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西原理恵子

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アジアパー伝

04'08'24 アジアパー伝
 タイに長く住み、世界各国の紛争地域へ取材に行った著者がアジアで体験した出来事や、自分の過去のことなどを綴った初エッセイ集。

 続編の方を先に読んでしまったが、どこから読んでも同じエッセイ集。先発だけに、更に文章が読みにくく、まとまりを欠くのが欠点だが、西原理恵子の漫画とか、結構楽しい部分は確かにある。西原理恵子好きならどうぞ。と言う作品。
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04'07'24 どこまでもアジアパー伝
 東南アジア暮らしが長い著者が、これまでアジアで体験してきた面白い話や、カメラマンとしてリアルタイムに遭遇している事件等をエッセイとしてまとめ、本文とは全く関係のない漫画を挿入した作品。
 シリーズの2作目らしいが、1作目は未読。今度注文してみよう。しかし、読み進んでみると分かるけど、著者は結構文章がうまくないな。かなり読むのに時間がかかってしまったよ。漫画の方は結構シャレにならないことが描かれていて面白かったけど。
<A> <楽>
 

人生画力対決

10'04'01 西原理恵子の人生画力対決1
 ビッグコミックスペリオール誌上にて、著者が立ち上げた企画で、それなりに著名な漫画家を呼びつけ、下書きなしの画力勝負を行うというもの。次々と有名な漫画家(あるいは“元”漫画家)達との勝負というか、掛け合い漫才を描く。

 これが定期連載されているのは知っていたが、雑誌の方では一切読んでなかった。それは正しかったと思う。なんせ爆笑の連続で、よくここまで書くもんだ。と感心というか、完璧に著者が汚れ役に徹して作ってるので、実に楽しい。
 ゲストとして呼ばれたのもなかなかに豪華。しりあがり寿、みうらじゅん、藤子不二雄A、国友やすゆき、ちばてつや、高い研一郎、とがしやすたか、やなせたかし、江口寿史、福本伸行が登場。一つ一つが突っ込みどこばかりなのだが、中でも江口寿史に対しての発言は暴言のレベルを超えていて実に楽しかった。相変わらず端々に浦沢直樹&長崎尚史コンビに対する悪口を忍ばせるのも著者らしさ。
<A> <楽>
10'11'18 西原理恵子の人生画力対決2
 出版社企画で、著者が実際にイベントで他の漫画家を呼んで画力対決をするという企画の第2弾。今回は吉田戦車、伊藤理佐、雁屋哲、松本零士、須藤真澄、くるねこ大和、浦沢直樹、竹宮惠子、若杉公徳と、それ以外に乱入漫画家達との画力対決を行う。

 漫画家にとっては恐ろしく失礼な企画だと思うのだが、だからこそ読んでる方は笑えると言う、ある種怖いもの見たさの作品。特に漫画界のアンタッチャブルとも言われる松本零士まで呼んでしまうと言う太っ腹には感服。まさかの24年組から竹宮惠子が出てきたり、著者にとっては宿敵とも言える浦沢直樹との対決まであって、とにかく見所たっぷり。ニヤニヤしながら読むことが出来る。
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11'12'18 西原理恵子の人生が力対決3
 ゲストにプロの漫画化を招き、ライブで画力対決を行う作品の三作目。この巻は村上たかし、板垣恵介、東村アキコ、三田紀房、国友やすゆき、かざま鋭二、福本伸行、そして里中満智子と相変わらずの豪華ぶり。

 今回は印税取りはぐれた理論社の倒産という著者にとっても大きなイベント(不幸)があり、そのために相当すさんだ話になってるのだが、これも又著者の芸風か。完全に嫌われキャラとして定着させようとしてるみたい。
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12'03'20 西原理恵子の人生画力対決4
 相変わらずのテンションで続く画力対決の第4巻。今回はかわぐちかいじ、寺田克也、石塚真一、ヤマザキマリ、コンドウアキ、浅野いにお、花沢健吾との対決が描かれる。

 結構知らないマンガ家も多いが、大ベテランであるかわぐちかいじや寺田克也、それに現在ブレイク中のヤマザキマリが登場してる。どんな人間に対しても攻撃しっぱなしの著者だが、やっぱり女流作家として底辺を味わったヤマザキマリとの対話は笑えた。どこか似た二人だからなあ。
<A> <楽>
13'07'12 西原理恵子の人生画力対決5
 マンガ界の重鎮に喧嘩を売り続けて、いよいよ5巻目。画力勝負は山口晃(日本画家)、島本和彦&藤田和日郎&ヤマザキマリ、安彦良和。そして画力対決ではないが、高井研一郎とさいとうたかおとホリエモンとの会談を描く。

 マンガ界に喧嘩を売り続け、ここまで来たか。という感じで、今回のが緑対決はマンガ界のみならず、日本画にまで手を伸ばしてる(山口晃は前のできるかなでも対談してた)。特に安彦良和に至っては著者が「一神教」とまで言ってる。
 読みどころは山ほど。特にさいとうたかおとの対談では、「ゴルゴ13」の誕生秘話から、リイドコミックの立ち上げについてまでが語られてる。さいとうたかお本人曰く、ゴルゴ13は「どー考えたってあんな主人公一週間で死ぬだろ」だそうだ。あと、島本和彦&藤田和日郎対決は前にネットで中継していて、それを全部観ていたので、あの対決がここまで無茶苦茶に描かれるのか。と感慨深い。
 あの時の対決観ていたら、著者は結構人当たりが良く、その中でちょっとだけ毒を吐いて、それを笑ってごまかすようにしてるんだけど、漫画になると、その毒の部分だけを徹底的に強調して描くことになる。なるほどこれが著者の芸風なんだ。
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13'12'29 西原理恵子の人生画力対決6
 同業者の漫画家を呼んで公衆の面前で画力対決を行う企画の最新作。今巻では主婦漫画家の小栗左多里、瀧浪ユカリ、松本ぷりっつの3人と、少年漫画家森川ジョージ、藤沢とおる、山田貴敏の3人、羽海野チカ、そして特別編としてDr.高須とボブ・サップの画力対決を漫画化。

 漫画家に喧嘩を売り続け、ついに6巻。今巻は基本現役のまだ若い、人気漫画家を複数呼ぶというもの。マンガの中にも書かれていたが、よくこんな企画に乗る人が尽きないものだ。羽海野チカとの対決は、最早勝負になってないけど。
 最後に何故ボブ・サップ?
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14'09'10 西原理恵子の人生画力対決7
 相変わらず漫画界に喧嘩を売り続ける好評シリーズ。今回は「名探偵コナン」青山剛昌。「のだめカンタービレ」二ノ宮知子。「青春ヒヒヒ」清野とおる。そして山本直樹&田中圭一&えびはら武司。その他に夫となった高須克弥との漫画対決。

 基本いつもと変わらないが、呼んでくる先生がどんな基準なのか全然分からず。最後の方で山本直樹と田中圭一という下品な漫画“も”描く漫画家を呼んでくるあたり、分かってらっしゃる!といった感じ。特に最近絶好調の田中圭一との対話はなかなか面白い。あと、金が有り余った旦那と結婚してしまったため、金の使い方が分からなくなってしまった著者の、ある意味これまでの生き方の否定が妙にしみじみさせる。
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15'04'07 西原理恵子の人生画力対決8
 約5年の長さに渡って続いた画力対決も最終巻。小林まこと、河原和音&アルコ、しりあがり寿&鈴木みそ&長尾謙一郎&村上たかし&葉月京&森川ジョージに加え、萩尾望都を迎えての画力対決の模様を描く。

 大先輩漫画家に言いたい放題で、大問題を起こしていたこの漫画もついに終わりか。この作品のゴールがどこにあるかと問われたら、多分それは萩尾望都。そう思ってたら、そのゴールが最後にやってきたか。
 これまでの作品では結構ライブビデオのものもあって、いくつか観させてもらったが、それも楽しかった。西原理恵子、普通に受け答えしてるって言うか、結構相手に配慮した発言なんだが、それが漫画になるとこれだけ無茶苦茶になるってのが面白い。
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ものがたり

05'12'05 女の子ものがたり
 母の再婚で田舎の家に越してきた女の子なつみがみさちゃん、きいちゃんという二人の友達と共に成長し、東京に出るまでの時間を描いた、著者の半自伝的作品。
 営業ものがたり読んでたらこの本のことが書かれていたので、これは是非とも読まねばなるまいと思って購入。エピソードのいくつかは著者が前に他の作品で描いたものだから、やっぱりこれは半自伝的な作品なんだろうと思われる。ほぼ私と同年配で、田舎暮らしも同じはずなのだが、自分自身を振り返ってみて、こんな時代は、やっぱり無かったな。私はやっぱり営業ものがたりに出てくる関東の人と同じなのかな?
 …中学でいなくなった人間というのは周りに確かにいたっけな。私は多分そう言う人間を小馬鹿にすることで成長してきたのだろう。ある意味では正しく、ある意味ではつまらなかったのかも。
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06'02'23 上京ものがたり
 四国から上京した著者が学校とアルバイト、そして甲斐性無しの男との関わりを通して、東京と自分の関係を描く作品。

 女の子ものがたりの姉妹編で手塚治虫文化賞受賞の作品。
 これまで数多く著者の作品を読んできたが、確かにこの手の物語は完成度が高く、私も好きな方だけど、だけどなんだか本作は今ひとつという印象。思うにこの手の作品は著者の毒気だらけの作品群の中にあってこそ映えるのだ。しんみりしたのがずーっと続くと、今ひとつ映えない。
 そう言えば営業ものがたりの大阪巡業で「これは外した」と言ってたのは、なるほど意味がよく分かった。
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05'11'21 営業ものがたり
 売れっ子漫画家である著者の、水面下での努力(?)を描く営業ものがたり。

 営業のための努力とは言いつつ、相変わらず歯に衣着せぬ文体で無茶苦茶やってくれるのが著者の魅力。手塚治虫に喧嘩売ってるとしか思えないのがあったりとか、わざわざ来た出版社を追い返してしまったとか、そう言うのも平気で書いてるからなあ(その辺を被害妄想と片づけさせようと言うあたりも楽しい)。
 それだけでなく、物語として完成度の高い「うつくしいのはら」やぼくんちの前日譚とも言える「朝日のあたる家」も収録してる。そんなに厚い本じゃないけど、読み応えは充分高かった。
 これ読んで、女の子ものがたり上京ものがたり読んでなかったことに気が付いた。しかし巧いやり方だな。
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ダーリン

17'04'21 ダーリンは70歳
 著者が長らくおつきあいしていた有名美容医院の院長と公認カップルとなり、著者50歳と院長70歳の合わせて120歳カップルが誕生。熟年カップルの悲喜こもごもを著者流の悪趣味さと、どこか暖かい目つきで描いたドキュメント漫画。
 自分の身の周りのことをなんでも漫画にしてしまう著者だが、ここまで赤裸々に描くものとは思ってもみなかった。割と大ざっぱな著者と、かなりの潔癖症で特に感染について病的に毛嫌いする院長の間の接触が生々しすぎる。しかしよくこれでつきあっていられるとも思う一方、非常に似合いの二人という気もせんではない。
 東京タワーの直下に日本のフリーメーソンの本部がある事は知ってたけど、まさかそれまで漫画にするとか、よくやったもんだと感心も出来るし、完全に関係ないけど、ついこの前、ある本を読んでいて鶯谷デッドボールという地雷風俗があることを知ったが、それが突然漫画で登場してびびった。
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できるかな

03'12'21 できるかなV3
 久々に「できるかな」に帰ってきた著者が体当たりで行った数々のチャレンジを著者流の描写で見せる作品。「脱税」(おいおい)、「富士登山」、「気球」、「ホステス」をメインに、その他短編を絡めて描く。

 著者の作品はどれを取っても見事にツボを突いてくれる。もう思いっきり笑ってしまった。特に「ホステス」編で、自分のコネで店に呼んだ作家連中の話で、他のホステスに後ろに大沢在昌本人を尻目に、北方謙三を「「新宿鮫」書いた人だよ」と紹介する…おいおい。それで北方謙三も悪のりして「かいたかいた左足でかいた」…いやあ、やってくれるよなあ。(しかし、それなりに事情分かってないと笑えないところがミソやね)。しかし見てみたかった。北方謙三原作、西原理恵子絵の作品を。実現したらとんでもないのになっただろう。
 ただ、本作では一カ所だけ、絶対に笑えない話もあったが…ちょっと気持ち悪くなった。飯前に全部読むのはお勧めしない。
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08'02'14 できるかなクアトロ
 著者による体当たり企画(インドのアウトカーストであるヒジュラに会いに行くことと、ゴビ砂漠で行われている日中共同の恐竜化石発掘参加)に、様々な媒体で書いてきたイベント的内容の作品を合わせて展開するマンガ企画を盛り込んだ「できるかな」第4弾。

 相変わらず飛びっぱなしの話に凄く笑わせていただいた。著者の場合、徹底的に周囲の人間をこき下ろすが、同時に激しい自己卑下も行っているためにあんまり嫌味には見えないところが味噌だろう。
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13'02'08 できるかなゴーゴー!
 相変わらずの無茶ぶりを挑戦する著者と担当の新保君。今回はバンド、日本画、魚肉ソーセージ作り、ゴルフ、棺桶作りと盛りだくさん。

 作品としては相変わらずグダグダな感じで、何をやるにせよ文句ばっかり言って、結局あんまり成功も出来ない話ばかりなのだが、長く続いている企画だし、著者の文句言いっぱなしも芸風として確立しているので、これはこれで充分楽しめる作品となってる。
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対談集

13'12'01 あるこーる白書
 自らがアルコール依存症だった過去を持つ二人と、依存症の夫を持った一人とが語り合う対談集。アルコールの怖さと自らが体験した日々を赤裸々に語り合う。

 「アル中病棟」読んでから、積ん読だった本作を引っ張り出して読んでみた。
 基本対談のため、同じ話がぐるぐるループしているところもあるが、それだけにアルコール依存症の大変さというのが見えてくる。酒がある時を境に覚醒剤に変わるという事はなるほど頷ける内容になってる。
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毎日かあさん

04'03'23 毎日かあさん1 カニ母編
 毎日新聞に連載されてる著者の漫画をまとめた作品。
 新聞連載って事で、毒気は薄れたんだろうな。と思っていたんだが、実際にモノ読んでみたら、なんともいつもと変わらない作品だった。毒気だって変わってないし、それどころか、連載中に離婚までしてるというおまけもついてる。ってか、よくこんなもん新聞連載してるよってレベル。
 …いや、楽しいんだけどね。著者の作品好きだから。
 しかし、やっぱ巧いよな。毒気の中にしっとり来るものまで織り込ませるなんて。この人の天性の才能なんだろうね。演歌の世界だよ。
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05'06'05 毎日かあさん2 お入学編
 別れた元夫との関係も良好に、小学校に入学した息子を時に暖かく、時に叱りとばして日常を送る著者を巡る日常生活を描いた作品。

 家族を描いた、いわば漫画版私小説なんだけど、この人の作品を読んでると、ほのぼのしたものだけでなく、苦笑いさせられっぱなし。だからこそ何度でも繰り返し読めるし、その度ごとになんか妙に心地よい気分にさせてくれる。
 それに、時折深いものがあったりもする。ここではパン作り名人の知り合いのお母さん、パン生地を捏ねながら「何かね、無になれるの」と言っていたのが妙にツボ…というか、私自身最近そう言う心境に至る時があるから(笑)
<A> <楽>
06'06'05 毎日かあさん3 背脂編
 腕白な息子と計算高い娘との日常を綴った作品の三作目。リアルタイム連載のため、子供達は二人とも成長していき、その分息子の馬鹿さが増し、それを暖かく見守っている著者の視点が良い。しかも毒気をしっかり忘れてないのが著者の面白さだろう。子供に振り回されてるのか、それとも子供を振り回してるのか、その辺の微妙なところが魅力。
<A> <楽>
07'10'25 毎日かあさん 出戻り編
 二人の子供と、その友達連中に囲まれて暮らす著者の日常を描く第4巻。離婚した夫が帰ってきて、そのまま癌で死んでしまうまで、重い話を含めて描く。

 元より著者のファンではあり、ギャグ部分はますます脂が乗った軽快さを描いているのだが、同時に死というとてつもなく重い話も同時展開。凄まじい迫力がある物語となっている。出来は最高で、今年読んだ漫画の中ではおそらく最高作品では無かろうか?改めてこの人の作品読み続けていて良かったと思う。
<A> <楽>
09'02'12 毎日かあさん5 黒潮家族編
 夫の鴨ちゃんが亡くなり、親子三人(とおばあさん)の生活が始まった。その日常生活と、鴨ちゃんの遺骨を散骨するために世界を飛び回る家族の姿を描く。

 前巻がかなり重めだったが、この辺になると、こども達ももう随分年齢が上がり、それに応じて家族も少しずつ変化して行っているのが分かる話になってる。考えてみると、かなり連載も進んでるんだよな。笑いあり、しんみりさせる話ありで、相変わらず読み応えはあり。
<A> <楽>
10'05'18 毎日かあさん6 うろうろドサ編
 相も変わらずいつも通りの西原一家。それでもこども達も少しずつ成長し、一家揃っての海外旅行もだんだん反抗的になってきていた。更に二匹の猫という家族も増え、ますます賑やかになっていく一家を描く。

 こども達が成長し、その分落ち着いてきたお陰か、これまでと較べるとやや毒が薄れてきた感じがするが、それでも相変わらずの一家の様子(+麦ちゃん一家)の様子をのんびりまったりと描いた感じ。これはこれで面白い。まあ、ようやく新聞にまともに載せて不思議じゃない内容になってきたって事かも?
<A> <楽>
11'02'10 毎日かあさん7 ぐるぐるマニ車編
 時は過ぎ、息子はもう中学校に入学の年齢となり、娘とは黒い面をさらけ出しての女の話が出来るようになってきた。そんな中でも数多くの海外取材にこども達を連れて行ったりする著者とこども達の日常を描く。

 気が付くともう7巻。リアルタイムに時間が流れているだけに、いつの間にか本当にみんな成長しているようだ。相変わらず笑いの質は高いが、ここで息子がぐれた時は留学させると言ってるのは良いな。なんせ著者の知り合いだけに、留学そのものが命に関わるものばかりだし…うむ。この手は使えそうだな。私の知り合いにも結構凄い奴らがいるし。
<A> <楽>

 

その他

09'10'22 西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編
 FXで一山当てよう。その言葉に流され、自らも資金を投入。FX会社の宣伝として描いた、著者のFX顛末記。

 実はこのWebマンガは私の巡回コースの中に入っていて、一応全部読んでいたのだが、サブサプライム問題の直前にFXを始めたと言う、かなりとんでもないチャレンジだけに、結果は当然のごとく。それより、負けっぱなしのことを書き続け、よくそれで宣伝と言えたものだと逆に感心してしまう(ちなみにこの会社FXキングはあっという間に潰れた)。
 さらに凄いのは後半の方で、下品さを更にアップさせ、到底絵に描けないようなセリフをばんばん言わせ、折角「毎日かあさん」で転身した国民的漫画家生活を見事に打ち砕いて見せた。ここまでやればいっそ立派だが、堂々と「エロは金になるんだよ」と言わせた辺り、古いファンとしては、「よくやってくれた」と褒めたいところでもある。
<A> <楽>
14'05'07 パーマネント野ばら
 娘を連れて故郷に帰ってきた“わたし”は実家の美容室を手伝うことになった。ここは毎日村の女達がやってきては、虚々実々の恋の話を続けていく。あたかも懺悔室のような空間で語られる物語と、“わたし”が毎晩のように会っている彼氏との物語。

 自分の売りは貧困と言い放った著者だけに、それを徹底した作品はやっぱり面白い。逞しく、それでも恋に弱い女達。ちょっとだけ狂気の内に足を踏み入れている人々。それを描く事が著者の一番の強みであろう。
<A> <楽>
12'08'21 はれた日は学校をやすんで
 表題作をはじめとする著者の初期作品集。

 初期の著者の作品に共通するのは、こどもの残酷さと、それに対するどうしようもないアクション。それが良く表れた作品群で、読んでいて「ああ、これあったな」と、ある意味では嫌な思い出を喚起させてくれることだろう。決して良い思い出ばかりではないが、それもまた思い出の一つだ。
<A> <楽>
03'05'09 ぼくんち(全)
 山と海に囲まれた、吹きだまりのような町で暮らす一太と二太の兄弟。そんな彼らに新しい家族。姉ちゃんがやってきた…最低の町の中で逞しく生きていく家族を描く。

 かつて「恨ミシュラン」とかの連載があったものの、著者の作品に開眼したのは本作を読んでから。当時はまだこの連載誌も読んでいたが、この作品は最初、ぱらっとめくるだけだったのが、どんどん面白くなっていった。その後、著者作品は買いまくり、漫画も本も随分な量を持っていた。
 勿論カラー版の単行本も持っていたが、他の漫画同様、引っ越しで処分してしまった。そんな時にこの白黒版の作品を見かけ、購入。久々に読んだ「ぼくんち」は、やっぱりとても面白かった。
 どんなところでも、どんなになっても人は生きていくんだな…辛いときこそ読みたくなる。一応映画もあり。
<A> <楽>