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恋するナポリタン〜世界で一番おいしい愛され方〜 2010 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ピアニストの槇原佑樹(眞木大輔)が飛び降り自殺を図った時、たまたまその下で恋人の佐藤瑠璃(相武紗季)と会っていたイタリアンレストランのシェフ田中武(塚本高史)は命を落としてしまう。奇跡的に命を取り留めた祐樹はピアノを辞めてしまうのだが、突然料理に目覚めてしまう。実はその接触が元で武の人格が祐樹に入り込んでしまったのだ。武は自分の想いを瑠璃に伝えようと苦心するが、武の命を奪った佑樹のことが許せず… 2010年に公開された邦画の中で、邦画のワースト部門を争うこととなった本作。むしろどれだけ酷いのかと思って鑑賞してみた。 …うむ。これは確かに酷い。 いや、とりあえずは腹の立つレベルでの酷さではない。ただ、とにかく物語というものを丸ごと馬鹿にしてるとしか思えない部分が、あまりと言えばあまりの話で、むしろ呆れると言った感じだろうか? 私の勝手な考えではあるが、これは多分元々がテレビドラマの企画だったんだと思う。馬鹿げた物語と言い設定と良い、一昔前のトレンディドラマであればまだ許される範囲だ(観てないけど)。それに心の離れてしまった恋人をなんとか振り向かせようとして努力するのは、長時間ドラマの方に向いてる。 そんな長く片想いを続け、それで視聴者の心を掴もうという企画であれば、本作は理解できる。 しかし、それが映画になると、これは全くと言って良いほど心に響かない。いや、それ以前に設定の馬鹿らしさで観る気を失う。 眞木大輔演じる槇原佑樹が自殺しようとした時(じゃなくてどうやら宇宙の意志に触れようとしたらしいが…こいつよくここまで生きてたな)、ピンポイントに下に人がいて、しかも男だけが被害受けるという理不尽はまだ良いとしても、これってれっきとした刑事事件なのになんのおとがめなしもなしに実生活に復帰して、しかもストーカーまがいのことまでやらかしてる。この時点で完全にアウト。通報一発ですぐに刑務所行き。 間は端折るが、ラスト前の、突然中の人が外面まで出てくるのは『ゴースト』とおんなじだし、で槇原佑樹とその甥は海を観ていて、突然崩れ落ちて死んでいく…『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』をlここまで衒いなくパクる人がいるとは思わなんだ。 「泣いてくれ泣いてくれ」と脚本家と演出家が頑張れば頑張るほど観ている方がどんどん冷めていくという見事なスベり具合で、ここまでやってくれれば、いっそ立派とさえ思えてしまう。 人格交換、難病もの、料理、年の離れた肉親同士の友情、(宇宙の大いなる意志、)色々受ける要素を取り入れて映画初監督にやらせてみたらこうなってしまった。という作品。 |