銭形平次捕物控 恋文道中 |
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江戸屋敷に住む尾張の奥方お由良の方(北見禮子)には一つの秘密があった。実は若い頃の恋人と取り交わした恋文のことである。それは内緒で保管されていたのだが、賊によって奪われ、国元へと向かっていった。お忍びのお由良の方からの折入っての願いに、銭形平次(長谷川一夫)は八五郎(花菱アチャコ)をつれて、この恋文のあとを追うことになった…
野村胡堂原作の銭形平次捕物控シリーズの第3弾。1951邦画興行成績5位。
テレビのチャンバラものの場合、セットの都合や、毎回毎回起こる事件を演出するため自然主人公は江戸に居っぱなしになることが多いが(勿論『水戸黄門』という例外はあるが、あれのお陰で余計他の作品に旅が無くなってしまった)、映画の場合むしろ旅を主体にした作品がかなり多く、特に50年代のチャンバラものではこういった旅を題材とした作品がとかく作られている。これらを総称し、股旅ものと言われるが、このフォーマットに則って作られることが多い。
このフォーマットは主に単なる旅ではなく、主人公を含め腹に一物持った登場人物たちが旅の間に虎視眈々とお互いを狙い合うというものが多く、風光明媚さと、裏腹の緊張感が主眼だろう。それを陰惨に描くか、軽快に描くか、あるいはコミカルに描くかは作品毎に異なるが、大体はフォーマットは定まっている。
本作は見事にそのフォーマットに則った作品。銭形平次のシリーズは結構内容は重いものの、決して雰囲気を重くしないように注意が払われているし、シリーズでは数少ない股旅ものである本作もその辺はそつなく作られている。
このシリーズのもう一つの楽しみは様々な役者が演じる八五郎(最も多いのが堺駿二だが、数多くのコメディアンが演じてる)だが、ここでは花菱アチャコ。これがまた上手くはまっており、そのドジっぷりが作品を軽快に保たせた原動力となっていた。 |
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