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超星神グランセイザー

超星神グランセイザー事典
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2003'10'4〜2004'9'25 

 「七星闘神ガイファード」以来7年ぶりとなる東宝が製作したテレビ・ヒーロー作品。丁度この時玩具市場にゲーム会社であるコナミが参入し、スポンサー企業となっている。本作の最大の特徴はヒーローがなんと12人も登場するという点だろう。これまで変身ヒーローの数で言えば、最大が「忍者キャプター」および「ビーファイターカブト」の7人だったので、記録を大きく超える数となった。更にヒーローは3人1チームで考えられ、それぞれに超戦神と呼ばれる巨大ロボが呼び出せ、更にその合体により超巨大ロボットへの変形という、オモチャ的サービス精神に溢れた話であるとは言えよう。登場人物が多すぎたことや、特撮部分など甘さはあるものの、概ね良好な設定だった。
 物語としては主人公を割と軽めながら義に篤い人物を設定することにより、軽さやコミカルさを基調としながら、重い設定を時折挿入することにより、かなりバランスの取れた作品に仕上がっている。

主な登場人物
弓道天馬
セイザータリアス
(役)瀬川亮。本作がデビュー作。以降テレビを中心に活躍中。
 セイザータリアスに装着する炎の戦士のリーダー。本編主人公。バイク便で働いていたが、遺跡発掘現場に居合わせた事でグランセイザーとしての力に目覚める。性格は直情且つ熱血漢で考えるよりも体の方が先に動くタイプ。炎のトライブのリーダー格だったが、やがてグランセイザー全体のリーダーへと成長していく。セイザータリアスは射手座の戦士で炎のトライブのリーダー格。隼の力を持つスピードとバランスの取れた格闘タイプ。
獅童未加
セイザーミトラス
(役)清水あすか。「七星闘神ガイファード」の九条麗役。押井守関連では『KILLERS』の一編「CANDY」での女殺し屋を演じていた。
 セイザーミトラスに装着する炎の女性戦士。堀口博士の助手をしている女性。武道の達人でもある。セイザーミトラスに装着する。グランセイザーとしての覚醒はかなり早く、グランセイザーのまとめ役となっている。同じ炎のトライブである天馬とは反発していたが、やがて彼をサポートしていくようになる。セイザーミトラスは牡羊座の戦士で炎のトライブの一員。白鳥の力を持ち、スピード、防御に優れる。
獅童剣
セイザーリオン
(役)武田光兵。子役出身。本作を最後に芸能活動を休止中。
 セイザーリオンに装着する炎の戦士。獅童未加の弟。3話でセイザーリオンに覚醒する。性格は至ってのんびり屋で争いは好まないタイプだが、グランセイザーの仲間では良き調整役を果たしている。セイザーリオンは獅子座の戦士で炎のトライブの一員。燕の力を持ち、スピード、敏捷性に優れる。
伝通院洸
セイザーレムルズ
(役)芹沢秀明。中心は舞台俳優のため本作が代表作となる。
 セイザーレムルズに装着する風の戦士のリーダー。天才外科医の異名を持つ医者で常にクールで冷静な風のトライブのリーダー格。当初佐伯カリンに騙され、風のトライブ以外を抹殺しようとしていた。
雨宮涼子
セイザーヴェルソー
(役)星野マヤ。特撮では「ウルトラマンマックス」のピット星人役で登場している。
 セイザーヴェルソーに装着する風の女性戦士。リーダーである伝通院洸の言葉に従うが、炎のトライブ抹殺作戦が手段を選ばないものになってくるに従い、激しく葛藤する。
秤谷仁
セイザーダイル
(役)松沢連。
 セイザーダイルに装着する風の戦士の一員。佐伯カリンによって発見される。性格は至って軽く、あまり戦いにも興味はないらしい。同じ風のトライブの一員雨宮涼子に惚れてる。
松阪直人
セイザータウロン
(役)高原知秀。特撮では「仮面ライダーキバ」でのルーク役。
 セイザータウロンに装着する大地の戦士のリーダー。“最強の格闘家”と言われる格闘家で、常に強さを追求するあまり、とうとう対戦相手がいなくなってしまったという。
神谷豪
セイザートラゴス
(役)正木蒼二。「ブルースワット」の鳴海翔役。
 セイザートラゴスに装着する大地の戦士。正義感溢れる警官で先輩警官を負傷させた強盗犯を追うなかで、セイザートラゴスとして覚醒する。ややコメディリリーフ的な立場。
早乙女蘭
セイザーヴィジュエル
(役)磯山さやか。グラビアアイドル。特撮作品の出演は本作のみ。
 セイザーヴィジュエルに装着する大地の戦士。ストリートダンサーで幼馴染みの命の危機にセイザーヴェルソーとして覚醒する。剣とは妙に気が合うらしく、いつも一緒にいる。
反町誠
セイザーゴルビオン
(役)岡田秀樹。特撮では「ウルトラマンマックス」29話に佐橋健二(「ウルトラQ」における万城目淳)役で登場。
 セイザーゴルビオンに装着する水の戦士のリーダー。職業はフリーカメラマンで、世界中を渡り歩いてきたため、用心深く、なかなか仲間を信用しないが、一旦仲間になると、とことん信用する性格をしている。
魚住愛
セイザーパイシーズ
(役)伊藤久美子。モデル出身。
 セイザーパイシーズに装着する水の女性戦士。洸の病院に勤める看護師見習い。母子家庭で育っており、子供の頃から何くれとなく面倒を看てくれた「ミスター・ベア」に憧れを抱いている。
三上辰平
セイザーギャンズ
(役)管原卓麿。特撮では「仮面ライダー電王」29話にゲスト出演。
 セイザーギャンズに装着する水の戦士。グランセイザーの中では一番最後に装着出来るようになった。普段は水族館で働いている。魚住愛の幼馴染みで、愛に対して愛情を持っている。根は大変素直だが、自分の未熟さに落ち込むことも多い。
堀口一郎 (役)赤星昇一郎。その独特の風貌からコミカルなバイプレイヤーとして重宝されている役者。特撮には特によく登場し、戦隊もの、ウルトラマンなど、登場も多岐に渡る。声優としても活躍中。押井守が参加した『KILLERS』の一編「CANDY」での殺し屋の元締め役で出演している。
 考古学者。学会では異端視される超古代文明の提唱者で超星神を掘り当てる。グランセイザー誕生の目撃者となり、以降グランセイザーの束ね役として様々な助言を行う。割と口が悪く、渾名を付けるのが得意。
ロギア (役)阿部進之介。映画・テレビで活躍中。特撮では「仮面ライダー555」「仮面ライダーカブト」にゲスト出演している。
 ウォフ・マナフに従うインパクター人でルシアやラディアの上司に当たる。当初冷酷な性格で、あたかも仲間を消耗品のように扱っているように見えたが、実は義に篤く、死んだ部下のルシアのためにウォフ・マナフを裏切り、最終的にはウォフ・マナフの野心を打ち砕くきっかけを作る。
話数 タイトル 脚本など コメント DVD
第1話 目覚めよ!星の戦士

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 バイク便の仕事をしている弓道天馬はある日遺跡発掘現場に荷物を運んでいった所、そこで出会った女性獅童未加の回し蹴りを喰ってしまう。それで目が覚めた時、遺跡には変化が…
 現時点で敵は出てこず、キャラクタの紹介のみだが、ここに出てきたのは
セイザーレムルズセイザーヴェルソーだった。今のところ仲間かどうかは分からず、逆に天馬に襲いかかっている。そして後一人獅童未加もセイザーミトラスに変身してる。
 オープニングから古代地球の出来事が描かれる。かつて超古代文明に栄えた地球だが、単独でそこまでたどり着いた人類は銀河連邦にとっては脅威であり、滅ぼされ尽くされたとされる。しかし、これでは一体どちらが正義なのか全然分からないという根本的問題がある。
 現時点では、話は全く読めず。誰が仲間で誰が敵なのか、そして物語がどのように展開していくのか、かなり複雑なものになりそうな感じではある。
 本編主人公天馬と(一応)ヒロインである未加との出会いは最悪。町で喧嘩していた所をいきなりビンタ。その後二度目にあった時は今度は回し蹴りを食らってる。なんとも可哀想な話だ。
 アクション主体だったが、今のところ動きに硬さがあり、決してこなれているとは言えないし、特撮の方もかなり控えめ。よって謎ばかりが強調された話になってしまった。
 ラストシーンでの炎のトライブと風のトライブの面々ではちゃんと登場したキャラのみ。
<御園木は弓道天馬の名前を見て「“くどうてんま”か」と呟いてる。よくこんな名前見て分かったもんだな。>
VOL.1
<A> <楽>
第2話 発動!ドルクルス

  監督:村石宏實
  脚本:園田英樹
 セイザータリアスとして覚醒した天馬の前に改めてセイザーレムルズとセイザーヴェルソーが現れる。二人は伝通院洸と雨宮涼子と名乗り、自分たちの仲間になれと言うのだが、それを拒否する天馬に、再び襲いかかってきた。そんな天馬を助けたのはセイザーミトラス…
 ここでも敵は出てこないのだが、前回に続き
セイザーレムルズセイザーヴェルソー、そしてセイザーミトラスの三人と天馬自身が変身したセイザータリアスが登場。そしてもう一人風のトライブとしてセイザーダイルが登場し、三人の風のトライブが揃ったため、超星神ドルクルスが起動する。
 いよいよ主人公が自分の意志で装着。最初は自分の運命に反発するのは最近のパターンかな?でもこの方がリアルではあるか。ただ、逃げようとした主人公が仲間の危機に自分の意志で立ち上がるってパターンは、ちょっと出来過ぎ。ただ、他の意味での特撮のお約束がないため、先が読めずに楽しめる。少なくとも続きがどうなるか予測付かないためにわくわくするぞ。
 ヒーローの数が多すぎるため、登場の仕方が簡単すぎることもあり。特にタイルは適当に出されたように見えるんだけど。
 一方風のトライブを操る女性も登場。
<こういうのはお約束だが、変身したてのキャラがちゃんと必殺技の名前まで知っていたりする。
 ところでミトラスってのは牡羊座のはずだよね?女性が牡羊ねえ。>
第3話 結成!炎のトライブ

  監督:鈴木健二
  脚本:古怒田健志
 超星神ドルクルスの圧倒的な力の前に逃げる事しかできないセイザータリアスとセイザーミトラス。ドルクルスを倒すためには炎のトライブを三人集める必要があると堀口博士に言われ、必死に新しい戦士を捜す天馬だが…
 今回もグランセイザー同士の内輪もめで、風のトライブの面々とに対し、剣が変身した
セイザーリオンの参入によって炎のトライブが結成され、超星神ガルーダが登場する。
 今回の見所はやはり巨大戦。同じ仲間同士のはずなのだが、まずはこうやって戦わせてお互いの距離感を掴もうという訳か。
 剣の参入によって炎のトライブが結成。ただし剣自身は争いを好まないため、自分がグランセイザーであることをなかなか認めようとしなかった。個性を見せようとしての事だと思われる。キャラクタの心を描写し、その成長を描くのが新世紀の特撮のありかたなのだろう。
 そして最後にちらっと姿を見せる黄色い戦士もあり。何せまだヒーロー側も登場は半分だからね。少しスピードアップしないと。
<堀口博士は「超星神は地中深く埋まってる」と言ってたけど、実際は深くなかった。山のてっぺん近くに鎮座。
 戦い方は装着したスーツが教えてくれるとのこと。話のテンポを最優先したためだろうけど、ちょっと出来過ぎの設定の気もする。>
第4話 死闘!大地の戦士

  監督:鈴木健二
  脚本:石井博士
 ついに炎のトライブが結成され、風と炎のグランセイザー同士の戦いが始まった。だが、グランセイザーはそれだけではない。突如天馬の前に現れた最強の格闘家の誉れ高い松阪直人。彼はセイザータウロンに変身し、炎のトライブ、風のトライブどちらにも戦いを挑んでくる。
 登場するのはやはりグランセイザーの
セイザータウロン。強さを求め続ける松坂直人が装着するが、現時点では自分の使命が何であるのか分かっておらず、同じグランセイザーに次々に戦いを挑む事しかしてない。
 炎と風のトライブが全員登場したが、すぐにこれから大地のトライブが登場する。その松坂がどのようにしてセイザータウロンになったのかが描かれる。単純な人間だけにあっという間に佐伯カリンによって騙されてしまった。力持ちのキャラは単純だって言う定式に則ってる。それで拳で語り合ったら仲良くなるのもパターンか。
 で、今回は未加と天馬の訓練が描かれる訳だが、単に正義感だけで突っ走る天馬では格闘術を得ている未加には全く敵わず。女性に全く敵わないってのは最近の風習だろうか?
 ちなみに佐伯カリン役は千葉実加。「電脳警察サイバーコップ」でのヒロインだった。なんでも既に役者からは引退していたのだが、「サイバーコップ」で共演していた吉田友紀と相談して出演を決めたのだとか。
 人数が揃うに従いどんどん変わっていくOPおよびED。特にここでリーダー格三人が揃ったことで、タリアス、レムルズ、タウロンがそろい踏み。後5人。
<状況が分からない状態で一方の言い分だけ聞いて納得する戦士って、どうなんだろうね?
 で、当然悪役らしく風のトライブの面々はセイザータリアスと一緒にタウロンまで抹殺しようとする。これで自分の首を絞める事になるんだが、悪役はいつの時代も単純だ。>
VOL.2
<A> <楽>
第5話 燃えろ!警官魂

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 ダンサーの早乙女蘭が大地のトライブのグランセイザーである事を突き止めたカリンは彼女を仲間に引き入れようと画策する。その頃蘭の幼馴染みでダンサー仲間である赤城淳也が銀行強盗であると疑われ、蘭は重要参考人として呼ばれていた。
 又新しいグランセイザー、大地のトライブの一員である
セイザートラゴスが覚醒。任務に一生懸命ながら、どこか抜けてる警官の神谷豪が拳銃を撃たれた事で覚醒する。人間の状態では真面目な警官なのだが、装着すると暴力的になるのが大地のトライブの特徴か?今回はセイザーダイルとの戦いとなる。
 ヒーロー同士が戦い続けるため延々と決着が付かないままなので、そろそろストレスが溜まってきたな。
 風と炎の超星神は登場しているが、次はいよいよ大地の超星神の在処が発覚。ちょっと簡単すぎるけど、物語の都合上仕方ないのかな?
 冒頭でいきなり隕石がパトカーに当たり、刑事と警官が死んでしまった。確かに死の描写は無かったが、簡単に死んでしまうんだな…と思ったら生きてたみたい。
<セイザーダイル役の松沢連は軽めの演技をしてるが、演技下手なので、今ひとつ似合ってない。
 EDで大地のトライブの全員が登場してる。これまでのEDでは出てないキャラはシルエットのみだったが、しっかりセイザーヴィジュエルは姿を見せていた。>
第6話 激突!風と炎と大地

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 早乙女蘭を確保したカリンだったが、淳也を心配する蘭はカリンの静止を聞かず一人で淳也を助けに行く。だが淳也は事件に巻き込まれており、主犯の内藤竜二によって蘭は人質に取られてしまう。
 大地のトライブの最後の一人
セイザーヴィジュエルが登場。炎、風、大事の三つのトライブが完成。ガルーダとドルクルスの戦いのみならず今回は大地のトライブであるガンシーザーが登場してる。
 見所が多い話だが、グランセイザーの戦いがやっぱり中心な為、どうしてもドラマ部分はお座なりになってしまうのは仕方のない所か。それぞれの性格はちゃんと出てるけど。
 設定と言うほどでないが、グランセイザーの装着は両腕でポーズを取らないと出来ないらしいことが分かる。
<豪は真面目な性格で警官である事に誇りを持っているのが分かるが、淳也の電話で誰にも連絡せずに単独行動をしようとしてるあたり、警官としての素質は低いみたい。
 レムルズ役の芹沢秀明は、まだ照れがあるのか、今ひとつ声が一本調子。もうちょっと時間が必要かな?
 初登場のガンシーザーは猫型で、基本的に最低限のCGで動かしているが、これも慣れが無いのか、動きが今ひとつ。>
第7話 走れ!命を救うため

  監督:鈴木健二
  脚本:園田英樹
 超星神同士の戦いの後、又しても直人は姿を消してしまった。なかなか結束出来ない大地のトライブのために天馬は一肌脱ぐ事に。だがその途中ジェット便の仕事仲間マキに呼び出され、何故かデートする事に。そんな二人の前に現れたのは、佐伯カリンだった。
 今回は新しいグランセイザーは登場せず、やっぱり風のトライブとの戦いが続く。流石に二つのトライブが仲間だと、集団リンチっぽくなってしまうのがちょっと難点かな?まだ佐伯カリンを巡る話の展開が続くことになるのだろう。
 やや骨休めっぽい話になってるが、人の命に関わる話なので、結構話は厳しい。
 炎のトライブを敵視している洸だが、個人的には天馬の事を信用しているらしい。マキの手術で血液が届かない状態で、血液を受け取りに言った天馬の事を「あいつなら絶対に来る」と断言してる。
 喧嘩ばかりしてるけど、天馬と未加、そして剣と蘭はなんか妙に良い感じになってる。
<天馬、未加、剣の炎のトライブ三人は堀口博士によれば、「あんぽんたん三人組」なのだそうだ。三人の関係がよく分かる話ではある。
 リーダーである洸が手術中なのに、その血液を運ぶ天馬を攻撃する涼子と仁。こいつら状況が分かってないのか?
 手術が終わったらすぐに意識が戻るマキ。重体だったはずだけど、どんな手術だったんだろうね?
 職務に真面目な豪君だが、それ故にこそ間が抜けた行動ばかり。結局今回は変身する事はなかったが、これからも息抜きキャラとして重宝しそうだ。>
第8話 降臨!天空の龍

  監督:鈴木健二
  脚本:古怒田健志
 謎の女佐伯カリンを調べる堀口博士は、彼女と同じ名前の博士が30年前におり、彼女が20年前に死んでいる事を突き止める。そんな堀口博士を佐伯カリンが襲う…
 今回も新しいグランセイザーは登場せず。セイザーミトラスとセイザーヴェルソーの一騎打ちが描かれる事になる。どっちも女性のグランセイザーで、女性同士の戦いって滅多にない話だ。それで又しても超星神ドルクルスとガルーダの戦いとなるのだが、ドルクルスの方は珍しくセイザーダイルが乗っている。やってる事はほとんど悪役そのもの。一方ガルーダは剣が搭乗。戦いそのものは代わり映えしないのだが、色々メリハリを付けようとしている事がわかる。それで超星神同士の戦いに突然割って入った骨格だけの竜の姿。今のところその正体は明らかにされていないが、傷ついたガルーダを回収していった。
 佐伯カリンの過去が明らかになった話。彼女は既に死んでいるはずで、それが生き残っていることで疑問が生じている。一方風のトライブとの戦いでは剣が囚われの身に。それがかえって風のトライブの不協和音が生じてしまう。佐伯カリンの目的はやはりグランセイザーの自滅らしい。
<未加と涼子の戦いは「マトリックス」っぽいけど、やっぱりCGがこなれてないので合成は下手。
 怪我をしてガルーダに乗れなくなってしまった天馬だが、怪我をした剣に駆けつけた天馬はとても元気そうだ。>
VOL.3
<A> <楽>
第9話 戦慄!カリンの正体

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 佐伯カリンの強引なやり方に反発を覚える涼子により、風のトライブには不協和音が生じていた。そんな風のトライブを襲う特殊部隊があった。
 敵として佐伯カリンの正体である
アケロン人。決着は付かなかったが、タリアス、トラゴス、ヴェルソーミトラスの4人と互角以上に戦っていた。
 設定がいくつか明らかになっていく。佐伯カリンが地球外生物である事が発覚。そして堀口博士の研究を後援していた御園木は、国防省に属する人物である事がわかった。ヒーローの存在自体が地球を滅ぼす存在ではないか。というのは本来的には持っていて然りの設定。そうなると御園木自身が正義なのか悪なのかは現時点では何とも言えない。
 御園木自身はグランセイザーを日本防衛の為に用いたがっているが、堀口博士はグランセイザーは地球のため。と考えているために齟齬を生じている。話はかなりややこしくなってきた。この手の複雑な設定は今までの作品になかったことで、グランセイザーの存在価値を見出していく事もこれからの話の展開となっていく者と思われる。
 前回登場した骨組みだけの竜はクラウドドラゴンというもの。超星神の修理と保全を行う空母のような存在らしい。
 剣と蘭は元々仲が良かったけど、剣の怪我でますます密着。で、それを見守る天馬と未加という図式。
<一緒に戦えば仲間になる。というのは割とよく使われる手法。ここでは涼子が割と簡単に仲間になってくれた。ちょっと単純すぎ…というか涼子が話の中心になるとどこか話がおかしくなりがち。>
第10話 侵略!アケロンの罠

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 佐伯カリンがアケロン人であることを知った洸は、それでもカリンを信じる洸は最後まで行動を共にすると誓う。涼子と仁はそんな洸を説得しようとする。一方天馬たちは堀口博士を取り戻そうと御園木の元へと向かう。
 敵は
アケロン人。最早なりふり構わずグランセイザーを潰しにかかっている。そしてたった一人カリンを信じる洸が風のトライブ自体を裏切ってしまい、風のトライブ同士での戦いが展開する。風のトライブは全員紫なので、戦っていると凄く混乱する。最終的にレムルズがアケロン人を倒すという悲しい話となった。
 アケロン人の脅威とグランセイザー自身の危険性が共に語られているが、話自体は結構単純なため、御園木は割とあっさりとグランセイザーの正しさを受け入れてしまった。
 そしてアケロン人の目的は、やはり宇宙連合からの尖兵であり、グランセイザーを潰すために現れた事が発覚。
<カリンが地球を滅ぼす尖兵であるという事は分かったけど、現時点ではたった一人で行動している事が多少不自然。
 カリンの行く所に常に都合良くグランセイザーが現れるのは不自然すぎ。
 これは言うべきじゃないのかも知れないけど、未加がオーバーオールを着始めてるのは、体格的に服が着られなくなってきたから?>
第11話 結集!9人のセイザー

  監督:鈴木健二
  脚本:大川俊道
 政府研究機関に保管されていたアケロン人の遺体が突然甦った。アケロン人は円盤を呼び出すとパワーアップして復活。グランセイザーを一人ずつ殺そうとするのだった。最初の標的となったのはセイザータウロンである直人だが…
 敵は
アケロン人。前回で死んだはずだったが復活。逆にパワーアップしてしまう。そして円盤からのパワーを受け巨大化。アケロン大星獣となる。
 今回はそれぞれの個性が良く出た話に仕上がった
 ここでグランセイザーが完全に仲間として9人揃う。松阪直人一人が単独行動を好むため、どうしても大地のトライブだけがバラバラだったが、直人がこてんぱんにやられることでようやく仲間となる事になった。
 一方、洸は元より人の命を大切にするだけに、実際に仲間になると良い奴になってしまう。完全にカリンの事は諦めたようでもある。
<前回爆発したはずのアケロン人がなんのダメージもなく寝かされているのが不自然と言えば不自然極まりなし。
 豪はいつも制服着ているが、勤務中なのか?よくそれで馘にならないもんだな。>
第12話 決戦!超星神対大星獣

  監督:鈴木健二
  脚本:古怒田健志
 巨大なアケロン大星獣に立ち向かう超星神だったが、強力な大星獣のパワーの前に敗北を余儀なくされてしまう。個々の超星神では到底敵わない大星獣に対し、どのように戦うのか…
 敵は
アケロン大星獣。パワーだけでなく光線技も豊富で強大な力を持ち、超星神一体一体では到底敵わず。三体の超星神の協力で倒される。
 第一部の最終回となる話で、これまでずーっと引っ張ってきたアケロン人との戦いもクライマックス。これまで言葉では「仲間」と言ってきたグランセイザーの面々が本当に仲間になる過程が描かれる。個々のグランセイザーではなく、仲間として戦う事の意味合いが出てくるようになった。
 レムルズ除いた8人まとめての変身シーンと3体の超星神登場はかなり見栄えもあり。
 これまで限定的な戦いが続いてきたが、ようやく街規模の戦いへと話も変化してきた。ここからはグランセイザーのみならず、国防軍との兼ね合いも出てくるようになっていく。
<人類を救うためにグランセイザーになった。と豪語する天馬。あれ?いつの間にかそうなった?まあ、未加もツッコミ入れてたけど。
 松阪が極めて単純な性格である事もよく分かる。ほんのちょっとの説得で仲間を信じるようになってしまうもんな。>
VOL.4
<A> <楽>
第13話 襲撃!インパクター

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 アケロン大星獣が倒され、地球では束の間の平和が訪れた。だがそんな地球に巨大隕石が迫っていた。クラウドドラゴンによって隕石自体は破壊されたが、そこから二人の宇宙人インパクター人が地球に降り立つのだった。
 敵は
インパクター人だが、現時点ではほんのちょっと姿を現しただけ。戦闘員を連れてきていて、そいつらに襲わせていた。初めての戦闘員との戦闘になる。それと最後に反町誠が装着したセイザーゴルビオンが登場。
 新章開始。銀河連合の尖兵はアケロン人だけではなく、新しい宇宙人がやってきた。
 四体目の超星神であるリバイアサンの姿も確認出来て、それを動かす水のトライブの話がこれから展開する事になる。残り三人は既に集結してるけど、現時点で変身したのはセイザーゴルビオンだけ。しかも最後一瞬だけ。EDでは四つのトライブが登場してる(2体が未だシルエット)。
<ファルコンボウで射られた戦闘員達はふっとばされるが、やっぱり慣れてないのか、爆発が起こる前に後ろに飛ぼうと身構えていたりする。>
第14話 覚醒せよ!水の戦士

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 セイザータリアスを追いつめるインパクター人の前に現れたのはカメラマンの反町誠だった。セイザーゴルビオンに装着した反町はインパクター人から水の超星神リバイアサンを守る。
 敵は
インパクター人。ここで二人のインパクター人の名前は男の方がラディア、女の方がルシアだったと分かる。そして魚住愛が装着したセイザーパイシーズが新しく登場。
 インパクター人の襲撃と水のトライブの結集が描かれる。ただし未だ水のトライブは自分たちが何者であるか分かっていないため、他のグランセイザー達とは距離を置こうとする。
 水のトライブの登場で、OPも水のトライブを含めたものとなった。いまだ姿を現していない二体はやっぱりシルエットのみ。
 水のトライブの魚住愛と三上辰平は幼馴染みであることが分かった。辰平の方は愛にストレートな愛情表現してるが、割とファザコンの気がある愛は辰平を全然男としてみていないらしい。
 そしてちょっとだけガントラスというロボットの名前が登場している。
<反町の事をを生意気と怒る天馬だが、堀口にとっては、それは既に伝馬が通ってきた道だという事。「そんな昔の事」とか言ってはいたが、堀口にとっては子供と同じなんだろう。で、洸に抱きついたりしてるが、こいつはオジサン扱いか?まだ30前のはずだけど。
 水のトライブの一人魚住愛は看護師見習いだが、赴任したのはやっぱりというか、洸の病院だった。
 看護師長らしい人が登場してるが、病院の中で大声を上げるわ、洸に色目を使うわで、なかなか強烈な性格してる。
 しかし洸の病院って色々な場所があるな。今日出てきた空き地からはどこからも病院が見えないぞ。>
第15話 立て!水の超星神

  監督:村石宏實
  脚本:大川俊道
 水のトライブの面々も徐々に他のグランセイザー達を仲間と認め始める。魚住愛は洸に助けられ、12人目のグランセイザーとなるはずの三上辰平は未だ覚醒せず、涼子に特訓を頼むのだった。ただ一人誠だけはそれを認めようとしないが…
 敵はインパクター人
ラディア。巨大化してリヴァイアサンを破壊しようとするが、誕生した水のトライブによって阻止されてしまう。そして新しいインパクター人ロギアが登場した。一方グランセイザー側も最後の仲間となった辰平がセイザーギャンズに装着し、超星神リヴァイアサンを起動させる。
 一方インパクター人も一枚岩ではなく、特にルシアを愛するラディアは、ルシアが好きだというロギアに激しく嫉妬している事が分かる。
 そして前回名前が出てきたガントラスが徐々に話が中心へとなっていく。こう見てみると水のトライブ、インパクター人、ガントラスの三つの物語が同時進行していることになる。その分単話では話が薄いが、一話一話単体ではなく、長丁場だから可能なことだな。個性を出してる。
 グランセイザーの覚醒は命がけであることを涼子に告げられる辰平。誠は戦場で死を観てきたためだが、愛の場合は「女は成熟だから」のひと言だった。完全に辰平は涼子に翻弄されている。経験と知識が足りないために水のトライブだけで小さくまとまろうとする誠。その辺の状況が分かった上で彼らを見つめる未加。この辺キャラ造形は結構上手くできてるね。
 そう言えば今回水のトライブ以外誰も装着しなかったな。
<涼子と辰平を襲うギグファイター達。グランセイザーだけを襲うよう命令されてるのか、辰平は完全無視。>
第16話 非情!司令官ロギア

  監督:村石宏實
  脚本:石井博士
 グランセイザーがとうとう12人揃った。逃げたインパクター人ルシアを追う警察に協力することになった彼らだが、一方では和久井博士は自分の見つけた機械がガントラスの操縦機だと知ることになる。
 敵は
インパクター人ルシア。上司であるロギアから手出しをするなと言われていたが、ラディアの仇を取るために攻撃を仕掛けてくる。又ロギアも少しだけ登場。
 超星神が12人揃い、話が一段落。和久井博士が発見したというガントラスの操縦機が話の中心となる。一応前回のラディアの仇討ちとしてルシアが戦ったりロギアが登場したりしているが、敵の方も自分からは行動していないので、本当に物語上動きがない。装着したのもタリアスとトラゴスの二人だけ。
 一方で豪の責任感の強さが出ていた話でもある。自分の命を差し出せば宇宙人は攻撃をしてこないと思い、自分の命をロギアに差しだそうとした。
<ルシアを尾行する刑事佐倉は隠れている振りしてるけど、その姿はあからさますぎ。隠れてるように見えない。>
VOL.5
<A> <楽>
第17話 危機!人類抹殺計画

  監督:鈴木健二
  脚本:園田英樹
 ガントローラーを研究していた和久井博士が誘拐された。和久井博士を捜す炎と水のトライブたちだが、そんな中、愛は父親代わりと言えるドクターベアーへと会いに行くのだが、その正体とは…
 敵は
ルシアロギア。ガントローラーを奪うために和久井博士を誘拐。研究を強いる。そしてガントローラー修復が完了し、ガントラスがその姿を見せる。その姿は極めてごっついロボットだった。
 話はガントラス奪回へと向けて動き出す。
 具体的には愛が中心となった話で、愛は孤児で子供の頃からドクターベアーという謎の人が援助してくれていた。その正体が和久井博士で、実の父だったというオチなのだが、探し回っている本人が目の前にいるのに全然気が付かないのも凄い。
 一方、天馬の直情的な性格がはっきりと表されている話でもあり。とにかく動いてないと落ち着かないので、闇雲に和久井を探しに行くのだが、それが本当に手がかりになる所が面白い。ご都合主義には違いないが、こういう情報が向こうからやってくる人って本当に時折本当にいる。
 インパクター人の狙いは復活したガントラスを太陽に突っ込ませ、太陽そのものを爆発させようと言うものだと分かった。こんなに強いロボットなのに、使い方ってそれか?
<和久井博士を探しに行った天馬はしっかりバイクにもう一つのヘルメットをくっつけてる。
 和久井博士をみすみす誘拐されたと言うことで炎のトライブを責める誠だが、その肝心な愛が和久井博士と会っているのに、全然気付いてない。誠の方が写真とか見せてないのは手落ちだったのでは?リーダーとしての素質って意味ではどっこいだろ。
 命を助けるとわざわざ言っておきながら、その狙いを堂々と口にするロギア…こいつはアホか?>
第18話 最強の敵!ガントラス

  監督:鈴木健二
  脚本:園田英樹
 ガントローラーはロギアに奪われ、ついにガントラスが起動する。だが事前にそれを察知した和久井博士によりガントローラーのチップが偽物とすり替えられていたため、起動は不完全なものとなってしまう。その事に気づいたルシアは入院中の和久井を襲うのだった。
 敵は
ルシアロギア。本格的には初めての戦いとなるロギアは極端な強さを見せ、タリアス、ミトラス、ゴルビオンの三人のグランセイザーに対しても圧倒的な強さを見せている。そして復活したガントラスは超星神と比較しても別格の強さで、ガルーダとリヴァイアサンを圧倒。
 前回に続き愛が中心となった話で、実は和久井博士こそがその父であったという事実が明らかにされる。
 一方、ガントラスの起動にまつわる話が展開。これを起動させたら地球の終わりという話に持って行っている。まるで最終回のような展開。結局ガントローラーのチップは和久井を人質に取られた愛によってルシアの手に渡ってしまう。
 今回はロギアの強さと圧倒的なガントラスの力を印象づけるためだけに作られたような話で、通常の作品のような爽快感は一切無し。これだけ物語性を重要視しているのはこれまでの特撮シリーズを通してみても珍しい。
<今回剣の登場はガルーダを呼ぶためだけ。だんだん存在感が無くなっていく。
 これまで水のトライブしか信用してなかった誠がいきなり「仲間」を連呼するようになってきた。それであっという間に信用してしまう天馬。まあ単純というか何というか…>
第19話 出撃!ガンシーサー

  監督:三好邦夫
  脚本:稲葉一広
 ガルーダとリヴァイアサンを前に圧倒的な力を見せつけたガントラスはエネルギー補給のために身を隠していた。ガントラスに対抗するため、蘭はガンシーザーを起動させるべくトレーニング中の直人の元へと向かう。だが直人は一人きりの少年との約束を果たすために山を下りることは出来ないと言う。
 敵は
ガントラス。今回はガンシーザーとドルクルスが相手だが、超星神相手では圧倒的な力を見せつけた。
 今回は大地のトライブが中心となった話となるが、他のトライブとは異なり、大地のトライブは全員バラバラで、特に直人は頑ななため、なかなか足並みが揃わない。今回はそれで直人の過去なんかも語られている。直人は孤児で自分の力だけを頼りにこれまで生きてきたのだとか。パターンに即した過去だとも言える。蘭もいつの間にか強くなってる。
 今回は直人を始めグランセイザーの面々がみんな生身で戦っているので、格闘シーンはなかなか見応えあり。ちゃんと戦えるような人を起用しているのがよく分かる。
 直人は怒りを超えて装着。更にガンシーザーとドルクルスが一緒になって戦ったというのに、ガントラスには全く歯が立たない。ここまで弱い正義の味方の描写は大変珍しい。
<健太という少年との約束を果たそうとする直人だが、やってることに一貫性が全くなく、何をしたいのか今ひとつ不明のまま。これはツッコミと言うよりは物語全般の難点かも知れないけど。
 炎、大地、風のトライブの総出演となったが、今回ガルーダは起動しなかったため剣はお休み。この人の存在感のなさは回が進むほど際だってくる。>
第20話 激闘!バトルレディ

  監督:三好邦夫
  脚本:稲葉一広
 全ての超星神が活動不能に陥ってしまい、グランセイザーはロギア捜索に血道を上げる。だが、そのチームワークは今ひとつ揃わなかった。特に美加、蘭、愛の三人はお互いにミスをあげつらって喧嘩ばかり。愛は父である和久井博士の汚名をそそごうとたった一人でロギアを探すが…
 敵は
ロギアルシア
 話としては今回も愛が中心となるのだが、彼女を守ろうと水のトライブの面々と、特に女性陣の戦いが描かれる。ガントローラーさえ奪えればなんとかなるとは言うのだが、その肝心なガントローラーを手にのらくら逃げるロギア。今回はほとんど物語が動いてないが、その分個々のキャラに対する描写に力が入ってる。12人もヒーローがいる以上、こういう話が必要なんだろう。
 今回は愛が随分いろんな格好してるのが特徴…ってか、単独行動を好んだり陽動のために派手な格好したりと、性格随分変わってないか?
 一方ルシアも随分存在感見せつけてる。ラディアの仇討ちに燃えながら、ロギアの命令に従わなければならないというアンビバレンツに悩み続けている。このキャラ結構良いよね。
<話が始まってから随分ふくよかになってきた美加は、ここまでくると、セイザーミトラスになってる方がスマートになってるような…>
VOL.6
<A> <楽>
第21話 迫る!地球最後の日

  監督:鹿島 勤
  脚本:古怒田健志
 ロギアに操られるガントラスはついに太陽に向かって動き出した。後8時間の内にロギアを止めねばならない。だが一方グランセイザーは捕獲したルシアの扱いに困っていた。地球の医学では彼女を治す事ができないのだ。
 敵は
ロギアルシア
 ガントラスを操るロギアをいかに止めるかが本作の目的だが、同時にルシアの命の事も描かれている。冷酷なロギアが危険を冒してもルシアを助けに来るあたり甘い司令官だ。太陽系の危機という最終回にも匹敵する物語なのに、今ひとつ真剣味が足りないのはそのためかな?それでも次々に出てくるグランセイザーの面々の姿は結構燃えるけど。
<“薬”と称する毒薬を飲もうとするルシア。それを毒薬と見抜く洸。流石天才医師だ。
 前回顔に怪我を負ったルシアだが、もう治ってるよ。
 ワイヤーアクションが本作の戦闘シーンの売りで、今回はそれが全開だが、未だこなれておらず、空中での戦いはかなりぎこちない。>
第22話 見よ!合体超星神

  監督:鹿島 勤
  脚本:古怒田健志
 コントロールを取り戻したガントラスはクラウドドラゴンによって回収された。超星神との何らかの関わりを推測する堀口。一方、ロギアによって任務から外されてしまったルシアは、戦闘力が3倍になる代わり命を失うというアクセサレーターを使い、グランセイザーに戦いを挑むのだった。
 敵は
ルシア。禁断の兵器アクセサレーターを使い、命を賭けて戦いを挑む。巨大化すると分身能力まで見せている。
 ルシア最後の戦いが描かれる。幻影を使い様々な場所に現れては個々のグランセイザーと戦い、最後は巨大化。ベタながら正々堂々な戦いを見せてくれる。
 一方グランセイザー側は初めて12人全員が揃い、4体の超星神が同時に登場。全員の超星神がガントラスを中心に合体。合体獣王ダイセイザーが誕生する。エネルギーが高すぎるらしく、排気のために炎を吐くほどの強力さを見せる。
 これまでバラバラだった四つのトライブが合体という非常に燃える話となっているのが特徴だが、同時にこれからますます話は厳しくなっていく事を予見させる話でもある。
 今の人類は過去の超巨大文明とは違う進化を見せねばならない。という事を確認。力がいくら強くても、その力が文明を滅ぼしてしまった事に対する反省となっている。
<アクセサレーターは装着者を殺すとあらかじめ言われていてロギアが持っているはずが、何故かルシアのベッドの傍らに置かれていた。これじゃ「死んでこい」と言われてるようなもの。
 ルシアをここまで追い込んだのはロギアなのだが、人間関係ではこういう事って実際にあり得る話。>
第23話 復讐!ロギアの挑戦

  監督:村石宏實
  脚本:石井博士
 太陽系破壊計画が失敗しガントラスとルシアを失ったロギアは帰還命令を無視し、インパクター星からダイロギアンを呼び出す。一方次々と甦ってくる超古代の記憶に、蘭はもう一度水晶版を触ってみるのだが、そこで彼女が観たビジョンは…
 敵は
ロギアダイロギアン。他のインパクター人とは異なり、ロギア自身は巨大化できないため、ロボットであるダイロギアンに乗って攻撃する。現時点ではダイロギアンはただ飛んでるだけ。
 インパクター人ロギアの復讐が描かれる話。これまで圧倒的な力を持ってグランセイザーを苦しめてきたロギアとの戦いが展開する。実際個々の戦いではロギアは圧倒するのだが、ロギアの本当の目的は天馬であり、天馬を怒らせて最大の力を出そうとしているらしい。
 一応今回グランセイザーの総意として天馬がリーダー(のようなもの)として認められた。
<戦いの描写を格好良くしようとしてか、雨の中での戦いが描かれるのだが、雨はCGで演出すべきじゃないな。安っぽく見える。
 水のトライブの連携に負けてしまったロギアは「この借りは必ず返す」と捨て台詞。この台詞は実に良く使われる。
 一直線に地球に向かってくるというダイロギアン。その映像を見る御園木と堀口だが、しかし一体どうやってそれを撮影していたのやら。少なくとも地球の科学力は太陽系内を網羅するくらいには力が付いてるのかな?>
第24話 脅威!ダイロギアン

  監督:村石宏實
  脚本:石井博士
 美加と堀口博士の前に現れたロギアは「神鯨島に炎のトライブだけで来い」と言い残して去っていく。翌日神鯨島に向かった炎のトライブの面々の前に現れたのは、ロギア、そしてダイロギアン。
 敵は
ロギアとダイロギアン。ダイロギアンが戦いに出るのは初めてだが、ガルーダ一体では到底敵わない力を見せている。胸のリフレクターでバーニングファルコンの攻撃をも吸収し、そのままはじき返すほど。ダイセイザーとも互角に戦うが、最終的にはパワー負けしてしまう。最後にロギアは天馬もろとも自爆しようとするが、最後の最後に天馬を手放してしまう。
 インパクター人との戦いの最終話。圧倒的な強さを見せるダイロギアンに対し、対抗出来るのはダイセイザーのみだった。そう考えると、圧倒的なダイセイザーの力を見せつけた話とも言える。
 前回クラウドドラゴンがダイロギアンを攻撃しなかったのは何故か。と言うと、ダイロギアンの方が強いからという単純な理由らしい。
 最終的にはロギアとセイザータリアスとの一騎打ちに持っていく辺り、燃える展開ではある。
<ガルーダとほぼ同じ大きさのダイロギアンは、ダイセイザーともほとんど大きさが違わない…ダイセイザーってひょっとして縮んでる?
 神鯨島にいつの間にか集まっている12人のグランセイザー。超星神に乗ってるのはともかく、他はどうやって来たんだろう?>
VOL.7
<A> <楽>
第25話 暗躍!新たなる敵

  監督:村石宏實
  脚本:石井博士
 インパクター人を退けたグランセイザーはしばしの休息を味わっていた。そんな時に現れた堀口博士の後輩土方里子がやってくるのだが、訳知りの里子はなんとグランセイザーは人類の敵だと言い始めるのだった…
 敵は
テオール星人ステュークス。堀口博士の後輩である土方里子に憑依し、堀口博士を拉致しようとするが、それに気付いたグランセイザー達に追い払われる。顔がなんかキノコのようで声も甲高いのであんまり強そうではない。
 これまでの回想が描かれるのだが、それ以前の話も登場。かつて堀口博士はカツラを付けていた事が分かる。
 今回のエンディングは面白く、これまでのエンディングをばらばらにして使用していた。
<なんだか剣が妙に軽くなってしまった。元々は気の小さな性格なのだが、今回は妙に態度がでかい。
 堀口博士の前に姿を現すステュークス。みんな見てる前だという事を考えてなかったの?>
第26話 異次元の囚人

  監督:鈴木健二
  脚本:稲葉一広
 都内で蒸発事件が続発する。それはビズル星人によるもので、ついには天馬たちの目の前でその事件が起こってしまう。連れ去られようとした少女吉岡麻美を助ける天馬たち。ビズル星人は麻美を狙っていると睨んだグランセイザーは美加を囮にするのだが…
 敵は
ビズル星人。昆虫のような頭部を持つ異星人で、鏡を通して出没し、地球人を異次元空間に転送させて消してしまう能力を持つ。
 これまでが長い話が続いたが、これからしばらく単発の話が続く。今回は前後編だが今回は剣が中心となった話で、彼が出会った少女との交流と、その裏切りが描かれ、心優しい剣の性格がよく表れた話になっている。そして囮となったはいいけど、そのために異次元にふっとばされてしまった美加と天馬の関係も描かれていく。つまりは炎のトライブ全体の話と言う事になるか。
 30分でやるには内容を詰めすぎた感じはあり。異次元からの脱出も結構単純だったし。
<女子高生に化ける美加。劇中では「結構似合ってる」と言ってるけど、コスプレっぽくもある。>
第27話 怒れ!炎の必殺剣

  監督:鈴木健二
  脚本:稲葉一広
 ビズル星人が地球人全てを異次元に送り込もうとしていることを知ったグランセイザーは異次元転送装置を探し続ける。一方、ビズル星人にさらわれかけた少女麻美に次第に心奪われていく剣…
 敵は
ビズル星人。前回ビズル星人から助けた吉岡麻美という少女が実はビズル星人の変装だったことが発覚。
 前後編の後編で、明らかに剣を中心とした話。優しいが優柔不断な剣だけに、利用されやすい性格をしてる。その優しさが危機を呼ぶのだが、一方ではそれが危機から救う。
 ただ、本作の中では公然のカップルである剣と蘭だけに、当然その真実に気付くのは蘭が最初。これもパターンと言えばパターンか。
<特撮作品では通例だが、事件の起こった所を線でつないでいくと、円になり、その中心に本拠地がある。
 堀口博士を中心とする研究会に麻美が入り込んでる。一般人に平気に宇宙人の秘密を言っても良いのだろうか?
 ビズル星人は半年前に死んだ少女に擬態しているけど、そんな分かりやすい事するよりは異次元にふっとばした人間に擬態した方が効率良いんだけどね。>
第28話 美しき逃亡者

  監督:村石宏實
  脚本:古怒田健志
 グランセイザーを支援するために御園木主導で巨大ロボットであるユウヒの製造が急ピッチで進められていた。だが一方で、御園木も知らない所で国防省はもう一つグランセイザー支援のプロジェクトを立ち上げていた。
 敵は
アケロン人。実は国防省がクローン培養して戦闘用生物を作り出そうとした結果。
 グランセイザーの活躍を助けるための国防省の活動が描かれる。多くの場合地球産の兵器はあんまり有効ではないが、これからの活躍が期待される。ただ、御園木の思いとは別に国防省には様々な思惑が渦巻いているらしい。ユウヒ建造を異星人対象とする御園木の行いを独断専行と捉えられてしまってもいる。
 この話は今までの特撮作品にはあまり観られない、地球防衛組織側の努力が描かれたもので、足並みの揃わない国防省とか、国際的なパワーバランスなどについても語られていて単体としてみる限り、とても面白い作品となっている。国防省の思惑もそうだが、沖田の言葉で、彼らはグランセイザーに対して嫉妬にも似た感情を持っている事も窺わせてくれる。こういう物語は好みだ。
 一方ではグランセイザーで登場したのはタリアスとミトラスだけなので、ちょっとアクション部分は抑え気味。
 ここで登場した沖田総一郎は「電脳警察サイバーコップ」主役を演じた吉田友紀。佐伯カリン役の千葉実加に続いての出演だが、なんでも最初全く出演予定が無かったのだが、千葉の相談を引き受けていたら、いつの間にか出演することになったのだとか。
<事件があると偶然出くわす天馬。ヒーローであれば当然か。
 国防省の描写が出てくるのはこれが初めてだが、物々しすぎて、現在が緊急事態であることを示唆しているようだ。でもこれって一般の人間にとっては胡散臭さ爆発だな。
 アケロン人に対して銃撃を行う国防省の面々。弾を撃ち終わった銃口から火が出てたりする。>
VOL.8
<A> <楽>
第29話 出動!五式支援機士

  監督:村石宏實
  脚本:古怒田健志
 国防省が作り上げたクローンアケロン人は人間の手を離れて暴走。ついには大星獣へと巨大化してしまうのだった。御園木はついにユウヒを発進させるのだが…
 敵は
アケロン人と、それが巨大化したアケロン大星獣
 前回に続き、国防省内部の話が展開。コントロール出来ない科学が暴走してしまったという、なんか「ウルトラセブン」っぽい話が展開。
 今回ユウヒが初出動するが、巨大化した敵に対し、トライブが揃わないと超星神が呼び出せないグランセイザーの設定を上手く活かしている。そのユウヒには支援用としてヘリと戦車が従ってるのもなかなか芸が細かい。ただ、戦車は何故かシャーマンっぽい車高の高さで、現実にはあんまり使えそうもない。
 ユウヒの動きも鈍重そのもので、実際これが本当に「兵器」って感じ。描写がなかなかよろしい。ボロボロにされ欠けた所を超星神が救いに来るシーンもやっぱり燃える。ダイセイザーまでは必要ない気もするけどね。
 強力な武器は確かに必要。だがその使い方を誤る事は破滅へと通じる。最後の御園木の言葉も良い。
<ユウヒの武装は左肩の6連装ミサイルだが、連射が出来るらしい。アニメじゃあるまいし。>
第30話 ヴェルソー!暴走

  監督:三好邦夫
  脚本:大川俊道
 涼子はニュースで大学のサークル仲間川島巧が飛行機事故で死んだと聞く。だがその直後当の巧が涼子の前に現れ、防衛庁に保管されているマッド・ストーンと呼ばれるオーパーツを持ってくるように強要するのだった。実はこのマッド・ストーンは、地球そのものを破壊してしまいかねない強力な爆弾である事が分かり…
 敵は
ストーン星人ラモン。かつて地球にマッド・ストーンと呼ばれるオーパーツを持ってきた宇宙人で、それを取り返しに来たジャドという、地球人よりの存在と、地球を破壊しようとして鹿沼博士に取り憑いたのがいる。
 個々のキャラにスポットを当てた話で、今回は涼子。ただ、グランセイザーが本気を出せば人間には止めようがないという事実をはっきりと見せつけた話でもある。風のトライブが中心になるのか?と思ったら、そう言う訳ではなく、特に仁はただ気絶してただけという扱いの悪さ。
<鹿沼博士というのが登場。オーパーツの研究家だそうだが、やっぱり堀口博士同様学会から爪弾きなんだろうな。
 マッド・ストーンをもってこいと言われた涼子は涼子は、それが何だか分からないまま、なんの迷いもなくそれを手に入れる。何で分かったの?
 ジャドの設定はそのまんまウルトラマンだな。一年でやる話を一話でやってしまったのか?
 結果はどうあれ研究施設からオーパーツを持ち出したという事実は変わらないのだが、この後涼子はどうなってしまうのだろう?>
第31話 お嬢様危機一髪

  監督:鈴木健二
  脚本:稲葉一広 
 天才物理学者アヤが来日。彼女の本当の目的は、彼女の持つもう一つの水晶板を堀口博士のものと合わせるためだった。だがそれを察知したウォフマナフはキラード星人にアヤをさらわせる。
 敵は
キラード星人。ウォフ・マナフの刺客。ロボットのような風貌でアヤの持つ水晶板を狙う。
 個々の物語を描くミニシリーズの一本で、今回は豪が中心となっている。登場回数こそ多いがボケ専門のため、今ひとつ目立つ事が少なかったが、ここでようやく話の中心になれた。人が良いので、わがままな博士に振り回される一方だが、役柄はよく合ってるね。後、豪を振り回す存在として仁も出てくるが、相変わらず今ひとつ目立てない。
 話そのものはローマの休日(1953)を地でやってるだけだが(ラストシーンまで同じ)、最早使い古された物語展開だ。アヤ役の演技が硬すぎるためにちょっと損してるけどね。
<狙われているのが水晶板だと分かっているなら、先に誰かに渡せばいいようなものだが、そんな器用な事が出来ないってのが特徴なのか?>
第32話 宇宙飛行士の悪夢

  監督:鈴木健二
  脚本:大川俊道
 元宇宙飛行士のヘンリー若杉と娘のリサは突如現れた異星人に襲われた。偶然通りかかった天馬によって助けられるが、洸の病院に入院した二人の前に又しても異星人が現れる。残された体液が堀口博士の持つ水晶板に反応するのだが…
 敵は
フェドラ。元々は超古代に地球と戦ったウォフマナフの一員。亡霊となり地球軌道上を漂っていた所を通りかかったスペースシャトルに乗っていた若杉に取り憑く。
 デップ主演の「ノイズ」に酷似した物語。宇宙人が乗り移った宇宙飛行士と、その娘の話が展開する。地球に悪意を持つ宇宙人に対して、あくまで人の親として信じ続ける天馬の姿が描かれる。
 若杉自身は自分が異星人に取り憑かれた事を知っており、自分は死ぬしか道が残されてないと思いこんでるが、それはあくまで亡霊に過ぎない。
<亡霊とはいえフェドラは実体を持ち、銃弾も防げる。都合いい話だ。
 NASAから派遣されたマイクに対し、「NASAに地球が守れるか!」と怒鳴る御園木。それは確かなんだけど、現実にある組織を名指しにするのはまずいんじゃないの?>
VOL.9
<A> <楽>
第33話 復讐鬼、ロギア再び

  監督:鹿島 勤
  脚本:稲葉一広
 インパクター人ロギアは生きていた。国防省に押し入ったロギアはダイロギアンとホロスナイパーを奪い、その後グランセイザーの面々を一人一人襲うのだった。一対一では到底敵わないグランセイザーの面々。ロギアの狙いはグランセイザーの各個撃破によって超星神を呼ばせなくしようとするものだった。
 敵は
ロギア。24話以来の登場となる。グランセイザーを個別に狙い打ちし、ダイセイザーを防ぎつつ、天馬の現れるのを待っている。
 しばらく単発の話が続いているが、ロギアの話もとりあえずは単発話の一部として描かれる。
 グランセイザーの弱点はトライブが揃わないと超星神が呼べない事。それを見事に突かれた形となり、風の涼子、大地の蘭、水の辰平が捕らえられてしまう。
 今回ロギアの失敗は、捕らえたグランセイザーの中に古代人の記憶を強く受け継ぐ蘭が入っていた事と、最後に倒すのがタリアスになってしまった事。この二つのどちらかが別だったら作戦は成功していた。
 具体的な物語は誠の苦悩が描かれる話ではあるのだが、今回はたいして出ていない。
 他にもグランビークルが登場するとか、見所はかなり多い話。
<捕らえられたグランセイザーを縛める縄は電飾付き。妙に綺麗だったり。
 油断していたとは言え、ギグファイターに破れるセイザーギャンズ。やっぱりこいつは弱い。>
第34話 倒せ、ダイロギアン!

  監督:鹿島 勤
  脚本:稲葉一広
 姿を消したロギアに苛つきを抑えられない天馬。一方、戦場カメラマンの先輩加賀にカメラマンのあり方を諭され、心揺れ動く誠。そんな時、国防省の兵器研究所にダイロギアンが現れた…
 敵は
ロギアダイロギアン。天馬が狙いと思わせておいて、真の狙いはダイセイザーにあった。沖田にコントロールチップを埋め込み、ユウヒにダイセイザーを襲わせる。お陰で初めてダイセイザーがピンチに陥ってもいる。
 ロギアの単発話の後編。特に今回はダイロギアンとユウヒとの戦いが前半の山場となっていて、それがなんか楽しい。ロギアとの戦いもギグファイターが大活躍してたりして、古い特撮ファンには馴染みの展開。ユウヒが意外に強いのも良い。
 普通の戦車が巨大な敵に向かって砲撃を加えるのは東宝特撮の伝統だが、それが脈々と受け継がれているのを観るのだけでも嬉しかったり。細かい所で懐かしさをしっかり演出してくれてる。
 一方ではロギアの行動が今ひとつ頭良くなく、わざわざ前後編使ってまでやる話か?と言う気も。
 ダイセイザーの登場があるため、グランセイザー全員が装着して登場。
<誠が力を落としている事を知り、説得に向かう天馬。それを見た美加は「かえってこじれなきゃ良いけどね」と発言。それは確実な話だが、放っておくなよ。
 研究所を襲ってるロギアがダイロギアンに入ると、途端にそこはなんの施設もない山の中になってる。
 ダイセイザーとダイロギアンとの戦いでも、「戦いを止めろ」と間に割り込んでくる加賀。これが戦場カメラマンの意気込み…って、単に無謀なだけだろ?これをまともな人間と思う誠にも問題あると思うぞ。
 ユウヒをコントロールする事でダイセイザーを襲わせるロギア。「切り札は最後に取っておく」と言ってたが、だったらダイセイザーの合体を防ぐ方が遙かに効率的だと思うのだが。>
第35話 ダンシング・ドリーム

  監督:三好邦夫
  脚本:稲葉一広
 ストリートダンサー仲間のユーコから、これからも一緒に踊り続けようと言われる蘭。だがグランセイザーとしての使命との間で悩む。そんな蘭の仲間達が次々と襲われていく。
 敵は
ガダル星人。地球人を兵器に改造するためにやってきた。蘭のストリートダンサー仲間を次々に捕まえて改造してしまう。
 蘭が中心となった話。このキャラはなかなか目立ちにくい位置づけにあるため、一話位固有の話を作ってやろうという事だろう。今回装着するのもヴィジュエルの他はタリアスとレムルズのみ。
 グランセイザーになると言う事は、それぞれが持っている夢をひとまず諦めるという事。それぞれが悩んでいるが、特にまだ若い蘭はそこで悩み始めといった所。他のキャラと較べると演技レベルが多少低いため、ちょっと観ていて痛々しさを感じる。
 改造手術と言っても、プラントを外せば元に戻るので、物語に切実度も足りず。
<相変わらず走ってる内に事件に出くわす天馬。この人の危機探知能力は超能力レベル。
 怪我をしたユーコを診察したのはやっぱり洸だが、この人の専門って何なんだろう?
 ガダル星人がこだわったのは蘭のストリートダンサー仲間だが、その理由もよく分からず。>
第36話 さらば相棒!

  監督:村石宏實
  脚本:河田秀二
 友人の真司と共にドライブ中の仁の前に二体の宇宙人が現れた。まっ赤で銃のような武器を持つ宇宙人クリミネル星人と、クリミネルを追いかけてきたアジャンデ星人フリード。逃げ出した真司の体を守ろうとしたクリードはクリミネルの銃撃を受け、肉体を失ってしまい、そこに倒れていた真司の体を乗っ取ってしまうのだった。真司の体を守るため、否応なしにつきあわされる事になる仁だが…
 敵は
クリミネル。凶悪な宇宙人犯罪者で、警察に追われてて地球にやってきた。常にエネルギー補給をしなければ生きていけない。そしてアジャンテ星人クリード。宇宙警察の一員でクリミネルを追いかけて地球にやってくるが、仁の友人真司を助け、その体を使うことになる。
 仁が中心となり、宇宙人との友情を描く話。流されやすく、情に厚いという主人公っぽい性格だが、軽すぎるために損してるキャラ。これまであんまり目立ってなかったが、今回は単独主人公となる。
 物語自体は正義のヒーローが地球人の体を使って敵と戦うという「ウルトラマン」みたいなものだが、当人が常識知らずなので、相棒の仁が苦労してる。
 今回はダイルとタリアス、ミトラスが登場。
<何か事件があったらとりあえず動くのが天馬の行動様式。実際天文学的確率で事件に遭遇するのは事実だから、それが一番正しいのか?
 クリミネルに銃を突きつけられた途端に手を挙げる仁だが、銃突きつけられる前に手を挙げてる。何事が起こったかと思ったぞ。
 乗っ取った真司の体があまりに華奢なため、「君の体が欲しい」と仁に言うクリード…とんでもない台詞だ。で、その後自分の体に戻った真司に対しにっこりと微笑んでウィンクする仁。こいつ…>
VOL.10
<A> <楽>
第37話 イルカの日

  監督:村石宏實
  脚本:上代 務
 辰平が働く水族館ではイルカのショーが大人気。そのリーダー格であるミックと話が出来るという少女マユがいた。そんなある日、イルカ達が超音波を使い人間を襲い始める。その原因はミックにあると推測されたが、なんと水族館にはマユが取り残されていた。被害が拡大するようなら水族館を破壊してしまうという御園木だが…
 敵は
ゴルフィン星人。辰平の働く水族館のイルカのミックに憑依し、他のイルカを操って超音波で人間に攻撃する。
 一番最後に覚醒し、ほとんど愛の添え物みたいな位置づけにある辰平が中心となった話。水族館で働いているだけに、今回の舞台も水族館。
 超音波は防ぎようがないという設定を活かした話となっているが、イルカをここまで悪人(?)にした話は初めてでは?
 今回のグランセイザーはギャンズとタリアス、ゴルビオンが登場。
<こういう事件でもやっぱり防衛省が出張るようだが、反応が随分早いな。
 グランセイザーの中でもかなりごついギャンズが「俺はイルカのお兄ちゃんだよ」とか言っても、怖いだけ。
 そのギャンズは初めて敵を倒した訳だが、それもタリアスの許しを得てからだった。こいつの存在感って低すぎるぞ。>
第38話 超古代から来訪者

  監督:鈴木健二
  脚本:野添梨麻
 黒髪山から超古代文明のものと思われるロボットが発掘され、堀口博士がその解析に当たった。その調査中美加がその目をのぞき込むと起動し、自らをオメガと名乗る。堀口は自律神経を持つこのロボットがグランセイザーの仲間ではないかと推測するのだが…
 
オメガ登場。黒髪山に埋まっていた超古代文明のロボットかと思われたが、事実はグランセイザー抹殺のためにウォフ・マナフから送られてきたロボット。グランセイザーと出会うとプログラムが起動し、12人全員と出会うと抹殺プログラムが発動する。
 美加単独の話。妙にとぼけたオメガという存在を配し、それに振り回されていく。単に人の良い?というキャラかと思われたが、徐々に不気味さが増していくという構造。前後編だから出来る話でもあり。
 そのオメガだが、曲面構造と言い、リベット剥き出しと言い、まさにレトロそのまま。30年前のデザインを敢えて持ってきたのは面白い。
 今回のグランセイザーは美加のミトラスのみが登場。
<美加と天馬の口論で「天馬の彼女だったら口は悪いし性格最低」とか言ってたけど…>
第39話 プロジェクト・オメガ

  監督:鈴木健二
  脚本:野添梨麻
 オメガはグランセイザー抹殺のためにかつてウォフ・マナフから送り込まれた破壊ロボットだった。だが美加と出会った事でその機能は変調を来していた。そしてグランセイザーの前から姿を消すのだが…
 敵は前回に続き
オメガ。グランセイザー復活に合わせて起動するようプログラムされており、12人のグランセイザーに出会った時抹殺プログラムが起動する。一旦は感情を持ち、美加と戦いたくないと言っていたが、ウォフ・マナフにより感情プログラムは遮断されてしまった。巨大化してダイセイザーと戦う。
 美加が中心の話の後編。機械との心の繋がりについて描かれる。この人はメインヒロインなんだから単独で主人公にさせる必要は無かったんじゃないかな?
 今回ガルーダに登場したのはミトラス。これが初めてとなる。又、ダイセイザーを出すためグランセイザー全員が装着。
<オメガ探索に沖田まで動員されているが、この人はユウヒの操縦者なんだから、こんな前線で戦わせる必要は無かった。
 見た目は良いのにどうしても格好良くなれないリオン。今回もオメガに「よくもお姉ちゃんを」とか言ってかかっていくが、あっけなくふっとばされてしまう。
 ダイセイザーによって破壊されたはずのオメガは等身大になって倒れてる。それはいいんだけど、全員でまるで味方に対するように駆け寄るのは何で?>
第40話 逆襲!漆黒の戦士 監督:石井てるよし
脚本:稲葉一広
 傷を癒すためダイロギアンと共に宇宙を漂うロギアの元にウォフ・マナフ最高幹部ベルゼウスからグランセイザーを倒すようにとの司令が降る。ギグファイターによって堀口博士と美加が捕らえられてしまい、水晶板を持ってくるように言われた天馬だが…
 不屈のライバルロギアが又しても復活。今回はウォフ・マナフの司令によって水晶板を奪うためにやってきた。最早狙いはグランセイザーではなく天馬に絞ってきている。そして人質が解放されるとダイロギアンに乗り、ダイセイザーと戦う。ステルスシールドを装着し、ダイセイザーにも勝利を得る。
 ここまできて水晶板が又しても登場。単なる記憶装置ではないのかも。という含みを持たせているのだが、ロギアによってあっけなく破壊されてしまう。
<何か事件が起こったらとりあえず駆け出す天馬。「手がかりも無しに」と言う豪だが、とりあえず駆け出すと必ず何か事件に出くわすのだから、それで良いのだろう。
 「これは俺のための戦いだ」というロギアにルシアの事を持ち出してくる美加。全くもってその通りだ。
 人質に取られた美加は「私に構わずに戦って」と天馬にエールを送る。これを言えるキャラは今や貴重だぞ。見事なヒロインぶりだ。>
VOL.11
<A> <楽>
第41話 対決! 監督:石井てるよし
脚本:稲葉一広
 ウォフ・マナフのベルゼウスに裏切られダイロギアンを失い、自らも怪我を負ったロギアは美加を伴い逃亡する。美加は逃亡生活を送るロギアを前に、その頑なさと優しさを知るのだった。そして天馬とロギアの前に現れたベルゼウス操るダイロギアン…
 敵は
ダイロギアン。ロギアではなくベルゼウスによって操られているというのが特徴。ただ、流石にダイロギアンを熟知しているだけあって、あっけなくロギアに奪還されてしまう。ステルスシールドのお陰で終始優位に戦いを進めるが、天馬の機転で位置を特定されて倒される。
 ロギアが話の中心となるが、だんだんこのキャラが性格良くなってきた。グランセイザーを殺すと言うよりは単に天馬と勝負を付けたいだけって感じ。天馬には勝利しても殺そうとはしていない。
 ほとんどロギア一人に全部取られてしまった感じだが、最後にロギアが言った「貴様らが本当の地球人かどうか」云々が後の物語にかかってくるのは確実。
<炎のトライブがガルーダを呼んだ時にクラウドドラゴンが登場。だけどガントラスを積んでない。次にダイセイザーを呼び出す時にはしっかり存在してる。>
第42話 甦る!古代生命 監督:村石宏實
脚本:園田英樹
 ロギアの残した言葉が気になった堀口は再び兜山遺跡の発掘を行う。新たに見つかった洞窟の中にあったカプセルが激しい電撃を発し、堀口と蘭が怪我を負ってしまう。そして現場に残った天馬はそこにギグファイターと戦う一人の戦士を見るのだが…
 敵は
ボスキート。兜山遺跡にあった遺跡から起き出した戦士で、グランセイザーとよく似ているのだが、明らかに敵対行動を取っている。そしてルカ。ウォフ・マナフからボスキートを復活させるために派遣されてきた女性。自分の生体エネルギーを人に分け与える能力を持つ。
 しばらく単発の話が続いていたが、ここで物語は大きく加速。ボスキート編へと移っていく。現時点ではまだその正体が見えていないが、グランセイザーと酷似したデザインで、味方なのか敵なのか最初は分からず、当初味方かと思ったが、グランセイザー全員に襲いかかってくる。
 人間がおらず、服だけが落ちる描写はなかなか面白い表現。
<それにしてもルカ役は下手くそだな。動きは硬いし喋りも棒読み。
 姿が似ているという理由でボスキートを仲間と勝手に考える天馬。見た目で反応してはいけません。
 ボスキートは人間の知識を手に入れるためにテレビを観ているが、ちゃぶ台を挟んで胡座かいて観ていた。妙に馴染んでるぞ。>
第43話 絶滅者ボスキート 監督:村石宏實
脚本:園田英樹
 暴走するボスキートをなんとか追いつめる風のトライブ。だがベルゼウスの意を受けたルカは彼らを邪魔し、ボスキートを逃がしてしまう。一体ボスキートとは何者なのか、そしてベルゼウスの目的は?
 敵は
ボスキート。グランセイザーの技を全て使う事が出来る存在である事が分かった。又、生命エネルギーを摂取する事によって分裂して増殖するらしい。一体は倒したものの…
 ボスキート編の第2話。前回敵か味方か分からなかったボスキートがはっきり敵である事が発覚。しかし未だにこいつが本当に何者なのかは分からないまま。ルカの言葉によれば「絶滅者」だが、それをベルゼウスが何故わざわざ復活させたのかは現時点では謎。
 なんかルカと雰囲気が良くなった天馬。喋っているのが見事にクサいのばかりだけど、特撮だからこそこういうのもありだろう。
<ウォフ・マナフによればベルゼウスは分裂して増殖するらしい。しかしそれが何故地球人の祖先に当たるのだ?
 最後にルカを助けるためにボスキートの攻撃に身をさらすタリアス。前回と全く同じじゃないか。>
第44話 解明!超古代戦争の謎 監督:鈴木健二
脚本:野添梨麻
 水晶板とボスキートを封じていたカプセルが同じ材質である事に気付いた堀口博士は蘭にカプセルに触れてもらい、そこで真実を見つけようとする。一方、倒したはずのボスキートだったが、実は既に分裂しており、残った一体が人間を襲い始めていた。その事を知ったグランセイザーは現場である兜山に急行するが…
 敵は
ボスキート。前回倒されたはずだが、その前に分裂していたらしい。夕日を操り、ガルーダに乗ったりと、今回は大活躍。
 蘭がカプセルに触れる事によって、かつての星間戦争が何故起こったのかが発覚。これまでは人間が高度な文明を持ちすぎたために、それを恐れたウォフ・マナフの攻撃を食ったと考えられていたが、実はボスキートが地上を荒らし回ったため、人類がその助けをウォフ・マナフに求めたというのが真実らしい。本作の根幹設定が明らかにされた事になる。
 アクション主体に仕上げられたが、ボスキートはますます凶悪になっていく。
<グランセイザーの全員招集がかけられた際、涼子だけが何故か下着姿。サービス?>
VOL.12
<A> <楽>
第45話 ボスキート最終決戦 監督:鈴木健二
脚本:野添梨麻

 超星神ガルーダを奪ったボスキートは グランセイザーに激しい攻撃を加える。ガルーダを破壊寸前まで攻撃することでボスキートを排出させることには成功したものの、ボスキートは分裂してしまう。
 敵は
ボスキート。既に分裂したのが数体出てきているが、グランセイザーの攻撃を連発して受けて一旦は破壊される。しかし今度は巨大化してしまう。
 超古代人が何故ウォフ・マナフと交友を持っていたのか、そしてそのウォフ・マナフがボスキートを復活させたのか。その辺が謎として残ってはいるものの、とりあえずボスキートとの戦いは決着が付く。
 今回は珍しく堀口博士が格好良いのが特徴かな?最終的にボスキートを倒すきっかけを作ったのも博士だったし。又、蘭だけが過去の記憶が見られるのかも今のところは謎のまま。
 今回珍しくガンシーザーにはトラゴスが、リヴァイアサンにはパイシーズが登場している。ただし特有の攻撃はせず。
<久々に全員の必殺技が出てくるが、固有名こそ同じものの、技が違っているのも何人か。
 超星神を呼ばずに単独でボスキートに突っかかっていく天馬。やっぱりこう言うのは主人公の役目か。全員何も言わずに従っているのはちょっと違和感あり。
 破壊一歩手前に行ったというガルーダがすぐに復帰。それとも結構時間が流れているって設定なのかな?>

第46話 終末の始まり 監督:池田敏春
脚本:上代 務

 ボスキートを倒し、古代からの因縁を断ち切ったグランセイザー。だが御園木の元にウォフ・マナフからの使者ブライトンが現れる。ウォフ・マナフは地球が危険であると判断し、殲滅作戦を敢行しようとしているという彼の言葉に動揺する防衛軍。ブライトンはボスキートの子孫を渡せば攻撃を止めるという。そしてそれは、なんと蘭を指名してきた…
 
ブライトン登場。ウォフ・マナフからの使者としてやってきたが、その狙いはどうやらグランセイザーをバラバラにすることらしい。そして蘭の夢に登場するルミイ。アケロン人で、蘭の精神と交感できる存在。そしてとうとうベルゼウスが登場する。他にブライトンがつれてきたアルゴウルというロボット兵器のような異星人がやってくる。
 ボスキートとの戦いが終わり、いよいよ話は最終局面ウォフ・マナフとの直接対決へと物語は入る。蘭は特別な存在で、その蘭を消すために異星人がやってきて、それを防ごうとするグランセイザーとの戦いが話の中心だが、これまで謎とされていた設定が次々と明らかにされる。その意味で見所満載。タリアス、タウロン、トラゴスの三人のみが装着。蘭は自分自身を恐れて装着しようとしない。
 ここで何故蘭だけが水晶板から過去の記憶を取り出すことが出来るのか。と言うことにも説明が入る。グランセイザーの中で蘭だけがボスキートの子孫であるという。これまでの戦いはなんと蘭の存在があってのことで、彼女を殺すためにこれまでの戦いがあったと説明される。これまでウォフ・マナフの攻撃は全て蘭にあるというのは、ちょっと意外な話。ただ、ベルゼウスは蘭のことを「交信者」と言っていた。これがどのような意味を持つのかは現時点では不明。
 先週まで吐く息が白かったのが今や桜が咲く時期に入っている。この作品は実は結構季節感があるな。
<アルゴールは折角蘭を捕まえたのに、その場で殺そうとせず、わざわざ林のなかに連れ込んでた。この甘さが…>

第47話 滅亡の序曲 監督:鹿島 勤
脚本:上代 務

 ベルゼウスの狙い。それは交信者とされる蘭を殺し、地球攻略を足がかりとして全宇宙の支配だった。それを知らず、自分がウォフ・マナフの元に行けば地球は救われると思い悩む蘭。そんな蘭の前に謎のアケロン人ルミイが再び現れる。そしてロギアまで…その意見を巡り、グランセイザー内でも意見の相違が起こってしまう…
 敵は前回に続き
アルゴール。かなり強く、タウロン、トラゴスの連係攻撃を難なくしのいでしまう。そしてトロイアス。ウォフ・マナフが送り込んできた巨大な宇宙怪獣で、ドルクルスと死闘を繰り広げる。
 蘭の存在とはどのようなものなのか。本当にボスキートの子孫なのか、それとも地球を守る楯なのか。謎をはらみながら話は展開。パターンからすれば絶滅者とはならないわけだが、緊張感のある対話がなされている。蘭を殺そうとするブライトンとアルゴール。彼女を守ろうとするルミイとロギア。両者の緊張感がグランセイザーにも波及している。
 松阪がずいぶん仲間思いに変わってる。好戦的なのは変わらないけど、ずいぶんと変わってきている。
<橋の上でアルゴールと対峙するタリアスとレオン。アルゴールが消えた際、レオンの攻撃はタリアスに当たってないとおかしいのだが。>

第48話 龍の記憶、天の意思 監督:鹿島 勤
脚本:河田秀二
 宇宙巨獣トロイアスの出撃を前に、足並みの揃わないグランセイザー。トロイアスの猛攻を前にダイセイザーへの合体も出来ず、苦戦を強いられるが、その時クラウドドラゴンとガントラスが…
 敵は
トロイアス。恐竜型の怪獣だが、その姿にかかわらず動きも機敏。ドルクルスとユウヒおよびガルーダを圧倒的な力で倒してしまうが、クラウドドラゴンとガントラスによって倒された。そしてアルゴウル。結束を果たしたグランセイザーの前には全く敵わなかった。
 最終話を前に盛り上がりを見せるが、これまでの結束はどこへやら、グランセイザーは足並みが揃わず、出せる超星神もドルクルスとガルーダのみ。少なくとも炎と風のトライブはコンビネーションが揃っている事になるが、これは最初からだな。
 そしてクラウドドラゴンがグランセイザーに渡したメッセージは、グランセイザーの存在意義だった。それは宇宙の調和と言う事。大きく出たね。そして蘭が特別な訳とは、彼女こそ調整者として選ばれた存在だから。
 そしてまたまた登場のロギア。天馬の危機を救ったのだが、天馬に「甘いぞ」と吐き捨てる。相変わらず一言多い。
<ルビーを診察した若い医者は台詞棒読み。ちょい役だから素人使ったか?
 「自分の命も大事にできない奴にみんなを守れるはずがない」とは誠の言葉。これが戦場カメラマンの主張か?
 話しかけるクラウドドラゴンは女性の声だった。クラウドドラゴンって性別で言えば女?
 アルゴールは5人のグランセイザーの必殺技で倒されるのだが、順番に必殺技をかましてる姿はまるでイジメ。
 最後にテロップで「地球総攻撃まであと2日」というのが出てくるが、これってやっぱり「宇宙戦艦ヤマト」?>
VOL.13
<A> <楽>
第49話 宇宙連合軍進撃開始! 監督:村石宏實
脚本:稲葉一広
 地球攻撃まで後二日。何とかウォフ・マナフと交信を試みる蘭だが、その能力はいっこうに回復しなかった。天馬はウォフ・マナフに乗り込んでの直談判をしようと考えるのだが…
 敵は
ゴーギャン。ルビーを殺すためにベルゼウスにより送り込まれた。セイザーダイルおよびヴェルソーが戦うが、バリアを張る事が出来、単体では全く敵わない実力を持つ。
 最終回前に一旦溜めを取り入れた話。地球が滅びる前に何が出来るのか。苦悩するグランセイザーが描かれていく。蘭の能力だけに頼るのではなく、自分たちに何が出来るのかを考えていく。一方では防衛軍は独自に攻撃手段を模索。色々とごちゃごちゃしてきた。
 一方ウォフ・マナフの方ではベルゼウスの本当の目的が明らかに。単にウォフ・マナフ内での権力争いだったらしい。
 それで又しても登場したのがロギア。ゴーギャンによって追いつめられたタリアスを助けるために現れた。今回は大変素直に助けている。
第50話 天馬、死す! 監督:村石宏實
脚本:稲葉一広
 ウォフ・マナフの総攻撃が近づいていた。やはり直談判しかないと考えた天馬はウォフ・マナフの船団に向けて出発しようとするが、その直前ベルゼウスは巨大怪獣キャブレオンを地球に送り込む。
 敵は前回に続き
ゴーギャンとあらたな巨大怪獣のキャブレオン。ゴーギャンはキャブレオンを陽動にルビーを殺そうとし、最終的には自爆でルビーもろとも爆発。キャブレオンは恐竜型に羽根をもつ怪獣。ダイセイザーに合体する無防備状態のガントラスをねらい撃ちする。
 ラス前。最強の怪獣との戦いと天馬の決意が描かれる。ダイセイザー合体時ガントラスは無防備になるためそれを狙い打たれ、久々に超星神が単体同士で戦っている。一対四では数の上では勝っているが、実力は桁違い。
 みんなに戦いを任せ、単独でウォフ・マナフの船団に行こうとする天馬をキャブレオンの火球が襲う。天馬の死を示すように、剣と美加の装着が解けてしまった。
<ベルゼウスとの初お目見え。「ぬわーっはっはっはっは」とかのここまでの大笑いするキャラは久々に観たよ。
 ミトラスを人質に取り勝ち誇るゴーギャン。高笑いしてる内にミトラスの反撃食ってふっとばされてる。情けねえ。>
第51話 復活の日 監督:村石宏實
脚本:大川俊道
 キャブレオンによって撃ち落とされてしまった天馬のフレイムトライバー。だが間一髪天馬はウォフ・マナフの母艦へとテレポートさせられていた。沈黙するウォフ・マナフの意志は蘭がいなければ交信出来ないという。一方地上ではキャブレオンの圧倒的力に次々と超星神が倒されていた…
 敵は前回に続き
キャブレオン。単体の超星神では全く歯が立たないが、最後に復活したダイセイザーによって完膚無きまでに破壊される。そしてベルゼウス。業を煮やして直接蘭を殺しにやってくる。到底グランセイザー単独では全く敵わない。ロギアによってウォフ・マナフに連行させられた。
 最終回。前回で死んだと思われた天馬も生き残っており、ほとんど精神世界でウォフ・マナフとの交信を行おうとする。そして届くはずのない声がみんなに届いた時に奇跡が。絶望的なピンチに際し、真の力が発揮されるパターンは特に最近の特撮の定番。上手くそれを使ったようだ。それで戦いではなくメッセージで話が終わったのはユニークな所かな?最後の最後はやっぱり戦いで終わらせているけど。
 最後の戦いのみダイセイザーは全員でライブインしている。可能だったの?
 最後にベルゼウスを連行していったのはロギアだった。最後の最後においしい所を持って行ってしまったね。後半の描写はちょっと足りなかったんだけど、それで良かったんだろう。
<蘭のメッセージでは地球人がボスキートの子孫である事を何も言わなかったようだが、問題なく伝わったようだ。
 最後に全員でダイセイザーにライブインするグランセイザー。何も伏線無しだったけど、問題なく入ってるね。
 ラストシーンで堀口博士の鬘が研究室で発見される。なんだ。これまで見つからなかっただけか。
 最後までほとんど見せ場の無かった辰平君。花嫁のブーケを手に取ったのが最後の見せ場?>