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ザ・ボーイズ(2nd)

ザ・ボーイズ(2nd)事典
ザ・ボーイズ(1st)
ザ・ボーイズ(3rd)
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書籍

 

主な登場人物
ヒューイ・キャンベル (役)ジャック・クエイド。
 ヒューイ・キャンベル。ザ・ボーイズの一員。恋人である事を利用してスターライトに情報を渡す役割だったが、常に事件の中心にいる。
ブッチャー
話数 タイトル コメント DVD
第1話 新たな敵
"The Big Ride"

  監督:フィル・スグリッチ
  脚本:エリック・クリプキ
 ブッチャーがホームランダーに連れ去られたその後。セブンは活動を継続しており、ザ・ボーイズを敵として認定したヴォート社はザ・ボーイズをテロリストとして指名手配する。

 第2部の開始。1期ラストでホームランダーがブッチャーを奥さんのところに連れて行っていたが、それとは全く関係なくストーリーは進行している。
 セブン側ではトランスルーセントの替わりとなるメンバーを探しているが、ホームランダーが気に入らないとすぐにお払い箱になってしまう。マデリンがいなくなったことでホームランダーは精神の均衡を失いつつあるようで、秘書のアシュリーを怒鳴り散らしてる。
 1期では全く存在感が無かったブラック・ノワールが淡々と仕事をこなしている。彼の任務はヴィランを倒すことで、基本的には殺人者。そしてストームフロントという女性ヒーローが新しいセブン候補に挙げられている。
 一方マデリンを殺したのがブッチャーということにされてしまったため、ザ・ボーイズの方は犯罪者として認定されてしまい、逃げ回るしかない状況が始まった。手詰まりでなにもすることがない状況で、みんなピリピリしてる。ブッチャーもいないことからMMやフレンチーは解散して自分の生活に戻ることを提案するが、コンパウンドVを手に入れさえすれば一矢報いられると主張するヒューイが彼らをとりあえず引き留めてる。そんな中で、突然ブッチャーが舞い戻る。
 ヒューイとアニーはまだ水面下で連絡を取り合っているが、スターライトとしてヒーロー活動をしてないといけないアニーと、犯罪者となったヒューイとでは話が噛み合わなくなってる。
 そしてセブンを擁するヴォート社についても社長からその真実が語られている。元々はナチスに加担していたドイツ人科学者がその研究成果をもってアメリカに亡命したことから始まり、第二次大戦以降の戦争で人体実験をしまくって薬剤を作りまくった。その最も大きな成果がコンパウンドVだとのこと。高圧的に出るホームランダーに対して、会社にとってセブンはたいして重要ではないと言ってのけていた。
 あと、セブンから干されたディープは完全にクサッており、暴力犯罪すれすれを繰り返しているが、これは何かの伏線なのかな?
 1期と較べても暴力描写やグロテスク描写はパワーアップしていて、正直見てると結構気持ち悪くなってくる。
 この話のテーマソングとなったのがビリー・ジョエルのプレッシャー。ぴったりな選曲だった。
第2話 正しい準備と計画
"Proper Preparation and Planning"

  監督:リズ・フリードランダー
  脚本:レベッカ・ソネシャイン
 ザ・ボーイズに舞い戻ったブッチャーはCIAと接触して協力を取り付ける代わり、非合法な超能力者の取り締まりを行う事になった。ブッチャーに反発するヒューイは、不信感を覚えつつも他に手がなく従う。

 1期ラストでブッチャーが元妻のベッカと会ったが、それはほんの一瞬。すぐにホームランダーがブッチャーを遠くの町に置き去りにして、マデリン殺しの犯人にされてしまったことが分かる。完全にお尋ね者だが、それでもCIAに渡りを付けた。
 ブッチャーの元妻のベッカはブッチャーのことを知らないまま、息子ライアンを一人で育てていることも分かる。ライアンに何かの能力があるかどうかは不明だが、ホームランダーに隠していた息子の存在を知られてしまった。
 そしてCIAの情報でテロリストの巣を襲撃するザ・ボーイズだが、そこはキミコが昔いた光解放軍の基地だった。そこにはキミコの弟もいたが、ブッチャーはそれごと全滅させようとしてヒューイに止められる。キミコの弟のケンジはすっかり光解放軍の思想に染まっており、キミコ自身がケンジを捕らえてザ・ボーイズに引き渡した。野獣のようだったキミコが一気に大人になっている。

 セブンではAトレインが復帰した。スターライトの裏切りを知っているが、命を救われたことのお礼として黙っている。
 新メンバーにストームフロントが入会。1話でやってきたグルービーみたいな女性。とにかく明るいキャラだが、軽く毒も吐いてて、なんか裏があるっぽい。
 クイーン・メイヴは元恋人のエレナの病気を知り、仕事を放って見舞いをしている。そこでエレナにホームランダーの犯してきた犯罪の一部を告白している。
 そんな中、なんとかヴォート社の悪行をばらしたいスターライトは、ギリギリでの交渉を続けている。ストレスまみれだ。
 完全にクサっていたディープは能力者のイーグルと出会い、彼の導きで自分探しの度に入る。麻薬のお陰でトランス状態になって自分の腹にある鰓と会話してるだけだったが、彼のもたらした麻薬を用いて内面にトリップしてる。麻薬で悟りを得るって70年代っぽいな。
第3話 千人の剣士とともに丘を越えて
"Over the Hill with the Swords of a Thousand Men"

  監督:スティーヴ・ボイウム
  脚本:クレイグ・ローゼンバーグ
 スターライトのリークによって超人作成薬であるコンパウンドVが明るみに出され、ヴォート社に危機が訪れる。一方、ザ・ボーイズは光解放軍のアジトを襲撃し、キミコの弟ケンジをCIAに引き渡そうとするが、何者かの襲撃を受けてしまう。

 大きな流れとしては、コンパウンドVの存在が明らかになり、セブンの面々が大打撃を受ける話になる。
 そのニュースを知らないホームランダーは息子のライアンに特殊能力の訓練を施すが、何の能力も持たないと思われていたライアンはホームランダーと似た力を持っていることが分かった。ただし、ライアン自体はホームランダーを憎み始めている。
 完全にクサっていたディープは、セブンへの復帰を希望して、そのためにザ・ボーイズを叩き潰そうとして彼らを襲うが、その手柄は全てヴォート社社長のものになり、ザ・ボーイズこそがデマを流すテロリストとされてしまう。新入隊したストームフロントも差別用語むき出して住民を焼き殺すなど、なかなかとんでもない性格してる。
 Aトレインは新造に不調を覚え始め、時々苦しみ始めている。
 そしてホームランダーはセブンをヴォートから外して自警組織として再編制しようと考えているようでもある。

 ザ・ボーイズは光解放軍の幹部となっていたキミコの弟ケンジを捕まえた。誰にも知られないように洋上でCIAに引き渡そうとしたところ、海の生き物から情報を仕入れたディープがそれを襲撃し、そこから逃げ回っている内にストームフロントの標的にされ、そこにいた住民ごと雷撃を喰らい、ケンジが死亡した。
 セブン総出でザ・ボーイズ探索を行っていたため、ヒューイはスターライトと出会うが、ホームランダーの命令によって危うく殺されかかってしまう。
<ディープの操る鯨を突破するためにブッチャーが採った方法は、そのまま突っ込むことだった。当然鯨は死んでしまい、避けた腹の中でザ・ボーイズの面々が会話してた。凄まじい描写というか、これやって良い描写なの?>
第4話 この世に類を見ないもの
"Nothing Like It in the World"

  監督:フレッド・トーイ
  脚本:マイケル・サルツマン
 ストームフロントによってケンジは殺され、ヴォート社はそれをスーパーテロリストによる破壊活動であると発表する。それによってセブン内部での軋轢が深まり、一方ではザ・ボーイズのキミコが

 前回で本性を出したストームフロントにまつわる謎を解く話。本来ヒューイとMM二人で手がかり探しに向かうはずが、何故かスターライトが同行を申し出て彼女の過去を探るが、分かったのは40年以上前の70年代に活躍していたリバティーというヒーローが名前を変えていると言うことだった。なんだかんだでヒューイとスターライトはしっかり恋人している。
 ストームフロントに手柄を奪われたホームランダーはコンプレックス丸出しでストームフロントを亡き者にしたいと願う。それで周囲に当たり散らし、スターライトも殺そうと脅迫するし、心臓に欠陥が生じたAトレインを見捨て、メイヴが同性愛者である事をテレビでばらす。やりたい放題というか、ストレスで頭が回ってないというか。
 そして当人であるストームフロントはメディアを使ってヴォート社を含めて言いたい放題。
 その中で黙々と活動しているのがブラック・ノワールで、ブッチャーの居場所を探し回っている。

 ザ・ボーイズではブッチャーがようやくベッカの居場所を突き止め、彼女に会いに行くが、ベッカは息子を守るために一緒には行けないという。
 弟を失い荒れるキミコを慰めるフレンチーだが、余計彼女を傷つけてしまった。そしてキミコはストームフロントを暗殺に出かけるがギリギリでフレンチーに止められる。
<ホームランダーが死んだはずのマデリンに会いに行ってるシーンがあったが、それはドッペルゲンガーという能力者の変装だった。元の男に戻るときが結構怖い。>
第5話 行動の時
"We Gotta Go Now"

  監督:バタン・シルヴァ
  脚本:エリー・モナハン
 テロリスト退治中のホームランダーが一般人を殺した映像が拡散され、ヴォートの株価が一気に下落してしまう。ホームランダーは釈明を強いられるが、その間にストームフロントがセブンの実質支配を進めていた。一方、妻のベッカに拒絶されたブッチャーはザ・ボーイズを抜けようとする。

 セブンの方はホームランダーが求心力を失っていき、それでかなり精神的に追い詰められており、その救いをなんとストームフロントに求める事になる。
 セブンの宣伝番組でゲイである事をばらされたクイーン・メイヴはその再現ドラマを無理矢理作らされる。
 ホームランダーから引退を強いられたAトレインは悩みつつ他に手がなくて引退を受け入れる。
 ディープは共同教会の選んだ相手と結婚し、教会の宣伝塔となった。

 ザ・ボーイズの方はブッチャーが完全にやる気を失ってしまい、引退しようとするが、ヒューイとMMが必死に説得する。それで逃げようとしたところをブラック・ノワールに襲われてしまう。
 弟を殺されて荒れるキミコをなんとか宥めようとするフレンチーの姿もある。

 ストームフロントが暗躍してセブンを一度解体しようとしているのが分かる。一方のザ・ボーイズもほとんど何も出来ないが、ストームフロントがやばいことは共通意識としてあるため、これからもストームフロント中心にストーリーが継続するのだろう。
第6話 開かれた扉
"The Bloody Doors Off"

  監督:サラ・ボイド
  脚本:アンスレム・リチャードソン
 ストームフロントの情報を持ってザ・ボーイズと接触したアニーを伴い、ストームフロントの正体の情報があるペンシルバニア州の精神病院へと向かう。そこには数多くの超能力者が収監されており、その中には元セブンの一員だったランプライターを発見する。

 セブンでは前回ラストでホームランダーとストームフロントが和解し、ところ構わずセックスしまくってる。ただホームランダーの精神は限界に近く、いつもピリピリしているので、ストームフロントは自分が100歳のナチスだったことを打ち明けた。そこで自分の計画を語るが、それはナチス主義の実現のために選ばれた白人のスーパーヒーローを人為的に作って、それによって白人至上主義の夢を叶えるためだという。ただ、これは全てストームフロント自身が言っていることで、ヴォート社の社長の言葉とは矛盾する。
 ディープはAトレインを教会に誘っている。またメイヴに何か頼まれものをされていた様子で、海底で何かを探していた。

 ザ・ボーイズではフレンチーの過去が描かれ、何故ザ・ボーイズに入ったかが分かる。フレンチーは元々犯罪者で、仲間と共に強盗事件を起こしたところ、失敗して司法取引で仲間を釈放させる代わりにザ・ボーイズに入った。そこでザ・ボーイズのスパイとなったセブンの一員ランプライターと連絡を取っていたが、ランプライターがCIAの上司であるマロリーの孫を焼き殺すところを見てしまう。

 ザ・ボーイズに協力するスターライトだが、ブッチャーとは反発しっぱなし。しかしヒューイが死にかけたときに協力して病院に連れて行ったときに少しだけ和解した。
<強力な酸の胃液を吐く能力者が登場するが、自分の顔に胃液がかかったら顔が溶けてしまった。消化器官のみ酸に耐性があるようだが、体は平気なのが普通じゃないかな?
 能力者の中には自分のペニスを操るのがいたが、ほぼ触手。狙ったとしか思えないが、これあんまり出すと番組が変わってしまう。>
第7話 発火
"Butcher, Baker, Candlestick Maker"

  監督:ステファン・シュワルツ
  脚本:クレイグ・ローゼンバーグ
 ストームフロントとホームランダーの二人はセブンの必要性を訴えるためにスーパーヴィランがテロリストとしてアメリカに入り込んでいることを訴え、それを真に受けた市民達は次々に移民を排除しはじめる。

 セブン側ではホームランダーとストームフロントが結託して白人のためのスーパーヒーロー軍団を作ろうとしている。その際不必要な者は切り捨てようと、ブラック・ノワールに命じてスターライトを拉致させる。そして生まれながらの能力者であるホームランダーの息子ライアンを仲間に引き入れようとする。

 ザ・ボーイズ側ではランプライターを確保してCIAに引き渡す。その後スターライトが拉致されたことを知り、ヒューイとランプライターがヴォート社に侵入するが、そこで自分の像が無くなっていることを知ったランプライターは焼身自殺し、その光でスターライトが脱出に成功する。ブッチャーはコンパウンドVの開発者で引退しているヴォーゲルバウム博士を訪ね、公聴会に無理矢理出席させてコンパウンドVのことを告白させようとするが、公聴会が能力者に襲われ、次々と人の頭が爆発する事態に。

 ホームランダーが野郎としていることは移民排斥と白人エリート集団による統治。まさしくこれは2020年時点でのアメリカの潮流だった。
 ラストは公聴会で決着と思ったら、人の頭が次々と爆発して何が何だかという状態。かなりのカオス状態だが、あと一話でどう決着を付けるんだ?
<焼身自殺したランプライターの指紋が必要となったヒューイはその手を切り落とすのだが、そのシーンがやけにリアル。観ていて気持ち悪い。
 ブラック・ノワールはナッツアレルギーで、アーモンドを口に押し込まれて動かなくなった。死んだのかどうかは不明だが、世にも情けない死に方ではある。>
第8話 知っていること
"What I Know"

  監督:アレックス・グレイヴス
  脚本:レベッカ・ソネンシャイン
 公聴会での災害はスーパーヴィランによるものだと断定した国防省によってCIAはスーパーヴィラン対抗のためにコンパウンドVの配布を決定する。無差別な能力者拡大に危機感を覚えるザ・ボーイズの面々だが、ブッチャーには元妻のベッカから息子のライアンが奪われたと連絡が入る。

 第2期の最終話。危うい形ではあるが均衡は保たれた。
 セブン側はほぼホームランダーとストームフロントの二人だけの話。ホームランダーはライアンを自分のものにしようとするが、メイヴに飛行機事故の証拠写真を突きつけられ、ライアンから手を引かせられる。一緒にライアンを迎えに行ったストームフロントはスターライト、キミコ、クイーン・メイヴにボコられた上でライアンに真っ二つにされた。更に元ナチスである事をばらされ、公聴会での事故の犯人に仕立て上げられた。最後はスターライトとAトレインがセブンに復帰することで収まった。ディープだけ戻れず、

 ザ・ボーイズの方はライアンをなんとか取り戻し、コンパウンドVの配布を中止させることに成功する。その際ブッチャーは自分が犠牲になろうとするのだが、代わりにベッカの方がストームフロントに殺されてしまった。あと最終的にライアンはザ・ボーイズ側に付くが、どうやら本当にホームランダーに対抗出来るだけの能力者であるらしく、母の命の危機にたった一撃でストームフロントの両手両足をぶった切ってしまった。
 今頃になってヒューイの母は生きていることが分かった。常にヒューイがビリー・ジョエルを聴いているのは、母が好きな曲だったからと説明される。スターライトとの仲は少し深まったようでもある。

 公聴会での頭部破壊はCIAのヴィクトリア・ニューマンによるものだった。あの事件によってヴォート社が有利になったため、おかしな行為だったが、最終的にはこれで自身がCIA内部の能力者担当となり、政界にも打って出るようになった。実はここまでの展開は全部彼女が書いたシナリオだったかのようでもある。次回作の中心人物になりそう。

 振り返ってみるに、2期はほぼストームフロント一人に振り回され続けた感じだ。なんとかそれについては決着が付いたが、ホームランダーが暴走しかけているところで終わった。
 前話でアナフィラキシーショックを受けたブラック・ノワールは生きているらしいし、ストームフロントも頭部と体は残っている。まだ話は終わっていない。
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