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東浩紀

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小説

17'01'26 クリュセの魚
 2445年。テラフォーミングが進み、多くの人類が住むようになった火星で11歳の“ぼく”葦船彰人は5つ上の少女大島麻理沙と出会った。同じ日本人というルーツを持つ二人は、合った瞬間から惹かれ合うようになり、出会いを続けていくのだが、5年後、突然彼女は消え、テロリストとして死んでいった。残されてしまった“ぼく”のために、彼女は一つのプレゼントを残して…
 著者が小説を書いていたという事実を実は全く知らなかったので、思わず手にとって読んでしまった。
 設定に関して言うなら、様々な小説や映画からのツギハギのような部分が目に付くけど、内容としてちゃんとSF小説になっていた。それだけで充分だろう。
<A> <楽>
 

 

  

エッセイ

03'11'18 動物化するポストモダン
 現代になって「オタク」と言われる若者を中心とした独自の文化が栄えてきた。彼らは世界をどう捉えているのか、そして同行の志としてのつながりはどうなっているのか、あるいはどう変化し続けているのか。と言う観点から哲学的に現代を読み解こうとする書。

 ちょっと理由があり、本書を薦められるままに読んでいったのだが、かなり面白い。
 哲学者とはこういう眼から文化を捉えているのか。さすが哲学者は観点が違うな。と感心しつつ、オタクの文化というものをこういった形で一面のみで捉える事には少々疑問も覚える。
 哲学とは、一人の人物の思いこみによって出来るものだとも言える。それについていけるかどうかはともかく、それにインスパイアされ、一人一人が独自の理論を構築していくことにこそ、哲学の本来的意義があるのかも知れない。本書を読んでそんな風にも思う。
<A> <楽>
10'04'20 ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2
 著者がかつて述べた「動物化するポストモダン」から約10年。その間に、表面化しないまでも着実に文化は変遷を遂げている。文化についてこれまで語り続けてきた著者がポストモダン世代の文芸について改めて考察する。

 文学とは、かつて著者から読者に向けての一方的なものだったが、ネットの発達や二次創作ブームによって双方向的なものに変化している。と言うのが前作の骨子だったが、それで今度は古き書籍ではどのような変化が起こっているのか。実はそれも又メタ的なものへと変化している。と言う前提に立ち、現代の文芸のあり方と、これからの変化について語っている。ゲームの世界は文芸にも影響を与え、それを上手く用いている人が今の文芸界を代表している。と言う説には賛成できるが、問題はそう言う作品ってあんまり読んでないんだよな。少し深く突っ込んでみようかな?
<A> <楽>