレムゴブリンに、素手で立ち向かおうとする剣二だが、天地は白波に銃四郎と共に戦ってくれるように依頼していた。
 敵はグレムゴブリン。魔獣と言うだけあって、馬か犬のような顔つきをした鬼のような姿の魔物。大魔王の力を与えられて撃龍剣を奪ってしまう。そのパワーを使いこなしていたが、結果として暴走を起こさせてしまい、ゴッドリュウケンドーの誕生を促す。
 マグナリュウガンオーに続き、今度はリュウケンドーが新しくゴッドリュウケンドーへと変わった話。リュウガンオーの時とは違い、破壊はされないが、一旦魔物の手に落ちて、そこで起こしたパワーの暴走を剣二が受け止めることで変化する。
 妙にカメラアングルに凝った話でもあった。
<勝ち目のない戦いにヒーローを引き留めるのが周りの役目。しかしここではがんじがらめに縛ってたりする。
 天地指令は今回はえらく渋いのだが、ギャグも忘れておらず。変装用になんとひょっとこの面を用意するとか。
 撃龍剣が変化したら、ゴッド撃龍剣となった。このネーミングはセンス無いぞ。>
DVD8
<A> <楽>
第30話 迷いのトンネル

  監督:原田昌樹
  脚本:大西信介
 二つの弁当どちらを買おうか迷っていた剣二は怪しげなトンネルに迷い込んでしまった。実は迷いのある人間が引き込まれてしまうというトンネルだった。魔物メイズロームに追いかけられてしまう。一方、自分の進路に迷っていた市子も又、トンネルに引き込まれてしまうのだった。
 敵はメイズローム。迷っている人間をトンネルに引き込み、マイナスエネルギーを奪う。迷い続けている限り、トンネルからは出られない。実はこのトンネルこそがメイズローム本体。
 いつも二人一組で行動してる市子と律子だが、珍しく市子一人を中心となった。仲が良いからこそ喧嘩してる。しかし、意外に剣二の方はよく悩んでいるのに、不動はまるで悩みがないみたい。珍しい話だ。
 ゴッドリュウケンドーに変身したら、獣王も新しくなった。その強さも出ている。
<市子の前に現れたゴッドリュウケンドーは「迷える子豚を救うため」とか言ってた。子豚ねえ。
 迷いのトンネルに二度目に入ってきたリュウケンドーは「またまた雷神」とか言ってた。またまた?>
第31話 あけぼの町最大の事件!

  監督:野間詳令
  脚本:武上純希
 これまで集めた機能不明のマダンキーを都市安全保安局に送り届けることになった瀬戸山。だがそれはレディゴールドの知ることとなり、すぐにその車が襲われてしまう。だが、同時刻に銀行を出た現金輸送車を間違えて襲ってしまい、更に瀬戸山の乗った車は二人組の強盗に襲われてしまう…
 敵はレディゴールドと、その配下の3人の女戦士。レディゴールドは今回黒猫のコスプレで登場し、女戦士もそれに合わせて同じような戦闘服を着込んでいた。ちなみにこのスーツはDr.ウォームの手縫いらしい。
 瀬戸山が中心となったハードな物語が展開…と思われたら、妙にお笑いに偏った話になってしまった。同じジュラルミンケースがなんと三つも登場し、それを奪い合って取り合ったり…初めて瀬戸山が活躍しているというのに締まらない話だ。所々に瀬戸山は格好良くなることはあるのだが。
<瀬戸山の悲鳴を聞いた斬龍刃は「絹を切り裂くような…男の悲鳴」…これじゃ締まらないな。
 「僕だって魔法を使えるんだ」と叫んで杖を振り上げた瀬戸山は、あっけなくリュウジンオーに吹き飛ばされてしまう。
 あけぼの町には今時珍しい押し売りが来るみたい。>
第32話 白波おおいに笑う

  監督:野間詳令
  脚本:川崎ヒロユキ
 あくまで一匹狼を気取り、決して人と心を通わせようとしない白波。そんな彼の前に魔物ジャマンドが現れた。ジャマンドの放つ光線は人の感情を固定することが出来るのだが、白波が喰らった光線は、なんと性格をハッピーにするものだった…
 敵はジャマンド。象のような姿の魔物で、インドのガネーシャみたいに見える。頭部から出した光線で人の感情を固定する。例えば緑の光線は悲しみを。青い光線は恐怖。赤い光線は怒り。そして黄色はハッピーに…大きな耳を羽ばたかせ、空を飛ぶことも出来る。
 白波が中心となった話。これまで常に仏頂面していた白波が終始笑いっぱなしという、妙な話になってる。天地によれば、なんでも白波は子供の頃は良く笑う子だったということだが。一方、銃四郎は終始泣きっぱなしで。結構コミカルな話に仕上がっているけど、白波と子供の交流などもあって、結構見させる話には仕上げられてる。物語上重要なポイントになるかも知れない。
<ジャマンドは耳を使って空を飛べる。ダンボ?
 白波の笑顔って、結構微妙なもの。折角だからもっとニコニコしていてほしかった気もする。>
第33話 三位一体!リュウジンオーの新たな力

  監督:清水 厚
  脚本:猪爪慎一
 斬龍刃の求めに応じかおりの花屋に足繁く通う白波。かおりもそんな白波を好ましく思い始めたが、その時魔物フェイスシーフによってかおりの顔は鉄仮面に覆われてしまった。それを皮切りに、鏡をのぞき込んだ町民が次々と鉄仮面をかぶせられてしまう。仮面に覆われ、辺りがよく見えなくなってしまったかおりを慰める内、斬龍刃に新たな力が…
 敵はフェイスシーフ。鉄仮面をかぶった魔物で、鏡を覗いた人間に鉄仮面をかぶせる。常に笑いつつ、鏡を抜けて移動する。
 このところ白波が中心の話が多くなった。今回はリュウジンオーのパワーアップが描かれる。他の二人とは異なり、リュウジンオーではなくデルタシャドウの方がパワーアップし、バイクモードに変形出来るようになった。
 かおりは剣二が惚れているキャラで、つねにほんわかしたキャラだったが、ちょっと性格が普通になってきた感じ。
 最後に気になる台詞。斬龍刃が「魔物を全て消したらきっと」…きっと何が起こるのか?パターン的によれば、人間になるって事になるか?
<前回笑い始めた白波の笑顔が今回も登場。人を小馬鹿にしたような笑い方なので、あんまり良い笑みじゃないけど。>
DVD9
<A> <楽>
第34話 世界最大のアンブレラ

  監督:清水 厚
  脚本:武上純希
 遣い魔に囲まれた鈴を助けることが出来ず、ゴッドリュウケンドーに助けられた駒走巡査は激しくゴッドリュウケンドーに嫉妬する。そのマイナスエネルギーが込められた傘を用いてDr.ウォームは巨大な魔物アンブレラを生み出すのだった。
 敵はアンブレラ。巨大な傘の形をした魔物で、駒走巡査のマイナスエネルギーによってつくられたもの。そこから落ちる水滴をかぶった人間はジェラシーの塊になってしまう。
 人間の感情に関わってきた物語。そのアンブレラを作り出してしまった駒走が男気を見せる話で、一般人が個性を見せるのは格好良いところだ。物語自体は本作のフォーマットに則った話だが、ギャグ部分が結構上手く機能している。
 今回は獣王のパワーアップも描かれる話であり、ファイヤーキーがバーニングキーに進化し、ファイヤーリュウケンドーがバーニングリュウケンドーとなった。
<アンブレラは宇宙からあけぼの町に向かって降下するが、その際に流れた音楽は「美しき青きドナウ」。『2001年宇宙の旅』(1968)か?
 アンブレラの魔力を受けてしまったゴッドリュウケンドーはマグナキーを取り出したマグナリュウガンオー見て、「いいなあ。あれ」と発言。大昔のCMであったよね。
 燃えるリュウケンドーを見たレディ・ゴールドは「あいつは常識がない。いや常識が通用しない」と呟いてた。まあ、その通りなんだろうけど。>
第35話 狙われたあけぼのステージ

  監督:原田昌樹
  脚本:猪爪慎一
 あけぼの署は魔物安全教室を開催し、剣二も魔物役でさせられるのだが、魔物役の登場というところで現れたのは、なんとDr.ウォームに率いられた本物の魔物たちだった。一方剣二は着ぐるみのファスナーが開かず、おかげで変身が出来ない状態に…
 敵はメカニムーン。ブラッディによって作られたジャークムーンのコピーロボット。未だ本当の力を出していない
 あけぼの署内部での魔物との戦いが描かれるが、Dr.ウォームの存在感が妙に高い話となった。前半は剣二が変身出来ない分、このところ活躍が今ひとつだったDr.ウォームとあけぼの署の面々の割とおちゃらけた活躍が描かれるが、後半はメカニムーンの登場に従い、見栄えする戦闘シーンが続く。
 25話で登場した鈴のお見合いの相手が再登場で、根性見せてる。
<今回は結局剣二の活躍はほとんどなかった。主人公の扱いが今ひとつ。>
第36話 戦う幽霊

  監督:原田昌樹
  脚本:川崎ヒロユキ
 ブラッディが作り出したメカニムーンを巡ってジャマンガ内でも内紛が起こっていた。そしてDr.ウォームの意地で誕生したマコードがあけぼの町を襲う。対魔弾戦士用に調整されたマコードには三人の魔弾戦士も歯が立たないが、その時現れたのは、御子装束に身を包んだ小町だった…
 敵はマコード。Dr.ウォームによって作り出された魔物で、体の硬度を自在に変えることができる。魔弾戦士のほとんどの攻撃をいなす事が出来る。マグナドラゴンキャノンさえも軽くいなしてしまうが、ブリザードリュウケンドーによって倒される。
 久々に登場した小町が大活躍する話。これまでしばらく出てこなかったが、修行をしていたのだそうだ。
 いつものことだが、小町が出ると剣二はおかしな目で見られるようになる。半分コメディみたいな話になってしまうのだが、今回はコメディタッチの中にしんみりさせる部分もあり、ここまできて話も随分練れて来た感じだ。
 話自体は危機を前に新しいキーが発動。といういつものパターン。
<出てくる度に存在の危機に陥る小町。一体いつ消えてくれるんだろう?>
第37話 幸福の黄色いリング

  監督:宮坂武志
  脚本:武上純希
 相棒の律子がお見合いすることになり、一人ぶつくさ言いながら違法駐車取締をしていた市子の前に隕石と見まごう黄色い石が落ちてきた。神様の贈り物と思いこみ、その石を大切にする市子だったが、その夜、その石が市子の望みを叶える夢を見た市子…
 敵はロッククリムゾン。前回完全に破壊されたと見られたが、残ったカケラがパワースポットからエネルギーを得て復活。都合三回目の登場だが、その度ごとに破壊されてしまっている。今回も三人の魔弾戦士の三位一体攻撃で倒されるが、回収される。そしてそのロッククリムゾンを巡ってレディゴールドがやってくる。
 時折個性を見せる市子と律子のコンビだが、今回は市子一人の登場で、しかも敵との交流という、なんだか不思議な話になってる。特にレディゴールド達が怒ったロッククリムゾンから逃げるシーンはなかなかの見物。
 やはり随分こなれてきたか、構図の取り方とか、かなり上手くなってる。初期の頃とは段違いだ。
 妙な話だったが、ツッコミ所はなかった。
DVD10
<A> <楽>
第38話 SHOT基地を救え!

  監督:宮坂武志
  脚本:猪爪慎一
 ゴッドリュウケンドーは倒したメカ遣い魔からキーを得たが、そのキーをSHOT基地で調査し始めた途端、キーが暴走し魔法発動機が危機に陥る。実はこれはブラッディの罠であり、たまたま買い物に出た剣二以外のSHOTメンバーが閉じこめられてしまう。
 敵はメカニムーン。変身出来ない剣二を襲うが、ブラッディを仇と狙うリュウジンオーと戦う。
 SHOT基地内部の危機が描かれる話。確か「新世紀エヴァンゲリオン」でも同様の話があったはず。ここではSHOT基地の中枢の魔法発動機の暴走。
 ゴッドリュウケンドー及びマグナリュウガンオーは魔法発動機によって変身出来るらしい。今頃になっての設定だな。
 こういう限定された場所でのドラマはやはり盛り上がる。基地の内と外とで同じ目的のために戦うという設定が良い。
 先に「エヴァンゲリオン」と書いたが、「エイリアン」っぽくもあり。解決そのものは結構単純に終わったが、それで良し。短い時間に上手く詰めたものだ。
第39話 光の翼が星に舞う

  監督:野間詳令
  脚本:川崎ヒロユキ
 DR.ウォームは魔法衛星グレンスターを完成させた。大気圏外にあるグレンスターを現時点では攻撃が出来ないため、一方的に攻撃を受けるしかない魔弾戦士達。ただあけぼの町のパワースポットから放出される魔力の流れに乗れば、宇宙に行くことが出来るという。そして白波は危険を冒しても自分が宇宙に行くと言い張る。
 敵は魔法衛星グレンスター。大気圏を突き抜けた地球の衛星となった魔動兵器で、大気圏外からビーム兵器を使用する。又今回ジャマンガの幹部が勢揃いしてるのも特徴的。いよいよラストへ向けての話になっているようだ。
 魔弾戦士は空を飛べるが、まさか宇宙にまで行けるというかなり壮大な話に仕上がっている。
 ここでサンダーイーグルがライトニングイーグルへと転換。
 白波が随分丸くなり、決意を持ってあけぼの町のために自ら宇宙に行こうとする。それには、帰れなくなった時、剣二では悲しむ人が多いから。と言うことが背後にあった。実際この話では、喧嘩しながらではあってもゴッドリュウケンドーとの見事な連係プレイを見せている。
 結局は白波の怪我のため、結局は宇宙に行くのはリュウケンドーになった。そう言う意味でも結構バランスが良く作られた話。
 なんか最後は白波と剣二が妙に仲良くなってるけど、その描写も良い。
<宇宙に行ったのは良いけど、帰ることを考えてなかったため、落ちる一方。「熱、熱…」ってそんなレベルか?>
第40話 史上最悪の作戦!?

  監督:大道寺俊典
  脚本:深月琴ノ介
 Dr.ウォームはゴッドリュウケンドーとマグナリュウガンオーのデータを集積し、コピー魔人のネマノンを作り出す。他人そっくりに化ける能力を持つネマノンによって、あけぼの町民は喧嘩騒ぎを起こしてしまう。更にネマノンは魔弾戦士に仲違いを起こさせようとするのだが…
 敵はネマノン。ゴッドリュウケンドーとマグナリュウガンオーのデータをキーに封じ込めて作られた魔人だが、レディ・ゴールドの邪魔で不完全なまま誕生してしまう。見た人間に化けることが出来て、それであけぼの町に大混乱を生じさせる。着ぐるみの金がないのか、仮面とシーツだけで表現されてる…一応本体には一応スーツが与えられてたけど。
 このところハードな物語が展開していたが、今回は妙にほのぼのした作品になった。新しい魔人ネマノンも愉快犯みたいな存在。久々に剣二と不動のいがみ合いがあったり、海も登場したりと、ほのぼのさに輪をかけている。
 剣二と不動の戦いは結局演技だったが、それで本気で心配していた鈴は結局騙されていたことに気づき、思い切りキれてた。
<剣二と不動の決闘シーンは、心象風景では独眼流正宗とガンマンの対決だが、現実には子ども達が醒めた目で歩き回ってる町の片隅。この脱力描写はなかなか。
 Dr.ウォームはパジャマ姿で登場。パジャマは水玉模様でおそろいの枕。しっかりナイトキャップもかぶってる。なかなか可愛い。>
第41話 人形になったリュウジンオー

  監督:岩本 晶
  脚本:大西信介
 宿敵ブラッディと戦うリュウジンオー。だがブラッディの放ったスライム状の攻撃を受け、なんとリュウジンオーは肉体を失ってしまう。いじめられっ子のトシキの作った人形に封じられてしまったリュウジンオーだが…
 敵はブラッディ。魔動実験の副産物で出来たスライムのような薬を使ってリュウジンオーの肉体を消し去り、手近にあった人形にその魂を封じ込める。
 話としてはいじめられっ子がヒーローと出会うことで強くなるという話で、特に近年の特撮作品では多用されるパターン。ただ、どんどん丸くなる白波。今回はいじめられっ子に説教までしてる。白波が中心となると、他の二人の活躍の場が無くなってしまうのだが。
 白波の子供時代の描写があり。留学中に英語が出来ないからと言って学友にいじめられてたが、髪の毛は金髪だった。
 ここでブラッディが倒されてしまったが、矛は残ってる。ひょっとしてこれがブラッディの本体?
<リュウジンオーを助けるため、トシキに迫る剣二と不動。しかしその行動はほとんどヤ●ザ。トシキのイメージでは二人は大阪弁で喋ってる…が、様になってない。>
DVD11
<A> <楽>
第42話 魔法のレシピ

  監督:辻野正人
  脚本:猪爪慎一
 あけぼの町内で事故が多発していた。ジャマンガの反応は無く、たいした事件ではないと思われ、SHOTも黙殺するが、一人不動だけがその一連の事件に不信を覚え、調査を始めた。聞き込みの途中で小料理屋を見つけた不動は、ついその中に入ってしまうが、そこで美人女将の魅力に取り憑かれてしまう…
 敵はレディゴールド。今回は小料理屋の美人女将に扮し、店にやってきた男たちのマイナスエネルギーを抜き取っていた。そしてその女将が作っていた天麩羅の鍋が襲ってくる。
 不動が中心の話で、疲れた戦士の休息が描かれ、何となく大人の物語が展開していく。同時にこれまでほとんど出てこなかったグレンゴーストの影が。いよいよラストに向けて話が開始されてきたようだ。
 妙にしっとりした話で、特撮ものとしては異色だが、すっきりした話でもあり。
<最初のやる気のないSHOTの面々の描写もちょっと変だったけど、別段伏線でも何でもなかったらしい。>
第43話 わたしのヒーロー

  監督:辻野正人
  脚本:川崎ヒロユキ
 あけぼの署にかおりが白波を引っ張ってくる。行ったことのない白波のためにみんなであけぼのタワーを見物しようというのだ。だが当日、先に来た鈴を中に残したまま、あけぼのタワーは移動要塞マジューキへと変形してしまう…
 敵は移動要塞マジューキ。ブラッディが設計したカニのような巨大なロボット。頭部に付いた砲塔から砲弾をばらまく。鈴が中に取り残されてしまう。
 鈴の危機が描かれるが、その覚悟と救出作戦が描かれる。
 久々にかおりが登場。剣二のあこがれの君だが、当の本人は白波が気になって仕方ない感じ。なんかお陰で鈴と剣二の方が急接近。危機によって絆が強まるのは定石。それでも最後は喧嘩ってのは本作らしいところ。
 41話で倒されたはずのブラッディが登場してる。やっぱり本体は矛の方か?
 いつの間にか魔弾戦士三人は見事な連携を見せるようになってる。なんだかんだ言ってもお互いに信頼しあってるようだ。最後は鈴と剣二の喧嘩を白波が「仲良いな」とか呟いてる。
<明らかに東京タワーな姿をしてるあけぼのタワー。一体ここはどこだ?
 私を中に残したままマジューキを倒して。という鈴に対し、「鈴のくせに格好付けてんじゃないぞ」と言う剣二。のび太君か?
 あけぼのタワーに突入したゴッドリュウケンドー。だが、作戦は何にも考えてない。「ばーっと入ってだーっと出る」のが作戦と言えば作戦…それで良いのか?>
第44話 閉ざされたあけぼの町

  監督:原田昌樹
  脚本:大西信介
 Dr.ウォームにより開発された魔弾龍を眠らせる催眠ガスを充満させるため、ブラッディはあけぼの町全体を覆う魔法ドームを作り上げた。変身することが出来ず、更にどんどん空気の薄くなるあけぼの町で、立ち上がったのは…
 具体的なモンスターは登場しないが、あけぼの町の危機に、これまで何も出来なかった警察が立ち上がる話で、役立たずとしか思えなかった署長が頑張る話。一話くらいはこういう話が出て良いと思うが、かなり後半になって出てくるというのは面白い。今回は中年の魅力が爆発した話だった。
 署長は元々熱血漢だったが、魔物相手だと全部SHOTに良い所取られてるので、結構拗ねてるっぽい。こんな過去があったのね。
 最後は町のみんなが自分たちのことをリュウケンドーと言い続ける。町が主人公という、本作を特徴づけるような話になってる。
 今回は小町も大活躍だが、実はあけぼの署長である雪村が小町を感じることが出来たという事実が発覚。ただし、やる気が充実してないと見えないようだ。
<雪村を見たウォームは「しみったれた中年」と称するが、それに対し、「お前に言われたくない」と返す雪村。なかなか渋い(?)やりとりだ。>
第45話 ジャマンガ幹部総登場!頂上作戦

  監督:辻野正人
  脚本:武上純希
 ジャマンガによってSHOT基地の周りに張り巡らされていた結界が破壊されてしまう。結界を失ったSHOT基地に対し、ジャマンガ幹部が四方向から攻める。三方向は魔弾戦士によって防がれるものの、ロッククリムゾンの攻撃に基地が曝される…
 敵はジャマンガ幹部全部。その中でも中心となったのがロッククリムゾンで、ついに完全破壊。
 前回あけぼの署の署長が中心になった話だったが、今回は瀬戸山と天地が大活躍する話になってる。後半になってこういう話が出てくるのは結構嬉しかったりする。話そのものはなんかちょっと温めに作られているが、それはそれで良いんじゃない?
 今回も白波が結構美味しい所を取ってるが、あくまで第三者として、自分の意志で守るってのがなかなか格好良い立ち位置。
 そしてロッククリムゾンの中に閉じこめられてしまったゴッドリュウケンドーの元に金色に光るキーが!
<他の幹部と違い直接の部下を持たないDr.ウォームは直接攻撃が出来ない。結局ツカイマに頼るしかないのは寂しい。
 ロッククリムゾンに対し、バズーカと対戦車ミサイルで武装する市子と律子。どこから出した?というのはともかく、火を吐いてるのが銃口じゃないってのがなんとも。
 あけぼの署に到達したロッククリムゾンは所員に向かって「SHOT基地はここか?」と聞いて、「違う」と答えられたら、「邪魔したな」と去っていく。なかなか礼儀正しい奴だ。
 いくら復活してもやっぱりロッククリムゾンは「馬鹿」と言われるとキレるのは相変わらず。
DVD12
<A> <楽>
第46話 四人目の標的

  監督:岩本 晶
  脚本:川崎ヒロユキ
 ロッククリムゾンの体内にあった黄金のキーと、金色に輝くリュウケンドーの事を調べるSHOTおよびジャマンガ。実はジャマンガ幹部には、かつて大魔王を倒した魔弾戦士達の金色のキーが体内に埋め込まれており、それを守っていたのだ。だが一人だけキーをもっていないDr.ウォームは夢でロッククリムゾンの
 敵はガンナーロイド。ブラッディによって作られた遠距離狙撃を得意とする魔物。ロッククリムゾンの葬儀に来た魔弾戦士だけでなく、Dr.ウォームも殺そうとする。そしてメカニムーンも登場。
 今回は前半はお笑いに特化した内容に仕上げられている。Dr.ウォームがいきなりあっちの世界に行ってたり、SHOT基地で変身した魔弾戦士達に向かって手を叩く天地だったとか。それでガンナーロイドに狙撃されたDr.ウォームが全くの無傷だったとか…と思ったら、後半はかなりきつい。特に孤立したDr.ウォームの孤独ぶりがはっきりとする。
 敵が狙撃者だけあって、魔弾戦士側ではリュウガンオーが中心となる。なかなか良いトリオぶりも見せているけど。
 なんだかんだ言ってDr.ウォームが結構良い奴に描かれてるのも特徴かな?
<ツッコミ所がありそうで無い話だった。>
第47話 謎の龍戦士

  監督:岩本 晶
  脚本:猪爪慎一
 撃龍剣と久々に大喧嘩してしまった剣二。そんな時、行き倒れの異装の男が現れ、剣二に最後の決戦が近付いていることを告げるのだった。ジャマンガの出現に際し、彼は未だかつて見たことのない戦士へと変身する…
 敵はブラッディレディ・ゴールド。レディ・ゴールドは配下の三人ともマスターリュウケンドーによって一刀両断にされたが、おそらくまだ生き残っているだろう。そしていよいよグレンゴーストが復活しようとしている。
 いよいよ最終回へ向けての布石が始まった。なんと撃龍剣はかつて古代にジャマンガと戦い、グレンゴーストを封印したという魔弾戦士だったという事実が明らかにされる。撃龍剣のみならず、剛龍銃、斬龍刃も元は魔弾戦士だったらしい。そして登場するマスターリュウケンドー。
 最初の内よく喧嘩した剣二と撃龍剣だったが、久々にその喧嘩が始まった。一旦初期設定を思い出させようとしてのことだろう。
<撃龍剣の人間体はあけぼの町の住民のことを「こんな姿の私を受け入れてくれる」と言っていた。自分がおかしい姿をしている事は理解してるのね。>
第48話 究極武装!アルティメットリュウケンドー

  監督:辻野正人
  脚本:猪爪慎一
 大魔王グレンゴーストの復活が近づいていた。それに合わせジャマンガの激しい総攻撃が開始され、あけぼの湾にジャマンガ城が降下した。三人の幹部が迫る中、魔弾戦士の死闘が開始される。
 敵はブラッディ、レディ・ゴールドDr.ウォームの三人で、本物の総攻撃。
 三幹部との総決戦が描かれ、ついにグレンゴーストが復活する。そしてついにリュウケンドーの究極体アルティメットリュウケンドーが誕生。
 ロッククリムゾン同様レディ・ゴールドとブラッディはアルティメットキーのお陰で不死身であることがはっきりと語られる。その二人を同時に倒すため、三人の魔弾戦士の見事な連携だが、それはリュウガンオー、リュウジンオーの攻撃の真っ最中にゴッドリュウケンドーが突っ込むというもので、ほとんど自殺行為。
 そしてブラッディおよびレディ・ゴールドはここで退場。グレンゴーストも一旦退場はするが…
 少なくともここまではフォーマット通りだが、次回からは特別な話になっていくものと思われる。
<あけぼの町には海もある。一体どこなんだ?>
第49話 大魔王復活!終わりなき戦い

  監督:辻野正人
  脚本:川崎ヒロユキ
 大魔王の卵は破壊され、ジャマンガ城は崩壊。あけぼの町では祝賀会が催されていたのだが、強烈な震動が会場を襲い、滅びたはずのグレンゴーストの幼虫体が一時姿を現す…
 敵はDr.ウォーム。他の幹部が倒された後、残されたたった一人の幹部。そして復活したグレンゴースト。まだ幼生体で芋虫のような姿。一旦復活するものの、又しても姿を消したが、最終的にDr.ウォームの体を借りることで完全体として復活。
 本作がこれまでの特撮作品と一線を画する部分として、メインヒロインが複数いるというのが特徴的だったが、今回もその三人がしっかり出ている。かおりと白波がいちゃついてるを見ても、大して怒らなくなってしまった剣二。心はもう鈴の方に行ってしまっているようだ。更に久々に登場した“許嫁”海からもその事を指摘。鈴自身もそれに気づく。特撮作品として珍しいが、なかなか面白い作品に仕上がっている。
 折角作られた魔的探査装置も壊れ、頼みの綱の海の破邪の儀式も邪魔される。結局今回の話は剣二と鈴の繋がりが深くなったと言うことになる。
<最後にDr.ウォームはグレンゴーストと合体する。その際叫んだ言葉は、「ジャマンガ帝国に栄光あれ」だった。どこかで聞いたことがあるような…>
DVD13
<A> <楽>
第50話 未来をひらく鍵

  監督:辻野正人
  脚本:猪爪慎一
 Dr.ウォームと一体化して復活したグレンゴーストは絶大なる力を発揮し、魔弾戦士達の歯に立つ相手ではなかった。全世界の人々を遣い魔の姿へと変え始めるグレンゴーストを見ているしかない剣二ではあったが…
 敵はグレンゴースト。Dr.ウォームと一体化することで等身大となり、ちゃんと喋れるようになった。その後リュウケンドーがパワースポットを解放することで本来の姿を取り戻す。
 あけぼの町のみんなが遣い魔にされてしまい、攻撃ができなくなってしまった。絶望の状況が描かれるのだが、それも前半の最初のみ。
 再びマスターリュウケンドーの登場。都合良く現れ、大魔王を封印するヒントを与える。このお陰でリュウケンドーのみならずリュウガンオー、リュウジンオーもアルティメット状態になる。三者のアルティメット状態での戦いはなるほど映える。最後は三者が同時に三位一体攻撃を行うことで、九位一体攻撃となる。
 ここに来て演出の派手さが出てきたな…派手でもあくまであけぼの町なんだが。
<グレンゴーストは魔弾戦士を放っておくのが一番危ないのが分かっていながら、殺さずに置いておく。特撮作品のパターンではあるが、甘すぎる。>
第51話 黒い月夜のクリスマス

  監督:原田昌樹
  脚本:大西信介
 大魔王グレンゴーストが倒されたことで魔物は消滅し、町には平和なクリスマスが訪れようとしていた。だがその頃ブラッディの死によってジャークムーンが復活していた。それを知った天地は剣二にそれを知られないよう鈴に剣二のデートに誘えと命じる。
 敵はジャークムーン。ブラッディに作られたメカニムーンが、ブラッディの消滅によって自我を持ち、本来のジャークムーンとして甦った。パワーアップしたゴッドリュウケンドーとも互角に戦う。
 グレンゴーストが死んで話が終わり。とならないところが本作の特徴で、最大のライバルキャラでありながら前半で退場してしまったジャークムーンの再登場となる。ここに宿命の対決が実現。
 話はわりとしっとりした感じで、宿命の二人の出会いまでを丁寧に描いている。なんか昔の剣士講談ものっぽい感じかな?
 その後、ジャークムーンとゴッドリュウケンドーとの戦いになるが、魔力を使った戦いが終わり、最後は生身の剣同士の戦いへと変化。この流れも良い。
 全般的に軽めに見えてしまうのがネックとは言え、良い雰囲気に仕上がってる。
<ジャークムーンとリュウケンドーが最後に戦った所にはちゃんと剣が置いてあった。SHOTはそれ放置してたのか?
 リュウケンドーにジャークムーン復活を悟られないようにリュウジンオーとリュウガンオーが戦うのだが、途中でさほど理由もなく退場してしまった。>
 「行くぞジャークムーン」「喜んで」と言うやりとり、まあ正しいのだけど、一瞬居酒屋を思い出すな。>
第52話 さらば魔弾戦士!

  監督:原田昌樹
  脚本:武上純希
 ジャマンガは滅びた。だがそれによってパワースポットが異常に活性化し、魔物が再び出てきてしまう。このままでは魔法爆発が起こってしまうため、パワースポットを封印しなければならないが、その封印の方法を知るはずの白波は何故か口を閉ざす。
 敵としてパワースポットそのもの。ジャマンガが消えたことにより暴走してしまい、それを封印しなければならなくなった。その魔法パワーによってこれまでのジャマンガの魔物が黒くなって登場。
 最終回。魔弾戦士達の別れが描かれる。それぞれが一年(以上)のつきあいあった相棒としみじみとした別れになっている。剣二は剣技を亡き祖父に見せ、不動は酒を飲み、白波は初めて出来た友との別れを悲しむ。
 戦いのシーンはあまり無く割とあっさりした感じだが、台詞の一つ一つが上手くはまったしっとりした話に仕上がってる。良い感じで仕上がった最終回と言えるだろう。多くを語る必要のない話だ。
 ところでこの作品の特徴とも言える恋物語が結局一つも決着付かなかったのは、やっぱり狙ってのことだろうか?