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津田雅美

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 津田 雅美(つだ まさみ、1970年7月9日 - )は、日本の漫画家。神奈川県出身。血液型はB型

1992年、「会えてよかった」で第17回白泉社アテナ新人大賞を受賞。1993年、同作品が『増刊LaLa ミステリースペシャル』1993年3月10日号(白泉社)に掲載されデビュー。以後、『LaLa』『LaLa DX』(いずれも白泉社)を中心に活躍。

代表作は『彼氏彼女の事情』(通称:「カレカノ」)で、本作品は庵野秀明監督によりアニメ化され、テレビ東京系にて1998年10月から1999年3月まで放映された(全26話)。

『LaLa』2012年5月号より「ヒノコ」を連載開始し、『AneLaLa』2015年10月号より『AneLaLa』(白泉社)に移籍した。…Wikipediaより。
 
 著者の作品に初めて出会ったのは「彼氏彼女の事情」テレビアニメから。アニメ自体が中途半端で終わってしまったため、その続きが読みたくて原作を買いだした。現時点ではこれしか読んでいない。
ソフト関係
TV
彼氏彼女の事情
<A> <楽> 1998
シリーズ
彼氏彼女の事情
その他

彼氏彼女の事情

02'09'21 彼氏彼女の事情14
 共に素直になることを誓い合って恋人となった有馬総一郎と宮沢雪野。その後順調に進んでいた二人の関係だったのだが、実は心の中に巣くう闇に、有馬自身が犯されていた。雪野を巻き込まぬよう、一人でその道を進もうと決心した有馬だったのだが、彼の生みの母親の出現により、状況は一変する…

 この作品、何年か前にアニメになり、その関連で女性の友人から借りて読んだのだが(当時5巻位までだったと思う)、これが又実に面白かったため、一気に購入。その後新刊が出るたびに買っている。少女漫画の傑作はとにかく人の内面を描写するのに長けており、それが見事にツボにはまった好例。
 特に本巻は今まで(表面的に)順調にいっていた学生生活にヒビが入り、その亀裂が大きくなっていく、その過程が克明に描かれているのが凄い。ここ何巻かは割合ほんわかした純愛路線を進んでいただけに、これからが本当の主題となり、面白くなりそうだ。
 それにしても読み進めるのに苦痛を覚えつつ。と言うのも特徴かな?
<A> <楽>
03'02'12 彼氏彼女の事情15
 産みの母親との邂逅でついに自分の心の奥にあるブラックボックスを開けてしまい、自己崩壊を始めた有馬総一郎。時既に遅くともその事に気が付いた雪野だが、総一郎による手痛い拒絶に出会ってしまう。自分の知らない、負の感情に支配された総一郎を、それでも救いたいと願う雪野だったが…

 いやあ、ハードハード。今まで表面的な体裁を繕う事で生活にとけ込んでいた人間が、暗黒面を全開にする(近年のアニメーションでは常套手段とは言っても)。それで最後はしっかり意外性を持たせつつも、きちんと締めているし、上手い描き方だった。サイコものに陥らないギリギリのところでしっかりドラマが作る事が出来ていた。上手いねえ。
 「おまえがオレの心を崩すんだ。おまえのせいだ。おまえのせいだ。おまえのせいだ」…か。ぞくっとするね(大槻ケンヂの曲の中で最も好きな曲『サンフランシスコ・10イヤーズ・アフター』でもこのフレーズが使われていたけど…多分違うだろうな(笑))
 少なくとも、本作品を買っておいて本当に良かったと思えた。
<A> <楽>
03'07'10 彼氏彼女の事情16
 ついに雪野は、これまで固く閉ざし続けていた有馬の心の壁を壊した。感情があふれかえる有馬と、その仲間たちの交流を描く。

 前巻で行き着くところまで行っちゃったな。と思っていたのだが、見事に立て直した。心の問題を直視するのは大変面白いのだが、繰り返し読んでみたいと思えない。だけど一旦それが崩れてしまったら、妙にほんわかしてしまい、今度はなんかちょっとした気晴らしに読もうか。とぱらぱらめくれる。こっちはこっちで結構良いかな?
<A> <楽>
03'12'08 彼氏彼女の事情17
 有馬の父親が生きていた。しかもNYで人気のジャズピアニストとして。偶然NYでそのコンサートを聴き、その有馬怜司と出会った雪乃の友人達に、彼は日本に戻り、息子と会うことを伝える。そして日本でついに出会った親子だが…

 大体予想は付いていたとは言え、前作でとりあえずハッピーな状態となった話が、又しても急展開を見せている。
 これからの展開はどうなるんだろう?前に徹底的に精神的揺さぶりをかけただけに、連続してそれをやるとは思えないけど、何か思いもかけない展開が待ってるんだろうか?期待したいな。
<A> <楽>
04'05'04 彼氏彼女の事情18
 天才ジャズピアニストである父親の有馬怜司の付き人のような生活を続けて一週間。どうしようもなく父親に惹かれていく総一郎だったが、怜治がもうすぐアメリカに帰ることで、家に戻る。そこで育ての親総司から、二人の確執を知らされることになるのだが…

 もうすぐ終わるかと思っていたのだが、意外にも引っ張ってるな。まさか親同士の確執に話が行くとは。これだとまだまだ続くのかな?
 しかし、又トラウマの話かよ。もう良いよ(笑)
<A> <楽>
04'10'12 彼氏彼女の事情19
 有馬総一郎の義父総司から語られる総一郎の父怜司の過去。何故総一郎は生まれたのか、そして有馬家に淀む闇とは…そしてついに怜司と総一郎の母涼子と出会う。

 天才的キャラクタ満載の本作でも掛け値なしの天才有馬怜司の過去がすべて明るみに出るお話。読んでてきついと思うね。それでも面白い。
 初期の頃と有馬であれ、雪乃であれ、随分キャラが変わってるな。これも成長なのか?なんだか話自体は吉田秋生の「吉祥天女」を思い出すよ。
<A> <楽>
05'03'14 彼氏彼女の事情20
 怜司の帰国の本当の目的は、彼と息子の総一郎を苦しみのどん底に叩き落とした総一郎の母親を殺害するためだった。しかし、怜司も総一郎も、実はもう母についてのこだわりは心にはないことを互いに確認する。そしてついに自分の生き方を発見した総一郎に、雪野は衝撃の事実を告白する。

 なるほどこういう展開か。ずいぶんと引っ張って、結局は大団円に持って行くわけだな。これはこれで決して間違ってはいないけど、幸せの演出がやや冗長になってしまって、ちょっと今ひとつと言うところか?精神の危機を描かせたら著者は凄まじい実力を発揮するけど、逆に幸せというのを描くのはそんなに巧くはないな。
 ところで、読んでいて一つ変なこと分かってしまった。
 ここに出てくる雪野の父ちゃん、ここでいきなりおじいちゃんとなると言うことにショックを受けるわけだが、よく考えてみると、この人、私とあんまり年が変わらないんじゃ…確か30代だろ?それで孫かよ!
<A> <楽>
05'10'10 彼氏彼女の事情21
 有馬の子供が出来た雪野は高校卒業後、進学をせずに母となり、その後医者を目指して頑張ることに。そして仲間達それぞれが自分の夢を追って卒業を迎える。それから16年が経過し…

 長く続いた本作もこれにて完了。そもそも本作はアニメ化されたのを機に、知り合いにそれを観てると言ったら、いきなり次の日に漫画を持ってきて、貸してくれたことから始まった。結局その後、自分で買い直して今までずるずると…少女漫画は嫌いとか言っていながら、しっかり楽しんで読んでる辺り、自分自身も結構いい加減な性格をしてるようだ。特に有馬のお父さんの話になってから話は流れるだけとなってしまっていたので、買ってはいたが読み返す気があまりしない話が続いていたが、本作は凄く面白かった。16年後の話がまるで1巻のノリを彷彿とさせるかのようで、読み返しても飽きてこない。オープニングのシーンから意外な展開を見せたかと思ったら、あれよあれよで大団円。いやあ面白かった。
 意外なのは最後の最後に締めたのは、これまであんまり強調されることの無かった浅葉だったという所か。最後の締めが実に上手い作品だった。
 それと、本作で最後に思ったのは、私自身が今の仕事に就けて良かった。としみじみ思えたことか。そう言う意味でなんかとても嬉しい作品だった。
<A> <楽>