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幻星神ジャスティライザー

幻星神ジャスティライザー事典
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2004'10'02〜2005'9'24

 東宝が投入した新シリーズ「超星神」シリーズ第2弾。前作「超星神グランセイザー」はなんとヒーローが12人というとんでもない数が出たが、今回は3人に限定されている。
 内容はまるで20年前にタイムスリップしたかのようなヒーロー!と言う感じの作品に仕上がっているが、かえってそれが新鮮な気がする。頭空っぽにして素直に楽しめるので、かえって現代にあっては貴重なのでは無かろうか?
 後半になってくると、演出がどんどんぶっ飛んだものが入り込んできて、それを受け入れることが出来るか否かで本作の受け取り方が変わってくる。正統な物語の中でどれだけぶっ飛べるかと言う限界に挑んだ作品とも。ツッコミ所が多いので、私としては大変楽しい作品だった。 

主な登場人物
ライザーグレン
伊達翔太
(役)伊阪達也。テレビではいくつかの出演作があるが、舞台版「BLEACH」の黒崎一護役が有名。
 正義感あふれる高校2年生。直情的で女性に対する免疫がないと言う、昔のヒーローそのものって感じのキャラクタ。逆にそれが新鮮。装着したスーツは赤色で、炎の属性を持つ。剣を使った攻撃を得意とする。
ライザーカゲリ
真田ユカ
(役)神崎詩織。
 翔太と同じ高校に通う女子高生で、ラクロス選手。自分の生活を大切にしようとするが、否応なしに戦いに巻き込まれてしまう。
ライザーガント
平賀真也
(役)井坂俊哉
 京南大学の学生。努力家でぶっきらぼうな性格をしているため、誤解を受けがちだが、実は結構人に対する思いやりの心を持つ。
天堂澪 (役)江口ヒロミ。
 戦国時代にジャスティライザーを助けた一族の子孫。既にジャスティライザーの記憶は失われてしまったが、独自に文献を調べて三人をサポートするために上京する。時折ビジョンを見ることが出来、それが戦いのアドバイスとなる。一般に言うところの、お助けキャラ。
本宮麗香 (役)小澤栄里
 天堂家を守る本宮家の出身で、澪とは姉妹同然に育っている。ビジョンを見ることが出来る澪の言動に振り回されっぱなしだが、彼女のことを一番心配してる。きまじめな性格をしてるが、時折天然さが出ることもある。
伊達源太郎 (役)中村有志
 翔太の父親で現在二人暮らし。かなりお茶目な性格をしているが、時折鋭い言葉を投げかける良いお父さん。電気店を経営しているが、その性格のためか、結構繁盛しているらしい。
神野司郎
デモンナイト
(役)浪岡一喜。多くのドラマに出演中の若手俳優。特撮も数多く出演しているが、主演作は「ライオン丸G」一本。
 21話から登場したジャスティライザーのライバル的存在。記憶を封印されていたが、実はかつて異星人によって滅ぼされたライザー星の王子で、記憶の解放と共にジャスティライザーの仲間となる。本来グレンのシロガネに対するクロガネに変身出来るはずだったが…
話数 タイトル 脚本など コメント
第1話 出現!幻星獣ライゼロス

  監督:石井てるよし
  脚本:稲葉一広
 450年前に地球に封じ込められた異星人カイザーハデスが眠りから覚め、 再び侵略を開始した。突如現れる巨大怪獣の出現にパニックに陥る街の中には高校生・伊達翔太がいた。子供を守るため、一人ハデスの手下に立ち向かうが、勿論人間の身では敵うはずが無く、あっという間に追いつめられてしまう。絶体絶命と思われたその時、赤い光が翔太を包む…
 敵は宇宙巨獣
デフロッグ。巨大な怪獣で街を破壊しまくるが、今回はそれだけ。それと人間大の敵としてサイバーナイト・ザウラスが登場。何故か日本語を喋り(ってか、これは不文律か)街を襲うが、翔太一人を狙って攻撃をかけていく。
 今回は第一回目と言うことで、非常に純粋なヒーローものとして描かれている。何というか、大変古くさい感じがするのだが、逆に最近の作品はトラウマとか内輪もめばっかりだから、かえって新鮮かも。
 いきなり主人公メカであるライゼロスが登場するが、さすが東宝というか、その姿は
メカゴジラとガイガンを合わせたような姿をしていて、更にロケットパンチ(?)や胸に電ノコまで装備してるという凝りぶり。なんか安心して観られる子供用の特撮として、今では貴重な作品の予見がする。
BOX1
<A> <楽>
第2話 ライザーグレン、見参

  監督:石井てるよし
  脚本:稲葉一広
 ジャスティライザーに変身した翔太だが、その使命の重さと孤独を感じ、気持ちは優れない。だが、クラスメイトの真田ユカと共にいる時、サイバーナイト・ザウラスに襲われ、彼女を守るために装着。自らのなすべき使命を心に刻みつける。
 敵は前回に続き宇宙巨獣
デフロッグサイバーナイト・ザウラス。ザウラスは卑怯な手段を使い、翔太を強迫するが、実は結構弱い。又ライゼロスと再戦したデフロッグも、かなりあっけなく倒されてしまう。
 一話目を観た時もそう思ったけど、この作品はかなり昔風のストレートなヒーローものを地でやってる。最近のヒーローものはとかく複雑なものが多いので、かえってこういうのを見せられた方が気分が良い。子供もこの方が遙かに喜ばれると思うよ。
第3話 第二の戦士カゲリ参上!

  監督:鹿島 勤
  脚本:上代 務
 地球を守るという使命に燃え、体を鍛え直し始めた翔太をカイザーハデスの送り込んだ新たな刺客、サイバーナイト・モルギレスが襲い、翔太はインローダーを奪われてしまう。装着できず、大ピンチに陥る翔太の前に眼前にユカが現れる。彼女の取った行動は…
 敵はサイバーナイト・
モルギレス。ワイヤーによる攻撃を得意とする。ワイヤーを用い翔太からインローダーを奪ったのは良いが、新しいジャスティライザー・カゲリの登場により撃退される。
 もう一人のヒーローとは…というベタベタな物語が展開される。しかし、それがあんまり嫌味に見えないところが得なところ。対象年齢が低いからだろうか?…いや、単に最近変なのばかり観させられてるから、逆にこんな単純さが新鮮なだけかもしれん。
 前の「超星神グランセイザー」の時から思ったが、スーツアクターの動きが大変よく動くので、そこが魅力ではあるな。
第4話 敵か味方か!?第三の男

  監督:鹿島 勤
  脚本:上代 務
 ドクターゾラによりパワーアップしたモルギレスは覚醒して間もないユカを襲う。装着することに躊躇するユカを助けようとする翔太だったが、パワーアップしたモルギレスを前に、苦戦を余儀なくされた。その時現れる謎の戦士は…
 敵は前回に続き
モルギレス。今度はパワーアップして両手からワイヤーを放つことが出来るようになった。
 翔太がモチベーションを明らかにする。「俺はヒーローになりたかった」…これは確かにそのまんま。本人も「単純かな?」と言っているが、これでいいんだよ。人を守りたいと思う気持ちをストレートに出すことこそ、ヒーローの条件なんだから。
 今回は様子見だけだが、一応ライザーガントが初登場。
<ガントは誰もいないところで変身ポーズを決めるという、大変恥ずかしい登場の仕方をしてる。>
第5話 三人の勇者

  監督:石井てるよし
  脚本:上代 務
 翔太とユカの前に現れた大学生平賀真也が三人目のジャスティライザー・ガントではないかと疑うユカだったが、前にガントに諫められたことが面白くない翔太はユカに一人で会いに行けと言ってしまう。しかし真也に会いに行ったユカの前にドクターゾラが現れた。
 これまで指令を与えていたドクターゾラが直接攻撃をかけてくる。中ボスって感じで、やはり強いが、三人のジャスティライザーの個々の必殺技を喰らって退散。
 これまでに何度か登場していた平賀真也がライザーガントであるのが発覚…というかバレバレだったが。クールでぶっきらぼうと、第2の戦士としての素質は充分だな。
 話自体は三人で力を合わせる事が一番の力となる。と言う無難な結論に終わった。まあ、それはそれで良いだろ?
第6話 見参!幻星神ケンライザー

  監督:石井てるよし
  脚本:上代 務
 新たなジャスティライザーはやはり平賀真也だった。だが三人の心は未だ一つにはまとまっておらず、そんな彼らをサイバーナイト・ギルドロスが襲うのだった。
 敵は
ギルドロス。大きなニワトリのような風貌をしてるサイバーナイト。巨大化してサイバービースト化する初めての敵となる。瞬間移動能力を持ち、口からはビームを吐く。サイバービーストとなっても能力は同じ。
 物語の展開はストーリーは抑え気味に、初めての幻星神の誕生をドラマチックに描く。アクションシーンは満載だが、演出にはやや難が残る感じ。2話で引っ張るべき話だったと思われる。
 三人が力を合わせないと幻星神が呼び出せないと言うのはチームワークを演出するに丁度良い…なんとなくトリプルファイターを思い出した。
第7話 危機!ハデス復活計画

  監督:鹿島 勤
  脚本:稲葉一広
 ジャスティライザー三人の前に現れた澪という女性からジャスティライザーの秘密を聞かされ、思いを新たにする三人。そんな彼らの前に巨大化したサイバービーストが現れる。そのサイバービースト・アーマーガンナーの後を追った彼らは石碑の前に集結したザコールの群れを発見するのだった。
 敵はサイバーナイト・
アーマーガンナー。最初からサイバービースト化した姿で現れ、その後等身大の姿でジャスティライザーと戦う。サイバーナイト状態ではスナイパーに、サイバービースト化すると多砲塔ロボットとなる。
 前回ちょっとだけ登場して謎めいた言葉を吐いた天堂澪が正体を明らかにする…しかし、だからと言って状況が変わるわけでは全然無いが。
 それと彼らに関わる謎のプレートが登場したり翔太とユカの仲がちょっとだけ進展したりと、設定上では重要なお話。
第8話 出撃!幻星神ジュウライザー

  監督:鹿島 勤
  脚本:稲葉一広
 共に戦うと言う澪を受け入れたジャスティライザーたちだったが、無駄な戦いを避けようとする真也と、降りかかる火の粉は振り払わなければならないと主張する翔太の間のチームワークは今ひとつ。仲違いしたまま新しいプレートがあるという三日月湖に向かうが…
 敵は前回に続き
アーマーガンナー。サイバービースト化すると遠距離攻撃用の砲台となるため、ケンライザーでは近づくことが出来ず、新しい幻星神ジュウライザーを召還することとなる。
 今回もメインが新しい幻星神の呼び出しだったため、人間ドラマの方は割となおざり。ちょっとした意見の相違があっても、すぐに仲直りとは、正統ヒーローものの系譜の一つだな。
 ケンライザーに続き、ジュウライザーが登場する。ケンライザーが接近用の幻星神だったのに対し、こちらは遠距離攻撃用。ちゃんとその辺の違いというのもあるようだ。
第9話 オリオン座の秘密

  監督:米田興弘
  脚本:河田秀二
 ステラプレートに刻まれた文様がオリオン座であることであることを突き止めたと真也から効かされた翔太は町に住むオリオン座博士と呼ばれている二宮を訪ねる。オリオン座からやってきた宇宙人に孫をさらわれたという二宮は二人の前に新たなステラプレートを提示するのだった。
 敵はサイバーナイト・
ライノスレイブ。重量級のサイバーナイトで、サイのような姿が特徴。顔に付いた角を前に突進したり、身体から高熱を発したりして攻撃する。
 オリオン座博士登場。裏町のアパートに住むというかなりいかがわしい雰囲気を持つ“博士”であるが、孫が宇宙人にさらわれたからそれを始めたと言う過去を持つ。
第10話 貫け!信じあう心

  監督:米田興弘
  脚本:河田秀二
 ステラプレートを持った二宮と共に旅に出る事を決意する翔太。一方ユカと真也は二宮の娘から二宮の孫は宇宙人にさらわれたのではなく、病死したという事実を聞きつける。二宮は自分の過失で孫を死なせてしまったことに耐えられず、宇宙人にさらわれた事にしたのだった。
 敵は前回に続きサイバーナイト・
ライノスレイブと宇宙巨獣トロイドン。ライノスレイブは前回よりもパワーアップしており、4枚目のステラプレートを破壊。一方のトロイドンはグレンのいないままジュウライザーで戦うのだが、三人揃わない状態なので、やはり最大パワーが出せず、圧倒されてしまう。
 今回はジャスティライザーの三人が二手に分かれ、等身大の怪人、巨大怪獣のどちらとも戦っている。又、巨大怪獣に対し、現用兵器で立ち向かうというのは、あたかも東宝怪獣映画を観てる感じで大変よろしい。対するトロイドンの鳴き声もゴジラを摸したものだったし。
 ストーリーそのものはベタだけど、精神面の描写もしっかりされてるので、好感度高し。
第11話 ユカ、絶体絶命

  監督:池田敏春
  脚本:河田秀二
 ステラプレートを守るため、翔太達は地図が示す中尾山の探索を開始するライザー達。三方向に分け探索を行っていたが、ユカの前に突然傷ついた野武士のような姿の若者が現れた。彼は代々プレートを守る一族の末裔で、そのプレートを狙が謎の敵に狙われていると言う。現場に急行したユカがそこで見たものは…
 敵はサイバーナイト・
ゼッカード。軽量級のサイバーナイトでカゲリに勝るスピードを誇る。5枚目のステラプレートを破壊しに来たのだが、やはりジャスティライザー達に邪魔される。それと宇宙巨獣バグリアン。恐竜然したデザインの怪獣で、口から吐く火は機械を狂わせ、身体の回りにガスを事で相手の攻撃を防ぐことも出来る。
 ステラプレートを守る一族というのが登場。コストの関係か、出てくるのは一人だけだが。至って王道のストーリーが展開される。
第12話 襲撃!二大怪獣

  監督:池田敏春
  脚本:河田秀二
 野武士男の名前は広之と言った。彼はステラプレートを“ノルニル”と呼び、これを破壊されたら世界の終わりが来ると語るのだった。それがカイザーハデスの復活を意味すると悟ったジャスティライザー達は、何としてもステラプレートを守ることを決意するのだが、彼らの前にサイバーナイト・ガーディアスが現れる…
 敵はサイバーナイト・
ガーディアス。天井に逆吊りで登場したり、身体を分離させてジャスティライザーの攻撃を無効化させたりと、トリッキーな動きを見せる。6枚目のステラプレートを発見の後に破壊する。又、彼の本当の姿という宇宙巨獣デッドラーも登場。デッドラーが動く時はガーディアスは動きを止める。ガーディアス同様に超能力を用い、ケンライザーの動きを止める。他に前回から続いてバグリアンも登場。
 三体もの怪獣が登場。しかし話は大変シンプル且つスピーディで、割合あっけなく勝負は付いてしまった。
 そうそう。謎の野武士の名前が「広之」であることが分かるが、いかにも若い頃の真田広之に似せようとしていた事が分かるので、名前までそれでちょっと笑ってしまった。
第13話 源太郎危機一髪

  監督:石井てるよし
  脚本:天沢 彰
 何とか一枚のステラプレートを守りきったジャスティライザー達だったが、翔太の父源太郎はなんとそれを野球の道具と間違えて持ち出してしまう。何も知らない源太郎にサイバーナイト・ラジメウスが襲いかかる。
 敵はサイバーナイト・
ラジメウス。水を自在に操る能力を持ち、水のあるところにはどこにも移動でき、水を吸収してビームのように放出する事も出来る。今回は一枚のステラプレートを破壊して逃げ去る。それと宇宙巨獣ギルモネ。昔懐かしい怪獣のような姿をしてるのが特徴。角から金縛り光線を、口から破壊用の光線を吐く。ジュウライザーを苦しめるが、ライゼロスとコウキの両面攻撃により倒される。
 親子の確執が描かれる回。一見軽い性格をしてる源太郎が真剣に息子のことを案じてる姿が見られる。なんだかんだ言っても親子愛というのが大切。そう。どれほどクサく見えても、これが特撮には重要な点なんだよな。
<それにしても、カイザーハデスを封印するために重要なステラプレートがその辺の神社にむき出しで置いてあったりするんだが…その辺は言わぬが華か。>
第14話 秘策!敵を欺け!

  監督:石井てるよし
  脚本:天沢 彰
 父の源太郎を助けようとしてステラプレートを破壊されてしまい、落ち込む翔太。翔太は自分がジャスティライザーであることを源太郎に打ち明けるが、「人を守るために戦う」と決めた翔太を源太郎は認めるのだった。
 敵は前回に続いてサイバーナイト・
ラジメウス。今回でわりとあっけなく倒されてしまった。それとサイバーナイト・ガンデロンも登場。ガンデロンは長距離射撃を得意とするサイバーナイトで、硬い装甲を誇る。ガントを追いつめるが、三人揃ったジャスティライザーにびびり、バーサスカノンにより倒される。
 元々味のあるお父さんだったけど、ここで源太郎が大変個性を見せている。息子のためにならどんな敵にも立ち向かっていく覚悟を演出してる。結局この親父さんの機転により今回は救われた話となったが、ストレートな家族愛が出るあたり、この作品の方向性はよろしいと思う。
第15話 驚異!ジャスティパワー

  監督:鹿島 勤
  脚本:上代 務
 最後のステラプレートが神城山にあることを突き止めた翔太たちは現場に向かう。一方最後のステラプレートのありかをヴィジョンで見た澪も又、現場に向かうが…
 ついに
ドクターゾラ自らがジャスティライザー達の前に立ちふさがる。瞬間異動および分身の術を駆使し、三人を散々苦しめる。
 前半のクライマックスと言える話で、いよいよこれまでの敵を送り出してきたゾラとの決戦となったが、最後のステラプレートがカイザーハデスの頭上にあることや、澪の隠された力の発動など、盛り沢山の内容となっている。
 ここでも源太郎がなかなかおいしい役を演じているのが特徴。
第16話 吠えろ!幻星神ニンライザー

  監督:鹿島 勤
  脚本:上代 務
 カイザーハデスの頭上に最後のステラプレートがあることは分かったものの、再び現れたゾラの猛攻により、彼らの持つプレートは破壊され、更にハデスを封印していたプレートも又、破壊されてしまう。そしてついに復活するカイザーハデスと、ハデスの宇宙船転
 敵は
ドクターゾラだが、ここで巨大化を果たす。その圧倒的な力のため、ケンライザー、ジュウライザー共に全く歯が立たないが、新たにカゲリが呼び出した星神獣ランガがライゼロスと合体し、ニンライザーが誕生し、撃退する。
 これまでの敵の元締めだったドクターゾラの死とカイザーハデスの復活。そして最後のニンライザーの登場。と大きなストーリーの節目に当たる話となった。
 ここでようやく星神獣が三体揃う。鳳凰、亀、虎ときたら、もう一体竜がいるはずだが、それはライゼロスを指すのか、新たなるジャスティライザーが出るのかはこれからの展開待ちだな。
<ジャスティライザー三人が危機に陥った時、彼らの命を救うために澪がステラプレートを差し出し、それが結果としてカイザーハデスを復活させてしまう。その後、そのカイザーハデスに対し、「三人はジャスティパワーで守られている!」と断言…だったらプレートを最初から渡さなければいいのでは?>
第17話 デストコマンド襲来!

  監督:石井てるよし
  脚本:稲葉一広
 復活を果たしたカイザー・ハデスはドクター・ゾラに代わる新しい幹部ゼネラル・バッカスを呼び寄せた。着実に地球侵略の手はずが整う間、束の間の平和を楽しんでいた翔太達だったが…
 敵は
ギルモンドゼネラル・バッカスの配下で、これまでのゾラの配下サイバーナイトではなく、デストコマンドと呼ばれる。二刀流の使い手で、素早い動きを見せるが、性格は卑怯で、相手の武器を封じた上でなぶり殺しにするのを好む。
 ドクター・ゾラに代わる新幹部ゼネラル・バッカスの登場と、新たな敵デストコマンド。そして戦士として、人間としてどう生きるか。と言う特撮では大変重要なパートが語られる。話そのものはベタだけど、そのベタさをストレートに演出するのが本作の味って奴だ。それと勿論敵がより強力になるって演出もだが。
第18話 燃えろ!必殺剣

  監督:石井てるよし
  脚本:稲葉一広
 デストコマンド・ギルモンドにより必殺技レイジングフレイムを破られ、意気消沈する翔太。翔太の親友の徹は翔太に秘密があることを察し、何も言わずに翔太の特訓を引き受ける。一方澪達の前に神野司郎と名乗る謎の男が現れる。
 敵は前回に続き
ギルモンド。前回の戦いで左目を傷つけられ、アイパッチ代わりの装甲を付けて登場…お前は柳生十兵衛か?
 前回必殺技を破られた翔太が特訓を行い新必殺技のフラッシュブレイザーを編みだし、更に謎の男神野司郎の登場。平賀真也が翔太の事を意外に頼りにし始めたと、設定的には色々動いた話。一方基本的なドラマ的展開はかなりベタだが。
<特訓でバッティングセンターのボールを居合い抜きで打ち返す翔太。インパクトする時、目がきらっと光って炎を帯びる…おいおい。いや、この演出が良いのか?>
第19話 脱出!生きる力

  監督:鹿島 勤
  脚本:上代 務
 謎の男神野司郎が再び翔太達の前に現れた。カイザーハデスの情報を伝える神野の言動に意見が分かれ、真也と澪は神野の後をつけるが、神野の入った廃ビルに閉じこめられてしまう。彼らを助けに走る翔太達の前に、新たなデストコマンドが現れる…
 敵は
デスタラン。2体目のデストコマンドで、誇り高いスナイパー。眼が四つもあるのが特徴。そしてサイボーグ怪獣のレオガイアス。狼の顔を持った、ロボットのような怪獣で、デストコマンド・デスタランとの連携で真也と澪を翔太達から分離する。ニンライザーとの戦いはお互いに咆えながら攻撃し合うことになる。
 謎の男神野司郎を中心とした話。ここではまだその正体は分からないが、彼の位置づけを巡ってジャスティライザー達が分裂する姿が描かれる。
 
「自分の力で生きようとしない奴を地球が守ってくれるはずがないだろう。どんなに辛くても生きる努力を続けるんだ」と叫ぶ、意外に熱血な真也の姿が拝める。
第20話 追憶、守るべきもの

  監督:鹿島 勤
  脚本:上代 務
 海外にいた真也の両親が政府の招きで日本に帰国する。母は真也に会おうとするが、子供の自分を捨てたと思いこんでいた真也は頑なにそれを拒む。澪達の必死の説得により、会うだけは会ってみようと思い始めた真也だったが…
 敵は前回に続き
デスタラン。二度にわたって真也を襲うが、全然良いところ無しで、あっけなく倒されてしまう。ゼネラル・バッカスの露払いでしかなかった。隙を見てガントを拘束するが、そのまま何にもしなかったので、ガントに倒されてしまう。
 14話で翔太の家族を羨ましそうに見ていた真也の秘密が語られる。これも又、家族の再生の話で、こういうのは私は結構好き。親の愛が分からないのか?と真也をなじる源太郎が今回も美味しいところを取ってしまった。この人の演出は上手いな。
 家族と言っても色々だが、真也の両親が研究対象としてるのが、実は自分の息子だったというのは大変な皮肉でもある。
第21話 暗黒戦士デモンナイト!

  監督:米田興弘
  脚本:河田秀二
 神野が敵なのか味方なのかで意見が分かれるジャスティライザーの面々。神野を敵と見る麗香はその正体を暴こうとするが、逆に捕らえられてしまう…
 敵は
デモンナイト。その姿は紺色のジャスティライザーと言った感じ。神野の正体で、最強のデストコマンドとされる戦士。極端な強さを誇るが、あくまで一対一の戦いにこだわるなど、ストイックかつ正々堂々とした戦い方が特徴。
 これまで何度と無く登場して、思わせぶりな発言を繰り返した神野の正体が分かる…いや、しかしこの格好と言い変身ポーズと言い、どうやら…亀と鳳凰と虎…ジャスティライザーの席はもう一つ空いてるんだよねえ。圧倒的な力を見せていながら最後は去っていくと言うライバルキャラの典型。
 メールが効果的に用いられた例。メールは顔も声も必要ないので、騙すには手紙以上に効果的な方法だ。それと生身でのアクションシーンがこれまで以上に映えた回でもある。
第22話 激闘! 立ち上がれ真也 監督:米田興弘
脚本:河田秀二
 幻星神破壊計画を遂行するゼネラルバッカスは空を飛び、強風を起こす宇宙巨獣キングゼロを送り込む。そして遠距離攻撃の出来るジュウライザーの出撃を抑えるため、デモンナイトにガント抹殺を指令するのだった。ガントを抜きに、ケンライザーで出撃するジャスティライザーだったが…
 敵は宇宙巨獣
キングゼロ。両手に羽根を付けた姿で、空を飛んで攻撃でき、羽から衝撃波を、口から光線を発射する。幻星神破壊をその使命とする。
 他の物語はなく、素直に怪獣退治が描かれる作品。実に単純明快な展開で、罠にかかったジャスティライザー達がそのハンディを乗り越えて…というお話。絶体絶命のピンチを気力で跳ね返すというのは、最近の傾向だろうか?
第23話 みんなの心、ユカの心 監督:大津 是
脚本:天沢 彰
 ユカの前に現れた新たなるデストコマンドのバスキ。ライザーカゲリを上回る身軽さを見せるバスキに完敗したユカは特訓を開始するが…
 敵は
バスキ。猫を思わせる姿と行動を持つ女性型のデストコマンドで、ライザーカゲリを遙かに上回るスピードを持ち、カゲリを圧倒する。実力はあるが、妙におちゃらけた戦い方をしており、散々カゲリをバカにする。どうやら相手を散々コケにするのが彼女の戦い方らしい。ジャスティパワーを増大させたカゲリに吹き飛ばされて消滅。
 強大な敵が出て、それに対抗するために特訓を行うってのは、特撮に限らないけど、ヒーローものの定番だが、意外な所に答えが転がっていて、そのヒントを与えるのがいつも源太郎というのがこの作品の大きな特徴。いつも源太郎がおいしいところを持って行ってしまうのも本作の面白いところか。
 設定的には、澪が自分の無力さに悩むとか、デモンナイトがゼネラルバッカスの命令を無視してみたりとか、後に続く物語の伏線がしっかり張られている。
第24話 ライゼロス破壊計画 監督:大津 是
脚本:天沢 彰
 ライゼロスの破壊を企てるゼネラルバッカスはデストボーグのブルガリオを呼び寄せるのだった。星神獣を呼び寄せることが出来なくなってしまったライゼロスと、圧倒的なデモンナイトの攻撃を受けるライザーグレン…
 敵は
ブルガリオ。デストボーグと呼ばれる巨大ロボット型のメカ巨獣。その発する怪光線により、ライゼロスはあらゆる通信が途絶してしまう。ジャスティパワーに目覚めたライザーグレンにより光線の発射装置を破壊された上で、ライゼロスと3体の星神獣の攻撃を喰らって破壊される。
 グレンのジャスティパワーの発動が今回の肝だが、やっぱりおいしいところを持って行くのは親父様。しかしジャスティパワーというのは本当に都合の良いパワーなんだな。
 ここのところしばらくはジャスティライザーそれぞれの精神的成長とそれに伴うパワーアップが描かれるが、今回は一回りしてもう一度翔太の成長が描かれている。ただ、同じパターンが繰り返されているため、なんだかそろそろ食傷気味。多分タメを作ってるんだろうとは思うのだが…
<ブルガリオの頭の上に乗ったグレンに対し、ガントが「援護するんだ」と叫んで容赦なくブルガリオを攻撃…これって本当に援護?>
BOX2
<A> <楽>
第25話 まぼろしの勇者 監督:鹿島 勤
脚本:浦沢義雄
 グレンに破れたデモンナイトは姿を消し、ゼネラルバッカスは新たなデストコマンドのツインズナイトを繰り出す。双子ならではの息のあった連係攻撃に危機に陥るジャスティライザー達だが、それを見守る澪は「強い心を持った勇者、それがジャスティライザー」だと伝えるのだった。
 敵は
ツインズナイト。双子のデストコマンドで双子ならではの連係攻撃を得意とする。ただ、遠慮深いのか、ジャスティライザーを倒せるのにお互い譲り合ってみすみすチャンスを逃すようなことも。兄は右手に斧、弟は左手に鉄球を装備してる。又、二人が合体することで更なる力を得ることが可能。
 全般的にお笑いに走った演出が今回の特徴だが、最後の最後、澪の祈りとジャスティライザーの力が結集し、ライザーシロガネが誕生する。
<なんか澪と真也が妙に雰囲気が良くなった。それにしても今時ハートがぽわぽわ出てくる演出はちょっと古すぎないか?それともこれも狙いか? …ところでシロガネの誕生パターンって「アバレンジャー」と一緒のような気がするんだが?>
第26話 蒼き星の勇者、再び… 監督:鹿島 勤
脚本:浦沢義雄
 ジャスティライザーシロガネの圧倒的な力を目にしたハデスはゼネラルバッカスに調査を命じる。一方、ツインズナイトとの戦いの後、消耗して眠り続ける澪。澪の身体を案じた麗香はシロガネを封印すべきだと主張するが…
 
ゼネラルバッカスとの直接対決が描かれる。ゼネラルバッカスは大変強いはずなのだが、妙なお笑いに走ったお陰で、全然そうは見えない。
 シロガネが誕生出来ることで浮かれまくってるジャスティライザー達は、ゼネラルバッカスを前にしても浮かれたままで、戦いそのものがおちゃらけているような…一番浮かれてたグレンが「もう少し慌てろ」とか言っても全く説得力がない。更に戦術的撤退の際、とりあえず「ライザーグレン」とポーズを決めて逃げていく。ゼネラルバッカスを前にした源太郎まで妙におちゃらけてるし…何というか、だんだん方向性がお笑いに変わってるんじゃないか?
 妙に外した笑いが多い話だった。それに安易にパワーアップを求めすぎもヒーローらしくないぞ。
第27話 勇者ライザーシロガネ 監督:池田敏春
脚本:真島浩一
 次々に送り出した刺客を失ったゼネラルバッカスは最後のデストコマンドであるダンハウザーにジャスティライザー抹殺を命じる。実はダンハウザーはデモンナイトの師匠であり、変身能力を失ってしまったデモンナイトを心配していた。
 敵は
ダンハウザー。白い髭を蓄えたデストコマンド。老将と言われるが、それだけ経験豊富で、ジャスティライザーを散々翻弄する。デモンナイトの師匠でもある。ライザーシロガネからデモンナイトを守って死亡。
 これまで不完全だったライザーシロガネがとうとうジャスティライザーの望むままに出せるようになった回だが、もう一つデモンナイトの正体についてもほんの少し出てくる。
 ライザーシロガネになるためにジャスティクリスタルに念を込める翔太。その姿はほとんど踊ってるとしか見えず、それを見た源太郎父ちゃんが一緒になって踊り出す。相変わらずおいしい奴だ。
第28話 三大怪獣対幻星神 監督:池田敏春
脚本:真島浩一
 ライザーシロガネを意志の力で出現させることに成功したジャスティライザー達だったが、その力の発動の為には澪の消耗度が激しすぎるため、意見は対立する。そんな時、ハデス軍のゼネラルバッカスは宇宙巨獣デボラスとデモンナイトを差し向ける。
 敵は
デボラス。外骨格のような骨を身にまとい、シッポと鼻にツノを持つ宇宙巨獣。死んだ巨獣を蘇らせる力を持ち、デッドラーギルモネを復活させる。復活した宇宙巨獣は攻撃が全く効かないが、デボラスによって操られていることが分かり、集中攻撃をしたらあっけなく倒れてしまった。
 シロガネの力の発動の対立については既に語られているが、改めてそれについて悩むジャスティライザーの姿が描かれる。
 戦いは等身大でデモンナイトと、ロボット戦で三体の宇宙巨獣とが登場。ただ、全般的に特徴的には今ひとつという印象。
第29話 決戦!星神島 監督:石井てるよし
脚本:河田秀二
 ライザーシロガネの秘密は澪の故郷星神島にある。澪と麗香はユカを伴って島に上陸。そこにはかつてステラプレートを守っていた広之が彼女たちを待っていたが、その直後に隕石が島を襲った。
 敵は
スカラベレス。ゼネラルバッカスが星神島を破壊するために送り込んだ宇宙巨獣。両手が鎌状で、頭部にカブトムシ状のツノがある。どことなく仮面ライダーギルスに似ている気がする。手の剣と頭部から出す麻痺光線、そして口から破壊光線を吐く。
 場所を移したためか、これまでややマンネリ化してきた戦い方も、少々様変わりして見える。まあ盛り上がった方だろう。
 広之が割り込んできたことによって、ラブコメ的要素も結構大きかった話。
 そう言えばOPソングが変わったな。シロガネともう一体の星神獣が登場している。
第30話 バッカスVSデモンナイト 監督:石井てるよし
脚本:河田秀二
 前回の作戦が元で対立を深めるゼネラルバッカスとデモンナイト。バッカスは単独でユカを襲うのだが、そのユカを助けたのは、なんとデモンナイトだった…
 タイトルにもあるとおり、新しい敵は登場せず、ゼネラルバッカスとデモンナイトとの対立が描かれる話。
 シロガネになるためには澪の体力を根こそぎ奪ってしまうため、ジャスティライザーそれぞれが強くならねばならない。と言う結論に達する。それは真っ当な考え方だが、話が全く進展していない。ちょっと物語的には問題じゃないのか?これまで戦ってきたバッカスを倒したというのに、盛り上がりにも欠ける。
 これまでの戦いを経て、妙にグレンが強くなってるが、今回のトピックはそれくらいか。それにしてもバッカスを歯牙にもかけないシロガネ強すぎ。
 ここに何故か前シリーズの「超星神グランセイザー」の一人伝通院洸が澪を治療する医師役として登場しており、「後になって「しまった」と言っても遅いんです」とか自虐ギャグをかましてる。
第31話 戦慄! 地球壊滅計画 監督:鹿島 勤
脚本:稲葉一広
 ゼネラルバッカスを失ったハデスはついに地球壊滅を決意する。地球に降下する惑星破壊兵器マグネシールダーと、それを守る宇宙巨獣グラスターを前に、ライゼロスも歯が立たず、窮地に陥るジャスティライザー。
 敵は宇宙巨獣
グラスター。マグネシールダーを守るために地球に降りる。岩石で出来たような身体で、山に偽装していた。その装甲はライゼロスのゼロクラッシャーもはじき返すほどで、更に自爆することで敵の身体に自らの身体の破片を付着させ、相手を硬化させる。
 澪が戦いたいというのを必死に抑える真也と麗香。なんだかここのところずーっとこの話だけで引っ張ってるような気がしてならない。ここで澪がハデス軍に捕まったことで少し話は展開するっぽいな。
 ツッコミになるが、あれだけ巨大な隕石が落下したら、それだけで充分地球の危機なんだろうが、どこも調査に来てないどころか見物人の一人もいない…っつーか、そこ日本のどこだよ?
第32話 激突! 勇者VS戦士 監督:鹿島 勤
脚本:稲葉一広
 ライゼロスの動きが封じられ、更に澪がハデス軍に連れ去られてしまった。責任を感じる真也は一人澪の救出に向かう。それを知った翔太とユカも澪が連れ去られた竜王山に向かうのだが、ここにもデモンナイトが待ちかまえていた。
 敵はこれまで通りのデモンナイトだが、ついに最後はカイザーハデス本人とも対峙する。具体的な敵ではないが、澪が閉じこめられた魔人像は手にした剣からビームを出すことが出来る。
 いよいよハデス編のクライマックス前。ここでは澪の処刑や強すぎる敵に圧倒されるジャスティライザー、そして地球自身の破壊への秒読みと、絶体絶命の危機が描かれることになる。話自身はベタながら、だからこそ燃える話となってる。
第33話 究極幻星神、光臨 監督:鹿島 勤
脚本:稲葉一広
 傷ついたジャスティライザーの前に、ついにその姿を現すカイザーハデス。圧倒的な力の前に個々の力では太刀打ちできず、ライザーシロガネを呼び出すが、その頃マグネシールダーとドッキングすると、超時空振動波を発生させる  ソニッククラッシャーが、ブラック・メテオから発射されていた。地球の消滅まで後僅か。しかしその時…
 
カイザーハデスとの決戦が描かれる話で、ここでライザーシロガネ用の星神獣リュウトと幻星神ジャスティカイザーが登場。最大の敵に最強のロボットとは、ベタながら燃える設定となっている…ちょっとベタ過ぎる気もするが(笑)
 巨大化したカイザーハデスに対抗するため、シロガネ専用機として登場するのは星神獣リュウト。二つの龍の頭が特徴の星神獣で、そのフォルムはキングギドラを彷彿とさせる。そして同じくガイガンのイメージを持つライゼロスと合体するというのは、特撮ファンにとっては燃えないわけにはいかない。
 ただ、最強のはずのカイザーハデスが妙に弱い気がするのがちょっと残念。
<ライザーシロガネが登場するとカゲリおよびガントは動けなくなるという設定はいつの間にか無くなってしまったようだ。
 前に鳳凰、亀、虎と出てきたのだから、最後は竜だ。と書いたのだが、本当に竜が出てきた。外さないな。>
第34話 新たなる戦いの序曲 監督:村石宏實
脚本:上代 務
 圧倒的なジャスティカイザーの力によりカイザーハデスは倒れた。しかし平和を満喫する彼らの前に突如謎の異星人に襲われる女性が現れ、翔太達に助けを求めてくるのだった。新たなる戦いが、始まろうとしている。
 敵は
レジェンダー・ヴァルガン。新たなる敵魔神ダルガに仕える特殊部隊レジェンダーズの一人。紫色の身体を持ち、巨大な鎌を武器とする。それとダルガの親衛隊であるコマンダー・アドロクスが登場。オネエ言葉を使ってること以外は不明。
 とりあえずカイザーハデスは倒したものの、明かされなかった謎も多く、その解答編という事になるのか?特にデモンナイトに関しては分かってないことばかりなので、ここからその話が始まっていくようだ。
<魔神ダルガはカイザーハデスの兄らしいが、何百年もの間封印されていたカイザーハデスの事をこれまでずーっと放っておいたのはどういう事だ?話そのものが間に合わせというのが答えだったりして。
 新登場のお姫様、ミラは自分のことばっかしか考えてないキャラとして描かれているが、それに下手に出続ける主人公達もなんか情けないな。>
第35話 覚醒!伝説の騎士 監督:村石宏實
脚本:上代 務
 伝説の騎士を捜し求めるミラのスターリングはデモンナイトに反応する。しかしデモンナイトは苦しみだし、翔太達から逃げ出すのだった。ミラはダルガ帝国について語り出すのだが…
 敵は前回に続き
レジェンダー・ヴァルガン。デモンナイトを裏切り者と呼び、襲いかかってくる。
 話は錯綜し、多くの設定が明らかにされたが、設定そのものが実にストレートなため、話は分かりやすい。前回の話で取りこぼしたデモンナイトの設定が明らかにされていくことになる。
 カイザー・ハデス編が終わり、それぞれが自分の生活を取り戻そうとしていた矢先に又しても戦い。と言うことで、それぞれが悩む姿が描かれるが、一旦下がったモチベーションを再び上げるためにもこれは重要かな?
 久々にマント姿のグレンとカゲリの姿が見られる。
 今回も前作「超星神グランセイザー」から獅堂美加が登場。泣き出したユカを追いかける翔太を見てストーカーと勘違いして回し蹴りを食らわせる。
<それにしてもミラ役の中野知世は下手だな。そこそこ体術はこなせるけど。>
第36話 魔神ダルガ登場! 監督:米田興弘
脚本:天沢 彰
 ミラの持つスターリングによって、デモンナイトはライザー星の戦士リゲルだった 記憶を取り戻した。だがライザー星の抵抗勢力は既に壊滅しており、ミラもコマンダー・アドロクスによって殺されてしまった。一方、デモンナイトの正体を知った翔太達は彼を仲間にするかどうかでもめていた。
 敵は
レジェンダー・ガーゴイド。アフリカかどこかの民族衣装のような姿をしていて、体色も極彩色。杖に乗って空を飛んだり、念動力なども使う。それとガーゴイドが呼び出した暗黒巨獣のバハドーグ。サイのような、割とストレートな怪獣。存在感はあるものの、ジャスティカイザーの圧倒的な力にあっけなく敗北。
 これまでどこか浮ついた雰囲気があったが、話は一気に重くなる。特にデモンナイトの過去が暴かれたことによって、話はそちらが中心となっていく…その割に今回出てきたガーゴイドは凄い外しまくったキャラだったが。
<ガーゴイド、登場したのっけからジャスティライザー達を「来たぞ来たぞ珍品ども」…モノか?
 それと、折角記憶を取り戻し、戦いに赴くデモンナイトも、なんか格好付けた割にはあっけなく捕らわれてしまった。そういうもんか?>
第37話 捕らわれたデモンナイト 監督:米田興弘
脚本:天沢 彰
 レジェンダー・ガーゴイドの張った罠にはまり、捕らえられてしまう神野。デモンナイトを仲間と認める翔太は戦いにはやるが、否定派の信也と麗香は反対する。バハドーグの敵討ちに燃えるガーゴイドにコマンダー・アドロクスは、澪のジャスティ・クリスタルを奪えばジャスティライザーを好きにしていいと取引の材料を持ちかけるのだった。
 敵は前回に続き
レジェンダー・ガーゴイド。アドロクスとの取引で澪のジャスティ・クリスタルを奪おうとするのだが、地球人の顔の区別がつかないらしく、現れた麗香を澪と勘違いする。この辺りの描写はなかなか面白かった。
 デモンナイトの捕縛と、彼を味方と見るか敵と見るかで分裂しかかるジャスティライザー。なかなか見所は多いが、今回は全体的にコミカルな要素が多い話だった。極彩色で妙な言葉を使うガーゴイドが妙にはまってた。
<レジスタンスのヒーロー、リゲルであることが発覚したデモンナイト。悪から正義へと転向した途端、扱いが酷くなる。歩道橋の上に落ちた後、蹴られ殴られトスされ、歩道橋からたたき落とされる。これもヒーローとなるための試練か?
 ところで澪と麗香を間違えたガーゴイドはジャスティ・クリスタルを確認しようとするが、どう見てもそれって麗香の胸を触ってるとしか…更に騙されたと分かった途端「わしゃ帰る〜」と叫び出す。良いキャラだ。>
第38話 悲劇のライザー星 監督:石井てるよし
脚本:真島浩一
 ジャスティ・クリスタルを狙うコマンダー・アドロクスは新たにレジェンダー・ギャメリオンを呼び出し、さらにデストボーグのレオガイオスを復活させ、新たな力を付加する。暴れ回るレオガイオスIIを倒すため、ライゼロスで発進したジャスティライザーだったが、レオガイオスIIの手にしたワープウエイブ砲を受け、宇宙の果てに転送させられてしまう。
 敵は
レジェンダー・ギャメリオンレオガイオスII。ギャメリオンはアドロクスの前で踊り回るような軽いノリのキャラで、自らの体の色を自在に変えることができる。レオガイオスIIは新たな武器として、対象物を宇宙の果てに吹っ飛ばす事が出来るワープウエイブ砲を手にしている。
 突然話は宇宙へと。ライゼロスはワープウエイブ砲によって宇宙に飛ばされてしまい、そこに現れたシェイドスターに助けられる。そこでライザー星と地球の関係が語られることになる。要は国が滅ぼされそうになったので、ノルンは地球にやってきて、そこでジャスティパワーという不思議なパワーを見つけたのだとか。
<前々回からどんどん弱くなっていったデモンナイトはここでも無茶苦茶弱い。ちょっと可哀想なほどだ。結局麗香を守るため、最後は気絶までしてる。弱いぞ。
 今回久々にジュウライザーが登場。一体いつから出てこなかったんだっけ?随分久しぶりの気がする。>
第39話 新たな勇者 監督:石井てるよし
脚本:真島浩一
 命を賭けて澪と麗香を守った神野を翔太は仲間として受け入れるが、真也は未だに神野に対し不信感を捨てられなかった。そんな折、街で神野を見かけた真也はこっそり彼の跡を付けるが、神野はいきなりデモンナイトに変身して攻撃をかけてくるのだった。
 敵は前回に続き
レジェンダー・ギャメリオン。前回は街の風景に同化するだけだったが、ここでは神野やデモンナイトに変身して真也に襲いかかる。
 敵の敵は味方。となるのがちょっと前からの特撮の特徴となっているが、ここでもデモンナイトが仲間に変わる。ただ、そのためにはやはり儀式が必要なのか、一旦は裏切り者扱いされる。特撮には偽物は付きものだから(?)、昔の特撮ものと、今の特撮の良いところを取ってる感じか?最後は四人の合体攻撃で倒してるとかも含め、全般的にチャンバラものの演出の割合が多い。
<友人達と買い物に行く約束をしていたユカが翔太と話していると、二人の友人が現れ、両手を抱え込んで引きずっていく。なんとも古典的な…
 レジェンダー・ギャメリオンはデモンナイトに変身し、その能力の大部分までもコピーしているらしいが、ナイトシェバードを肩に担いでスキップしたりしてる。イメージが…そして肝心の神野だが、今回は一人黄昏れて時折パフォーマンスを繰り返すだけ。
 デモンナイトと偽デモンナイトの戦いで、知ったかぶりの真也は「一撃で終わる」とか言ってるし、翔太は翔太で「俺の剣に聞いてみる」とか。時代劇の見過ぎだよ。あんたら。>
第40話 逃避行! 少年と澪 監督:鈴木健二
脚本:河田秀二
 翔太の友人の甥っ子和也を預かることになった翔太たち。無口な和也に優しく声をかける澪だったが、そんな所に澪のジャスティクリスタルを狙いレジェンダー・アルミュールが襲いかかるのだった。
 敵は
レジェンダー・アルミュール。全身鎧に包まれた重戦士で、たいていの攻撃ははねのけるし、たとえ傷が付いても直ぐさま修復する。三部になってから出た一番真っ当な敵かも知れない。
 話としてはストーリーの本筋からやや外れた王道の一本って感じだが、時々はこんなのが必要だし、むしろ今まで重い話が続いていただけに、活き活きと作られてる感じ。特に戦闘員のザコールの描写に関しては極めてコミカルに描かれているのが特徴。ツッコミどころを多くしたのも一休みだからか?
<敵を目の当たりにし、近くに子供がいるのに平気で変身する翔太と真也。もう正体ばれることは関係なくなったのかな?…と思ったら、最後で一応正体がばれないように。みたいな事言ってた。
 いくら伏線とはいえ、敵が襲ってきている中で平気で絵本とか見てる澪。いくら何でも緊張感なさすぎだろ。
 フィールドアスレチックで逃げ回る澪と和也。それを追いかけるザコールに対し、フィールドアスレチックを使って反撃するわけだが、なんだかコントみたいな撃退の仕方してる。
 正統派の敵かと見られたレジェンダー・アルミュールだったが、どうやら頭の中身まで筋肉で出来てるっぽい。澪がジャスティクリスタルをぶらぶらさせていたのに、いきなり「ジャスティクリスタルはどこだ?」とか問い詰めてる。
 これは狙ってのことだが、ガントに「頭を使え」と言われたグレンはいきなりガントの体ひっつかみ、頭突きかまさせる。更にその後自分でも頭突きで攻撃しようと…確かに頭使ってるけどね。>
第41話 倒せ! 魔獣ザリガン 監督:鈴木健二
脚本:河田秀二
 ダルガ軍の前線基地のありかを探る神野はかつてのハデス軍の円盤が大量のザリガニを吸い上げる光景を目の当たりにする。一方、翔太達の前に宇宙魔獣のザリガンが現れるのだが…
 敵は前回に続いての
レジェンダー・アルミュール。前回肩当てを失ったが、肩当てどころか腕そのものをハサミに換えてる。シロガネの攻撃の後、ガントとデモンナイトの連携で粉砕する。それと、宇宙魔獣ザリガン。ザリガンはハデス軍の残していったプラントでザリガニと宇宙魔獣を合成して作り上げたもの。最初長くは形態維持が出来なかったが、それは中心に亀がいたためだと発覚。爆発を起こす泡を吐く。
 今回の話も色々と詰め込んでるね。特撮部分がなかなか凝っていて、自衛隊機や戦車、ヘリがどんどんザリガンに突っ込んでいくシーンあり。これまで全くなかった描写なのだが、懐かしくて良し。
<ここのところ続いているが、内容が濃いだけでなく良い具合にツッコミが入る作品だ。
 ある沢にやってきた神野が水に手を突っ込んだら多量のザリガニが出てくる。いる所にはいるもんだなあ…というか、なんでザリガニだけ浮かんでるの?…カメも浮かんでいたらしいが(笑)
 伊達電気店に勤める健一に彼女が…二人して会話が外しまくってる気がするが、それが味のキャラだ。
 仲間がいるという事を噛みしめる神野はすぐに腹が鳴る。それを察して澪が料理を作ったのだが、これってかなりやばくないか?実際、おにぎりの中にはイチゴが…それで平気でそれを食べる真也に神野が「よく食えるな」というと、「舌で味わうな。心で味わえ」と返す。更に「オレを基準にしない方が良い」と断言してる…その一方、神野もザリガニを見て食欲を刺激されてるから、人のことは言えない。
 ちなみに真也の台詞は『燃えよドラゴン』に登場した名台詞「考えるな。感じろ」からと思われる。>
第42話 対決! 三大幹部 監督:米田興弘
脚本:上代 務
 何気ないユカの「誰かにプレゼントして欲しい」という発言を受け、アルバイトを始めた翔太だったが、そのため作戦会議をすっぽかしてしまう。自分自身も部活を途中で切り上げて会議にやってきたユカは当然面白くない。作戦会議は中止となり、澪とユカが話していると、そこに響くドクターゾラの声が…
 敵は
ドクターゾラゼネラルバッカス。これまでの最高幹部二人の復活である。再生怪人の再利用は、最も効果的な方法だろう。特に仲間の中で不協和音が流れている時にこそ、こういう話は映える。そのことをよく分かってのことだろう。
 それで今回なんと仲間の一人ユカが死亡!というショッキングな事態を招くのだが…あれ?もう一話引くかと思ったら、この話の中で復活してる…その代わり翔太のインローダーが消えてしまってるから、やっぱり引いたんだな。
<前回で完全に仲間となった神野は作戦会議で思い切りくつろいだ姿で登場。なんとその手には履歴書が…地球で働くつもりか?
 そう言えば前作「超星神グランセイザー」から松阪直人が登場してる。これまでのように単なるサービスだけでなく、次回に活躍するらしい。>
第43話 最高のヒーロー 監督:米田興弘
脚本:上代 務
 瀕死のユカを救うことが出来たものの、翔太のインローダーは消えてしまう。もうグレンには装着できなくなったと落ち込む翔太の前に現れたのは…
 敵は前回に続き、ゾラとゼネラルバッカス。
 ヒーローに変身できないというのは展開的には戦隊ものっぽいが、大きく違うのは、ここにはそれを導く者がいるということ。そのためにわざわざ前作から松阪直人を出したと言う訳か。生身でも翔太は強いのだが、勇気さえあればヒーローになれるってのは危険な考えでもあるぞ。まあ、当然最後はちゃんと装着できるようになるんだが。
 くっついたり離れたりして、それでも少しずつ仲間が形作られていく。こんな後半になってそんな話が作れるというのが面白い。なんだかんだ言って、バランスが良い作品だ。
<生身の人間でもザコールと戦うことが出来るのだが、棍棒奪い取られ、股間を強打されるなど、なかなか可哀想な役回りだ。
 前作でも暴れ者だっただけに、目の前で戦いが始まると我慢できないらしい松阪が突然ザコールと戦い出す。その際、セイザータウロンに装着してるが、勿論これはイメージだろう。>
第44話 ジャスティライザー攻撃命令! 監督:近藤孔明
脚本:真島浩一
 町中に突如現れる謎のカプセル。ライゼロスを呼び出し、それを調べるジャスティライザーだったが、そのライゼロスに向かって攻撃を仕掛ける国防軍。更にカプセルから現れた宇宙巨獣エグゼリオンの攻撃が加わり、窮地を迎えるライゼロス…
 敵は宇宙巨獣の
エグゼリオン。割とオーソドックスな怪獣。カプセルとして地上に送り込まれたが、実はそれはジャスティライザーを陥れる罠だった。分身したり炎を吐いたりする。アドロクスに乗っ取られた国防軍の助力を得てライゼロスを追いつめるが、最後はニンライザーによって倒される。
 話は単純だが、これも悪くない。前作
「超星神グランセイザー」で出ていた国防軍がこれから共闘していくことになるわけだ。やっぱりこれがあってこそ、このシリーズの面白さだが、ここではライゼロスはダルガ軍だけでなく、国防軍の攻撃まで受ける事になる。それで自分達の戦いが何だったのかと悩む翔太。この話を出すんだったら、前半に出すべきじゃないんだろうか?少なくともこれまで何をしてたんだ?
 そう言えばニンライザーが出てくるのは本当に久々だ。
<ゲイっぽい言動が特徴のアドロクスだが、歩き方も内股なんだ。気持ち悪。
 今回誰もいないところで変身したジャスティライザーだったが、ちゃんとポージングを決めてる所が面白い。変身した場合は必ず行うものなのか?
 今回の神野は、わざわざ「高圧電流」と書かれた所に手を触れて吹っ飛ばされたりしてる。漢字読めないって設定だっけ?前にメールとか打ってた気がするけど。>
第45話 アドロクス最終作戦 監督:本多幹祐
脚本:真島浩一
 防衛軍長官白河に憑依したアドロクスにより捕らわれてしまう翔太達。インローダーのみならず、大切なジャスティクリスタルさえも奪われてしまった。防衛軍の九条はそんな白河に不信を覚えるのだが…
 敵は
コマンダー・アドロクス。これまで主に絡め手を用いてジャスティライザーを苦しめた作戦もこれが最後になる。基本的にこれまで直接手を下すことはなかったが、失敗続きで尻に火がついてしまい、ついに自らが動く…と言うか、人間を動かしているというか。
 ヒーローの最大の敵は実は守るべき人間。基本的にこれは敢えて見ないようにしているのだが、ここでは直視。それを描いても充分娯楽作にしてしまえるという脚本の自信か?もっと前にこの話が出れば良かったんだけど。
 こんな中にもちゃんと笑いが用意されているのが本作のユニークな点だろう。
<防衛軍内部で危機に陥る翔太達を助けるデモンナイト。ここのところほとんど活躍の場がなかったから、久々の見せ場となる。しかし、逆に言えばそうでもないと活躍の場がないということでも…
 アドロクスに操られた白川は九条に対し、「撃てるものなら撃ってみろ」と言った所、「命令に従わないと」とか…都合の良い頭してるな(一般には「機転が利く」というのだが。>
第46話 未知なる力 監督:池田敏春
脚本:上代 務
 コマンダー・アドロクスに支配された白河を解放することで国防軍の応援を得ることが出来たジャスティライザー。だが彼らを守ろうという意識の強い白河によって特別警護が付けられてしまった翔太達は自由が無くなってしまう。一人仲間はずれになってしまった麗香は自分の役目は終わったと島に帰ると言い出すのだが…
 敵は新たにダルガが派遣した
レジェンダー・ドレイク。ダルガの側近で、アドロクスと違って正統的な武闘派。ブレードレーグという剣を用いる。そして魔神ダルガ自身が登場するのだが、やはり最後の敵らしく、ライザーシロガネさえも圧倒する力を見せつけている。
 いよいよ最終決戦に向けての展開が始まった。これまで澪の警護役としてしか存在意義がなかった麗香に、実はちゃんと意義があったことが徐々に分かってくる。なんとなく神野と良い雰囲気になってきてるけど。
「行くな」「俺のそばから離れるな」と神野もまたストレートな告白の仕方してるよ。
<ドレイクはジャスティライザーの力を試すためだけにやってきたらしく、圧倒的優位にありながらすぐに去ってしまう。詰めが甘いけど、それは言わない方が良いか。>
第47話 最強の魔神登場! 監督:池田敏春
脚本:上代 務
 麗香がデモンナイトのライザーパワーを増大させる事が分かった。戸惑う麗香だったが、彼らの前に突如落下した火の玉からメカ怪獣のメガリオンが現れた。ライゼロスを召還するジャスティライザーだったが、澪と麗香にレジェンダー・ドレイクの手が迫る。
 敵は
メガリオン。メカ怪獣で、どことなくモゲラに似てるが、攻撃はガイガンっぽい…ライゼロスとの戦いはガイガン対ガイガンか?ライゼロスとはほぼ互角かと見られるのだが、魔神ダルガのサポートを受けて徐々にライゼロスを圧倒していく。
 これまで周りがパワーアップする中、自分だけ取り残された感のあるデモンナイトだったが、どうやらちゃんと見せ場は用意されていたらしい。麗香の役割と言い、ちゃんと考えられていたのだろうか?ここまで引っ張るとは凄いものだ。しかしそれで結局肝心のそのパワーはデモンナイトではなくダルガに奪われてしまうと言うオチまでがついてしまった。
 魔神ダルガによりエンオウとランガが倒されてしまう。それで現れるのがシェイドスター。
<デモンナイトがレジェンダー・ドレイクと戦う際、背後から抱きついて高くジャンプ。ドレイクの頭だけを地面に叩きつける。バックドロップ…ではなく、これは飯綱落としか?なんともマニアックな。
 これまで散々役立たず状態だったデモンナイトが大活躍…と思いきや、肝心のパワーをダルガに奪われてしまう…やっぱり役立たずのままだった。>
第48話 潜入!ダルガ基地 監督:鹿島 勤
脚本:稲葉一広
    鹿島 勤
 レジェンダー・ドレイクに狙われた澪を庇った神野は胸に傷を負ってしまう。最後の手段として翔太と信也はダルガの基地に攻め込もうと考えるのだが…
 敵は
レジェンダー・ドレイククロガネとなった魔神ダルガ。レジェンダー・ドレイクはかつてライザー星のマイヤ姫を殺した張本人であることが分かり、怒りのデモンナイトとライザーグレンの共同で倒す。
 物語の最終章が始まっているため、いやが上にも物語は盛り上がっていく。
 これまでつかず離れずと言った感じだった翔太とユカがくっついてしまった。なんだかんだ言ってしっかり三組のカップルができてしまった。特撮で恋愛が語られるのは珍しいが、複数のカップルが出来るのはこれまでほとんど無かったのでは?
 息子の決意を知り、自分に出来る事を黙って行う親父。やってることは大福を手渡すということだけだが、今の父親にとって出来ることって言えばこれしかないのだろう。下手に騒ぎ立てず、黙ってそれを行う姿が泣ける。
<成長した翔太は生身のままでもザコールと互角以上に戦えるが、戦い方が、“キーン”ってのがちょっと情けないかも。
 回想シーンで澪と信也の食事風景が描かれるが、当然というか、料理は信也がやっていた。それでその格好はなんとフリル付きのピンクのエプロン。お前の趣味が分からない。
 神野しか知らないはずのダルガ基地に澪やユカ達がちゃんとやって来てる。これって神野達をトレースしたって事かな?>
第49話 蘇れ!幻星神 監督:鹿島 勤
脚本:稲葉一広
    鹿島 勤
 機能不能に追い込まれたライゼロスを復活させるため、神野は一人シェイドスターへと向かう。しかし一方、街ではメガリオンが暴れ回り、更にダルガの巨大戦艦ディグロスが地球へと向かっていた…
 敵はメカ怪獣の
メガリオンだが、いよいよ現れたダルガ帝国の本式の地球侵攻が始まった。この場合侵略ではなく破壊が目的で、本当にラストへの布石っぽい。
 久々に全編巨大ロボット戦で、怪獣ものとして充分見応えがある作品に仕上がった。カタルシスが高いが、極めてストレートな話でもある。
<メガリオンによっって襲われる街の様子が描かれるが、相変わらず人のいない街だ。翔太とユカの友達しかいない。
 ライゼロスを修復した神野はリュウトとの合体に際して脱出してる。やっぱり乗ってると体が逆さまになってしまうためだろうか?あるいは操縦席も変形してしまい、中に乗ってるとぐちゃぐちゃに…>
第50話 地球総攻撃開始! 監督:石井てるよし
脚本:稲葉一広
 クロガネの呼び寄せた巨大戦艦ディグロスはとうとう地球に到達。搭載した多数のブルガリオ軍団による侵略が始まった。九条が指揮する国防軍とジャスティライザーがそれに対するが、あまりの数の多さに圧倒されてしまう。その時…
 敵は
クロガネブルガリオ。ブルガリオは24話に出てきたメカ巨獣。それに対して国防軍はメーサータンクを繰り出してくる。
 ラス前だけに、盛り上げ方は充分。圧倒的な戦力を持ってきたダルガ軍に対し、地球でも対抗手段が全くない訳ではない。三機の幻星神が全ての必殺技使って戦うあたり、燃える。
<ここで国防軍がメーサータンクを出してくる辺り、流石東宝。
 最後の決戦に向け、麗香が用意したザックにはおにぎりとシュークリームが入ってた。この辺、なかなかこなれた設定を感じさせる。
 ライゼロスが突然3機登場。これで幻星神三機が一気に登場するのだが…これってこれまでの設定そのものを覆してしまう存在じゃ?それにシロガネにしか呼び出すことの出来ないリュウトにデモンナイトが乗ってる。>
第51話 明日に架ける橋 監督:石井てるよし
脚本:稲葉一広
 地球そのものを破壊するほどの破壊力を持つギガトロン砲を防ぐため、でディグロスに特攻し大破したケンライザー。翔太を失ったと悲しみに暮れるユカ達の前にクロガネが現れる。いよいよ最後の戦いが始まるのだった。
 敵は
クロガネ。ここでとうとう悪のパワーを解放し、巨大化を果たす。それに対してジャスティライザーと澪、麗香、神野全員のパワーが合わさってシロガネも巨大化。あまりにもあっけなくクロガネを倒してしまう。
 いよいよ最終回。ダルガ軍の相応な被害に対し、ジャスティライザーの仲間達は全員無事というのが、それらしい感じだ。とはいえ、絶望的な状況の中で最後の希望が…という演出がしっかりなされており、流石に盛り上げ方はよく分かっているようだ。ちょっとだけ展開が早すぎるし、ご都合主義っぽい終わり方ではあるが、それは良しだろう。
<クロガネの圧倒的な力によりボロボロになったユカと信也だったが、次の瞬間には元気いっぱいに変身してる…これはいつものことか。
 後半になると全然存在感が無くなってしまった神野だが、最終回さえもサポート役で終わる。ラストシーンの瞬間までデモンナイトに変身さえしてない。最後にライザー星を復興するために戻っていくのだが、ライザー星の生き残りって既に一人だけでは?麗香との幸せな暮らしになると思ってたんだけどね。>