<amazon> <楽天> |
|
||||||||
|
2009 | PUSH 光と闇の能力者 監督 | |
2006 | THEF シーフ<TV> 監督 | |
ラッキーナンバー7 監督 | ||
2004 | ホワット・ライズ 監督 | |
2003 | 仮面の真実 監督 | |
2000 | ギャングスター・ナンバー1 監督 | |
1998 | アシッド・ハウス 監督 | |
1963 | 9'19 スコットランドで誕生 |
ラッキーナンバー7 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
仕事をクビになり、恋人にも裏切られ、不運続きの青年スレヴィン(ハートネット)は、友人のニックを頼ってニューヨークへとやって来た。しかしニックは不在で、アパートの隣の部屋に住むリンジー(リュー)によると、随分長い間帰ってこないという。ニックの行方を捜し始めた二人はやがて恋に落ちる。そんな矢先スレヴィンは、彼をニックだと思い込んだギャングによって拉致され、親玉“ボス”(フリーマン)の前に引き出される。ニックがつくった多額の借金の返済を迫られ、それを帳消しにする条件として、敵対するギャングの親玉“ラビ”(キングスレー)の息子を殺害することを強要されてしまう。しかもその当の“ラビ”からも呼び出されてしまい… 映画も数を観ていると、時折面白い出会いをする作品がある。事前情報がほとんど無く、全然期待もしないで観始めたら、無茶苦茶面白くて目が離せないような作品のことだが、本作はまさしくそれ。本作は一応事前情報はあって、ある番組でこの作品のことを言っていて、それで印象に残ったのが「ウィリスの髪型が変」というだけ。それでちょっと興味を持って調べたら、配役陣が異様に豪華なので、「ちょっと抑えておくか」という気分で観始めたのだが、まさにこれはスマッシュヒット。 本作の前半部分は、むしろ出来るだけ面白くならないように作られているとしか思えない。二つのギャング組織に挟まれ、しかも自分のことでないのに二つの組織から脅迫を受けてしまい、にっちもさっちもいかずに彷徨う主人公の姿は、哀れと言うより、ここまで不運だとコミカルになってしまう。というレベルで、てっきりこの中でどうにかして解決策を探して…という展開に持っていくのだと思っていた。 ところが中盤でいきなり画面が展開。突然あり得ない事態が起こってしまって、「なんだなんだ?」と思ってる内に、そのタネ明かしがなされていく。多少強引なところがあるにせよ、それまで持っていた価値観が全く逆転されてしまうところは見事な出来である。 ところで本作の原題は「LUCKY NUMBER SLEVIN」。“7(SEVEN)”ではなく“SLEVIN”であることが特徴で、実はこれが物語の核心部分を指し示す重要なネタバレになっている。しかしこれを邦題で変えてしまうのは間違っていたんじゃなかったかな?これでは意味が通らないよ。何故不運続きの主人公の名前が“ラッキーナンバー”なのか。それがこの作品の重要なポイントなんだから。 この豪華な配役陣にあってハートネットの存在感は際だっているのも特筆すべき。主人公と言っても、登場人物の中では最年少。しかも周りはオスカークラスのヴェテランに囲まれていながら、存在感を失っていないどころか、しっかり周囲を食っていた。まだまだ伸びる俳優であることを再認識。後、ウィリスの存在感…というか、髪型がもう笑えて笑えて。常日頃「自然体」を主張するウィリスの若い頃ってどんな髪型をさせるのか?と思ったら、なんと額の方に髪を生やさず、後頭部の髪だけ伸ばしてるの。もはや河童とさえ言えない、ウケを狙ったとしか思えない髪型を観た時は大笑いすると共に、ほんと「立派だ」としみじみ思ったよ。 |