10'04'01 |
西原理恵子の人生画力対決1
ビッグコミックスペリオール誌上にて、著者が立ち上げた企画で、それなりに著名な漫画家を呼びつけ、下書きなしの画力勝負を行うというもの。次々と有名な漫画家(あるいは“元”漫画家)達との勝負というか、掛け合い漫才を描く。
これが定期連載されているのは知っていたが、雑誌の方では一切読んでなかった。それは正しかったと思う。なんせ爆笑の連続で、よくここまで書くもんだ。と感心というか、完璧に著者が汚れ役に徹して作ってるので、実に楽しい。
ゲストとして呼ばれたのもなかなかに豪華。しりあがり寿、みうらじゅん、藤子不二雄A、国友やすゆき、ちばてつや、高い研一郎、とがしやすたか、やなせたかし、江口寿史、福本伸行が登場。一つ一つが突っ込みどこばかりなのだが、中でも江口寿史に対しての発言は暴言のレベルを超えていて実に楽しかった。相変わらず端々に浦沢直樹&長崎尚史コンビに対する悪口を忍ばせるのも著者らしさ。 |
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10'11'18 |
西原理恵子の人生画力対決2
出版社企画で、著者が実際にイベントで他の漫画家を呼んで画力対決をするという企画の第2弾。今回は吉田戦車、伊藤理佐、雁屋哲、松本零士、須藤真澄、くるねこ大和、浦沢直樹、竹宮惠子、若杉公徳と、それ以外に乱入漫画家達との画力対決を行う。
漫画家にとっては恐ろしく失礼な企画だと思うのだが、だからこそ読んでる方は笑えると言う、ある種怖いもの見たさの作品。特に漫画界のアンタッチャブルとも言われる松本零士まで呼んでしまうと言う太っ腹には感服。まさかの24年組から竹宮惠子が出てきたり、著者にとっては宿敵とも言える浦沢直樹との対決まであって、とにかく見所たっぷり。ニヤニヤしながら読むことが出来る。 |
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11'12'18 |
西原理恵子の人生が力対決3
ゲストにプロの漫画化を招き、ライブで画力対決を行う作品の三作目。この巻は村上たかし、板垣恵介、東村アキコ、三田紀房、国友やすゆき、かざま鋭二、福本伸行、そして里中満智子と相変わらずの豪華ぶり。
今回は印税取りはぐれた理論社の倒産という著者にとっても大きなイベント(不幸)があり、そのために相当すさんだ話になってるのだが、これも又著者の芸風か。完全に嫌われキャラとして定着させようとしてるみたい。 |
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12'03'20 |
西原理恵子の人生画力対決4
相変わらずのテンションで続く画力対決の第4巻。今回はかわぐちかいじ、寺田克也、石塚真一、ヤマザキマリ、コンドウアキ、浅野いにお、花沢健吾との対決が描かれる。
結構知らないマンガ家も多いが、大ベテランであるかわぐちかいじや寺田克也、それに現在ブレイク中のヤマザキマリが登場してる。どんな人間に対しても攻撃しっぱなしの著者だが、やっぱり女流作家として底辺を味わったヤマザキマリとの対話は笑えた。どこか似た二人だからなあ。 |
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13'07'12 |
西原理恵子の人生画力対決5
マンガ界の重鎮に喧嘩を売り続けて、いよいよ5巻目。画力勝負は山口晃(日本画家)、島本和彦&藤田和日郎&ヤマザキマリ、安彦良和。そして画力対決ではないが、高井研一郎とさいとうたかおとホリエモンとの会談を描く。
マンガ界に喧嘩を売り続け、ここまで来たか。という感じで、今回のが緑対決はマンガ界のみならず、日本画にまで手を伸ばしてる(山口晃は前のできるかなでも対談してた)。特に安彦良和に至っては著者が「一神教」とまで言ってる。
読みどころは山ほど。特にさいとうたかおとの対談では、「ゴルゴ13」の誕生秘話から、リイドコミックの立ち上げについてまでが語られてる。さいとうたかお本人曰く、ゴルゴ13は「どー考えたってあんな主人公一週間で死ぬだろ」だそうだ。あと、島本和彦&藤田和日郎対決は前にネットで中継していて、それを全部観ていたので、あの対決がここまで無茶苦茶に描かれるのか。と感慨深い。
あの時の対決観ていたら、著者は結構人当たりが良く、その中でちょっとだけ毒を吐いて、それを笑ってごまかすようにしてるんだけど、漫画になると、その毒の部分だけを徹底的に強調して描くことになる。なるほどこれが著者の芸風なんだ。 |
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13'12'29 |
西原理恵子の人生画力対決6
同業者の漫画家を呼んで公衆の面前で画力対決を行う企画の最新作。今巻では主婦漫画家の小栗左多里、瀧浪ユカリ、松本ぷりっつの3人と、少年漫画家森川ジョージ、藤沢とおる、山田貴敏の3人、羽海野チカ、そして特別編としてDr.高須とボブ・サップの画力対決を漫画化。
漫画家に喧嘩を売り続け、ついに6巻。今巻は基本現役のまだ若い、人気漫画家を複数呼ぶというもの。マンガの中にも書かれていたが、よくこんな企画に乗る人が尽きないものだ。羽海野チカとの対決は、最早勝負になってないけど。
最後に何故ボブ・サップ? |
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14'09'10 |
西原理恵子の人生画力対決7
相変わらず漫画界に喧嘩を売り続ける好評シリーズ。今回は「名探偵コナン」青山剛昌。「のだめカンタービレ」二ノ宮知子。「青春ヒヒヒ」清野とおる。そして山本直樹&田中圭一&えびはら武司。その他に夫となった高須克弥との漫画対決。
基本いつもと変わらないが、呼んでくる先生がどんな基準なのか全然分からず。最後の方で山本直樹と田中圭一という下品な漫画“も”描く漫画家を呼んでくるあたり、分かってらっしゃる!といった感じ。特に最近絶好調の田中圭一との対話はなかなか面白い。あと、金が有り余った旦那と結婚してしまったため、金の使い方が分からなくなってしまった著者の、ある意味これまでの生き方の否定が妙にしみじみさせる。 |
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15'04'07 |
西原理恵子の人生画力対決8
約5年の長さに渡って続いた画力対決も最終巻。小林まこと、河原和音&アルコ、しりあがり寿&鈴木みそ&長尾謙一郎&村上たかし&葉月京&森川ジョージに加え、萩尾望都を迎えての画力対決の模様を描く。
大先輩漫画家に言いたい放題で、大問題を起こしていたこの漫画もついに終わりか。この作品のゴールがどこにあるかと問われたら、多分それは萩尾望都。そう思ってたら、そのゴールが最後にやってきたか。
これまでの作品では結構ライブビデオのものもあって、いくつか観させてもらったが、それも楽しかった。西原理恵子、普通に受け答えしてるって言うか、結構相手に配慮した発言なんだが、それが漫画になるとこれだけ無茶苦茶になるってのが面白い。 |
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