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ミュータントX(1st)

ミュータントX事典
ミュータントX(2nd)

 2001'10'16〜2002'12'11

 「X−MEN」のスピンオフ企画で、設定など多少のずれはあるものの人間世界に住むミュータント達の苦しみや、自分の使命などを描いているところは同じ。
 過去、薬の投与によって生まれてしまった特殊能力を持つミュータント達。かつてその研究を進めていたアダム・ケインは、自ら行ったことを反省し、ミュータントを助け、同時にミュータントによるテロ行為を抑えようと「ミュータントX」を結成する。

主な登場人物
アダム・ケイン (役)ジョン・シーア。何作かの映画出演作があるが、以降テレビを中心に活躍。SF作品の出演が多い。
 ミュータントXリーダー。元はジェノマックス計画の協力者だったが袂を分かち、独自にミュータント組織を作った。
シャリマー (役)ヴィクトリア・プラット。主にSFものの映画やテレビシリーズに出演。
 シャリマー・フォックス。ミュータントXの副官的存在でアダムの良き理解者。野生系ミュータントで瞬時に身体能力を一気に向上させることが出来る。
ジェシー (役)フォーブス・マーチ。出演はほぼ本作のみ。
 ミュータントXの主要メンバーの一人。体を原子レベルに分解させてあらゆるものをすり抜けたり、逆に体を硬化させたりする能力を持つ。
エマ (役)ローレン・リー・スミス。他に「Lの世界」でララ・パーキンス役でゲスト出演。
 エマ・デラウロ。ミュータントXの一員。人の感情を操るテレエレパシー能力を持つ。自分の能力に気づいていなかったが、アダムと出会うことで否応なくそれに気づかされていき、ミュータントXメンバーとなる。
ブレナン (役)ビクター・ウェブスター。
 ブレナン・マルウエイ。一匹狼のミュータントで手から電気を出すことが出来る。こそ泥のようなことをしていたが、エマと共にミュータント狩りに遭ってしまう。「X−MEN」におけるウルヴァリンのような位置づけだろうか。
メイソン (役)トム・マッカス。
 メイソン・エックハート。ジェネティック・セキュリティの首領。元はジェノマックス計画の協力者だったが、裏切って自分たちの組織を独立させ、有能なミュータントを集めている。本人にはミュータント能力はないが、ジェネティック・セキュリティ・エージェントに対しては絶大なる権限を有する。
話数 タイトル 脚本など コメント DVD
第1話 ミュータントX 現る
“The Shock of the New”

  監督:T・J・スコット
  脚本:ハワード・チェイキン
 理由も分からず正体不明の男たちに追われていたエマは、「ミュータントX」と名乗るアダムという男が率いる一団に助けられる。彼らは極秘計画「ジェノマックス」により遺伝子操作を受けて誕生したミュータントを助けており、エマもその一人だという。突然の言葉にパニックを起こし、自分がミュータントであることを認めようとしないエマだが…
 第1回目の作品は初めてミュータントXに入る事になるエマともう一人のミュータントであるブレナンの事が描かれる話。当然ながら二人ともそれに反発し、やがて受け入れざるを得なくなる。という過程が描かれることになる。エマは自分の能力を割と勝手に使う方だが、その分度胸はあるようだ。一方のブレナンは自分の能力をこそ泥の道具のように使っていたが、それがばれて敵側に捕まってしまう。
 それで物語としては概ね登場人物とその能力の紹介に終始した感じ。アダムを初めとしてシャリマーやジェシーと言った実働部隊のみならず裏方の存在もはっきりと映し出し、そして敵側であるエックハートの怖さが遺憾なく発揮されている。
 物語は些か善と悪が単純な図式になっているようだが、これも時が経てば変わっていくのではないかと思われる。
 ミュータントというのはコンプレックスの塊だから、なかなか素直にはならない。それこそが本作の面白味と言った所だろう。
 話は結局ブレナンがエックハート達に連れ去られる所で「続き」になる。これからどういう展開をして行くやら。オリジナルの「X−MEN」では敵味方がかなり入り乱れることになるけど、これもそんな感じになるのかな?
<最近のアメリカのTVシリーズは下品な言葉を使わせないようにしているのだが、本作は悪者も味方もみんなかなり汚い言葉を使ってるみたい。
 エマがブレナンにニアミスするのは何故か。今ひとつ物語に必然性はない。盛り上げるにしても設定は大切だよ。>
第2話 新しい仲間
“I Scream the Body Electric ”

  監督:ジョン・キャッサー
  脚本:ハワード・チェイキン
 エマをかばいエックハートの手に落ちたブレナンはエックハートからジェネティック・セキュリティに加入するように誘われる。一方ブレナン救出に向かうミュータントXの面々だが、待ちかまえていたエックハートにより次々に捕らわれていく…
 今回もエマの跳ねっ返りが中心となるが、とにかくブレナンを助け出したいという彼女の願いにみんなが乗せられていく過程が描かれていく。一方そのブレナンの方はほとんど脅迫まがいにエックハートのジェネティック・セキュリティに荷担させられていく。その過程が本編の主軸となっている。それを超えてミュータントXの結成が成立。ここからが本当の始まりだろう。なんとなくブレナンはウルヴァリン的な位置づけのようだ。
 そしていきなりミュータントX側のアジトはばれてしまい、メンバーもほとんど全滅状態。話がちょっといきなりすぎる感じだが、仲間を助けるために敢えて敵地に飛び込んで捕虜の振りをするという、なんか初期の「ゴレンジャー」か「仮面ライダー」っぽい話になってる。そのお陰で早くも宿敵アダムとエックハートが対峙。なるほどこれをやるためか。
 何人かの能力が分かってきた。シャリマは体と心が分離させると言っていたし、ジェシーは自分の構成原子に作用して体を透明化させたり逆に硬化させたり。他にアリソンやビンス、ルビーと言った面々がテレパシー能力を持つ事が分かった。
<ジェシーの能力は体を透明化させてどんな壁もすり抜けるというもの。床もすり抜けてたけど、そうだったら重力に引かれて地球の奥まで落ちていってしまわないだろうか?
 電撃を操るブレナンの右手には指輪があるけど、これで火傷とかしないんだろうか?
 セキュリティー突破を前に警備員をどうする?というアダムの問いに「女の出番よ」と何気なく答えるシャリマ。えらいマッチョな話の展開だ…嫌いじゃないけどさ。
 アダムがコンピュータに仕込んだウィルスは画面上の画像を次々バラバラにすると言う、視覚的に分かりやすいものだった。こういうのは単なるパフォーマンスというのだが。>
第3話 ロシアン・ルーレット
“Russian Roulette”

  監督:T・J・スコット
  脚本:エリザベス・ケイシャン
 エックハートにより雇われたロシア人が放つ対ミュータント用に開発した秘密兵器プシュカにより能力を失うブレナン。死を目前にしたブレナンを救うには、プシュカを使う以外に方法はないと判断したアダムはミュータントの家族を売り渡そうとした男を利用しようとする。
 登場するミュータントはフリーの家族。一応全員念動力者らしい。
 冒頭でいきなち力を失うブレナンと、その救出が描かれる話。24時間以内にプシュカを手に入れないと死んでしまうとのこと。なんかブレナンっていつもこんな役割だな。そのために活躍するのがジェシー。今ひとつ個性が無いキャラだが、これだけ期待されていてもやっぱり影が薄かったりする。ちょっと可哀想な存在だな。
 一方、エマは急に大人びてしまった。運命を受け入れるのが早いね。
 この物語では1980年代にはミュータントの存在が確認されており、そのための対抗手段も考えられていたらしい。そして一般にミュータントがどれほど嫌われているのかも分かる。なんと父と妹をジェネティック・セキュリティに売り渡そうとする兄の姿まで。しかしそれがちゃんと話の伏線として機能している。
 ただ話自体に動きがない上にご都合主義すぎる物語のため、残念ながら完成度は低い。ミュータント同士の家族の絆の描き方も不充分。
<ダニエルはエックハートを「怖い人」と言うが、エックハートの方は「おべっかを使うな」とか言ってた。褒めてないって。実際はこれは幻覚でミュータントXの本拠地なんだが。
 ソーニャを騙そうと、シャリマーがジェシーのママ役に扮する。それで騙せるんだから可哀想じゃないか?>
第4話 シャリマーの恋
“Fool for Love”

  監督:T・J・スコット
  脚本:デヴィッド・ニューマン
 シャリマーと同じく野生系ミュータントであるドナを確保に向かったシャリマー。だがドナは行方をくらましてしまい、その行方を追うシャリマーはドナの部屋で彼女を治療しているというリチャードと出会う。そのリチャードに惹かれていくシャリマーだが…
 登場するミュータントはフリーのドナとリチャード。どちらも野生系ミュータント。
 今回はシャリマーが中心となった話。アダム曰く「野生系ミュータント」のシャリマーは恋も動物的らしい。同じく野生系ミュータントのリチャードとあっという間に恋に落ちてしまう。
 ミュータントが生きるためには能力を隠すだけじゃなく、能力を抑える事が重要になる。それが薬で行うことが出来たら?と言うのが物語の骨子となる。その研究を行っているリチャードと、彼に惚れ込んでるシャリマー服用してみるが、ところがこの薬はミュータント能力のみならず身体機能まで失ってしまうことが発覚。リチャードは命を捨ててシャリマーを癒す。結果シャリマーにとっては悲しい恋となった。
 シャリマーだけじゃなくエマも大活躍してるけど、すっかりもう大人びてしまった。完全にミュータントXの男連中を手玉に取ってるよ。一方アダムは朴念仁そのもの。シャリマーの恋さえも化学的反応と割り切ってる。これもアダムらしさ。それで脇に押しやられたのがジェシーとブレナン。この二人は今回完全に脇役。単なるエマの用心棒状態。
 物語に埋もれているが、新たなるミュータントが生まれているという発言もあり。これが後でどう言う伏線になるのか。
<やっぱり本作は大人用らしく、かなりきわどい台詞や行為が行われてる。特に結婚してるリチャードに求愛するシャリマーは完全に不倫行為(少なくともリチャードはシャリマーの「奥さんは?」発言に否定はしてない)。ちゃんとベッドシーンまであり。この描写OKなのかね?
 ところでシャリマーとリチャードが住み着いてるのはドナのアパートみたいなんだけど、留守中に良くやるよ。それに最後までドナは出てこなかった。放っておくの?>
第5話 最強のサイバーテロリスト
“Kilohertz”

  監督:アンドリュー・ポター
  脚本:デヴィッド・ニューマン
 “キロヘルツ”を名乗るサイバーテロリストが「ミュータントの蜂起」を唱えてサイバーテロを繰り返し、社会に混乱が広まってゆく。ミュータントに対する誤解を取り除くためミュータントXは彼の追跡を開始する。一方エックハートの方もミュータントの存在が世の中に広まることを防ぐためレンフィールドに命じキロヘルツを捕らえさせようとしていた。
 今回登場するミュータントはフリーの
バリーとジェネティック・セキュリティ側のニック。バリーは自分の体を電気そのものに変えることが出来、アンテナのある所では任意に移動出来る。ミュータントのために良かれと思ってやっていたらしいが、それは逆にミュータントを窮地に立たせるだけだった。最後は実体を捨てコンピュータウィルスとなって生きることを選択。一方ニックは人の首筋に手を当てることでその人を固定化させることが出来る。
 社会に混乱を与えるのは何もミュータントだけではない。サイバーテロリストも又、高度に文明化された世界では大きな脅威。その二つが合わさったのが本作。設定はとても面白い。
 実際、90年代から言われていることだが、現代はテロを起こすためには情報を混乱させることにこそ最も効果的。こういう能力を持ったミュータントがいても不思議はないか。更に株価を話の中心に持っていくのはSFでは珍しいが、なるほどサイバーテロであれば、これが一番説得力あるか。社会を混乱させれば株価は急落する。実に分かりやすい理論だ。ラストは
『バーチャルウォーズ』っぽい話になってしまった。ミュータントX基地からバリーを追い出すことには成功したものの、結果としてなんだかジェネティック・セキュリティ側に強力な武器を送り込んでしまっただけとも言える。
 プロファイルから人物像を割り出すことはエマのテレエンパシーと似ているとの発言あり。試しにコンピュータをいじってみたら、意外にも相性が良かったようだ。
 何かブレナンはどんどん野性味を増している。『X−MEN』におけるウルヴァリンのような存在だと思ってたけど、姿まで似てきたようだ。
第6話 不死の代償
“The Meaning of Death”

  監督:グリーム・キャンベル
  脚本:ブラッド・ファルチュク
 普通の人間には無害だがミュータントには致死性を持つウィルスが蔓延していた。このままでは一週間以内にミュータントが全滅してしまうことがわかり、アダムはやむをえずエックハートと協力してウイルス対策にあたることとする。だがエックハートが送り込んできたチャールズはアダムと因縁があり、ことごとくアダムの邪魔するように行動する…
 登場するミュータントはフリーの
リックトッドジェシー。リックは念動力、トッドは超高速、ジェシーは透視能力を持つ。ジェネティック・セキュリティ側としてチャールズ。彼は不死能力を持つが、その能力故に生きている意義を見いだせなくなっている。ミュータントX側としてアリスという女性が登場。発熱ミュータントらしいが、ウィルスによって熱が暴走。
 アメリカのヒーローものは時に味方と敵が共通の強大な敵に対し手を組むパターンが確立されている。本作はそのパターンに沿った作品になっているが、エックハートがこすからいから、ナイフを背後に隠して握手してるようなもの。更にそこに不死能力を持つチャールズが絡むことで話は大変厄介なものとなってしまった。しかしその能力がウィルスを抑える鍵となる。パターンとはいえ、よく練られた物語であることが分かる。
 アダムの言うように人間の行動原理は生きること。よって不死能力者は自分の行動をどう取って良いか理解出来ないと言うことになる。『銀河鉄道999』の機械化人間みたいなものかな?この治療はアダムによってなされたものだとのことだが、
 野生系のシャリマーは火を怖がること。アダムとエックハートは具体的にはミュータントとしての能力を持たないことが発覚。リーダーは能力ではなく頭脳だと言うことか。
 ミュータントは特殊能力があるが故に能力が暴走すると周り中に迷惑をかけてしまう。厄介なのはエマのテレエンパシーで、周り中の人間に死の恐怖をまき散らせてしまう。
<透視能力を持ちながら、皮肉家のジェシーはブレナンのお尻を見ながら「キュート」とひと言。まあ、それだけなんだが。
 結局夫婦喧嘩に巻き込まれてしまったブレナンが今回一番の被害者だったかも知れない。>
第7話 一触即発
“Lit Fuse”

  監督:ジョン・ベル
  脚本:トム・フュージ
 賞金稼ぎに追われ、助けを求めてきた吸電能力を持つミュータントのアシュリーを保護するブレナン。だが、アシュリーの能力は変異し始めており、電気のみならず触れた人間の能力まで吸い取ってしまうようになっていた。
 登場するミュータントはフリーの
アシュリーエリック。アシュリーは吸電能力を持つミュータントだが、その能力は変異しており、触れた人間の能力まで奪ってしまう。ジェネティック・セキュリティ側としてニール。エックハートに雇われた賞金稼ぎ。
 ブレナンが中心となった話で、彼と同じように電気を使うミュータントとの交流が描かれる。ただし、お互いに触れあうことが出来ないという問題点あり。なんと暴走したアシュリーはブレナン自身全てを吸い込んでしまった。4話でシャリマーが恋をするのは動物的で片づいたけど、この場合は…やっぱり同族同士は惹かれ合うんだろうか?
 アシュレーの能力変異はサブダーマル・ガバナーさえもはじき飛ばしてしまう。ミュータントの暴走というのは恐ろしいものだ。
 一方、アシュレーが本当に愛する相手エリックは打算的な人間で、欲をかきすぎて結局殺されてしまった。こういう人間は殺されるのがパターン。だけどアシュレーはその事実を前にしても突っ走ってしまう。恋する乙女は常にこういう存在として描かれがち。
 パターンとしては『X−MEN3』を先取りしたような内容。あれもこういう終わり方だったらまだ続いたんだけど。
<ブレナンをからかうエマは容赦がない。いつも女を追い回していると指摘するのだが、何を言い返しても「女好き」にされてしまってる。
 ニールには右肩に入れ墨があるがその文字は「求」…求道者なのか?>
第8話 マイクロドライブを奪還せよ
“In the Presence of Mine Enemies”

  監督:ジョン・ベル
  脚本:ハワード・チェイキン
 プロクシーブルーに活動を告発されたエックハートは、逆にプロクシーブルーを利用して広告塔にしようと企む。一方ブレナンは昔なじみのハッカーであるトニーを仲間に引き入れようとするのだが、その時既にエックハートの手がトニーにまで伸びていた…
 登場するのはフリーの
トニー。凄腕のハッカーでブレナンの昔仲間。ブレナンの紹介でジェシーと仲良くなる。そしてジェネティック・セキュリティ側のケンドラ。トニーとは旧知の仲で、同じくハッキングを得意とするが、その能力自体は怪力。身分を隠しトニーに接触し、ジェネティック・セキュリティに引き込もうとする。
 今回の中心となるのはジェシーだが、そのジェシーに引き合わせたのがブレナンのため、結果として二人が中心となる。自分の感情が時として制御出来ないジェシーは今回も暴走。結果ブレナンは抑え役になってしまう。なんだかミュータントXの力関係がごちゃごちゃしてきたな。
 今回もハッキングの話になっているが、トニーが本当に被害者なのか、騙しているのか、最後まで分からないのでかなり緊張感の持続する。ま、ラストはハッピー・エンドなのだが。
 プロクシー・ブルーの存在は意外に重要。これからも度々話の中心になるんだろう。
<あらかじめジェネティック・セキュリティに侵入するシミュレーションをやってるミュータントXだが、シミュレーションでは失敗し続けてる。問題はプログラムを組んだアダム自身が何故失敗したのか理解出来ないという点。>
第9話 小さな能力者
“Crime of the New Century”
監督:グリーム・キャンベル
脚本:ジョー・ジョンソン
 幼いミュータントのジョシュアが誘拐され、アダムとエマの活躍でジョシュアは無事保護されるのだが、この事件には意外な黒幕が存在していた…
 登場するのはフリーの
ジョシュア。熱線放射系のミュータントだが、まだ子供のために能力を使いこなせていない。何者かに誘拐されてしまう。そしてジェネティック・セキュリティ側としてウェンディ。触れたものの質量を増大させる能力を持つミュータント。FBI捜査官になりすましてジョシュア誘拐を働く。後、ジョシュアの母親リサも精神感応系のミュータントらしい。
 誘拐事件を介し、世間のミュータント認識のずれが描かれる話で、自分の子供がミュータントであることが分かると「治療」する必要があると考える。だが、その偏見が悲しいミュータントを作り続けることになる。
 エマの能力とは思った以上に使える。彼女の能力があるとミュータントそのものを感知出来る。ただ、それが彼女にとっては大変な重荷になることもあり。
 今回はブレナンとジェシーの男組二人が何か付けて突っかかってる。どうもこの二人はややこしい関係らしい。
<関係ないけどエックハートの要する女性ミュータントはみんな綺麗な人ばかりだな。性格きつそうなのばっかだけど。
 外せなかったはずのサブダーバル・ガバナーがブレナンの電撃で簡単に無効化出来ることが発覚。設定が随分変わったな。>
第10話 亡霊戦士の復讐
“Dark Star Rising”
 トライコーブ・ボタニカル社の工場がミュータントによって破壊されようとしていた。それを察知したミュータントXはシャリマーを派遣し、爆発を未然に防ぐが、そこでシャリマーが遭遇したのは彼女と同じ野生系ミュータントで、しかも充分な訓練を受けていた。実は彼らはトライコーブ・ボタニカル社によって作られたミュータントで、二ヶ月前に全滅したはずの対テロ部隊ダークスターの生き残りだった。
 登場するのはフリーの
エンジェルボーの2人。トライコーブ・ボタニカル社によって作られた野生系のミュータント。遺伝子の暴走によって死にかけており、解毒剤を求めてトライコーブ・ボタニカル社を襲撃する。そしてそのトライコーブ・ボタニカル社の研究担当ケネス。エックハートの指揮下でミュータントを作る研究を続けている。
 ジェノマックス以外で作られたミュータントの話。充分に調整していないために全員命の危機にあり、その命をいかにして救うか。が本作の命題になる。話そのものははかなり直球。
 野生系ミュータントの話だと当然シャリマーが中心の話になる。野生系同士は精神感応能力もあるのか、シャリマーとエンジェルの息はぴったり合ってる。
 電気を使えるブレナンは心臓マッサージもお手の物。瀕死のエンジェルを蘇生させた。
 なんかミュータントXの家族関係はエマがお姉さんで、ブレナンとジェシーが駄々っ子の弟という構図が板に付いてきたみたい。
 ラスト、エックハートを殺そうとするボーを止めるシャリマー。ここで殺しておけば全て終わってしまったのにね。最後に首にコルセット付けて苦しそうに喋るエックハートがお茶目。
<シャリマーは野生系ミュータントは特別だと言ってたが、4話でも出てたし、今までの中では比較的多い能力じゃないのかな?…野生系のミュータントにはつい惚れてしまうから「特別」なのかもしれないな。
 ジェシーは着ている服も原子変換させられるけど、手に持ったものは出来ないらしい。いい加減な能力だ。>
第11話 消えゆく愛
“Whiter Shade of Pale”
 アダムが開発したシーケンサーが姿無き襲撃者によって奪われてしまった。ステルス系の能力を持つミュータントによるものと推測したミュータントXは調査を開始するが、犯人はなんとかつてのアダムの恋人ダニエルだった。
 登場するのはフリーの
ダニエル。ステルス系の能力者で、かつてのアダムの恋人。能力の暴走で衰弱しており、実は娘キャサリンも同じ能力を持っている。そしてジェネティック・セキュリティ側のオールダス。野生系ミュータントだが、エックハートには運搬係として雇われていたが、シーケンサーを巡って戦いに参入した。一応ミュータントX側としてニールという運搬係が登場。睡眠を取らなくて済むという能力らしい。
 珍しくアダムが中心の話で昔の恋人が登場する。他の若いメンバーとは異なり、しっとりした大人の恋愛話に仕上がっている。そのキャサリン自身は娘を持っているが、問題はその父親は一体誰か?と言うことなのだが、ダニエルははぐらかしていたけど、嘘という可能性も高い。
 いつも冷静なアダムらしくなく、前線で戦っているが、やはりミュータントには敵わないようだ。その分知恵が働くので、そちらの方が主軸になる。
 で、アダムの行動にやきもきするのがシャリマーという、面白い構図になってる。その分他のメンバーは割喰ってあまり出てこないけど、野生系のミュータントに対しても体術で引けを取らないブレナンなど、強さは際だっている。
 今回特に画面転換にワイプが多用されている。珍しいけど、演出者の趣味か?
<軽い人間に効果的なのはやっぱり色仕掛け。今回はオールダスがその標的にあったが、パターンとしては単純に過ぎる。>
第12話 光と影の分身
“Double Vision”
 かつての仲間マッディの保護に向かったブレナンとエマ。かつては手品程度の能力しか持たなかったはずのマッディは今やジェネティック・セキュリティ側の人間になっており、しかもその能力はブレナンに匹敵するほどだった。幸い脱出に成功はしたが、マッディとブレナンの戦いに巻き込まれたエマは二つに分裂してしまい、しかも一方はエックハートの協力を申し出ていた…
 登場するのはジェネティック・セキュリティ側の
マッディ。電気系能力の使い手で元はブレナンの仲間でフリーだったが、今やその能力はブレナンに匹敵するほどに向上している。エックハートに忠誠を誓っているが、それは恐怖によるもの。そして10話に登場したケネスが再登場。てっきり一話限りかと思ってたけど、いつの間にかジェネティック・セキュリティの権威とまで呼ばれるようになってる。
 エマの分裂という不思議な物語。ミュータントX側はともかく、ジェネティック・セキュリティの方にもつき、二人のエマとの戦いが描かれている。性格はミュータントXの方に残ったのは慎重そのもので、ジェネティック・セキュリティ側に行った方は好戦的になっているのが特徴。分裂した方も一応はジェネティック・セキュリティを潰そうとは思っているらしいが、多少の犠牲は仕方ないと考えてるらしい。性格どころか姿まで随分違ってしまってる。
 ネタに走りすぎたために完成度はさほど高くないのが難点か。
<この異常事態にあっという間に説明を付けるアダム。こういう人間こそが私の理想なんだが、物語にしか登場出来ない。「宇宙戦艦ヤマト」の真田さんとか。
 能力発動中のシャリマーに逆らうことは危険。ちょっと言い返しただけで気絶させられてしまう。>
第13話 親子の絆
“Blood Ties”
 ジェシーの前に突然今まで音信不通だった父ノアが現れる。何者から逃げているノアの事を調査するミュータントXだったが、ノアが握っている秘密は恐るべきものだった。このままではジェノマックス社は崩壊するが、同時にこの秘密をばらされると、ミュータントXの存在まで危うくなる。
 登場するのはジェネティック・セキュリティ側の
カルビン。聴力能力者で、数キロ先の物音も聞くことが出来る。その能力を活かし、ノアの行方を調査する。ただ耳が良すぎるため、近くで拳銃を撃たれたりするともの凄く苦しむ。
 ジェシーの父親の話で、当然中心はジェシーとなる。父が大好きなジェシーがころっと騙されてしまう話となる。家族が平気で裏切るってのは観ていて結構辛いものがあるよ。それでも父親を信じてディスクを届けようとするジェシーの姿が痛々しい。最後のどんでん返しもなし。
 ジェシーばかりが目立つお陰で他のキャラの描写は少ないけど、エマの能力は範囲は限られるけど、完璧な変装にもなることがわかった。
<ブレナンが着ているTシャツは落ち着いた色だがサイケデリック調。趣味悪いぞ。
 どうでも良いけど、GyaOで観てると、「パパ」と訳されるはずなのに「ババ」になってるのが気になる。これだけじゃなく時折ハ行の訳がおかしいよ。>
第14話 悪への変貌
“Altered Ego”
 他人の人格を善から悪へ変える特殊能力を持つシャーロットが、アダムに連絡してきた。だが実は彼女はアダムを父の仇と思っており、能力を使ってアダムを悪人にしてしまうのだった。
 登場するのはフリーの
シャーロット。人間の本性を善から悪に変えてしまうと言う特殊能力を持ち、アダムを悪人に変えてしまう。そして彼女の恋人であるスキート。一応能力者だが、植物を枯らす位の力しかない。ジェネティック・セキュリティ側のリンチ。人の生命を吸い取る能力を持つらしい。尊大な性格をしている。
 ミュータントXリーダーであるアダムが突然悪人になってしまったら?と言う話で、これは実はアメリカのドラマでは意外に多い話。特殊能力者同士の喧嘩となるため、能力の暴走が起こって大混乱となる。悪と善を両極端に取り、その入れ替えが行われるというのは文化的な問題だろうか?
 アダムは悪人になったエックハート以上の悪人になってしまった。善人は能力が制限されるんだね。ミュータントXメンバーの能力を全て知っている分、ただの人間であっても全員と互角以上に戦ってる。
 ただ、ご丁寧にも人間を悪人にしてしまったら、一生戻らないという設定まで与えているため、最終的にはシャーロットの倫理観に頼るしかないが、そのために物語的にも大変単純なものになってしまった。
 それでとうとうシャリマーの本心が明らかになる。明らかに彼女はアダムを同志以上の存在として思ってる…エマが言ったんだけどね。
<悪人にされてしまったジェシーとシャリマーだが、元に戻る順番は逆。個体によって効果時間が違うんだろうか?
 シャーロットはリンチに能力使ったのだが、リンチって最初から悪人だったと思うのだが、余計悪人になってしまった。単に凶暴になるだけか?
 本当にシャーロットの父を殺した原因は自分であることを自慢気に喋るエックハート。こういう事するから自分で墓穴掘るんだよな。
 ミュータントXが横一線でアダムに迫ってくる姿は、なんか「Gめん75’」を彷彿させるな。>
第15話 蘇る死者
“Lazarus Syndrome”
 ナイトクラブで親しくなったケイレブという男に襲われるエマ。同行していたブレナンによって事なきを得たが、再びエマの前に現れたケイレブはジェノマックス社の車に轢かれてしまう。しかし死んだはずのケイレブが又してもエマの前に現れて…
 登場するのはフリーの
ケイレブ。ミュータントの能力を命と共に奪って自分の生命力とする能力を持つ。エマを標的と決め、執拗に彼女を狙った。そしてジェネティック・セキュリティ側のパメラ。触れたものの熱量を操る能力を持つミュータントだが、ケイレブによって命を吸い取られる。他にもケネスがまだ出ている。失敗続きでありながら、全く粛正されていないのは、どうやらエックハートの皮膚のメンテナンスをしているかららしい。他にもミュータントを感知出来る能力を持つウェートレス。自分が殺されたくないので、ケイレブに情報を流してる。
 フリーのミュータントにも危険な存在がたくさんいる。それがあるから話が展開させやすいのが本作の特徴で、これまでにもいくつもそう言う話が出てきた。ただ、今回は本当に命が狙われているので、問題は切実。と言う事で、今回は命を狙われるエマが中心となる。結果的にこういう話の場合、能力よりも交渉がメイン。
 一方、守勢側に廻っているジェネティック・セキュリティでは、既に何人もの脱落者が出ているのだとか。台所事情はかなり大変らしい。
<ケイレブはミュータントの能力を奪う事が出来るが、狙うのは若い女性ばかり。それなりにグルメなのか?実際ブレナンを相手にしたら体術で突っかかっていった。
 そのケイレブを後ろに控えさせ、前からジェネティック・セキュリティの車が迫っていると言う状況でジェシーが取った行動は、体を硬化させるのではなく、透明化。当然後ろにいるケイレブははじき飛ばされてしまう…選択間違えてないか?
 ケイレブに捕らわれたパメラ。能力を発現させて脱出には成功したが、ハイヒールなんか履いてるから失敗する。こういう描写は結構面白い。>
第16話 裏切りのテレサバイバー
“Interface”
 ミュータントXの隠れ家の一つがジェネティック・セキュリティに襲われた。生き残っていた監視カメラの記録からエマはその中に高校時代の親友だったミシェルが映っているのを発見する。ジェネティック・セキュリティの非道さを訴えるため、エマはミシェルに接触するが…
 登場するのはジェネティック・セキュリティの
ミシェル。電子機器を遠隔操作するテレサバイバー能力の持ち主。高校時代はエマと親友だったが、今やすっかりエックハート信者になってしまっている。他にやっぱりジェネティック・セキュリティ側のディレイ。荒事処理専門らしいインテリめいた姿が特徴。
 親友や親に突き出されてしまうのがミュータントの宿命。ここまで戦ってきたエマなのに、その事がまだ分かってない…と言うか、そういう甘さがあってヒーローたり得るんだろうけどね。
 そう言えば最初に登場した時のエマってこんな感じだったか。ちゃんと成長しつつ、特性は残してたんだね。
 ますます簡単に解除されるようになったサブダーバル・ガバナー。最早ミュータントの拘束力にはほとんどなってない。
<ミュータントXにとっては日常も戦いの場。にこやかにショッピングを楽しんでるエマとシャリマーも、一瞬の後に臨戦態勢となり、その後又普通に買い物をしてる…ミュータントって隠れてるんじゃないのか?
 エマとミシェルは同級生と言うが、年齢にちょっと差があるような気がする。あるいはミシェル役の役者が老け顔なのかな?
 最後に感情を捨てて生体コンピュータと化したミシェル。しかしCGがあまりに稚拙すぎ。これじゃせいぜい1990年代だな。>
第17話 消された記憶
“Presumed Guilty”
 事故で恋人のミーガンが死んでしまったミュータントのマークは、そこに現れたアダムを逆恨みして記憶を奪ってしまう。殺人容疑者として指名手配されてしまったアダムは、記憶を失ったまま街を彷徨う。
 登場するのはフリーの
マーク。人の記憶を奪う能力を持ったミュータント。恋人のミュータントであるミーガンを自分の過失で殺してしまうが、その罪をアダムに着せようとする。ただ頭はあんまり良くないらしい。そしてジェネティック・セキュリティ側のリーナ。体中に限定されたバリアを張る事が出来、マークの攻撃も防ぐ事が出来る。その能力を上手く使う事で人を攻撃したり、壁に立ったりという力が使える。
 司令塔であるアダムが消え、ミュータントX達の迷走が描かれた話。一応ジェシーが代わりを務めているが、力不足は否めない。一方記憶を失っているはずのアダムは、その勘の鋭さだけは全く変わらず。それを武器になんとか無実を証明しようとしている。ただし、一方のエックハートの勘の良さもたいしたもので、それら全てを推測してマークを確保しようとしている。今回は本当に頭脳戦だ。そのためなのかどうか、ツッコミ所は探せなかった。
 シャリマーの野生系能力は、眼力と嗅覚にもあり。遺留品からアダムの居場所を探ろうとするが、プロファイリングにはぴったりの能力だな。それで最終的に役に立つ能力は肉体能力ではなく精神能力によるもの。結局一番強いのはエマだったりするのが面白い。
 そしてついにジェネティック・セキュリティにばれてしまったサンクチュアリーの場所。ここで話は大きく展開する事になるかと思われたのだが…
なんとも人を食った終わり方をしてくれた。考えてみたら、マークの能力ってこのオチのためにあったのね。
<記憶失ったらエックハートは随分良い奴になってしまったけど、都合良くサンクチュアリーの場所だけ忘れてるものなんだろうか?>
第18話 悪夢の世界
“Nothing to Fear”
 ジェネティック・セキュリティに襲われているヘンリーというミュータントを保護したシャリマー。だが、実はそれは罠で、ヘンリーによってシャリマーは傷つけられてしまう。体は無事だったが、その世からシャリマーは悪夢を見るようになり、しかもその夢の通り、ジェネティック・セキュリティ・エージェントをサンクチュアリーの中に導き入れてしまう。
 登場するのはジェネティック・セキュリティ側の
ヘンリー。超精神力系の能力者で傷を付けた相手の夢を操る事が出来る。フリーを装っていたが、シャリマーに助けられた際、彼女に触れた事で夢を見ている彼女を操る。実は同じくジェネティック・セキュリティの妻がミュータントXとの戦いで死んだと聞き、ジェネティック・セキュリティおよびミュータントX双方を恨んでおり、どちらも潰そうともくろんでいた事が発覚。あだし、彼女は生きている事が分かった。
 今回はシャリマーが中心となった話で、夢を操られ、ミュータントXの敵対行動を取る事になるが、その夢の中での戦いが描かれる事になる。シャリマーが中心の場合肉体的な物語が多いのだが、こういう精神的な話は珍しい。夢の中ではアクションはふんだんにあるけどね。結果的にそれが引き金になってミュータントX自体が破壊されかかる。
 話は悪夢と現実がごちゃごちゃになっていてよく分からないのだが、前回でやっぱりサンクチュアリーの場所がばれてたのかな?よく分からない。
 結局このての能力は能力者を潰せば話は済む。アダムはなんでその事を指摘しなかったのか?と思ったら、それで勝手に出て行ったブレナンとジェシーは返り討ちに遭ってしまった…なるほど。そう言う事ね。
 ブレナンとジェシーの恐怖というのも描かれるが、ジェシーは実は閉所恐怖症である事が発覚。原子分解出来る能力はその恐怖心から発動したのかな?一方エックハートも悪夢を見るが、それはネズミ一杯の檻に閉じこめられる事だった。ネズミが怖いってよりは不潔なのが我慢出来ないって感じ。
 物語のオチは結局ヘンリーには誰も敵わなかったと言う事で、自分から離れていった。どういうオチの付け方をするのか?と思ったら、あんまり釈然としない。面白かったけど。
<ジェネティック・セキュリティのシャリマー捕獲はほとんど野獣狩り。野生系と言われるだけの事はある。
 ジェネティック・セキュリティ側とは言え、ヘンリーはフリーに近いが、その家にエックハート一人でやってきてる。性格変わった?>
第19話 共通の敵
“Dancing on the Razor”
 何者かに倉庫に呼び出されたジェシーとブレナンはそこでジェネティック・セキュリティの待ち伏せに遭う。二人の能力を活かして撃退に成功はしたが、その戦いの一部始終が何者かによって録画されてしまっていた。これがプロクシー・ブルーによって流されてしまった事から、世間にミュータントの存在が知られてしまう…
 登場するのはジェネティック・セキュリティ側の
ランチェスター。ジェノマックス社の社員で、データ管理の立場にあるらしい。ピンポイントで熱を放出して人間を攻撃したり、ものを燃やしたり出来る。そしてジェイという人間。ミュータントXとジェネティック・セキュリティの戦いをビデオ撮影したという倉庫の社員。単なる人間だが、ミュータントを売って一旗揚げようとしたらしい。
 ジェネティック・セキュリティであれミュータントXであれ、ミュータントの存在をひた隠しにしていたのだが、それが発覚してしまった。話自体が大きく動き始めた事を感じさせられる。ただ、話自体はなんか落ち着きすぎて特記する所がない。終わり方もすっきりしない。
 シャリマーは大変ほれっぽいが、今回も捕まえたジェイに感情移入してしまう。野生系の特徴かな?最後にブレナンはシャリマーに特別な思いがある事を打ち明けてるみたいだけど…
 ランチェスターの能力は遠距離でも効果あるが、ブレナンにはあまり効かなかった。電撃で熱を散らせるのかな?
第20話 ロシア遺産の秘密
“Ex Marks the Spot”
 刑務所から出所した銀行強盗のザックを保護するミュータントX。金属の向こう側を探知する能力を持つザックがシャリマーの元恋人で彼女を裏切っていたと知ったアダムは…
 登場するのはフリーの
ザック。金属の向こう側を探知する透視能力を持つミュータントで、シャリマーの恋人だったが6年前裏切ってシャリマーを警察に捕まえさせたという過去を持つ。そしてジェネティック・セキュリティ側のアーティ。能力は不明で、ファブルジェ・エッグの金庫を開けようとして警備員に捕まってしまった。
 ファブルジェ・エッグというロシアから持ち込まれた宝を巡る話で、旧ソ連が開発したというミュータント計画のマイクロチップを巡る争奪戦。そこでそのお宝を取るにはザックが必要になる。という物語展開となる。オチは当然こういう落ち方するが。
 この話は恋愛話が絡むため、物語自体がややこしくなってる。恋多き女性シャリマーは当然ながら過去にもかなり多くの恋人を持っていたらしい。このての話はこれからも出てきそう。一方ザックに対してはなんだかブレナンが反発を持っているっぽい。やっぱりシャリマーに特別な感情を持ってるのかな?精神的にはもうすっかりエマの方がお姉さんになってしまってるのも特徴か。
<ザックを連れてミュータントXの隠れ家の一つに向かったブレナンとジェシーは「本屋に似てる」と感想を漏らすが、同じセットっぽい。言わなきゃ分からないのに。
 ザックの協力を得ようとシャリマーを説得するアダム。しかしお互いに怒ってしまい、つい「奴と寝たくないのは私も同じだ」と口走ってしまう。アダムにしては珍しい発言だ。
 ジェシーの壁抜け能力は上下にも有効。しかし、重力あるのにゆ〜っくりと下がってるのはどういう原理だろう?いやそもそもあの能力使ったら地球の中心に向かって落ちていかないとおかしい気もする。
 ジェネティック・セキュリティがファブルジェ・エッグの金庫の前でやってるのは「ミッション:インポッシブル」か?>
第21話 魅惑のミュータント
“Deadly Desire”
 全てのセキュリティを破るというコンピュータ・ウィルスのアノマイトを手に入れようとするエックハート。それを察知したミュータントXはブレナン達を取引場所に向かわせるのだが、そこに現れたのはブレナンの昔の仲間トニーだった。アノマイトを盗まれ、責任を感じたブレナンがトニーを問いつめるが…
 登場するのはフリーの
ローナ。人を虜にする能力を持つミュータントで、アノマイトをめぐってミュータントXおよびジェネティック・セキュリティを手玉に取る。右手にはサソリの尻尾のようなものが生えて一瞬にして相手を殺してしまう。他にジェネティック・セキュリティのカール。ローナを捕まえに来たが、逆に彼女の魅力の虜にされてしまう。
 最終回手前。最後にローナは逃げてしまうために一応話は引っ張ってるけど、今回はとりあえず普通の物語が展開。コンピュータ・ウィルスを悪用されるか否かという点に焦点が当てられた話となっている。ただ、ここに登場するローナという女性がなかなか厄介。周り中の男を虜にしてしまうため、近づいた男たちはみんな骨抜きにされてしまう。ブレナンまで虜にされてしまった。
 珍しく銃が登場する話で、シャリマーが撃たれてしまった。やっぱりミュータントでも怪我はするんだね。一方テレエンパシーを使ったエマはブレナンがベッドインしているのを知り、顔を赤らめるようなところもあり。だんだんシャリマーとは対極の存在になってきてるみたい。
<自分の魅力に絶対的自信持ってる人がそれを裏切られた時…多分これが一番本人にとってはきついだろうね。>
第22話 新たなる強敵
“A Breed Apart”
 ミュータントXの四人は更なる成長を遂げ始めるが、新たに備わった能力にとまどいがち。未だその制御が成し遂げられないうちに、ジェネティック・セキュリティでは最初の”ジェノマックスの子”最強のミュータントであるガブリエルが仲間とともにジェノマックスから脱走していた。
 登場するのは第三勢力となる
ガブリエル。最初に遺伝子操作によって誕生したミュータントで、あらゆる能力を自分のものに出来という能力を持ち、そのる能力は進化し続けている。それ故にジェネティック・セキュリティに捕らわれていたが、脱走して新しい組織ストランドを作る。そしてモーガン。ジェネティック・セキュリティ・エージェントの有望株だったが、裏で独自にミュータントを集め、ガブリエルを復活させた。念動力を持つ。ストランドのメンバーも多種多様な能力を持つらしい。現在15名のメンバーが確認される。ジェネティック・セキュリティでは又ケネスが登場。なんとエックハートを裏切ってストランドに付く。
 第1期の最終回と第2期の伏線が描かれる話になる。ミュータントXそれぞれにも一段階上の力が出始めている。例を挙げるとブレナンの電撃は物理的な力を増し、シャリマーの野生系能力は第六感の拡大。ジェシーは自分以外の分子を変化させる事が出来るようになり、エマはサイコ弾を放てるようになる。そして第三勢力が登場。と、これからますます話が複雑化していきそうな感じ。
 アダムの過去にしてきた事が発覚。サブダーマル・ガバナーも睡眠用ポッドも実はアダムが作っていたという。その過去に苛まれるアダム。一方エマは自分の能力がサポート系であることにかなり不満を覚えていたらしい事が分かる。いや、多分これまでだって彼女の能力が最強の部類だと思うのだが。ジェシーは自分の能力が周囲にまで影響を及ぼすため、その力の使い方はとても慎重になり、なかなか使い方を覚えられず。
 ケネスの裏切りによって、なんとエックハートまでもが捕らわれてしまい、冷凍カプセルに。はてさてエックハートが復帰したらケネスはどうなっちゃうんだろうね?エックハートは眠ったままで、ガブリエルは「世界征服」なんて事まで言ってる。これからどういう展開になっていくんだか。
<最強の力を持つというガブリエルは、どうも随分な女好きらしい。これが大きな障害になりそうだ。
 力の使い方を覚えるには開き直りが必要なのか、男より女の方が能力の発現が楽らしい。悩むのは男ばかり。
 ジェシーの新しい能力は人だろうが無機物だろうが全てに及ぶため、人間を壁の中に封じ込める事まで出来る。そりゃいいんだけど、これって修復不可能だろ?妙な能力だ。>