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映画
19'06'15 月に跳ぶ人
ロバート・A・W・ロウンデズ (検索) <amazon> <楽天>
 引退してオカルトにのめり込んでいた作家グレイスンが行方不明となり、まるで遺書のような手紙が出版社に送られてきた。そこに書かれた手記には、人間業とは思えない跳躍力を持つ者がいることがわかり、彼らを調べていると分かるのだが…

 外宇宙に関わりのある某かの眷属をモティーフにした作品で、明らかに宇宙から神がやってくるという考えがいかにも近代の神話と言った感じ。
 怪奇作家を主人公にしてるだけに、実在の作家達の名前が次々登場するのも面白いところ。
<A> <楽>
19'06'14 アオイホノオ19
島本和彦 (検索) <amazon> <楽天>
 ついに念願の連載にこぎ着けたホノオ。知識不足と実力不足を勢いで乗り切っていたが、同時に学生生活も満喫していた。一方、ダイコンIIIでの成功を元に、新たに知ろうとアニメーションを作ろうと決意する岡田斗司夫ら。

 本人はギリギリで締め切り守ってるだけと書いてるが、なんかホノオは堂々たるプロ作家になってしまっている。もはやプロ作家のマンガ道。
 ただ一方、岡田斗司夫と庵野秀明らのガイナックス前身は、いよいよあのダイコンIVを手がけるのだが、その前に「愛国戦隊大日本」のアイディア作りをしてる。これが不謹慎すぎる発言の連発で滅法面白い。そもそも「大日本」が公式にマンガになったのは初めてじゃないか?
<A> <楽>
19'06'10 Re:ゼロから始める異世界生活10
長月達平 (検索) <amazon> <楽天>
 白鯨を倒し、魔女教団からエミリアを守り切ったナツキ・スバル。だが支払った代償も大きかった。特に昏睡状態に陥って誰からも忘れられてしまったレムにショックを受けながら、それでもロズワール邸に戻ったスバルは、ロズワールが聖域と呼ばれる場所に行ったまま帰ってこないという報を受け取る。エミリアと共に聖域へと向かうことになるのだが…

 第3部の開始の話。ようやくナツキ・スバルの妙な性格がどうやって形成されたかが明らかになった。人間的に大きな父親の姿にプレッシャーを受け、いろんなコンプレックスが絡まった結果。それでも家族から愛されて育ってきたと言うことはよく分かった。
<A> <楽>
19'06'09 テラフォーマーズ21
貴家悠 (検索) <amazon> <楽天>
橘賢一 (検索) <amazon> <楽天>
 各国の保護を受け、地球に潜伏していたテラフォーマーズ達は、ある日一斉に立ち上がり、日本に向けて大攻勢をかけてくる。一方立ち向かう人類側は、戦士の数があまりに少なすぎた。絶望的な状況の中、しかし膝丸燈は半ば拉致され、地下に幽閉されているある人物に引き合わされていた。

 地球編となって、なんだか火星に行ってたキャラクターがパワーアップしてたり、異様に強い新キャラが次々に登場したりして、訳が分からない状況になってる。画面の一つ一つは見応えあるけど、全体を通したストーリーはますますぼけてしまった印象もある。
<A> <楽>
19'06'05 金色の処女 銭形平次捕物控1
野村胡堂 (検索) <amazon> <楽天>
 岡っ引きとしては新米ながら機転が利き、奉行の笹野新三郎からも一目置かれる銭形平次は、ある日特別に笹野に呼ばれ、将軍家光の暗殺計画の可能性があるため、誰にも知られないように御茶ノ水一帯を探索するよう命じられる。そこにある薬屋が怪しいと睨んだ平次は顔なじみのお静に買い物に行ってもらうのだが…

 栄えあるシリーズ第1作。まだ平次は独り身で相棒もいないが、将軍暗殺計画という大きな事件を扱う話になってる。ここに出てきたお静は後に結婚することになるのだろうけど、一般女性を囮に使うとか、かなり非人道的なことを平気でやってたりする。
<A> <楽>
19'06'04 黒博物館 ゴースト アンド レディ 下
藤田和日郎 (検索) <amazon> <楽天>
 ドルリー・レーン劇場にかつて取り憑いていたという幽霊グレイが語るクリミア戦争でのフロレンス・ナイチンゲールの裏の話。劣悪な環境にある傷病者病院をなんとか立ち直らせようという彼女の努力と、その努力をすべて握りつぶそうとする軍医長官のジョン・ホール。そしてジョンに取り憑いているデオンという幽霊との戦いを描く。

 有名なナイチンゲールの話の裏の話。幽霊を出したことで著者らしい怪奇風味の作品に仕上げた。いろいろ伏線が張ってあったが、全部すっきり収まるのも著者らしさだ。
 歴史の本などでは「クリミア戦争は悲惨」とは描いてあっても、実際に漫画化されると相当に悲惨な描かれ方をする。マンガの持つ力はこんなところにもある訳だな。
<A> <楽>
19'06'01 天地無用!GXP16
梶島正樹 (検索) <amazon> <楽天>
 ZINVと共に簾座連合の辺境惑星に不時着した西南は、本来あるはずのない体内の魔法回路が開いてしまい、肉体変化に伴って身動きが取れなくなってしまう。一方、一刻も早く西南捜索に出たい守蛇化クルーだが、簾座の高官達に難癖をつけられてしまい、外に出たければ機甲騎を用いた決闘を強いられてしまう。戸惑う霧子に送りつけられた荷物は、鷲羽特製の機体だった。

 前半は魔法世界の説明がほとんどで、既存のファンタジー世界、いわゆる転生ものの基本設定を延々説明するだけ。あらかじめ基本を抑えておかねば話の展開について行けないという著者の思いやりなのかもしれないが、全く面白くない。一方、霧子らを中心にした話は展開方法が過去と同じなので楽しく読ませてもらえた。
 細かいところだとDr.クレーと宇宙海賊のクイス・パンタの会話が楽しい。クレーの方は全く知らないけど、クイスが過去アカデミーでやりあってた朱螺凪耶だったという事実が読んでる側としてはとても楽しい。
<A> <楽>
19'05'29 サイボーグ009 1
石ノ森章太郎 (検索) <amazon> <楽天>
 「エッダ編」巨大な怪物が出没するという新聞記事を見た00チームは全員で北欧の寒村を調べることになったのだが、住民は何も喋ろうとせず、何度も殺されそうになってしまう。この村には何かがあると、調べるチームだが…
 「グリーン・ホール編」南米に生じた巨大な穴の調査に向かう009と002,003,005,006の5人。穴を下って行くにつれ、005の様子がおかしくなっていく。
 「怪奇星編」海から化け物が出るということを聞きつけた009と006は日本の小さな漁村に出向く。そこには怪物に父を殺されたという少年雄二が船を出すと申し出る。
 「ディノニクス編」ギルモア博士の旧友ロス博士がアメリカで本物の恐竜を見つけたという連絡があり、009と002、005が調査に同行することになる。

 都合四作の短編を収録した作品。この中ではエッダ編が味わい深い。怪奇ものとSFを融合するのは著者の得意とする分野だが設定がいくつもひねってあって、オチの意外性も良し。00チーム全員が出動するのはこれ一本で、後は009を中心に2,3人でチームを組むのが定番。
 でもせっかくの1巻は普通サイボーグ戦士の誕生編と対ブラックゴーストをやって欲しかったところでもある。読んでいくうちにその話も出てくるみたいだけど。
<A> <楽>
19'05'27 オーバーロード6 王国の漢たち 下
丸山くがね (検索) <amazon> <楽天>
 リ・エスティーゼ王国で暗躍する犯罪組織八本指の情報を得た王女直属騎士のクライムは、ガゼフ・ストロノームの助力で殴り込みをかけるが、そこには同じ目的で背バスがいた。主君アインズ・ウール・ゴウンの命令を無視して八本指と戦おうとするセバスだが、逆にやはりアインズの家臣デミウルゴスはそれを利用しようとしていた。

 話そのものは軽快で読みやすい作品なのだが、内容はかなりえぐい。いろいろ混乱があって主人公アインズ・ウール・ゴウンではなくデミウルゴスが全部やったことだが、やってることは完全にマッチポンプで、アインズ・ウール・ゴウンの名の下、王都を混乱に落として多数の人民を殺し、一方で英雄モモンの名声を高めて資金集めをするとか、ほとんど悪魔のような所業。主人公側が完全に悪の側にあって、それをそのまま描いているのだが、よくこんなの描いてるもんだ。
<A> <楽>
19'05'24 シドニアの騎士12
弐瓶勉 (検索) <amazon> <楽天>
 エースパイロットばかりを集めた新造艦で探査を命じられる長道ら。奇衣子(ガウナ)との小競り合いを続けつつ、抜群の連携で艦を進めていく。その果てに見るものとは…

 激しい戦闘と緩い日常の寒暖差が本作の魅力でここまで来たが、シドニアを離れて艦が狭くなったため、余計にそれが映えるようになった。しかし問題として、物語が進んでいるようで全く進んでいないという状態で、なんともジリジリさせる内容というか…
<A> <楽>
19'05'23 地球の長い午後
ブライアン・W・オールディス (検索) <amazon> <楽天>
 遙かに未来の地球。環境の激変によって肉食植物に覆われた大地で細々と生き続ける人類。死の儀式を終えて宇宙に向かった部族リーダーのリリヨーは、たどり着いた月で人類生き残りの方法を見いだす。一方、地上に残った人類の中から追放処分を受けた少年ブレンは一人彷徨いながら様々な部族と出会っていく。

 古典SFの名作だが、確かに圧倒的なセンス・オブ・ワンダーに溢れた作品である。なんせ次に来る展開が全く読めないから。ただ一方、物語の完成度は決して高いとは言えない。なんでこんな展開でこんなオチになるの?というのが多々。
 ただ、作品の完成度はともかくとして、片手で数え切れないほどの日本の小説や漫画の元ネタであることが分かる。古典SF読む醍醐味はここにあるな。
<A> <楽>
19'05'19 仮面ライダークウガ9
井上敏樹 (検索) <amazon> <楽天>
横島一 (検索) <amazon> <楽天>
 恋人と思っていた本田絵美が駿河の依頼で接触したという事を知らされた津上翔一は再び絶望の淵に落とされてしまうが、そんな翔一の前に翔一同様アギトとなった者たちが現れ、仲間に入るよう誘いをかける。一方、メ・ガリマ・バと出会う事でグロンギの中に本当に人間のような存在がいることを知った五代はグロンギと人類の共存について方法がないかと考えていく。

 グロンギとアギト集団を間に挟んでの五代雄介のクウガと津上翔一のアギトのすれ違いがメイン。「仮面ライダー555」を思わせる著者らしいすれ違い描写となっている。
 グロンギの一部が何故アギトを生み出したのかがはっきりした。このままゲゲルが続くのを放置していると、どう転んでもグロンギは全滅してしまう。それを防ぐにはゲゲルを遂行するグロンギを力でねじ伏せてゲゲル自体を無効化すること。そのために多数のアギトを作ってゲゲルの邪魔をすることが目的らしい。なるほどよく分かる。
<A> <楽>
19'05'16 Re:ゼロから始める異世界生活9
長月達平 (検索) <amazon> <楽天>
 死に戻りを経てエミリアを狙うペテルギウス・ロマネコンティが精神生命体であることがわかったナツキ・スバル。アーラム村とエミリアの脱出とペテルギウスの打倒を同時に行うためにアクロバティックな方法を使うことになる。一つ間違えれば計画そのものが瓦解する厳しい計画を進めることになるが…

 第三部終了の話。第三部はたたみ込むような物語展開だったので、全部無事に済んでほっとしたのだが、まさかの最後に再びマイナスの意味でのどんでん返し。まだまだ物語は進むらしい。
<A> <楽>
19'05'12 百万畳ラビリンス 下
たかみち (検索) <amazon> <楽天>
 この世界の秘密を知るゲーム開発者多神と連絡が取れた礼香と庸子は、この世界が地球ではなく異星人が乗ってきた宇宙船の中だと知らされる。少しだけ事情を知る多神にもこの状況からの脱出が思いつかない中、徐々に絶望に落ち込む庸子。一方全く違った発想をする礼香は、逆に生き生きとこの状況を楽しむ。

 この訳の分からない世界からの脱出する話。一見完全に詰んでしまった状況からの脱出行はSFマインドに溢れたものとなっている。もっと長くすることも出来ただろうけど、上下巻程度の長さだからソリッドにまとまった感もあり。ちゃんと自分を受け入れるという大切な命題もクリアしてるし。
 多少いくつかツッコミどころもあるけど、SF作品はどんなものであれ矛盾は起こるため、説明不足なだけと考えておこう。
<A> <楽>
19'05'09 幽遠の彼方に
オーガスト・ダーレス (検索) <amazon> <楽天>
 ミスカトニック大学で司書をしている“わたし”は祖父ジョサイアの危篤の報を受け、田舎の家に向かうのだが、祖父は元気であれこれ稀覯書について話すばかりだった。だが祖父は“わたし”を呼んだのは、自分がこれから行うことを見届けさせるためと語る。

 神話大系に連なる一端の話で、ここでイサカという巨人が登場する。それを次元の彼方から呼び出そうとした人間が辿る顛末。様々なキーワードはちりばめられているので、それなりに好奇心は増すが、作品そのものはよく観るパターン。
<A> <楽>
19'05'06 百万畳ラビリンス 上
たかみち (検索) <amazon> <楽天>
 大学生のルームメイト礼香と庸子はアルバイトでゲームのデバッグ作業をしている内に、不思議な建物に取り残されていることに気がついた。畳敷きの部屋が延々続き、しかも得体の知れぬ化け物まで現れる空間。そこから脱出するために二人で協力して探索を始めるが…

 「四畳半神話大系」のラストエピソードで、四畳半の部屋に閉じ込められた主人公の話があったが、その主人公を二人の女の子にして漫画にした感じの設定の話(あるいは『CUBE』か?)。
 一応命の危機にあるはずなのだが、その辺あまりに軽く考えている主人公と、慎重すぎる発言でブレーキをかける親友という立ち位置がちゃんとキャラ立ちしているし、危機の連続の中でも、ちゃんとヒントを解いて行くにつれちゃんと答えが用意されているので、さくさく読める。結構面白かった。
 著者は元々イラストレーターということもあってか、画面映えが良いし、線がすっきりしていて読みやすいのも好印象。
<A> <楽>
19'05'04 ハイドラ
ヘンリー・カットナー (検索) <amazon> <楽天>
 オカルティストのケネス・スコットに弟子入りしたロバート・ルードヴィヒとポール・エドモンドは師の禁じていた異次元の扉を開く魔術を試み、その結果として扉を閉じるために師のケネスが異次元の向こう側に行ってしまった。責任を感じたロバートはその魂を取り戻すべく、単身再び異次元の扉を開こうとするのだが…

 神話大系の中の異次元の邪神ハイドラについて描いた話。人間の浅知恵で神に挑もうとすると大きなしっぺ返しを食うといういつものパターンの話でもある。クトゥルーっぽさは高い。
<A> <楽>
19'05'01 デキる猫は今日も憂鬱1
山田ヒツジ (検索) <amazon> <楽天>
 会社ではデキる中堅女性として凜々しく振る舞う福澤幸来は、実は全くの生活無能力者だった。そんな彼女を助け、家事全般どころか生活管理まで全てこなすのは一匹の巨大な猫諭吉だった。生活全部を丸ごと諭吉に預けっぱなしの飼い主とデキつ猫の二人三脚をコミカルに描く。

 これもSNSで流行った作品で、定期的に更新されるのを毎回楽しみに読んでいたが、それをまとめて読めるのは大変ありがたい。改めて考えると、大変シュールな光景ばかりの作品なのだが、それが妙に心地良い。
 どうやら巨大猫というのは私の性癖に刺さるらしいことが分かった。
<A> <楽>
19'04'28 触手
ヘンリー・カットナー (検索) <amazon> <楽天>
 幻想文学の名手と言われるヘイワードの家に招かれた“私”ジーンと友人のビルは、実はヘイワードがある薬を用いて前世の記憶を呼び起こしてそれを小説にしていたと言うことを知る。そしてそれが元でとんでもない事態を引き起こしてしまったことを告げられるのだが…

 一軒家に閉じ込められ、周囲には得体の知れない化け物の群れという、ビジュアル的にとても映える作品で、ビジュアル要素もきちんと文字化した好作。
<A> <楽>
19'04'25 墓場鬼太郎3
水木しげる (検索) <amazon> <楽天>
 生活のため鬼太郎は妖怪から借金を取り立てることとなった。ねずみ男と組んだ物の怪には言いくるめられてしまったが、物の怪のアドバイスで残った水神を探し当てることには成功した。すっかり力を失っていた水神をビニール袋に入れて東京に持ち帰るのだが…

 水神との戦いというか、水神から逃げ回る鬼太郎の話。水神はあまりに危険すぎる妖怪で東京住を混乱に巻き込み、偽物の鬼太郎も食ってしまった。それを解決するのも人を食った話になってる。
 2巻ラスト時点でトランク永井の話が続くかと思ったら、それは放置されて勝手に解決。育ての親である水木もいつの間にかいなくなり、なんだか訳が分からないが、これはいくつもあるエピソードを無理矢理くっつけたためだろう。
<A> <楽>
19'04'22 メデューサの呪い
ゼリア・ビショップ (検索) <amazon> <楽天>
 自動車旅行をしていた“私”は雨を避けて南部の古びた屋敷で雨宿りをさせてもらうことにした。その主人が語るこの館にまつわる恐るべき話とは…

 ある意味典型的なモダンホラー。純粋な意味でのホラーとしてはとても面白かった。入れ籠構造になっている話がきちんとしてるし、物語の雰囲気も良い。ただ神話大系の中には入らない内容なので、それが難点だが。
<A> <楽>
19'04'18 うちのトイプーがアイドルすぎる。
道雪葵 (検索) <amazon> <楽天>
 10年前に家にきたトイプードルの赤ちゃん。家族にも懐かず、動物嫌いの著者も敬遠気味だったが、気がつくと家族の一員として、我が家のアイドルとして君臨するようになっていた。そんな犬と家族の日常を描くエッセイ的漫画。

 このところSNSで描かれた漫画が単行本化されることが多く、結構な数の単行本を買ってたりするのだが、これもその一冊。だいぶ前から著者はTwitterでフォローしていて、買う予定はなかったのだが、連れ合いにTwitter見せたら全部読みたいと言われて購入。
 一見手早く描かれたようでもあるが、トイプーのあるあるネタが満載で楽しい。
<A> <楽>
19'04'15 セベックの秘密
ロバート・ブロック (検索) <amazon> <楽天>
 エジプト考古学の専門家の“私”は謝肉祭の日にヘンリカス・ヴァニングという男に声をかけられる。エジプトをモティーフにした仮面舞踏会を開くというヴァニングの言葉に屋敷に赴くのだが、実はヴァニングが行おうとしていたのはパーティではなく黒魔術の儀式だった。

 巻き込まれ型のモダンホラーで、これもラヴクラフトが得意の分野だったが、著者が変わるとアクション性が大きくなってるのが特徴的。同じモティーフでも描く人によってだいぶ雰囲気が異なるな。
<A> <楽>
19'04'13 銀河鉄道999 3
松本零士 (検索) <amazon> <楽天>
 太陽系を離れ、銀河の星々を通る999は次々に新しい星に停泊していく。その中で鉄郎が見聞きする様々な人や星の模様を描く。

 機械の身体を取りに行くと言いつつ、野生のまま生きる人たちを見て羨ましがったりするところが面白い。この巻ではエメラルダスが登場するが、確か後付けの設定でメーテルとエメラルダスは姉妹と言う事になってたはず。当たり前だがここではその事は一切臭わせてない。
 テレビでは確かスペシャル版で見た記憶があったな。
<A> <楽>
19'04'11 暗黒の接吻
ヘンリー・カットナー (検索) <amazon> <楽天>
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 海辺の家を相続した芸術家のグラハム・ディーンは引っ越した夜から悪夢を見るようになる。やがて夢の中で海の中を自由に泳ぐようになっていくのだが、そこは地球の海ではなくて…

 夢を通して異世界とつながるというラヴクラフト得意のパターンfで、海の怪異を描くのもそれに準じてる感じ。残念ながらさほど完成度は高くなく、読んでいて少々ストレスが溜まる。
<A> <楽>
19'04'08 こぐまのケーキ屋さん そのさん
カメントツ (検索) <amazon> <楽天>
 いつも一緒にケーキ屋をやってるこぐまのてんちょうとじゅうぎょういんさん。てんちょうは本屋さんで買った本に夢中になったり、二人で水族館に行ったり。少しずついろんな経験を積み重ねていく。

 相変わらずほのぼのとした二人を描く話で、基本はTwitterに描かれたもので、いくつかの書き下ろしあり。てんちょうのししょうとてんいんさんが初めて出会って話をするシーンもあり。これと言って大きな盛り上がりはないが、ほんわかした気分を味わえる。
<A> <楽>
19'04'05 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 波乱の第二楽章 後編
武田綾乃 (検索) <amazon> <楽天>
 いつの間にか奏楽部の低音パートのまとめ役のような立場になっていた黄前久美子。個性的なメンバーも少しずつ打ち解け、まとまりつつあった。吹奏楽部は京都大会も順調に勝ち上がり、関西大会での課題曲も決まった。だがソロパートのあるオーボエの鎧塚みぞれは課題曲の『リズと青い鳥』がどうしても上手く吹けないと悩んでおり、それが久美子にも伝わり…

 基本前編が低音パートの中の出来事がメインだったのだが、後編になって大きく変化。鎧塚みぞれと傘木希美の心のぶつかりがメインとなっていく。この部分だけ抜き出して作られたのが『リズと青い鳥』(2018)だったのだが、よくこれ映画に出来たもんだ。
 いくつも伏線は張ってあったものの、後半は意外性も多く、かなり面白く仕上がってる。
<A> <楽>
19'04'02 亜人ちゃんは語りたい4
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 デュラハンである自分の体のことをもっと知りたいという町京子の言葉に、町を母校の大学に連れて行くことにした高橋。そこで自らの肉体の可能性について知る町は、更に自分について研究したいと思うようになっていく。

 基本一話完結で、話全体としては他愛のないものが多いが、亜人を受け入れる社会でのちょっとした不便さなども社会の特徴として語るので、意外に深く考えてることをうかがわせてくれる。
<A> <楽>
19'03'31 墓地に潜む恐怖
ヘイゼル・ヒールド (検索) <amazon> <楽天>
 すっかり寂れてしまった片田舎の村があった。誰もいなくなったのは、この村にまつわる悪い噂からで、その噂の中心であったスプレイグ家にまつわる物語。

 ラヴクラフトの「ハーバート・ウエスト」を目指して作られたような話。しかしあまりに話がお粗末な上に、根底にある強い差別意識がどうにも読み進めにくい。
 特に怪奇ものの作品はむしろこう言う外れの方が多いということを念頭に置かねばならない。
<A> <楽>
19'03'28 吾妻鏡 中
竹宮惠子 (検索) <amazon> <楽天>
 鎌倉で挙兵し、平氏との戦いを開始する源頼朝。だが荒れる東の平定と武士政権の樹立を目指す頼朝は鎌倉から出ることが出来ず、その代わりとして弟の義経を平氏との戦いに送り出した。義経は連戦連勝で、朝廷からも多くの報償をもらうことになるが…

 平氏平定を経ていわゆる鎌倉幕府の樹立までを描く。ただ、この話では頼朝よりも弟の義経の方が話の中心っぽい。悲劇のヒーローはやはりマンガにすると映える。頼朝が割と優柔不断なのは逆にリアルな話かも。
<A> <楽>
19'03'24 セイレムの怪異
ヘンリー・カットナー (検索) <amazon> <楽天>
 セイレムの町でかつて魔女が住んでいたという曰く付きの家を購入した作家のカーソンは家の地下に秘密の部屋があることを発見した。外の音を遮断出来るために執筆向きと思い、部屋にこもるようになるが、徐々に不眠になっていく。そんなある日、オカルティストを名乗るマイケル・リーごいう男がやってくる。

 この世が異世界とつながっているという物語で、特にここでは定番の一つ。バランスの取れたホラー小説ではあるが、著者がやや民族的な侮蔑の言葉を連呼するのが気になる。
<A> <楽>
19'03'22 黒博物館 ゴースト アンド レディ 上
藤田和日郎 (検索) <amazon> <楽天>
 ロンドンのドルリー・レーン劇場に保管されていた“かち合い弾”と呼ばれる謎の銃弾を見せてくれと老人が訪ねてきた。その案内をした学芸員は、その老人に憑いていた幽霊を目撃する。実はその幽霊こそ、ドルリー・レーン劇場に憑いていた幽霊であり、学芸員に、何故ここに帰ってきたのかを語り始める。

 「スプリンガルド」に続くイギリスゴシックを舞台にした漫画で、これまでほとんど描かれたことのない素材を上手く漫画にしている。主人公がナイチンゲールだが、その時代から遡って他にも実在の人物をモティーフにしているので、そのつながりが面白い。
<A> <楽>
19'03'19 オーバーロード5 王国の漢たち 上
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 アインズ・ウール・ゴウンが水面下で着々と地固めをしている間、王国では“八本腕”と呼ばれる犯罪者集団に手を焼いていた。多岐にわたる数々の犯罪は貴族の裏の支援もあり収まることが無かった。そんな事態に心を痛める王国王女ラーナの命を受け、ラーナに身も心も献げる青年騎士クライムは調査に乗り出す。

 今度は初めての王国内部の模様が描かれていくが、主人公のアインズ・ウール・ゴウンが悪人という立場のためか、またしても中心人物が変わり、見習い騎士というか、少年が中心となる。なんか真っ当なビルドゥングスロマンっぽくなってるのがちょっと意外。
<A> <楽>
19'03'17 はじめの一歩123
森川ジョージ (検索) <amazon> <楽天>
 トレーナー見習いとなった一歩の前にボクサーになりたいという青年テツが現れた。彼がいじめっ子であることを知っている一歩はテツにいくつかの試練を与えることに。一方、太平洋チャンピオンの宮田は防衛を続けてはいるものの、生彩に欠いてしまうことを自覚していた。

 弟子も出来、トレーナーとして順調に成長していく一歩だが、とにかく読んでいて辛い。物語そのものよりも、一歩にこんな真似させるなということ。いっそ一度閉じて全く違った物語としてトレーナーを主人公にした物語を作った方が良いんじゃないかな?
 あと、宮田が一歩との再戦を希望するような事を言ってるけど、前に戦えないと言ってた本人からそんな勝手な台詞が出るとは。
<A> <楽>
19'03'14 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 波乱の第二楽章 前編
武田綾乃 (検索) <amazon> <楽天>
 年度が替わり二年生となった黄前久美子ら吹奏楽部の面々。昨年の全国大会出場もあり、多くの新入生を迎えることが出来たが、特に久美子の属する低音パートは癖の強いキャラが多く入っていた。気がつくと後輩の指導係のようなことをさせられることになるのだが…

 短編集を経ての新学期。派手ではないが癖が強く、一緒にいるにはしんどい後輩達と悪戦苦闘する姿が描かれる。こういったキャラを描くのがとにかく上手く、ちょっとだけ煩わしいことが多い日常風景がなかなかよく読ませてくれる。
<A> <楽>
19'03'11 中春こまわり君
山上たつひこ (検索) <amazon> <楽天>
 小学校卒業から早四半世紀。こまわり達も四十前になっていた。時に羽目を外して奇行を見せることもあっても、しがないサラリーマンとして日々過ごしていた。腐れ縁の西条とは同じ会社の同僚で今も一緒に飲みに行ったりお互い愚痴を言い合ったりする仲で、他の仲間達とも適度につきあいが続いている。そんなこまわりの生活の中、ちょっとした事件を描く。

 あのPTAの目の敵にされた伝説の漫画「がきデカ」の続編。あれから四半世紀後の話で、当然全員中年になっており、こまわりに至っては通風まで出始めているという状態。
 作品自体もギャグ漫画には違いないが、当時のようなナンセンスギャグではなく、サラリーマンの悲哀や妻とこの間の関係、実家の両親と疎遠になってたりと、ペーソスに溢れた重喜劇と言った風情。
 これまで小説家として結構重めの小説を書いていただけあって、どっしりした大人向けのコメディと言ったところか。昔の姿を知っていいるから笑えるところと、逆に寂しくなるところと、複雑な感情を持たせてくれる。
<A> <楽>
19'03'08 Re:ゼロから始める異世界生活8
長月達平 (検索) <amazon> <楽天>
 多くの犠牲を払いつつも白鯨討伐を成し遂げたナツキ・スバル。戦いを通して出来た頼れる仲間と共に、これから魔女教徒に襲われることになるロズワール邸に戻ることになった。死に戻りの経験からそのリーダー“怠惰”ペテルギウス・ロマネコンティを見つけることに成功したが…

 前巻がほぼクライマックスと言って良い展開だったが、本番はこれから。これまでの痛々しさはなく、ひたすら戦いが続く。通常の物語なら、このまま成功で終わることになるが、一筋縄ではないのが本作の面白さだろう。
<A> <楽>
19'03'04 吾妻鏡 上
竹宮惠子 (検索) <amazon> <楽天>
 平安末期。平氏によって朝廷は牛耳られていたが、各地で平氏に対する反発が起こり始めていた。かつて平氏と並び立つ武家の棟梁源氏の正嫡頼朝は周囲に推されるように打倒平氏に立ち上がる。

 平安時代の終わりから鎌倉時代中期までを描いた「吾妻鏡」のコミカライズ。著者はさすがに器用さで、歴史物もしっかり描けているし、キャラクタの個性をちゃんとタッチで描いているのが今読んでも名人芸と言った感じ。
 私自身まだオリジナルの方は読んでいないのだが、結構頼朝なんか優柔不断なところがあるようにも見えて、なかなか興味深い。
<A> <楽>
19'03'01 恥さらし
稲葉圭昭 (検索) <amazon> <楽天>
 北海道警察現職刑事でありながら麻薬や拳銃の密輸に関わり、挙げ句自らも麻薬中毒となって刑務所送りとなってしまった著者が語る自伝。

 映画『日本で一番悪い奴ら』(2016)の原作となった著者の自伝。話としてはリアルで大変面白いが、リアルで生々しすぎて(地味で)映画には向いてないとしか思えなかったり。
<A> <楽>