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仮面の忍者赤影

仮面の忍者赤影事典
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1967'4'5〜1968'3'27 

 当初映画で好評を博した白土三平原作の『ワタリ』のテレビシリーズ化として計画されたが、原作者のゴーサインが出なかったために企画は頓挫。既に出演者として金子吉延、牧冬吉が起用されており、セットも映画から流用できたため、急遽横山光輝に原作を依頼して作られた。
 四部作として作られ、それぞれの的を全滅させると新たな敵が登場する。
 忍者のくせにカラフルで、「赤影」「青影」「白影」とされたのは、スポンサーが三洋電機で、カラーテレビの普及を見込んで色に特徴を付けたのだとか。

主な登場人物
赤影 (役)坂口祐三郎。様々な肩書きを持つ才人で、牧口 徹、坂口 徹郎、坂口 徹などの様々なペンネームを使う。
 飛騨の里の影の一族の長影烈風斎の息子で、一族の中で最強の忍術の使い手。仮面で顔を隠しているが、一般市民に変装する時などは素顔をさらすこともある。
白影 (役)牧冬吉。初期の東映特撮では欠かすことの出来ない人物。時代劇の出演が多いが、特撮では忍者役が多いのも特徴。
 飛騨の里のヴェテラン忍者で赤影の配下。基本的に赤影のサポートに徹しているが、諜報から戦いまでなんでもこなす。凧に乗り空を滑空できるため、活躍の場は多かった。
青影 (役)金子吉延。名子役として名高い。そもそも本作は『大忍術映画 ワタリ』のテレビ化として企画されていたため、そちらの企画が通っていれば主人公だった。他にも「河童の三平 妖怪大作戦」の主役で、そこでも白影役の牧冬吉と良いコンビを見せていた。
 飛騨の里の少年忍者。赤影のサポート役として白影と共に赤影と行動を共にする。
甲賀幻妖斎 (役)天津敏。悪役としては有名な俳優。
 金目教の頭目。金目教を広め、日本征服を企む忍者頭領。霞谷七人衆を従える。金目教が壊滅した後、もう一つのまんじ党を率いて超兵器を用いて日本を征服しようとする。
暗闇鬼堂 (役)原健策。ヴェテラン俳優として映画とテレビ双方の時代劇で活躍した。
 根來十三忍を束ねる根來忍群頭領。夕里弾正の依頼を受け、織田信長暗殺を命じる。自身も強力な術者で、死者を蘇らせたり、姿を消したりも出来る。
魔風雷丸 (役)汐路章。
 魔風忍群を率いて影の里を襲撃した忍者の頭領。黄金の仮面に秘められた宝を奪おうとする。その正体は怪獣じじごらだった。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 怪物蟇法師

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 琵琶湖近辺で勢力を拡大させる金目教の噂を聞いた木下藤吉郎は腹心の竹中半兵衛に命じ乱破を潜入させる。だが金目教教祖の幻妖斎によって捉えられてしまった。捕まった乱破の救出のため、半兵衛は仮面の忍者赤影と青影を呼び出す。
 敵は鬼念坊蟇法師。そして蟇法師が変化した千年蟇
 赤影登場の話。強大な敵に対してかなり余裕綽々で戦う赤影と、そのサポートをする青影の良いコンビが特徴的。
 忍者をモティーフにしているが、物語は軽快。すぐに敵と戦い、ちょっとした機転であっという間に勝負が付くので、観ていてとても心地良い。赤影が最初から強いので、安心して観ていられる。とりあえず赤影の強さを見せつけるには良い感じの第一話じゃないかな。
 巨大な怪獣との戦いもあり。ここで登場する千年蟇の造形はテレビとは思えないくらい見事だが、それもそのはず。映画『怪竜大決戦』で使われたものだとか。
DVD1
<A> <楽>
第2話 甲賀の悪童子

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 甲賀七人衆の一人傀儡甚内は横山城へと向かう織田家の使いを捕らえ、その顔を盗んで何食わぬ顔で横山城へと入り、木下藤吉郎暗殺を企てる。それを未然に知った青影だが…
 敵は傀儡甚内。そして悪童子
 木下藤吉郎は織田信長の配下にいるため、その命令には服従する。まあそれよりも藤吉郎本人が良い奴過ぎて、良い奴だから命を狙われ、だから赤影が守るに値する訳だな。
 1話目にあれだけの強さを見せていた赤影と青影が今回は大ピンチで、青影が命の危機に陥り、罠と知りつつそれを助ける赤影の活躍となる。危機に陥った二人を助けるため、新しく白影も参戦。甲賀忍者で初の死者が出たが、それは赤影ではなく白影による。
 1話目に続き、えらく特撮に力が入った話で、最初の竜巻などはすごい描写だし、その他の合成も力入ってる。本作がどれだけ力入れているか分かる。
<織田家の家臣を捕らえたのは良いが、それを殺さず放置しておいた傀儡甚内。おかげで作戦は失敗してしまった。
 傀儡甚内は真っ黒な顔をしてるが、ちゃんと口の形が分かる。これ、黒いストッキングかぶってるよね?当たり前だが化繊はこの時代には無いけど。>
第3話 逆襲蟇法師

  脚本:伊上 勝
  監督:山内鉄也
 金目教の本拠地を探し旅を続ける赤影ら。行く手を防ぐ傀儡甚内を捕らえて情報を探ろうとするのだが、現れた千年蟇によって逆に白影が捕らえられてしまう。
 敵は傀儡甚内蟇法師。甚内は傀儡変化を、蟇法師は千年蟇を繰り出してくる。
 敵の本拠地を探る最も手っ取り早い方法は、敵に襲ってもらい、それを逆手にとって捕らえてしまうと言う方法。実力に相当な差が無いと出来ない事だが、それをさらりとやってしまうところに赤影の強さをさりげなく出してる。
 一方青影と白影は良いコンビで、二人で憎まれ口をたたき合いながらも戦いの時は息ぴったり。この凸凹コンビも良い味出してる。
<一話目では蟇法師は「蟇変化」という術を使っていたが、実際には千年蟇は蟇法師が育てた蟇らしい。
 青影が助けた村のじいちゃんは千年蟇の弱点を知っているけど、なんでそんなことが分かるんだ?
 千年蟇に攻撃する赤影は目玉に刀を突き刺している。目を攻撃するのは卑怯に思えてしまうんだが、これだけウェイト差があると仕方ないか。>
第4話 怪奇忍び屋敷

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 霞谷に向かう赤影達一行の前に突如地面から巨大な鉄柱「鉄独楽」が現れる。そこに居合わせた住民を助けた白影だが、傀儡甚内の罠にかかって捕らえられてしまった。更に白影の顔を盗んだ傀儡甚内が赤影と青陰を襲う。
 敵は傀儡甚内闇姫。それと甲賀屋敷に巣くっていた大蜘蛛と戦う。傀儡甚内が死んで正体が明らかになったが、それは真っ白い顔に口しかないのっぺらぼうみたいな顔だった。
 人の良い白影が敵の罠にかかって捕らえられてしまうという話で、前回の青影に続き、今度は白影が捕らえられ、更に傀儡甚内によって顔を盗まれてしまうと言う受難が描かれる。
 一方の赤影は、あっという間にその罠を見破ってしまってるのだが、詰めが甘く、結果として青影の助けで窮地を脱する。
 えらくメカニックな忍者屋敷が登場。最早これでは「時代劇」とは言えないよな。
<赤影は素顔のまま行動している。これなら別段仮面をかぶる必要ないような気がするけど。>
第5話 謎の独楽忍者

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 木下藤吉郎が購入した鉄砲を輸送していた甲賀忍者の一団が鉄独楽に襲われて鉄砲が奪われてしまった。白影が奪われた鉄砲の行方を探るが、その隙におびき出されてしまった青影は…
 敵は甲賀幻妖斎。鉄独楽を操り、青影を襲い、その後赤影を襲う。そして朧一貫。一話に登場した体の硬度を自在に変える巨漢忍者。奪われた鉄砲の行方を追う白影を襲う。
 青影か白影がピンチに陥り、それを赤影が助けようとするというパターンに陥ってしまった。赤影がそれだけ強いって事なんだが、それがちょっと嫌味っぽくもなってきた。
 赤影の忍刀は銃になるが、ミサイル弾まで発射できる。漫画「トライガン」に出てきた十字架武器パニッシャーみたい。
<鉄独楽は水の中でも動ける。一体動力は何なんだろう?そもそも鉄柱の姿であったり、独楽の姿であったりと、その形自体が一定してないんだが。
 分断して一人一人襲うと言いつつ、集まっているところを襲う幻妖斎。言ってることとやってることが違うような気がするけど、その言葉自体がブラフか?
 朧一貫に襲われた白影を救う青影。凧よりも足の方が早いとは。>
第6話 恐怖の大魔像

  脚本:伊上 勝
  監督:山内鉄也
 金目教に対して抵抗を続ける和尚の娘を襲う幻妖斎。偶然そこを通りかかった青影が娘を助けるが、村に戻ると村人が誰もいなくなってしまった。
 敵は朧一貫。赤影と白影によって切り捨てられたが死んではいない。そして金目像。
 今回は流しの刺客によって赤影が大ピンチになる。一対一の決闘では敗北し、殺されたとみられたのだが、実はその素浪人こそが赤影であったというオチ。結構最初からバレバレではあるが、良い脚本だ。
 そのお陰で戦闘の舞台は一気に霞谷へ。
 娘を助ける際、青影は空を飛んでいる。どういう原理で飛んでるのかは分からないけど、白影の場合凧を必要とする分、青影の方が忍術使いとしては上かな?赤影も普通に飛んでたので、飛騨忍法では当たり前の技なのかな?
<赤影を襲いながら金目教の布教活動もしてる幻妖斎。忙しい党首だ。>
第7話 妖術一つ目

  脚本:伊上 勝
  監督:山内鉄也
 霞谷を壊滅させることには成功したものの、甲賀幻妖斎を始めとする甲賀忍者を取り逃がしてしまった赤影ら。そんな彼らに、木下藤吉郎がさらわれたという竹中半兵衛からの召喚状が届く。
 敵は夢堂一ツ目。隻眼の巨漢。催眠術で敵を操るほか、妖怪「巨眼一ツ目」を操る。手にした鎌は敵を追いかけていく。そして朧一貫甲賀幻妖斎
 前回で金目教の本山である霞谷は壊滅させたものの、忍者たちと金目像が逃げてしまい、物語は新局面に移行。今回から木下藤吉郎も金目教の狙いとなり、竹中半兵衛も参戦し、集団戦が楽しめる。
<巨眼一ツ目にさらわれてしまう藤吉郎。でも背中にピアノ線がモロ分かり。
 竹中半兵衛が秀吉の居場所を知るために使ったのは、ディスコとかによくあるミラーボール。随分モダンな装備だ。
 歩いて逃げたという金目像の行き先が全く分からないと言う赤影たち。あんなでっかいのが普通に歩いてたら分かりそうだと思うんだが。>
第8話 南蛮大筒の秘密

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 金目教の夢堂一ツ目は新兵器作りのため大筒作りの名人織辺多聞の娘霞をさらう。絵図面を守る多聞を助けに工房へとやってきた赤影らだったが…
 敵は夢堂一ツ目。爆弾を手にした赤影が特攻して巨眼一つ目ごと殺された。そして金目像
 東映特撮では定番とも言える悪の組織が新兵器を作った科学者のこどもをさらうというお話し。ひょっとしたら本作が一番早くそのパターンを使ったのかもしれない。
 藤吉郎(半兵衛)の依頼のために働く赤影だが、極秘任務のため役人は赤影を犯罪者としか見てない。正義を行うためには色々大変だってことをここでも示してる。
 大筒を作り、守る事を何よりも大切にしてる織辺多聞はかなりマッドサイエンティストが入っていて、なかなかの好人物。
 これまで圧倒的強さを見せていた赤影があっけなく気絶してるところも見所かも。割とあっさり目を覚ましてしまうけど。
 久々に登場した金目像はかなりの迫力。まさしくこれは大魔神。
<金目像を攻撃する青影は爆薬を投げつけてるけど、その形はどう見てもボウリングのピン。
 二つの爆薬を接触させることで大爆発を起こす爆弾を持ってる赤影。それで夢堂一ツ目の巨眼一ツ目を破壊するのだが、その際自分の手で爆発させてる。どう考えても赤影死んでるはずだが。
 赤影を応援する霞の背後で警護の武士達も「がんばってー」と脳天気な声を上げてる。確かに自分たちの力で敵うとは思わないけど、応援だけってのは情けない。
 金目像破壊の後、青影が赤影に抱きついてるシーンあるけど、この当時であれば問題ない描写だっただろうな。今だと結構やばい気がする。
 最終的に大筒を岐阜まで持って行くシーンがあるが、金目教もこの時を狙えば良かったんじゃないかな?>
第9話 不死身の魔像

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 金目教による強制労働から逃げてきたという三人の少年を助けた赤影は、彼らの証言から金目像の在処を推測する。囚人の解放と金目像の破壊を目指すのだが…
 敵は朧一貫。それと金目像。前回の戦いで左手が破壊されたが、強制労働によって復活させられている。
 金目像との戦いがメインの話だが、そのための案内役が情けない。死ぬほどの思いをした人間は理性よりも感情を重要視する。コミカルに描かれているものの、これも実はとてもリアルな部分。
 相変わらずだが、ドジな忍者役は白影が担い、赤影は余裕で敵を粉砕するという役割分担が出来てる。
 一方金目教の方でも幻妖斎や一貫の行動に納得がいかない闇姫の姿があったりと、人間ドラマの方も色々複雑になりつつある。
<女装して見張りを油断させようとした村人達だが、一番太ったのに女装させるのは目の毒だ。>
第10話 怪忍者黒蝙蝠

  脚本:伊上 勝
  監督:山内鉄也
 打倒赤影に燃える幻妖斎は甲賀の抜け忍黒蝙蝠の妻子を人質にとる。望まぬまま赤影に戦いを挑む黒蝙蝠だが…
 敵は黒蝙蝠。多数の蝙蝠を自在に操る忍者。霞谷七人衆ではなく、かつて抜け忍となった忍者。幻妖斎によって妻子を人質にされ、赤影に戦いを挑む。
 敵によって人質が取られ、仕方なくヒーローと戦う人間というパターンも「仮面ライダー」以降多用されたパターンで、これも初めて使われた話になる。伊上勝の出世作ってのは分かるな。
 初めて赤影さえも通用しない敵が登場したが、戦いそのものは痛み分け。なんだかんだ言って青影と白影が良いサポートしている。
 そして幻妖斎の目的も明らかになった。京都に行ってそこで将軍に代わって日本を支配しようというもの。戦国時代なので、これに関してはリアルな設定だ。
<娘を逃がしてしまい、「頭領に大目玉を食らうところだった」と言ってる甲賀下忍。目の前に青影がいてもっと悪い事態になってるんだけど、それは頓着しないのね。
 甲賀の下忍と戦っている赤影を応援する青影はロープをそこら中に張って、いつの間にかプロレスになってた。作り手の方も楽しんでるな。>
第11話 鬼念坊鉄車

  脚本:伊上 勝
  監督:曽根 勇
 幻妖斎の目的が京の都である事が分かり、京へと急ぐ赤影達。だがその京で赤影達はお尋ね者になっていた。町の人たちによって捕らえられてしまう赤影だが…
 敵は朧一貫。赤影に化けて京都の町を荒らし回り、赤影を捕らえさせる。そして鬼念坊。
 正義の味方を陥れるのは実はかなり簡単。ちょっと悪い噂を流すだけで良い。又、ヒーローは特徴的な姿をしているので、それを真似れば良い。これも後年様々な東映作品で使われるパターンで、これが最初となる。
 ただ、赤影はそれを承知で敢えて捕まってる。この辺の余裕が本作らしさ。あんまりに余裕持ってるため、朧一貫に倒された時も本当に死んだとは思えないところがネック。
 今回の戦いはかなりコミカルだが、赤影達に捕らえられ、技を封じられた朧一貫は仲間の手によって殺されるという重い物語でもある。又、その一貫を殺した鬼念坊も金目像に踏みつぶされてしまった。
<最後に登場する金目像だが、あんなでっかいのを気づかれずにどうやって京都まで運んできたんだろう?>
第12話 闇姫髪あらし

  脚本:伊上 勝
  監督:曽根 勇
 京の都では将軍足利義昭が熱病に冒されてしまった。それに合わせたように現れた鞍馬の行者白雲に祈祷を命じるのだが…
 敵は闇姫。一度赤影によって命を助けられたが、それを逆恨みして赤影を倒そうとするのだが、赤影もろとも幻妖斎によって殺されかける。
 時代背景に合わせ、室町幕府将軍の足利義昭が登場。この時代の人物を出すのは珍しい。それで一度将軍家に取り入ろうとするのが幻妖斎の目的。
 そして幻妖斎は赤影に恨みを持つ闇姫を利用し、闇姫もろとも赤影を殺そうとしている。
 それで忍びの世界に嫌気が差した闇姫は幻妖斎を裏切り殺されてしまう。なんとも切ない話だ。今回の主役は赤影ではなく闇姫だな。
第13話 大魔像破壊作戦

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 京の都にはびこる金目教の威力は大きく、比叡山に避難した将軍は赤影に幻妖斎討伐を命じる。金目像を内部から破壊すべくその体に入り込んだ赤影だが…
 敵は甲賀幻妖斎
 金目教編の最終回。あっという間に都を席巻した金目教に対して一気に攻勢に出る赤影は、そこに現れた幻妖斎と決着を付けることになる。赤影は終始余裕かましていたため、あんまり危機って感じじゃなかった。結局幻妖斎は金目像と共に自爆したが、一体何をしたかったのかよく分からないし。
 金目像は地中を動くことが出来るらしく、それで人知れず移動できたらしい…って、それ大地震引き起こすぞ。
<金目像の中には近代的(?)なレーダー装置もあり、しかも違和感なく青影が操作している。青影ってひょっとして現代人って設定?
 金目教に洗脳された人間は白塗りに濃紺のアイシャドウという、どこかの閣下のような姿…逆か。
 洗脳された一般人達が「殺せ、殺せ」と節を付けつつ行進する様は、なんだかデモ隊みたいで怖い。
 一瞬にして将軍付の僧兵までも洗脳してしまう幻妖斎。こんな能力あったら確かに京の町は一気に占領できてしまうな。
 金目像を操る幻妖斎はサングラスを付けているが、それがどう見てもプラスチック製。この時代にあるの?>
第14話 謎のまんじ党

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 織田信長による天下統一が着々と進んでいる中、南蛮船が立て続けに沈没させられていた。そんな折、堺を訪れた信長は、南蛮船の船長からもらったという「ゼウスの鐘」を見せてもらっていたが、そこに何者かが襲いかかる。半兵衛の機転で呼ばれた赤影だが…
 敵は不知火典馬魚鱗流泊
 まんじ党編開始の話。戦国時代という設定はどこへやら。非常に近代的なアイテムが多数。現時点では「デウスの鐘」なるガラス製の鐘を巡っての戦いとなるが、まだ謎は謎のまま。敵も得体が知れないので、戦いには勝っても敵は不気味なまま。
<海に潜ってる白影だが、ふんどし姿はともかく、なんで酸素ボンベやプラスチックチューブとかを装備してるんだか。
 警告を発する狼煙のような機械があるが、どう見ても電池仕掛けなんだが。
 不知火天満の必殺技を叫ぶ時、「ファイヤー」と言っているが、なんで英語?>
DVD2
<A> <楽>
第15話 小法師白蝋鬼

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 信長はデウスの鐘の秘密を知る南蛮人ジュリアンを呼び寄せる事にし、赤影らにその護衛を依頼する。だが赤影が見たものは、蝋にまみれた護衛の死体だった。
 敵は不知火典馬。そして白蝋鬼
 いきなりまんじ党本拠に突入することになった。えらく展開が早い。それで秘密を握る南蛮人を探すのだが、まんじ党の頭領がなんと甲賀幻妖斎だったということがもう発覚。金目像の爆発の時に高笑いしてたけど、それは脱出が前提だったのね。
 ジュリアン役は大泉洸だった。恐ろしく胡散臭い南蛮人に見えてしまうが、それが良い。
<青影が持ってきた忍者食だが、その弁当箱はトランクだった。なんでこんなハイテクなもの持ってるんだ。そもそも弁当箱じゃないし。
 まんじ党が連絡に使っているのはカナリアだった。なんでそんな目立つものを?
 走って逃げるジュリアンは「マラソンやってるみたい」とか言っているが、この時代にマラソンって概念あったか?>
第16話 怪獣針紋鬼

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 ギヤマンの鐘の製作者ペドロがまんじ党に捕らわれてしまった。赤影らは三つの鐘の一つ「マリアの鐘」があるという伊吹山へと向かうが、その途中で猩々左近が変化した針紋鬼に襲われてしまう。
 敵は猩々左近。化身の術で針の塊の玉針紋鬼に変化する。そしてむささび道軒と魔老女。
 二つ目のマリアの鐘を巡っての攻防戦。まんじ党の張り巡らされた罠に次々とかかってしまう赤影達だが、敢えてそれを正面突破する赤影。単純ではあるが、これが東映特撮の醍醐味でもある。
<甲賀の村人に普通に忍法帳の在処を訊ねる白影。普通それはもっと丁寧に行わねばならないはずだが、適当に聞いてるとしか思えない。
 それで秘密を知られぬように村人を竹にふん縛るのだが、竹に縛る前に体の方はもう縛られてる。なんという早業。
 魔老女を使って赤影を捕らえた幻妖斎は、わざわざ青影を捕まえてから一緒に殺そうとしている。なんでそんな時間をかける?>
第17話 不死の魔老女

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 魔老女に捕らわれてしまった白影を救うべく、甲賀の里へと向かう赤影と青影は、立ちふさがる魔老女を倒すのだが、魔老女は不死身だった。
 敵は魔老女。自分の放った鎌を投げ返されて倒されたが死んでおらず、四体の傀儡に魂を入れて赤影を襲う。そして赤影と青影の前に立ちふさがる白蝋鬼
 不死身の敵との戦い。相手が不死身のため、とにかく手こずっているが、目的である白影の救出には成功した。
<まんじ党メンバーのつけてるマントはどう見てもビニール製。毒ガスマスクと良い、随分近代的な忍者だ。
 吊り橋の上で挟撃に遭う赤影。赤影は飛べるはずだが、敢えて攻撃を食らって死にかけていた。>
第18話 鳥獣むささび

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 マリアの鐘を求め伊吹山に急ぐ赤影たちはまんじ党の面々に行く手を阻まれる。その頃幻妖斎は捉えたジュリアンを尋問していた。
 敵はまんじ党七人衆。5人と戦っているが、これまで登場していなかったむささび道軒と最後に戦い、6人と戦っている。
 捕らえられたジュリアンを助け出すまでが描かれる。相変わらずエセ南蛮人っぽさが良い味出している。
 まんじ党七人衆でまだ出ていなかったむささび道軒が登場。
<不知火典馬が呪文を唱えるシーンがあるが、その呪文は「ファイヤーファイヤーファイヤー…」どこが呪文だ?
 すぐ近くに赤影達が潜んでいるのだが、まんじ党の面々は全くそれに気がついていない。忍者なんだからm気配を感じるとか出来ないのか?
 拷問にかけられるジュリアンだが、普通の牢の中で棒で殴られてるだけ。これって拷問になるのか?
 伊吹山を守っているまんじ党の忍者は、忍者装束の青影を村人と勘違いしてる。勘違いできるもんなのか?
 それより青陰を待っていたはずの白蝋鬼が全く何の役にも立ってないんだけど。>
第19話 忍法つむじ傘

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 彦根の村娘がマリヤの鐘を持っている事を突き止めた幻妖斎はまんじ党七人衆の一人黒道士を派遣する。同じくマリヤの鐘を探す赤影とぶつかりあう黒道士と赤影だが…
 敵は黒道士。まんじ党七人衆の一人。巨大な西洋パラソルを武器とする。パラソルに捕まって空を飛ぶことも出来る。
 偶然白影を助けた村娘がギヤマンの鐘を持っていたというご都合主義な話。
 まんじ党七人衆の最後の一人が登場。これまで一人もまだ死んでないんだな。結果として二つの鐘はまんじ党の元へと移動。
<赤影の愛馬が喋ることが発覚したが、名前は白山じゃなくてエドにした方が良くね?江戸とか?
 黒道士が持っている傘はよく海水浴で使われるパラソル。随分洒落たキャラだ。ちなみに通常は忍者衣装を着けているが、傘に捕まって移動する際はタイツ姿。移動中はピロピロピロ〜と音が鳴る。
 デウスの鐘がどこにあるのかと気絶した赤影の体をまさぐる黒道士。ガラスなんだから、体に付けてるとまずいとか考えないかな?実際になかったんだけど。
 大凧に乗って移動する白影だが、何故かプロペラの音がするんだけど。
 つむじ傘で空中移動する黒道士は「追ってこれまい」とか言っているが、伊賀忍者は空を飛べることを忘れてる。
 赤影の馬白山と典馬のカナリアが普通に会話してるシーンあり。主人同士が仇でも、動物は関係ないってことか。それにしてもシュールな光景だ。>
第20話 怪物大まんじ

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 三つのギアマンの鐘の内二つはまんじ党によって奪われてしまった。最後のサタンの鐘の在処は鳴門で沈んだ南蛮船の中にあると知った赤影たちは一路四国へ。一方、同じくその在処を知ったまんじ党も鳴門へと向かっていた。
 敵は不知火典馬魚鱗流泊
 これまでずっと山の中での戦いだったが、一気に舞台は海へ。そして海と言えば、まんじ党の魚鱗流泊。勿論その力を存分に発揮する話となった。それに対し、やっぱり強い赤影と、捕らえられて洗脳されても正気を保っている白影と、騙しのテクニックで見せる。
 今回で不知火典馬が死んだが、愛鳥アミーに裏切られ、幻妖斎と流泊に逃げられ、孤独に死んでいくが、最後に「まんじ党万歳」と叫んで爆死するとか、なかなか格好良い見せ場があった。
<伊賀忍術には海底でも息が出来るそうな。今よりも科学進んでないか?
 船頭のふりをして赤影を罠にはめたのは不知火典馬だが、別段隠す気はないらしく、カナリアと戯れていた。
 まんじ党が使っている通信機は回転アンテナまでついてる。なんと近代的な。>
第21話 渦潮骸骨丸

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 沈没船の中にあるというサタンの鐘を探す赤影たちだが、しばらく襲撃を控えていたまんじ党の魔老女によって幻術を見せられ、幽霊船に入り込んでしまう。
 敵は魔魚鱗流泊。海岸にいた赤影に正面から戦いを挑んだが、すぐに逃げられてしまう。その後赤影を狙った大まんじの艦砲射撃のあおりを食って殺されてしまった。そして魔老女。赤影達を幽霊船に誘い込んで幻術で攻撃するが、青影の機転で幻術が効かなくされてしまった。
 残り一つのサタンの鐘を巡っての戦いだが、又しても魔老女の幻術攻撃に翻弄され、サタンの鐘を奪われてしまう。ただ、相変わらず赤影は余裕で敵を粉砕していく。
 いつの間にかアミーが普通に青影と会話して遊んでいた。随分現金なカナリアだ。
<まんじ党の襲撃に、サザエを投げつけて攻撃する白影。随分ほのぼのしてるけど殺し合いしてるんだよね?
 漁民達は腰蓑姿。日本古来のふんどしはどうした?>
第22話 怪獣変化陣

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 サタンの鐘を手にしたといういかるが一族を守るために赤影らは四国へ向かう。そんな赤影を付け狙うまんじ党七人衆と大まんじ。
 敵は黒道士。四国へと向かう赤影が乗る船を爆破した。その後白影の大凧と空中で戦う。そして猩々左近。四国に上陸した赤影の前に立ちふさがる。三人によって捕らえられ、縛られて幻妖斎の居所を吐かそうとした際、自爆して果てた。
 舞台は四国へ。とは言え、やってることに何ら変わりは無い。
<猩々左近はなんと画面を操る事が出来る。手にした棒でコントロールすることでワイプを自在に開け閉めしている。デッドプールみたい。
 猩々左近は全身針のスーツを着用し、その姿は猿のようなのだが、それでシリアスな言動をしてるから、違和感はなはだしい。>
第23話 地獄の魔老女

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 いかるがの里を目指す赤影一行は、なんとそこで拷問を受ける魔老女を発見するのだった。まんじ党を裏切ったという魔老女の言葉を受け、彼女を助ける赤影だが…
 敵は魔老女。まんじ党を裏切ったふりをして赤影を罠にはめようとする。
 四人目となる魔老女の死が描かれる。それが罠であっても真っ正面から突入する赤影は、実力に裏打ちされた度胸あってのことで、これこそ正統派ヒーロー。
 劇中、はっきりと白影が青影のことを伊賀忍者を束ねる存在となることを予言している。まあこの旅についてきていること自体がエリート中のエリートなんだから当然か。
<魔老女は顔は確かに歳取ってるけど、体は大変引き締まってる。というか、この体型、女性に見えないんだが。
 前に魔老女は不死身だと言っていたが、割とあっけなく死んでしまったな。最後のナレーションでは「不死身の魔老女は死んだ」とか、元も子もない言い方だったが。>
第24話 いかるが兄妹

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 いかるがの里に向かう赤影らだが、その前にまんじ党の残党が立ちふさがる。甲賀幻妖斎に立ち向かう赤影だが…
 敵は黒童子白蝋鬼むささび道軒甲賀幻妖斎
 パターンとしてはいつも通りで、最初に白影が襲われ、それを人質に取った形で攻撃が加えられる。今回は生き残りが全員で向かってくるのが特徴か。まさに総力戦で、赤影は甲賀幻妖斎と一騎打ちとなるが、幻妖斎の力に押され気味。更に大まんじによって押しつぶされてしまってる。勿論死ぬはずはないが。
 そして後半はむささび道軒との戦いとなるが、赤影が絶体絶命の危機に陥ったところで引き。
<今し方まで死んだようだった白影だが、目を覚ました途端に元気いっぱい戦っている。気を失ってただけ?まんじ党も随分いい加減なことする。
 白影と黒道士の空中戦はお互いに飛び道具の応酬となるが、ミサイルまで出てるぞ。今更ながらすげえ時代考証。
 いかるが兄妹の妹の方はカチューシャとロングソックスという、どう考えてもこの時代にはありえないが…
 泥棒に入ったむささび道軒は「怪しいものではない」と言っているが、全身緑色のペイントでマント姿のどこを見たら「怪しくない」と言えるんだ?>
第25話 悪魔の鐘

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 重傷を負いながらいかるが兄妹を守る赤影の姿に、サタンの鐘の在処を開かす兄妹。だがそれを知ったむささび道軒は先回りして赤影を狙う。
 敵はむささび道軒。赤影を出し抜いてサタンの鐘を奪うも、白影青影の襲撃にあって空中から落下して落命。そして残った黒道士白蝋鬼。そして甲賀幻妖斎
 最後のサタンの鐘を巡る戦い。とりあえずむささび道軒は死に、甲賀幻妖斎との戦いへと移っていく。玄妖斎は人質を取っているものの、正々堂々と戦っていた。
 そして玄妖斎は倒れ、三つのギヤマンの鐘は赤影のものに。だが赤影によれば、玄妖斎はまだ生きているのだとか。
<むささび道軒と戦う白影と青影はピエロの格好をしておちゃらけてる。こんな奴らに殺されるなんて、ちょっと可哀想でもある。
 遥か上空からサタンの鐘を入れた入れ物が落下。しかし鐘は全くの無事だった。本当にこれギヤマン製なのか?
 でもここでサタンの鐘が壊れてしまったら、それで解決するんでないだろか?
 赤影はこの世に平和をもたらすために戦っているという。戦国時代にしては卓越した考え方ではある。
 ギヤマンの鐘を三つ合わせたら、島の名前が出てきた。それだけ?>
第26話 大爆發

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 三つのギヤマンの鐘が指し示す竜牙島へと向かった赤影ら一行。実は竜牙島とは瀬戸内海深くに沈んでいたことが分かるのだが、そんな赤影の同行を大まんじが伺っていた。
 敵は黒道士と白蝋鬼。そして甲賀幻妖斎。
 まんじ党編の最終話。甲賀幻妖サイトの最終対決とまんじ党最終兵器の大まんじが破壊される話となる。話としても逆転に次ぐ逆転と言った感じ。死んだと思われたペドロは海底深くにある竜牙島で生きていた。そしてペドロが開発したエネルギーとは、なんと人工太陽だった。
 ただ、これだけ引っ張っておいて、結局大まんじ爆破で敵が全員死んで終わりだと、随分簡単だ。巻き込まれたペドロも可哀想に。
<ペドロの墓石は簡単に開くのだが、どう見てもそれ、石じゃない。
 白蝋鬼の食事は洋食。普通に売られてるロールパンらしいものもあったが、この時代のパンって…
 現れたペドロは自分をポルトガル人と言っているが、何故かカタコトの英語を使っている。
 海底突き破って大まんじが竜牙島まで来ているが、なんで海水が落ちてこないんだ?>
第27話 根來十三忍

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 織田信長による天下統一が目前に迫る時、「悪大将」の異名を持つ大名夕里弾正が京を我が物にするため信長暗殺を企てる。弾正率いる根來衆から信長を守るため、三度飛騨忍者に下知が下る。だが一方、根來頭領暗闇鬼堂は邪魔をする赤影をターゲットにする。
 敵は水馬流馬。根來十三忍の一番手で、信長を暗殺しようとする。手から出す水流に乗って移動できる。それと山椒魚怪獣ガンダ。根來の里の谷に住む巨大山椒魚。
 第三部根來編の開始。これまでの忍術合戦から、今度は巨大怪獣との戦いへと物語は変化していくことになるが、最初の話である本話は忍術が主体。戦いは長引かず、今回で最初の忍者水馬流馬は死んでしまい、最後に巨大な怪獣が登場するというパターン。
 何故か非常に正義感の強い織田信長に多少違和感はある。
<あれ?信長の顔が変わってない?
 水馬流馬がクナイを放つと、鉄砲水が流れる。ここ山の上なんだけど、なんでこんなに水が流れてくるんだ?>
DVD3
<A> <楽>
第28話 忍法大怪魚

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 京へと急ぐ織田信長の軍勢の前に巨大な山椒魚怪獣ガンダが立ちふさがる。駆けつけた赤影らの奮闘でガンダは退けることが出来たが、信長のみを案じる赤影はしばし身を潜めるよう進言するのだが…
 敵は渦巻一貫斎。大筒を使う忍者で、催眠術を使って村人に赤影を襲わせる。そして怪獣ガンダ。山椒魚の怪獣。本来の姿はあまり大きくないが、渦巻一貫斎によって巨大化させられて操られる。
 前回ラストで登場した巨大怪獣との戦いとなる。ただ、それはクライマックスまでお預けで、それまでは忍術による襲撃が描かれる。あくまで普通の格好をしているため、忍術合戦はさほど見応え無いが、その分、クライマックスで溜飲を下げるようにしてる訳か。
 催眠術によって操られる村人に手出しが出来ないというヒーローの特性を逆手に取った話になってる。東映特撮では定番の話だ。
 一方、機転を利かせて一人で戦う青影だが、流石に敵わずに赤影をピンチに陥れてる。これもパターン通り。
<明らかに目の前で盗みを働いている娘を全く叱らない母親。この時代のモラルはすさんでいるようだ。
 子ども達に青影の居場所を聞く赤影だが、覆面姿の忍者姿なので、怪しいことこの上ない。よくこんなのに普通に道案内するよな。
 一貫斎の笛の音で操られるガンダだが、それを知っていながら目の前にいる一貫斎を放っておく赤影。何が重要なのか分かってる?>
第29話 忍法山彦変化

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 信長を守りつつ京の町へと向かう赤影一行。そんな信長を根來忍者山彦多聞丸が狙う。一度は撃退したものの、今度は宿場町で信長襲撃が行われる。
 敵は山彦多門丸。音波を使って攻撃をする根來忍者。そして大蟻怪獣ガバリ。山彦多聞丸の死と共に現れた巨大な蟻形怪獣。
 弱みを持った人物に金を与え、その代わり悪事を働かせるという、悪人の鏡のようなキャラが登場。これこそ忍者らしい忍者だが、ここまで来て今更って感じはする。
<井戸に薬を入れるように女中に頼む山彦多聞丸だが、なんで自分でやらないの?目の前に井戸あるじゃん。
 井戸に毒を入れた絹を殺しに洗われた多聞丸は「忍者の心に情けなど無い」と豪語するが、それをわざわざ聞かせずに行動で示せば作戦も成功していたのに。なんだかんだで良心がとがめたのかな?>
第30話 蟻身眼兵衛

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 織田信長の宿舎に突如現れた怪獣ガバリ。白影の機転によってなんとか信長の命を救うことは出来たが、忍者の活躍に家臣の原田伝八郎は不満を感じていた。
 敵は蟻身眼兵衛。人間の心を操る根來忍者。手にした傘をブーメランのように使う。織田家家臣原田伝八郎を操り赤影たちを罠にはめた。大蟻怪獣ガバリ。
 織田信長を守る飛騨忍者。一方、信長を守らねばならない家臣との軋轢が描かれていく。忍者の存在ってのは表に出てはいけないってのはこういう理由も確かにある。
 それで満足に動けない赤影を、上手い具合に罠に落とすという話になっていくが、一番の敵は味方ってパターンは実際にも多い。
<危険を排除するという理由で行列に何も言わずに行列を離れる伝八郎。随分といい加減な家臣だな。
 いくらでも騙し討ちできたはずなのに、わざわざ赤影の注意を引いた上で挑戦する眼兵衛。根來忍者は敵に優しい奴ばかり。
 赤影が騙されて落とされた蟻塚だが、日本にそんな蟻いたか?>
第31話 怪忍百面鬼

  脚本:伊上 勝
  監督:山内鉄也
 根來忍者の攻撃によってついに信長を守るのは飛騨忍者の三人だけになってしまった。そんな信長一行をかげろう三兄弟が狙う。兄弟の長男百鬼丸は白影に変身し、信長の増援を襲撃する。罪を着せられてしまった。
 敵は百面鬼つむじ野火のかげろう三兄弟。百面鬼は変装の名人で、白影に化けて罠を仕掛けた。そして甲虫怪獣アゴン。カブトムシ型の怪獣。
 誤解によって罠にかけられるヒーロー。ただこの話の場合白影で、肝心の赤影は無傷というのが特徴。赤影が無事な以上、全部何とかなってしまう。
 ラスト。乱戦になって戦いが混乱しかけたところを突然巨大な昆虫が…って、こればっか。
<護衛対象の信長放っておいて白影を助けに行く赤影と青影。それが百面鬼の狙いじゃないのか?
 ここの信長は随分な人格者だな。人々のために悪を懲らしめるとか堂々と言ってるよ。>
第32話 鉄甲アゴン

  脚本:伊上 勝
  監督:山内鉄也
 かげろう三兄弟とアゴンの襲撃からなんとか信長を守った赤影たちだが、熱田宿に宿泊した信長をかげろう三兄弟の生き残りつむじと野火が狙う。
 敵はつむじ野火のかげろう三兄弟の生き残り。そして虫寄せ風葉甲虫怪獣アゴン
 前回白影が中心だったが、今回は青影を中心に物語が展開する。まだ年若い青影は遊びたい盛りだが、忍者として生きることで、色々ストレスをためているようだ。
 そんな青影に親身になってくれる旅籠の女中が実は…という物語。
 前回であれだけ搦め手を使ってきたかげろう三兄弟が、今度は真っ正面から挑んできたため、あっけなく敗れてしまう。
<虫寄せ風葉はわざわざ青影のための食事まで用意しているが、やったことは小さいカブトムシ状態のアゴンを荷物に忍び込ませるだけ。もっと効率良い攻撃もありそうだが。
 登場したアゴンは角を回転させている。そんなカブトムシいるかよ。>
第33話 大百足ドグマ

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 宿を出た青影の荷物には虫寄せ風葉によりアゴンの幼虫が仕込まれていた。旅の途中、突如巨大化するアゴン。そして第二の罠を仕掛ける風葉。
 敵は虫寄せ風葉甲虫怪獣アゴン。そして人むかでの矢尻百足怪獣ドグマ。矢尻は風葉に遅れて信長の命を狙うが、青影の機転によって信長は助かり、破れかぶれでドグマを呼び出した。
 前回巨大化して信長一行を襲ったアゴンだが、いつの間にか撃退しているようで、普通の旅になってる。赤影は信長と合流しているのかいないのか微妙だが、それが忍者の役割って事かな?
 今回は二体の怪獣が登場。かなり豪華な内容になっているし、宿舎を破壊するシーンの特撮にも力が入っている。オカリナを奪った赤影はなんと敵のアゴンを自在に操り、巨大怪獣同士が戦うというシーンもある。赤影ってなんでも出来てしまうのね。その根拠は「あの女に出来て私に出来ぬ法はなかろう」だそうだが、凄い自信だ。
<巨大化したアゴンの背に乗って高笑いする赤影。アゴン出す前に風葉倒しておけよ。
 赤影が操るアゴンはドグマに負けて死んでしまったが、それを観ながら大笑いする青影。一応味方なんだけど。>
第34話 怪獣大逆襲

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 自らの操るアゴンを倒された風葉は復讐を誓う。そんな風葉を尻目にドグマを用いて信長を亡き者にしようとする矢尻だが…
 敵は虫寄せ風葉人むかでの矢尻百足怪獣ドグマ
 新たな敵人むかでの矢尻との戦いとなるが、その背後では風葉と矢尻の二人のくノ一による醜い敵の同士討ちが展開中。その仲間割れに乗じて危機を脱することになる。夕里弾正と暗闇鬼堂の関係もしっくりいってない。
<青影の「がってんがってんしょーち」をあっさり流す赤影。折角の決め台詞を主人公が流しちゃいかんでしょ。
 矢尻を追った赤影は、余裕ぶっこいてたら毒にやられてしまった。余裕持つのはこのキャラの特徴だが、余裕持ちすぎるとこうなるという例か。一方、敵の方が余裕持つとあっさり負けてしまうのだが。
 本作は敵の女忍者を助けたら、命を張って赤影を守って自身は死んでしまうというパターンがやたら多い。金目教編では闇姫、まんじ党編ではアミー…は違うか。
 動けなくなった白影を殺す事無くべらべらと作戦を喋ってしまう風葉と矢尻。これも余裕のなせる技。
 毒を使う矢尻に対して二度も同じ技に引っかかってしまう赤影。今回はなんとも情けないな。>
第35話 梟怪獣ガッポ

  脚本:伊上 勝
  監督:曽根 勇
 信長護衛のため新たな伊賀忍者が合流した。囮作戦を使って根來を混乱させようとする赤影だったが、その作戦はばれ、根來の流れ星左十は信長の居所を突き止めてしまう。
 敵は流れ星左十。死んだふりを得意とする忍者で、戦闘の度に殺されたと偽装する。そして梟怪獣ガッポ。左十がいつも連れているふくろうが巨大化した怪獣。目から火を噴く。
 敵の目を欺くため信長と山道を行く赤影たちのほのぼのした道中と、助っ人に来た伊賀忍者達の必死の逃避行が良き対比となってる。
 今回の敵左十の得意技は死んだふり。そのため忍者らしい化かし合いとなっていて、かなり物語もハード。
<「ガッポ」と大声で叫ぶと「ガッパ」に聞こえるな。>
第36話 忍法石仏

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 次々と従者が死んでいくのを目の当たりにした信長は、もう誰も死んで欲しくないと、一人で今日に向かおうとする。そんな信長の前に、更に新たな根來忍者が現れる。
 敵は魔風刑部。石のような固さの身体を持ち、石に姿を変えることが出来る他、人を石にする煙を吐く。伊賀忍者の生き残り三人を石に変えた他、白影も石にする寸前までもっていく。そして山猫怪獣ジャコー。刑部の死と共に現れた猫の怪獣。
 根來忍者ももう3人となり、織田信長ももうすぐ京に到着。そろそろこの物語も収めにかかっているようではある。
 正確に敵を察知してるのに、「怯えてるだけだ」と言われ、腐ってしまう青影。ここまで一緒に旅をしているのに、随分非情な赤影と白影だ。
 突如「誰も死んで欲しくない」などと言い始める信長の姿あり。良い奴過ぎるが、それでよくここまで戦国武将として生きてこられたもんだ。そんな信長に、京の町がどれだけ酷い状態なのかを見せることで、日本を救うために働く意思を固めさせる赤影の姿がある。ちょっと極端な描写で、果たしてこれが本当に日本なの?という描写を誇る。
<都合良く石を溶かす薬なんてものを持っていた白影。なんでそんなもんが常備されてるんだ?>
第37話 怪忍獣ジャコー

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 ジャコーの攻撃を逃れた織田信長と、それを守る赤影達は、ついに京へと到着。だが関所が封鎖され、中に入る事が出来なかった。なんとか京へと入ろうとする一行だが…
 敵は十六夜月心。変装の名手で伊賀忍者ましらの陣内に化けて赤影と織田信長を罠にはめる。そして山猫怪獣ジャコー。
 いよいよ京へと入る織田信長。ただそれはみすみす罠に入っていくようなもの。なんとか今回の敵月心は退けたものの、根來十三忍の首領暗闇鬼堂によって信長と青影を奪われてしまう。
<先ほどまで動けなかった白影だが、あっという間に元気に京を探っている。忍者の体力って凄いな。
 関所には信長だけでなく赤影達の人相書きも出回っている。赤影に関しては、覆面姿の人相書きだから、少なくとも赤影だけは仮面外せばそれで済むよな。>
第38話 怪忍獣勢揃い

  脚本:伊上 勝
  監督:古市真也
 京に入ったものの、信長と青影を奪われショックを受ける白影。だが二人は暗闇寺にいると推測した赤影は、白影を伴い暗闇寺に乗り込むことにした。
 これまでの根來忍者との戦いを振り返る総集編で、いよいよ最後の戦いに望む際の覚悟を見せる話になる。基本的に巨大怪獣との戦いを振り返っている。
<総集編だからバンクばっかりってのは良いんだけど、ナレーションまで何度も再生するのはサービスでも鬱陶しい。>
第39話 六大怪獣大逆襲

  脚本:伊上 勝
  監督:小野 登
 暗闇鬼堂は信長と青影を捕らえ、居城である暗闇寺に二人を閉じ込めた。その信長の首を斬るためやってきた夕里弾正。二人を助けるべく暗闇寺へと向かう赤影と白影だが、その前に立ちふさがるのは六体の怪獣だった。
 敵は再生した六体の怪獣。暗闇鬼堂の秘術黄泉の法を使って蘇ったこれまで登場した怪獣。そして暗闇鬼堂。
 根來編最終話。根來忍者の総攻撃の末、これまで倒した六体の怪獣が復活する。非常に話を大きく取り、派手な戦いとなったが、寺を爆破したら怪獣は全部消えてしまったため、最終的には普通の忍術合戦となる。
 尚、これが1573年の信長上洛となると、この年京都を舞台に信長は足利義政と戦って室町幕府を潰すことになる。日本に大混乱を及ぼすことになるが、この世界ではそれは無かった事になるのだろう。
<根來が滅んだ後、一人京へと向かう信長を見送る赤影達。手なんか振ってないで、最後まで護衛しろよ。>
第40話 魔風忍者の来襲

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 信長を無事京へ送り届けた赤影達は故郷飛騨に向かい急いでいた。だが平和なはずの飛騨の里を魔風忍群が襲撃する。彼らが狙うのは一族に伝わる黄金の仮面。
 敵は夜目蟲斎。奇声を上げて怪獣グロンを操る忍者。そして小文字右兵。飛騨の里から脱出した薄影を襲い、身体に爆弾を仕込んだ。手にした刀は火炎放射器ともなる。そして鎧怪獣グロン。巨大なアルマジロのような怪獣で、背中に硬い装甲を持ち、身体を丸め転がって攻撃する。
 第4部魔風編の開始。これまで雇われて外で活躍していた赤影達が、今度は故郷での戦いに身を投じることとなる。
 魔風忍群の狙いは飛騨の里にある宝を狙ってのこと。その宝が何であるのかは現時点では不明。
 そして最後は巨大怪獣との戦いと、後半の黄金パターン。
<右兵はトランシーバーを使っていた。なんだか作品前半を思わせる描写だ。
 白影は話の度に武器を変えるが、今回は右兵から奪った銃付きの刀をメインにしてる。奪ったものを自分の武器にするって、なんだかヒーローっぽくないな。>
DVD4
<A> <楽>
第41話 鎧怪獣グロン

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 怪獣グロンにより影の里は蹂躙され、魔風忍者の頭目魔風雷丸は影烈風斎に黄金の仮面を差し出すよう強要する。間に合わなかった赤影達の前で館は炎上してしまうのだが…
 敵は夜目蟲斎。青影によって倒されるそして鎧怪獣グロン
 影の一族の全滅が描かれる。グロンと戦っていた赤影はそれに間に合わず、何もかもなくしてしまった。これまで一生懸命働いてきてもその報酬がこれだと悲しくなる。
 たった一つの希望に向かうことになるのだが、そこに罠が仕掛けられていた。雷丸によって嘘の情報を聞かされた赤影は、うっかり陽炎のことをもらしてしまった。
<赤影達があれだけ強いのに、烈風斎を除けば他の忍者がてんで弱いという物語上の問題がある。
 城塞には毒ガスもあるらしいが、まだ煙が消えてないのに様子をうかがっている忍者がいた。大丈夫かよ。
 魔風忍者達は結構近代的な武器を使うが、今回はダイナマイトらしい爆弾を使っていた。
 通信時の雷丸はなんだか妙にウキウキした声色で喋ってる。切実感ないなあ。
 夜目蟲斎の死の効果音は「ぼよよ〜〜ん」と言うもの。なんとも情けない死に方だ。>
第42話 忍法はがね鞭

  脚本:伊上 勝
  監督:曽根 勇
 黄金の仮面を持って逃げた陽炎の居場所を探るため、里の生き残りを拷問にかける雷丸。それを知った赤影はカゲロウを追う前に里の生き残りを助けようとするが…
 敵は雲間猿彦と雲間犬彦の双子忍者。そして山蛭怪獣ギロズン。巨大山ヒルの怪獣。空気を吸うことで人を引き寄せ、血を吸う。大きさは等身大。
 赤影による里での後始末と、逃亡中の陽炎の戦いを並行して描く。陽炎を護衛している紅影が絶体絶命の危機に陥った時はやっぱり赤影が現れるというパターンだが。
<里の女子供を引っ立てる魔風忍者に相変わらずの高笑いで立ちふさがる赤影。里が全滅してるのに、随分余裕あるな。>
第43話 吸血怪獣ギロズン

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 魔風忍群が差し向けたギロズンによって陽炎が捕らえられてしまった。救出に向かう赤影の前に怪しげな老婆が立ちふさがる。
 敵は雲間猿彦と雲間犬彦。そして血潮将監。ギロズン使いの忍者。透視術と傀儡使いも出来る。そして蛭怪獣ギロズン。
 逃げ回っていた陽炎はあっけなく捕まえられてしまった。後は捕まえられたカゲロウを救出する事へと赤影の任務はシフトする。それでお役御免とばかりに陽炎を守っていた黒影紅影の二人の忍者はあっけなく殺され、骨だけにされてしまう。
 一方、明らかに敵の間者である猿彦を信用する赤影の姿もある。敵であっても身内に引き込んだら信用するのがヒーローのあり方か。
 ギロズン使いの将監はどうやら随分と鈍いらしく、のれんに腕押しの雷丸との漫才が結構面白い。BGMが陽炎の悲鳴ってのがきついが。
<女性を柱に縛り付けて鞭でしばくという、今では絶対出来ない描写があり。>
第44話 顔のない忍者

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 捕らわれた陽炎を救うべく、魔風一族のアジトを探す赤影達。だが焦りによって青影は罠にはまって足を怪我してしまった。その看病に時間を取られてしまうのだが、そんな赤影を湖に引きずり込んだ忍者がいた。
 敵は雲間猿彦雲間犬彦。そして闇の黒蔵。顔を持たない忍者で、捕らえた人間の顔を写し取ることが出来る。赤影を捕らえ、その顔を奪う。顔の一部をむしり取って投げると爆発する。そしてヤドカリ怪獣ガガラ。
 ヒーローの偽者が登場。これもヒーローものでは定番ではある。何がちょっとおかしいが、本人を信用している仲間がどうそれに対するのかが見所。赤影が悪人口調になってるが、実に上手くはまってる。
 白影と猿彦ヶ仕掛けたいたずらのような罠にはまり、あっちこっちへと駆け回る雷丸がなかなかにコミカル。
<赤影を湖に引き込むことに成功した黒蔵だが、顔を写し取るだけで赤影自身は放置。何故殺さない?本人曰く、「死んだはずだ」そうだが、忍者としては失格だな。
 赤影の仮面を脱ぎ捨てた黒蔵だが、下の顔の方が大きいぞ。>
第45話 岩石怪物ガガラ

  脚本:伊上 勝
  監督:古市真也
 山小屋に避難した青影だが、実はそれは魔風忍群による罠であり、その小屋は怪獣ガガラの背中に建てられたものだった。弟である青影を人質に取られた陽炎は、ついに影の里の黄金の在処を吐いてしまう。
 敵は雲間猿彦雲間犬彦。そして口無水乃。ガガラを操るくノ一。母親を人質に取られてしまったため、雷丸に従っている。弟の面影を見た青影を助けた。そしてヤドカリ怪獣ガガラ。水乃が操る怪獣で、ヤドカリのように巨大な山を背負っている四本足の怪獣。額にある三つの発光体が弱点。
 毎度の如く人質に取られてしまった青影だが、今回については余裕が全くなく、敵の裏切りによってなんとか生き延びた。これまでのパターンで敵を裏切るのはくノ一と相場が決まっている。
 そして猿彦がスパイである事が発覚したが、それが分かった途端、秘密をぺらぺら喋っている。なんというか、憎めない人間というか、いい加減すぎるというか…
<「可愛い弟がカ○ワになっても良いのか?」う〜む。今では聞けなくなった台詞だな。
 ついに黄金の在処を吐いてしまった陽炎は「どんなものでも人間の命には代えられない」と言っているが、その黄金を守るために何人命を失った?
 影の神像なるものが突然登場。巨大な顔の像だが、こんなものがあったら、真っ先に探さないだろうか?
 雷丸は牙のような入れ歯を装着しているのだが、劇中それが口の中から出かかっているシーンがある。なんだか危なっかしくてそちらばかり観てしまうよ。
 影の神像を破壊するガガラ。ここは黄金の手がかりと言われてるんだけど、壊して良いの?>
第46話 怪獣ががら対ざばみ

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 ガガラを倒し仮面を取り返す事には成功したものの、陽炎は未だ雷丸の手の中。そんな時、スパイがばれた雲間猿彦が本当に仲間になりたいと言ってくるのだが…
 敵は雲間猿彦雲間犬彦。そして足切主水。巨体で顔の真ん中に赤線が描かれている。透視術の使い手で、遠くからバザミを操る忍者。大ガニ怪獣ザバミ。巨大なカニの怪獣。湖に潜み、泡で赤影達を覆った末に現れる。そしてヤドカリ怪獣ガガラが現れるが、これは前回水乃に託された青影によるもの。
 前回の戦いで一応黄金の仮面は取り返したため、ちょっとだけ息抜き。これまでスパイ活動を行っていた猿彦が又赤影一行に加わる。どっちつかずな態度を崩していないため、現時点では本当に仲間になったのかどうかは不明だが、なかなかコミカルな描写になっている。
 舞台は一気に雪景色。前回までの荒涼とした景色とは好対照となっている。
 33話のアゴンとドグマの戦いに続き、今回はザバミとガガラによる巨大怪獣同士の戦いが楽しめる。なかなかの迫力。
<敢えて青影を黄金の仮面の番に残す赤影。本人曰く、「私たちが死んだ時は後を頼む」そうだが、今更って気がするな。
 青影を気絶させ、小屋に火を放つ犬彦。なんでまず殺さないかね?
 ようやく陽炎と再会した青影の涙は足下に水たまりを作るほど。そんなに涙が出るか。>
第47話 魔風堂の怪獣

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 陽炎を取り戻したものの、黄金の仮面は雷丸に奪われてしまった。一方猿間犬彦は自分の正体が知られていないことに乗じ、双子の猿彦に化けて赤影に罠を張り、魔風忍群の本拠地に誘い込もうとしていた。
 敵は雲間犬彦。双子の雲間猿彦に化けて赤影を殺そうとする。そして足切主水大ガニ怪獣ザバミ
 これまで引っ張ってきた雲間猿彦犬彦兄弟の話が終了。本当はどっちの味方だ?と思われていた猿彦が本当に赤影の味方だったというのが結論。赤影がピンチに陥っていることを知った猿彦は、自ら命を絶つことで犬彦を殺した。
 お姉さんが助かったら、途端にこどもに戻ってしまい、役に立たなくなってしまう青影の姿もあり。
 今回はザバミによって本当に絶体絶命の危機に陥り、このまま引くのか?と思ったら、赤影の機転でザバミを操る主水を倒してあっけなく終わり。結構人を食った物語だった。
<影の一族の黄金は影の神像にあると分かっているのに、それを無視して赤影をおびき寄せようとする雷丸。何を考えているんだろうか?
 猿彦には顔がそっくりの双子がいる事を知っているはずなのに、犬彦の事を猿彦としか考えてない赤影。どうにもお人好しすぎで。
 甲斐国に帰ったという雷丸を追いかける赤影だが、あっという間に着いてしまった。飛騨から甲斐はそれなりの距離があるけど、結構時間が経過したって事だろうか?
 犬彦と猿彦は双子なので一緒に死ぬそうだが、自分自身を傷つけた猿彦の方が死ぬの遅いのは何故?
 犬比古賀死んだ事を告げた赤影の次の台詞は「もう大丈夫だ」だったが、何が大丈夫なのかよく分からない。>
第48話 こども忍者術くらべ

  脚本:伊上 勝
  監督:曽根 勇
 魔風忍群の一員でありながら雷丸には従わず甲斐国で息子の鬼丸の訓練に勤しむ引導坊。そんな引導坊を従わせるため、息子の鬼丸を人質に取る雷丸。だが、捕らわれているはずの鬼丸が赤影討伐を買って出る。
 敵は引導坊。魔風忍群一の槍の使い手で、息子の鬼丸を一人前の忍者にすることだけを楽しみにしているが、それを雷丸に利用されて赤影討伐に向かわされる。そして鬼丸。引導坊の息子。人質として雷丸に捕らえられるが、自ら陽炎誘拐を買って出る。そして蟇竜人喰い植物虫地獄ばびらん
 実力者が息子を人質に取られて戦うというのは伊上脚本で多用された物語。10話で既に使用されているが、今回は息子の方が戦いを挑むというちょっと捻った話になってる。
 前話あたりから青影が幼児返りしているが、それが鬼丸と一緒になって遊んでる。なんだかほのぼのした話になってる。
 今回の引導坊はこれまでの敵の中でも最強とも言えるキャラで、赤影さえあっけなく倒されそうになる。物語の都合上とは言え、あっけなさすぎるが。
<青影と陽炎を飛騨に返そうと提案する赤影。その理由は「危険だから」だそうだが、これまで一緒に戦ってきたので、唐突のような気はする。むしろここは陽炎を守らせるためという理屈づけを強調した方が説得力あるんだが。>
第49話 人喰い植物ばびらん

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 魔風雷丸は黄金の仮面を手に本拠地である伊豆へと帰っていった。そこで強制労働させられていた男達が逃げ出し、魔風本拠地を探す赤影と出会う。
 敵は花粉道伯。ばびらん使いの忍者。女性に化けて油断させ、人間をばびらんに喰わせていた。鼻輪が特徴。人喰い植物虫地獄ばびらん。肉食植物の怪獣。道伯によって操られるが、触手状のおしべが弱点。
 前回の舞台は甲斐で今度は伊豆。かなり長いところを旅してる感じだ。今回はバランス良く話が展開していくが、バランス良すぎて語るべき事があまりない。前回連れ去られてしまった陽炎が洗脳の上で秘密を喋ってしまったと道伯が言っていることくらいか?
<花粉道伯と雷丸が顔をくっつけて悪巧みしてるシーンがあるが、画面いっぱいに濃い顔のアップが続くと、目をそらしたくなってくる。
 道伯が化けた女性は言葉が不自由なのだが、それも今では描写不可。
 道伯の自己紹介シーンでちょっと身をくねらせながら「はなのこどうはく」とわざわざ可愛らしく言ってるのがなんとも…>
第50話 とかげ忍獣じじごら

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 工事現場から逃げだそうとしている村人を助けた赤影は、雷丸の本拠地が天狗山にあうrことを知った。陽炎と黄金の仮面を取り戻すため、天狗山に直行するが…
 敵は不動金剛丸。変装の達人で、強制労働させられている勘助という村人に化けて赤影達を騙した。大ぶりの刀から光線を出して攻撃する。それととかげ怪獣じじごら。一つ目の巨大トカゲのような怪獣。目から破壊光線を出し、皮膜を使い空を飛ぶことも出来る。
 青影を囮にして敵本拠地へと肉薄する赤影。僅か二話前で青影を飛騨に返そうとした本人がやったとは思えない作戦だ。
 前回と同じく一本の物語としてはきちんとした作品だが、単に敵と戦っているだけなので、物語は全然進んでいない。
<金剛丸は光線を乱射し、爆炎を多量にあげた上で「木っ端微塵に吹き飛んだ」と誇っている。これって完全に生きてるってフラグだな。>
第51話 決戦魔風忍群

  脚本:伊上 勝
  監督:古市真也
 魔風忍群に捕らえられ、心が折れそうになる陽炎の心に去来するものは、平和だった影の里と、それを襲う魔風忍群の恐ろしい襲撃だった…
 最終回を前に魔風編の総集編。基本的に陽炎の思い出によるもののため、その視点が中心になっているのが特徴。それだけでは尺が足りないのと、全ての戦いをフォローできないために陽炎が見ていない赤影の戦いもあり。
第52話 六大怪獣包囲陣

  脚本:伊上 勝
  監督:倉田準二
 陽炎と青影の処刑が行われようとしていた。間一髪間に合った赤影と白影は二人を助けるが、魔風雷丸はその赤影に最後の決戦を挑む。
 敵はでっかでっか東馬。変装術の使い手で、青影に化けて黄金の仮面を奪った。怪力の持ち主だが、あっけなく倒されてしまった。そして六大怪獣。
 最終回。黄金の仮面の隠された力が発覚する。それは宝に導くのではなく、正しい呪文を唱えるととてつもない破壊力の光線を出すというものだった。
 魔風雷丸との決戦が展開する。パターン的に再生怪人は弱くなってるはずだが、ここでは強いままなので、6体怪獣との戦いは絶望的。そこで黄金の仮面の力が発揮されることになる。
<雷丸が農民を多数動員していたのは黄金の仮面を掘り出すためだという。なんで伊豆で掘ってるのかな?
 大凧に乗って青陰を助ける白影だが、今さっきまで魔風忍群に囲まれてたはずだが?
 赤影より大きなでっかでっか東馬が青影に化けるのはサイズ的に…これはいつものことか。
 雷丸は怪獣達に「ちゃん」付けで呼んでいる。随分親しいようで。
 赤影を救おうと泣きながら必死に呪文を唱える陽炎だが、その呪文ってのが「ぱよよ〜ん。ぴよよ〜ん。ぷよよ〜ん…」だと流石に引くぞ。何を考えて影の御先祖様はこんな呪文考えた?
 雷丸の正体はじじごらだったのだが、じじごらと雷丸が一緒にいるシーンもあるが、これはどういうこと?
 最後に赤影が黄金の仮面をかぶり、赤い面を青影に託しているが、忍者と言うには黄金の仮面は目立ちすぎでは?>