野ばら
Der schönste Tag meines Lebens |
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マックス・ノイフェルト
カール・ライター(脚)
ミヒャエル・アンデ
パウル・ヘルビガー
エリノア・イェンセン |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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3 |
3 |
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ハンガリー動乱で父母を殺され、オーストリアにたった一人で逃れてきた少年トーニーは親切な元船長ブリュメルの家に引き取られる。そしてそのあまりに美しい歌声を聞いたブリュメルの勧めでウィーン少年合唱団に入れられる。そこで出会った優しい先生方や友達。彼の才能はそこで花開いていく。
悪い人はおらず、みんな素晴らしい人や仲間ばかり。母の代わりになる人もいるし…実に恵まれた環境にいる少年トニー君の生活を、アルプスの雄大な自然を背景に時にはコミカルに、そして時にはしんみりと描く。まさしくハウス名作劇場を地で行った作品(年代的に言ったら逆だ)。逆にこれを「風と木の詩」なんて言ったらぶっ飛ばされそうではあるな…
しかし、こんな楽しい作品なのに、その背景は非常に重い。歴史的に見るならば、製作当時の1957年というのはハンガリー動乱の真っ最中。ハンガリーと隣接するオーストリアには毎日のように多量の亡命者が流れ込んでいたと言う時代背景がある。
その暗さがあるからこそ、この明るさが本当に映えるのだろう。家族全員で楽しめる作品(尤も、ある程度子供が大きくなると「偽善的」と言われそうではあるが…)。
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