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宇宙鉄人キョーダイン

宇宙鉄人キョーダイン事典
<A> <楽>

1976'4'2〜1977'3'11

 「秘密戦隊ゴレンジャー」のヒットを受けて東映で作られた特撮作品。集団ヒーローの亜流として兄弟戦士という設定で作られる。NG稿は「鉄人兄弟 スカイブラザー」。その企画を石ノ森章太郎に持ち込み、原作化してもらう。
 ダダ星に連れて行かれた葉山博士が自分の二人の息子をサイボーグ“サイバロイド”にして地球に送り込み、末息子を守ろうとするのが本作の骨子。本作のヒーロー、キョーダインは人間からロボットに変わるわけでなく、ロボットそのものというのが特徴で(だから戦いの最中首がもげたりする)。地球平和と弟を守るわけだが、使命そのものはかなりハードでありながら、ホームドラマとヒーローものが混在した作品となり、戦いの中でもふんだんに笑いが込められている。
 スカイゼルは夏夕介、グランゼルは佐々木剛という東映特撮ではお馴染みのキャラだが、前半では大部分がキョーダインの顔の中にあるモニターで映し出されるだけ。サイボーグにされたと言うのとは違うので、こう言うのもありだろうが、やはり人間形態でのアクションが無いのは面白くないためか、後半になると人間の姿になるようになった。
 一応石ノ森正太郎原作の作品だが、とにかくツッコミどころだらけの作品で、人気もさほど無かったような記憶はあるのだが、しっかり4クール放映をしっかりこなしていたから、業界内での受けは良かったんだろうか?かくいう筆者も本放送では途中で観るのやめてた。ただ、改めてレビューしてみると、気持ちよくツッコミが書けるので、心地よい作品って気もする。 

主な登場人物
スカイゼル
葉山譲治
(役)夏夕介。「特捜最前線」が代表作。東映映画ではよく見るが、特撮ではとりあえず“あの”『突撃!ヒューマン!!』が代表作になるか?2010'1'27胃がんで死去。
 葉山家長男。葉山博士と共にダダ星に連れて行かれるが、その精神を封じ込められたスカイゼルが弟健治を守るため、地球に戻ってくる。スカイジェットおよびスカイミサイルに変形可能。
グランゼル
葉山竜治
(役)佐々木剛。デビューは「柔道一直線」の風祭右京だが、「仮面ライダー」の仮面ライダー2号一文字隼人役の方が有名。
 葉山家次男。葉山博士と共にダダ星に連れて行かれるが、その精神を封じ込められたグランゼルが弟健治を守るため、地球に戻ってくる。グランカーおよびグランミサイルに変形可能。
葉山健治 (役)古川聡。俳優としては本作のみ。
 葉山家三男。唯一地球に残された家族で、白川エツ子がお母さん代わりに育てていた。小学生になったばかりで、劇中ではやんちゃぶりを見せてくれる。
白川エツ子 (役)堀江美都子。本作が俳優デビューとなるが、既に歌手としては既にその筋では知られた人。ミッチーの愛称で現在も声優・歌手として活躍中。
 葉山博士の助手だが、母のいない葉山家の家事一般も引き受けていた。ダダロイドによって葉山博士と譲治竜治の兄弟がさらわれてからは地球防衛軍に入隊。健治の母親代わりを務めながら任務を果たしている。
ゴンベス (声)和久井節雄。
 キョーダインと共にダダ星からやってきたお手伝いロボット。球体の黒い身体とアダムスキー円盤に似た黄色い頭部が目印で、身体と頭を分離して移動することも出来る。語尾に「〜ベス」と付けるのが特徴で、物語のお笑い担当だが、科学的な知識も豊富で、キョーダインのメンテナンスも担当している。
葉山博士 (役)宇佐見淳也。多くの映画やドラマで活躍。特撮作品ではほとんどが博士役で出ている。
 ダダ星の侵略が始まる前に譲治、竜治と共にダダ星に連れ去られる。地球攻略のために強制的に研究をさせられているが、その合間を縫ってサイバロイドを開発。譲治と竜治の思考をそこにコピーし、スカイゼル、グランゼルとして地球に送り込む。
海藤博士 (役)天本英夫。ミスター・特撮と言われるほどの人物で、映画・TV共々数々の作品に登場する。
 キョーダイン達の父葉山博士の親友で、自らも高名な博士。葉山博士のメッセージを読み取り、X物質からブラスターXガンを作り上げる。
話数 タイトル 脚本など コメント DVD
第1話 バンザイ!!兄弟ロボット

  監督:竹本弘一
  脚本:藤川桂介
 ロボット工学の権威葉山博士は、長男の末っ子の健治の誕生日の日にダダ星のロボットにより連れ去られてしまった。一年後、ダダ星の地球侵略を知った葉山博士は密かに二人の息子の記憶とDNAを受け継いだ“サイバロイド”のスカイゼルとグランゼルを地球へ送り出すのだった。
 敵は
バスカード。顔が砲塔となっている銀色のダダロイドで、葉山博士と息子の譲治、竜治兄弟をさらった張本人。頭の砲塔から砲弾を出すだけでなく、戦車形態に変形したりする。
 栄えある一回目の放映で、ミニチュア撮影と言い、画面の演出と言い、特撮には結構力が入ってる。かなり安っぽいものもあるのはあるのだが、当時の特撮技術としてはこれが限界か?
 キョーダインの登場シーンとかは結構格好良いんだが、戦いの中でスカイゼルの頭がもげてしまったのをのんびり溶接で直してたり、スカイミサイルになって何をしてるかと思ったら、空からバスガードの頭をどついてるだけとか、スカイミサイルおよびグランカーに変身したら、発言が笑いに走るとか、全然戦いに危機感が無くなってしまい、それが変な味になってる。「〜だべす」が口癖の戦いの最中にのんびり現れるゴンベスもそれを助長してる。
VOL.1
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第2話 出た!ロボット戦車

  監督:竹本弘一
  脚本:藤川桂介
 キョーダインを敵として徹底して弾圧を加える地球防衛軍のハインケル中佐は実はダダ星人のスパイだった。新たなダダロイドタンクーガはハインケルを用いて健治らを誘拐するのだった。
 敵は
タンクーダ。戦車を模した頭部を持ち、迷彩模様をしたなかなかデザインの良いロボットだが、戦いの最中もギャグをかますことを忘れないお茶目な面を持つ。タンクーダタンクという戦車に変形することが出来る。
 いきなり地球人、しかも地球防衛軍の高官の裏切り行為が発覚したり、健治を人質に取られての危機を迎えるとかの、物語的にはかなりハードな内容なのだが、バランスをとるためか、戦ってる最中に台詞や行動で寒いギャグを連発してるのが本話の特徴になってる。脚本の藤川氏の趣味か、これが石森的演出なのかは不明。
 キョーダインドリル(スカイゼルとグランゼルの足からドリルが出て地中を掘り進む)とかキョーダイン竹トンボ(グランゼルがスカイゼルを抱えて高速回転することで宙に浮く)とか、妙なセンスが光る話。
第3話 決戦!タンクーダ大暴れ

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 ダダ星にいる葉山博士から託された奇妙な歌「花摘みの歌」にダダロイドを倒す鍵が隠されているとメッセージを託されたキョーダインとゴンベス。その歌を解読できるのは葉山博士の恩師海藤博士だけだと分かり、早速海藤博士に会いに行くスカイゼルとエツ子だったが…
 敵は前回に続き
タンクーダ。海藤博士の偽物を使ってスカイゼルとグランゼルを分断し、スカイゼルを狙う。タンクーダタンクに変身したところをスカイジェットに倒される。「タンクーダ、タンクーダ」と叫びながら攻撃するとか、最後も「残念ながら、もう終わりなの、だ」と叫んで爆発するとか、なかなかお茶目。
 冒頭でいきなりキョーダインが地球防衛軍に受け入れられていると言う事実のみが語られる。もう少し引っ張って欲しかった気もするが、それで大切な秘密を教えようと、オープンリールのテープを回したらいきなり訳の分からない「花摘みの歌」なる脱力系の歌が流れる。
 スカイゼルは海藤博士の元に行き、グランゼルは幼稚園児を助けに行っており、物語は分断しているのだが、結構バランス良くまとめられていた。
<葉山博士の恩師という海藤博士が初登場…しかしそれが天本英夫かよ。どっちが敵や?って感じだな。>
第4話 解くぞ!カキにカボチャの大作戦

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 「花摘みの歌」を解読してもらうため、本物の海藤博士を探す地球防衛軍の面々。だが、やっと見つけたと思った海藤博士の研究室をダダロイド士官のダイキライの仕掛けた罠が襲う。
 敵は
ダイキライ。赤いスパイク付きの鉄球を右手に装着するのみならず、顔もトゲトゲが付いてる…どっちかというとウニ怪人と言った感じ。右手はチェーン付きで振り回すことが出来るが顔も飛ばすことが出来る。ちなみに口癖は「大嫌い」。
 オープニングで海藤博士が登場。白服に黒いマント姿…って、やっぱり死神博士だ。
 地球を守る使命を持つキョーダインだが、同時に弟の健治を見守る使命も持ってる。だから健治の小学校の授業参観にまで出席してみんなから変な目で見られている。妙にほのぼのしたホームドラマが挿入されるのが本作の特徴か?
 今回ダダのロボ兵とキョーダインの戦いはフィールドアスレチックが舞台。やっぱり戦いで笑いを取ってる。
 今回スカイゼルとグランゼルはそれぞれスカイジェットとグランミサイルと、これまでとは違った変形をしている(劇中グランゼルは一回グランカーになってるが)、この形態の場合、スカイジェットがサポートに周り、グランミサイルが攻撃をするようだ。
第5話 くだけ!不死身のダダ軍団

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 ダダロイドのガトリンガーは若者を捕まえさせ、サイボーグに改造する計画を発動した。東京ボンバーズと名乗る彼らの行いに町はパニックに陥る。エツ子までが復活したダイキライにさらわれてしまう。
 敵は
ガトリンガーダイキライ。ガトリンガーは口にガトリング砲、両手にミサイルポッドを持つ。ちなみに口のガトリング砲の砲口に煙草を入れて吸ってる描写もあり。
 人間サイボーグをして自爆させるというのは、描きようによっては重すぎる内容となるが、明るい演出がなされるこのシリーズの特徴か、確かに手術されそうになるところなんかはあるにせよ、極端には暗くなっていない。その分、本来重くすべき物語が軽くなりすぎてるため、ややいい加減にも映る。
<ガトリンガーとダイキライの二人の首が取れて間違って違う首を身体に乗せてしまうと言う変な描写もあり。ダダロイドは随分いい加減な作りのようだ>
第6話 見たか!キョーダイン新殺法

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 捕らわれたエツ子達は助けたものの、人間爆弾に改造されたサイボーグ軍団に襲われ、退却を余儀なくされたキョーダイン。そんな時に地球防衛軍に本物の海藤博士から電話が入った。ダダロイドから逃げ回っているという海藤博士を探す旅が始まる。
 敵は前回に続き
ガトリンガーダイキライ。後一歩のところでキョーダインに逃げられてしまったため、東京を攻撃し、それを人質としてキョーダインを引き渡すように防衛軍に言う。ガトリンガータンクとダイキライタンクに変身するが、ダイキライタンクは前と全く同じようにグランミサイルに吊り下げられ、叩きつけられて爆破。二度も同じ手を喰うとは情けない。
 ダダロイドによる東京侵略が始まる話。しかし、東京が危ないというのに、弟の我が儘に付き合うお人好しな二人の姿が描かれる。
<丸井大佐と細井軍曹がキョーダインの円盤でダダロイドと戦うように依頼するのだが、最初ゴンベスは円盤は救助用で「戦闘用でない」と木で鼻を括ったような返事をしてながら、同じ事をキョーダインに言ったら、グランゼルは「ベース円盤で蹴散らしてやりますよ」と答える。実は彼らって結構仲悪いんじゃないか?
 キョーダインに対し、ダイキライとガトリンガーが対峙するシーンがここにはあるのだが、まるで西部劇のように向かい合った途端、逃げ出すダイキライとガトリンガー…こいつら一体何をしたいんだ?>
第7話 こわい!!リモコン人間

  監督:竹本弘一
  脚本:藤川桂介
 ダダロイドのレーダーバットンはファッションショーを利用して、コウモリ型のアクセサリーを流行させる。だがそのアクセサリーを身につけた人間はレーダーバットンによりリモコン人間として操られてしまう。その魔の手はゴンベスや地球防衛軍にも伸び、防衛軍までもが占領されてしまった。
 敵は
レーダーバットン。銀色のコウモリ型のダダロイド。寸胴でカエルのような顔をしているためデザインはさほど良くない。特に両手の羽根を広げるあたり、まるでジュディ・オング…がに股でやってるのが泣ける。頭にレーダー発信器があるが、これみよ返しに回転してるためすぐにばれてしまう。
 人間が敵に操られるという話で、特撮作品では定番と言えるが、人間だけでなくゴンベスまでもが操られてしまう。むしろこの話では主役はキョーダインよりもゴンベスの方。
 ホームドラマと戦いとの融合を目指すのは良いんだが、バランスはあんまり良いとは言えない話で、ツッコミどころも多い。
<キョーダインはコウモリ型のリモコンをアクセサリーだからと言って見落としていたらしいが、変な電波を受信してるんだったら、真っ先に感知できないものなのか?>
第8話 さがせ!!グレート・バットンの秘密

  監督:竹本弘一
  脚本:藤川桂介
 レーダーバットンの攻撃を防ぎ、操られた人々とゴンベスを元に戻すことに成功したキョーダイン。そんな時、弟の健治が「花摘みの歌」を公開するためテレビに出ることになった。この歌を聴いた海藤博士にコンタクトを取るためだったのだが、それがダダロイドの知るところになり…
 敵は前回に続き
レーダーバットン。人間を操るコントロール装置が頭の上でくるくる回っているため、あっけなく破壊されてしまう。実はその本体は金色のコウモリで、これが破壊されない限り、たとえバラバラにされても復活することが出来る。一方、コウモリを壊してしまいさえすればあっけなく爆発する。
 ここで初めて本物の海藤博士と接触することになる。海藤博士は正体を知られないように変装するが、髭を外してサングラスをかけて帽子をかぶる簡単なもの。しかもキョーダインに出会った時は髭が付いてた。
<海藤博士に花摘みの歌の内容を聞く前にレーダーバットンが現れ、海藤博士は逃げてしまう。それで「手がかりが無くなってしまった」とか言ってるが、だったら防衛軍の人間連れてきて探させろって。
 天本英世演じる海東博士の愛車はフェアレディZ。なかなかセンス良いじゃないか。>
第9話 怪?!空とぶノコギリ円盤

  監督:佐伯孚治
  脚本:藤川桂介
 地球防衛軍の志村博士はダダロイドを腐食させるという新兵器AZ液を完成させるが、それを狙い、ダダロイド士官のノコギリンが狙う。AZ液を左手を冒されてしまったスカイゼルは果たして復活できるのか?
 敵は
ノコギリン。寸胴型の体型にノコギリ型のギザギザ口、両手にノコギリ。青をベースにした原色と言う子供の落書きをそのまま立体化したかのようなデザイン。AZ液を奪う作戦を行う。全身に付いたノコギリを飛ばしたりして攻撃するが、キョーダインによって誘導された自分のノコギリに首をはねられてしまう。
 スカイゼルが戦線離脱を余儀なくされ、その苦悩が描かれる話で、ゴンベスが実は単なるお手伝いロボットではなく科学者であることが発覚した話。
<身体が徐々に腐食していくスカイゼルの治療を続けるゴンベスだが、健治やエツ子が部屋の中にいるというのに、放射能を照射したりスカイゼルの熱量を一万度にまで上げたり。そんなスカイゼルを平気で健治とかが触れてるのが凄い。
 グランゼルの大ピンチに温度をなんと3万度にまで上げて命を賭けたスカイゼルだが、それとは関係なくグランゼルは自力で脱出してしまう。スカイゼルのやった事って無駄骨か?>
第10話 わかった!はなつみの歌の謎

  監督:佐伯孚治
  脚本:藤川桂介
 小学校の遠足で鍾乳洞見学に行った健治は、そこで鎧武者のような姿をしたダダロイドのカブトーンと遭遇する。海藤博士捜索を一旦打ち切り、行方不明となった健治を探しに来たキョーダインはカブトーンのみならず、もう一体のダダロイドのボーガンとも戦う事になる。
 敵は
カブトーン。鎧武者のような格好をしたダダロイドだが、頭の飾りはU型磁石となっている。歩く度に地響きが起きる、寡黙なロボット。手にする剣の切れ味と相まって、大変強い。もう一体ボーガン。蟻を摸したダダロイドで、身体のパーツが全部黒い球体で構成され、いくつもの球になって移動する。
 二体のダダロイドによる暗闇の中で展開される追跡劇と、これまで謎だった花摘みの歌の解読と、大変見所が多い話。尤も花摘みの歌の解読と言っても、いわゆる「縦読み」なる読み方を知っているなら、見た途端に分かるという単純なものではあるが。
<かつての思い出により鍾乳洞で目印を置いている健治。それを見つけたキョーダインは健治が生きていることを確信するのだが、石を置いてからダダロイドに殺されたって可能性は考えてなかったのか?>
第11話 たおせ!殺し屋カブトーン

  監督:佐伯孚治
  脚本:藤川桂介
 海藤博士によって解かれた花摘みの歌の秘密とは、鎌倉大仏の中に隠されている新金属だった。そんな時に地球防衛軍のパリ支部よりダダロイドの調査のためイボンヌがやってくる。地球防衛軍のみならず、ゴンベスやグランゼルまで浮き上がってしまうのだが…
 敵は前回に続き
カブトーンボーガン。ボーガンとの戦いは、前回の反省を活かし、ボーガンを終始押しているキョーダインだったが、カブトーンは強力。しかし最大の弱点は動きが遅いことで、それでスピード攻撃に切り替えるとあっという間に形勢逆転する。
 X物質という金属?が初登場。今のところどう使われるのか謎だが、ダダロイドを倒す力を持つらしい。
 何故花摘みの歌は海藤博士にしか分からないのか、それは葉山博士と海藤博士にとって、鎌倉大仏というのは二体あったから…なるほど。そう言うわけだったか。単純なようでいて、ちゃんと意味があったのね。
第12話 あやうし!恐怖のサッカーボール

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 X物質を示す花摘みの歌の謎は解けた。そこで海藤博士は発見されたX物質を用いて新兵器の開発にいそしむ。ダダ侵略軍の危機を前に、海藤博士を狙い、ボーガンが襲い来る。
 敵は
ボーガン。3話に渡っての登場だが、毎回新しい性能が付与されていて、今回は球体のものであればなんでも化けられるという特徴が出てきた。
 話はX物質へと焦点が移り、キョーダインを倒すよりも海藤博士の方が狙われるようになる。まあ、物語に方向性が出来たのは良いことだ。
<ボーガンは球体のものならばなんでも化けられるらしい。なんとカボチャにまでなってる。何でもありだな。サッカーボールに化けた時は健治が「重いよこれ」とか言ってたけど…気付けよ。
 X物質はダイヤモンドの五倍の強度を持ち、更にルビーとしての性能を持つ。つまりレーザーが出来ると言うことだが、実はレーザーはルビーである必要はない。光りの屈折が問題なので、あれだけの大きささえあればダイヤの方が強力なレーザーが出来る。
 グランゼルはボーガンの攻撃によって怪我をしてしまうが、それは“打ち身”なんだそうだ。機械が打ち身って…しかも包帯を巻いたその足を蹴られると(グランカーになった時、そこだけタイヤが白い)、モニターの中の竜治の顔が苦痛に歪む。ロボットが痛がるってのがなんともシュール。「物が当たったら痛いに決まってるじゃないか」>
第13話 どうして?!ダダ星人は団地がお好き

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 しばらく鳴りを潜めていたダダ星人だったが、彼らは作戦を変更し、秘密裏にある団地の住民をダダロイドに変えて、そこを要塞に変えてしまうという作戦に出る。それを知ったキョーダインは、団地へと張り込むが…
 敵は
タイホーン。古い大砲をデザインとしている。身体全体が大砲の筒となっている強力なロボットだが、砲塔が長すぎ、両手が車輪という特殊なデザインのため、自分で弾を込めることができないという根本的な問題があり。
 X物質の方向性で物語が進んでいくのか?と思ったのだが、突然普通の物語へと変わっていった…と思ったら、これも何話かに分けた物語にするっぽい。
<ここでは変装が数多く出ているのだが、人間の皮をかぶっているというダダロイドの頭の方が明らかに人間のものより大きいとか、キョーダインが人間に変身してる時、顔はそのままで、身体だけ極端にスリムになってるとか。かなりその辺いい加減だったり…あ、グランゼルは車の整備員に変装してるけど、そのボンネットにはでん六まめの絵が…更に爆発の合成が画面と合ってないぞ。>
VOL.2
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第14話 大ピンチ!不滅要塞からの脱出

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 一旦は撃退されたものの、おもちゃに化けて団地に潜り込んだタイホーンは再度団地を不滅要塞へと変えようとする。団地の住民を人質に取られ、ついに磔にされてしまうキョーダイン…
 敵は前回に続き
タイホーン。自らが小さな大砲型のおもちゃに変身して団地に潜入する。身体を強化し、頑丈となり、たとえバラバラにされても再生できるようになるが、砲塔の中にミサイルを撃ち込まれて内部から破壊されてしまう。
 二話続けてマンションの要塞化の話だが、はっきり言って、引っ張るような話ではない気もする。
 今回久々にキョーダインの変身が見られたが、グランカー&スカイミサイルが2回、スカイジェット&グランミサイルが1回と、サービス万点だった。
<タイホーンは「不滅要塞」と言っていたけど、その実は単に団地の住民を人質に取ってるだけ。わざわざおもちゃに化けてまで潜入した団地の住民にあっさり正体を明かすのみならず、あっけなくキョーダインに通報されてる。キョーダインの処刑も、わざわざ時間を区切って「後3分」とか言ってる内に阻止されてしまうとか。
 おもちゃのタイホーンに正面から撃たれたお父さんは腹が血だらけなのに、「傷は浅い」とか言われてるとか(普通死ぬって)。>
第15話 なんだ!?火の玉 怪物体

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 若者達がキャンプ中に赤いUFOが着地。サイクルマンによってそこに居合わせた若者達は全滅してしまうのだが、残された8mmフィルムにはなんとダダ星にいるはずの葉山博士の姿が…
 敵は
サイクルマン。サイの姿をしたダダロイドだが、両手が車輪になっていることから、サイと自転車のひっかけとなっていることが分かる。本人は「司令官」と言っていたが、とてもそうは見えないチャチっぽいデザイン。真っ赤な隕石の姿に変身し、転がりながら人や兵器庫を攻撃する。この状態で姿を突然消すことも出来る。
 話の転換点となる話で、譲治と竜治が実体を持ったり、ダダ星にいるはずの葉山博士の登場。更にX物質によって作られたブラスターXガンが登場したりする。
 宇宙放射線を浴びたキョーダインはジョイント回路に変調を起こし、その修理のために本物そっくりのホログラムを出す。ここから譲治と竜治がスカイゼルとグランゼルの名前を叫ぶことでキョーダインが飛んできて、ホログラムと合体することになった。これで本作も名実共に本作も変身ヒーローものへとなった訳だが、本作の最大の売りをカットしてしまったという問題点もあり。
<キョーダインは実は人間としての実態を持つことが出来た。というのはある意味衝撃だが、だったらなんで最初からやらなかった?…これもテコ入れと言う奴か?石森章太郎の原作から離れようとしているのかも。
 冒頭、子供達と野球をして遊んでいるゴンベスの姿が出るが、そこでお腹のハッチが開いて、ジャイアント●プリコが出てくる。製品名まで出てきてるので、スポンサーがグ●コだと分かる。ゴンベスはそれを「内蔵しているコンピュータが何でも作る」と言っていたが、何もパッケージまで同じものを作ること無かろうに。そう言えばゴンベス、葉山博士を探している時「見えるかな?見えねえだろうなあ」との言葉が。
 今回のキョーダイン、サイクルマンが変身した赤い隕石を攻撃するためにグランカーとスカイミサイルに変身。しかし、攻撃を前に宇宙放射線を浴びて動けなくなってしまう。以降変身態はほとんど観られなくなるため、大変寂しい。>
第16話 無敵!!サイクルマン大逆襲

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 葉山博士を人質に取られ、サイクルマンにブラスターXガンを渡さざるを得なくなったキョーダイン。今度は葉山博士救出作戦を敢行するキョーダインだったが、何故か博士は二人を拒否してしまう…
 敵は前回に続き
サイクルマン。ブラスターXガンを奪い、更に葉山博士によってサイクルマンガードを手に入れ、キョーダインのあらゆる攻撃を跳ね返す。鼻についたツノや手を飛ばして戦う。
 話自体は葉山博士の物語の途中経過と言った感じ。葉山博士にも事情があるようだが、その理由が分からず、少々苛つく話でもあった。こう言う話はとても大切なんだけど。
<父を心配するあまり、事故に遭ってしまった健治は病院に入院。輸血を受けることになるが、その輸血というのが妙にピンクがかっているのがなんか嫌。>
第17話 勝負だ!死のX攻撃

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 必殺武器のブラスターXガンをさえはじくサイクルマンに、海藤博士はこれを葉山博士がブラスターXガンが未完成であることを告げるためだと察し、花摘みの色に更なる謎が隠されているとして解読を始めた。しかしその海藤博士はサイクルマンに狙撃され、記憶喪失となってしまった…
 敵は前回に続き
サイクルマン。ここで装甲車に変形するが、大変強く、グランカーとの正面衝突でもグランカーの方を吹っ飛ばしてしまう。
 折角作ったブラスターXガンが実は未完成であったことが発覚。更にそれを完成させられる海藤博士が又しても行方不明と、またまた話が引っ張られている。一話完結が多い特撮作品にしては、これだけ引っ張る物語ってかなり珍しい。
<海藤博士、橋の上で狙撃されて川に落ちるのだが、後に頭を打って記憶喪失してると分かる。橋がえらく高い上にその後出てくる川が渓流っぽい。どれほど運が良かったとしても身体がグチャグチャになってるような気がするのだが…
 装甲車となったサイクルマンにグレートパンチで正面から突っ込んでいくグランゼルだが、あっけなく吹っ飛ばされる。前にグランカーでも敵わなかった反省を全くしてないが、その後スカイゼルまで同じように正面からグレートパンチで突っ込んでいく…この兄弟の思考形態はどうなってるんだ?>
第18話 出たーっ!!闇から襲う狼人間

  監督:若林 幹
  脚本:藤川桂介
 ダダロイドのロボンフッド兄弟によりダダミーバーを撃ち込まれた人間が次々に狼人間にされてしまう。その特効薬を手にフランスからイボンヌ隊員がやってきたが、今度はそのイボンヌを狙い、ロボンフッド兄弟が暗躍を始める。
 敵はロボンフッド兄弟の
ロボンフッド1ロボンフッド2。1は破壊力のある巨大な矢を一本身体に内蔵し、2は数多くの速射用の矢を身体に内蔵している。兄弟とはいえ、あんまり仲がよくないようで、あわや兄弟で決闘?という描写もあり。今回は2と戦うことになるが、イボンヌの友人真弓を狼人間にすることには成功するものの、あっけなくキョーダインに倒されてしまう。
<人間が狼人間になる描写は夜と言うこともあって、かなりのホラー調。ただし、一旦変身してしまうと、その役者任せになってしまうので、残念ながら怖さは半減してしまう。>
第19話 危い!!赤い宇宙植物の怪奇

  監督:若林 幹
  脚本:藤川桂介
 弟ロボンフッド2を倒された兄ロボンフッド1はキョーダインに対し執念を燃やし、食肉植物であるダダフラワーと共にキョーダインに挑戦してくるのだった。次々と行方不明になっていく人達を探しに、洋館に忍び込む健治とその友人達だったが…
 敵は
ロボンフッド1ダダフラワー。ロボンフッド1は弟の2の敵討ちのためにダダフラワーを使う…と思ったら、恭しく「ダダフラワー様」とか言ってるところから見ると、使われてるのはロボンフッドの方らしい。なんとダダフラワーに食われてしまう。ダダフラワーは植物だけに始末が悪かったが、スカイジェットのミサイルで、本拠地の洋館ごと粉砕される。
 話そのものは言うべきところが少ない、まあ普通の話っぽい。
<健治と友達が洋館を探索するわけだが、その必然性がまるでない。子供だからと言っても、そこまでずれた行動取らせることもなかったと思うぞ。>
第20話 南海のリズム!恐怖の夏休み

  監督:村山新治
  脚本:上原正三
 健治に楽しい夏休みを過ごさせようと、竜治は健治、エツ子、軍曹らと連れ立ち宮城県のバリハイセンターへとやってきた。そこに何度も見かけることになるワニの赤ちゃんたち。不審に思う竜治だったが、やがて現れたのは、ダダロイドのワニンガーだった。トンガのダンサーチームの協力を得てワニンガーと戦うキョーダイン。
 敵は
ワニンガー。そのまんま直立歩行するワニ。子ワニを偵察に使ったり、火に弱かったりと、ロボットとは思えないような特性を持つ。装甲が固いため、スカイパンチも効かないが、最後はスカイミサイル&グランカーの連係攻撃で倒される。
 夏休み企画で、話自体は観光および宮城県の宣伝が主。ここまであからさまにやられると逆に微笑ましい。
<どこからツッコンだら良いのか?と言うレベルでツッコミどころが多いお話。
 そこらかしこにワニの赤ちゃんが現れるのだが、女性こそ悲鳴を上げるものの、大人連中は全然動じてない…どこかから逃げたとすれば大事件じゃないのか?
 観光が目的だけに、一つの場所の描写が妙に長い上に、ちゃんと観光スポットの目玉まで説明してくれる。
 初めて目撃したワニンガーの姿を見たスカイゼルが「あいつは火に弱い」といきなり見抜く。
 観光地で魚を釣り、あまつさえ焚き火までしてる描写あり。
 ワニンガーは自分がこれからダムを破壊してくるとわざわざ宣言してる。
 ワニンガーは太鼓のリズムを聴くと興奮するという性質を利用し、トンガのダンサーチームの協力をいただくのだが、ドラムだけで良いのにわざわざダンサーも踊ったりしてる。
 ドラムの音で興奮したワニンガーが意味不明の言葉を叫び出す。
 ワニンガーはスカイパンチをはじき返す程の装甲を持つが、それを観たスカイゼル、「こうなったら最後の手段だ」と叫んでスカイミサイル&グランカーに変身。たった一つの技が効かなかったくらいで最後の手段かよ。>
第21話 魔の山!よみがえる吸血ミイラ

  監督:村山新治
  脚本:上原正三
 旅行中の竜治は海藤博士を発見するが、博士は記憶喪失になってしまっていた。ダダ星人もそれを知り、博士の記憶が戻らないうちに抹殺すべく、ミイラサターンを差し向け、博士の娘チエコを人質にする…
 敵は
ミイラサターン。骸骨のような顔と死神のような鎌を持つダダロイド。何故か棺の中から現れたり、人間の血を吸い取ったりと、ロボットとは到底思えない。首を分離して身体と別個に攻撃することも可能。
 17話で消えてしまった海藤博士が生きていた!(…あの高さでしかもあの浅瀬で生きているのは無理だと思うが)。しかし記憶喪失になってしまっていると言うのが本話の肝。久々に登場した天本英世が色々と苦労させられてる。
<海藤博士が娘といるところを発見するわけだが、娘のチエコはこれまで全然出てこなかったのに、海藤博士が転落して記憶喪失になってる状況まで知ってる。
 地球の運命を左右するはずの海藤博士の発見したというのに、保護することもなく、メンバーは遊び回っている。
 細田軍曹がミイラサターンの足跡を発見して報告した際、「足跡からしてミイラのような吸血怪物が出たことは確かです」と報告。凄い洞察力だ。
 チエコにドアと窓に鍵をかけるようしっかり言い含めておいたのは良いが、ミイラサターンは窓ガラスを割って侵入。しかも悲鳴を聞いた面々はそのままドアを開けて入ってくる。鍵はどうした鍵は?
 チエコが人質に取られ、仕方なく本物の海藤博士を連れて行くキョーダイン。「狙撃してください」といわんばかりの無防備な姿に、誰も何もせず。ミイラサターンの口癖は「ホウタイ鞭を食らえ」だが、スカイゼルと戦ってる間、吹っ飛ばされてよろけながらその台詞を言う。全然喰らってないだろうに。
 ミイラサターンを倒すのがスカイジェットとグランミサイルだったがグランミサイルを分離した直後スカイジェットのミサイルで倒してる。グランミサイルの存在意義は?>
第22話 ギャーッ!!消えた教室

  監督:若林 幹
  脚本:上原正三
 飛行機や車など、様々な乗り物が襲われ、中にいる人が白骨化するという事件が続発していた。調査を続けるキョーダインだったが、熱中するあまり、健治の学校参観まですっぽかしてしまい、健治の怒りを買ってしまう。しかも次の標的として狙われたのは、なんと健治の学校だった…
 敵はクラゲモン。そしてその上司であるガブリン。クラゲモンはなんだか巨大な煎餅というか、円形座布団というか、妙なデザインしている。何でも溶かしてしまう液体金属を放出する。ガブリンは今のところ巨大な手のシルエットのみの登場。作戦に失敗したクラゲモンを容赦なく粛正している。
 お兄さん大好きな健治だからこそ、参観に来てくれなかったことに怒る健治と、それを諫める穣治の兄弟関係が描かれる。子供の頃、確かにこういう経験あったな。
 そういえば妙にこの話ではムードメーカーのはずの細田軍曹が冷静に描かれているのも一つの特徴か?
<健治の学校には地下室があるらしい。それは良いんだが、前半で散々人が殺されていながら、小学生だけはどんなに学校が壊されようとも、誰一人死なないというのが、特撮番組の特徴だろうか?ガブリン親衛隊も登場するが、子供たちを襲って小脇に抱えていながら、それを脅迫の道具にも使っていない。甘いぞ。
 健治の学校が襲われたと聞き、その学校の姿を目の当たりにしたスカイゼルは一言、「ああ、教室がない!」って、教室はおろか学校そのものがぶっこわれるんだが。
 何でも溶かすというクラゲモンの液体をかぶっていながら全くの無傷というキョーダインの描写も?>
第23話 悪魔の手か!?闇将軍ガブリン 監督:若林 幹
脚本:上原正三
 地球防衛軍に忍び込んだダダロイドのトケルンガーはミサイル基地の位置を示したマイクロフィルムを盗み出してしまい、そのためダダロイド基地へのミサイル攻撃が事前に察知されて基地も破壊されてしまった。自在に姿を変えるトケルンガーと戦うキョーダインだったが…
 敵はトケルンガー。ハエというか、メタルナミュータントのような風貌を持ったダダロイドで、自らを液体化してどんなところにも入ることができる。ただし、ロボット形態と液体金属形態の変形にはペンダント型をしたスイッチが必要で、それをキョーダインに利用され、液体化したところを破壊される。それと、前回シルエットのみだったガブリンの全体像が明らかとなる。金属でできた巨大な手だった。
 これまで明確に上司という概念がなかったダダロイドたちにガブリンという巨大な手の形をしたダダロイド。
<一般人がダダロイドに襲われたということで、何故だろう?と首をかしげるキョーダイン。そこまで考えてるんだったら調査くらいしろよ。いつダダロイドが襲ってくるのか分からないのに家に送っていって、「いつやってくるか分からない」と脅しをかけるなんて悪質だぞ。
 トケルンガーは液体だけじゃなく人間形態にも変身できるが、その格好は襟を立てたトレンチコートに帽子サングラスと大きなマスク。怪しさ大爆発ってところ。
 ヨシコに変身ペンダントを返すように迫ってくるトケルンガーに、地下の駐車場でこっそりペンダントを渡すヨシコの姿は、なんかヒモにお手当てを渡してるみたいな妙な雰囲気だ。
 人質を取られているにも関わらず、そんなことを全く無視してグランゼルに変身する竜治。人質に意味はあったのか?>
第24話 気をつけろ!宇宙ゼミが人を喰う!! 監督:小西通雄
脚本:藤川桂介
 広少年が拾ってきた大きな卵から孵化したのは、巨大な宇宙ゼミだった。次々に人を襲い白骨化させる宇宙ゼミの驚異に、少年の証言から洞窟が怪しいとにらんだスカイゼルたちは早速調査を開始するが…
 敵はダダゼーミ。卵を産み付け、そこから孵った宇宙ゼミが人間を襲うようになる。知能はあんまり高くないらしく、常にポーズをつけて「みーんみーーん」と叫んでるだけ。なんとなくガブリン親衛隊の言うままに動いてる感じがする。
 夏の怪奇特集と言った感じの作品(と言っても本放送は9月だが)。宇宙ゼミは人間を襲い、白骨化させてしまう。人死にが結構出るのもこの作品の特徴か。
<ダダゼーミはどうやら生物らしいが、やっぱり宇宙から連れてきたんだろうか?
 洞窟の中で虹の卵の巣を見つけるキョーダイン。卵が無くなっているのを見て、「しまった。持ち去られた後だ」って、持ち去られたって何で分かるんだ?
 子供たちが昆虫採集をしてるシーンは、何故か地面に網をかぶせて蝉を捕ってる。蝉ってのは木の上にいるもんだぞ。
 ダダゼーミの光線を受け、下半身が動かなくなったスカイゼル「このままでは焼き殺されてしまう」とか言っておきながら、次の瞬間には飛び回ってる。
 ところでダダゼーミは口吻を持ってるんだが、その卵から出てきた宇宙ゼミは歯を持ってるよ。
 ダダゼーミは怪光線を発し、スカイゼルの動きを止めるが、親衛隊の面々もそれを「怪光線」と言ってる。彼らにも正体が分からないのだろうか?>
第25話 氷地獄だ!!恐怖の冷凍怪物!! 監督:小西通雄
脚本:藤川桂介
 地球防衛軍は水爆の300倍もの威力を持つスーパーニトロン爆弾の開発を開始した。M作戦と名付けられたそのプロジェクトを阻止すべく、ダダ星人は冷凍ロボットのガスマーダを地球に送り込んできた。
 敵はガスマーダ。氷点下1200度という極寒の星からやってきたロボットで、地球防衛軍の科学者たちを凍らせるためにやってきた。本体は脳みそをカプセルに入れた人間型のロボットだが、腕をはずし、自由に動かすことが出来、冷凍ガスをそこから噴霧することが出来る。冷凍ガスにより何でも凍らすことが出来るため、たいていの攻撃は身体に届く前に阻止することが出来る。
 今回登場したガスマーダは正確にはダダロイドではない。他の惑星出身のロボットらしい。前回は生物だったし、これからこういう話が増えていくのかな?それと、主に防衛軍の職員だが、今回も随分人死にが出た。この辺おおらかな時代だったんだな。
<冷凍惑星キガは氷点下1200度だそうだが、絶対零度というのは氷点下273.15度で、これ以下にはならない…これも宇宙の神秘か?
 氷点下273度の液体酸素を前に、それがどれほどの威力を示す竜治。酸素の液体化は-183度だが、それ以下になるとどんどん体積が縮むため、その温度では存在できない。
 ガスマーダはスカイゼルの脚を凍らせて身動きが出来ないようにするのだが、とどめを刺そうとしたところをガブリン親衛隊に「作戦を急ぎましょう」と言われてとどめを刺すのをあきらめる。ものの数秒あればスカイゼルを破壊できたものを…これは特撮ではあたりまえか?それとスカイゼルの脚、よく砕けなかったね?
 当初スーパーニトロン爆弾の開発を防ぐ目的でやってきたガスマーダは、爆弾を目の前にしたときは「これを爆発させてやる」などと物騒なことを言う。自分は助かると思ってるんだろうか?
 あれ?ラストシーンで穣治と竜治、普通の食事をしてるぞ?食料はダダニウムじゃなかったっけ?>
VOL.3
<A> <楽>
第26話 怪奇!!猫にされた子供たち 監督:村山新治
脚本:上原正三
 パトロール中の穣治は悲鳴を聞きつけ急行すると、そこには目が三つある猫に襲われているカップルを発見した。男の方を助けることは出来なかったが、その夜にエツ子から猫屋敷の事を聞くことになる。次の日、当の猫屋敷の探検に出かけた健治達は、そこでデスギャットにより催眠術をかけられてしまう…
 ここからデスギャット、デスカッター、デスバイキン、デスギラン、デスフラッシュのデス五人集が登場する。ここではデスギャット。猫屋敷の老婆に化け、家に入った子供達を催眠術で猫人間にしてしまう。
 ここ何話か続いている怪奇特集の一本で、今回は化け猫の話。ダダロイドに操られた子供達がスカイゼルに向かってくる。そして珍しく今回スカイゼル単独の話で、ロボ兵も登場せず。珍しい話だが、前後編と考えると、そういう遊びも出来る。結構前後編にするのは良い方法だと思う。
<デスギャットに操られた子供達、いきなりスポーツ万能に変わる。催眠術でそれが出来るんだったら大変便利だ。
 「ナムアミダベス」と唱えながら猫屋敷に入るゴンベス。今更だが、あんた宇宙人だろ?
 穣治がスカイゼルを呼ぶ時、屋内で呼んでる。どうやってジャンプして空に出てるんだろう?>
第27話 恐るべし!!デス五人衆の猛襲 監督:村山新治
脚本:上原正三
 デスギャットに誘い込まれたキョーダインは強力なデス五人衆および催眠状態に陥った子供達に襲われる。デスギャットの額の目が催眠電波を出していることを知り、子供達を救うものの、今度は子供達が吸血性のデスギランの胞子菌に侵されてしまうのだった。しかも地球防衛軍本部や、キョーダインまでもが宇宙胞子菌…
 敵はデス五人衆で、デスギャットおよびデスギラン、デスカッターと今回は戦う。デスギランは生物や機械をおかしくするキノコのような胞子菌をばらまく。ブラスターXガンで原子炉のキノコが掃射された際、キノコの間に潜んでいたのが発見され、キョーダインにより倒される。デスカッターは巨大な包丁のような剣を用いて宇宙胞子菌の権威ロベール博士を病院到着以前に殺してしまう。
 ロベール博士を送ってイボンヌ隊員の3度目の登場。
<デスギランの胞子菌にキョーダイン達も冒されてしまうのだが、なんと機械からシメジが生えてる…う〜む。恐ろしいな。
 地球防衛軍本部が爆発の危機に陥り、職員もパニックに陥る中、何故か子供を心配した親たちがやってきて、子供達のために嘆き悲しむ。
 しばらく登場がなかったが、海堂博士が作ったブラスターXガンが再登場。しかし、ビームの描写がないため、やっぱりおもちゃ。しかもデス五人衆はX物質の抗体を持ってるために通用せず…って、前半の展開は一体なんだったの?
 デスギランの死体は宇宙胞子菌に対するワクチンを作り出すことが出来るらしいが、あと子供達が死ぬまであと30分もない状態で、そんなに簡単に効くものか?更に原子炉の危機はどうなった?>
第28話 にげろ!空飛ぶ人喰いビルディング 監督:小西通雄
脚本:熊谷 節
 地球防衛軍はますます激しくなるダダロイドの攻撃に対抗し、世界中の優秀な頭脳を集めて秘密会議を開こうとしていた。そこにはダダロイドを構成する中性子金属を破壊する中性子破壊光線を開発中のアジモフ教授もおり、その身辺警護に当たるキョーダイン。一方、同時に次々に誘拐される建築関係者…
 敵はデスフラッシュ。デス五人衆の一人。一つ目とカプセル状のフードが特徴で、「仮面ライダーストロンガー」の一つ目タイタンとジェネラルシャドウを合わせたような格好をしている。国際会議が開催されるビルと寸分違わぬビルを作り上げ、それをすり替えることで要人の誘拐をはかる。
 敵がデス五人衆の一人だという以外はとりたててトピックがない話で、相変わらずツッコミは多い。
<冒頭で凄い霧の中ハイキングしてる男女。写真を撮ってとはしゃいでいるが、あんな霧で写真撮れるか?
 山奥で犠牲者の遺留品のカメラを見つけたグランゼル(一文字隼人を彷彿とさせる描写だ)は次の瞬間竜治に戻ってどこかの暗室で現像してる。これ以上の調査は必要ないと見たか、それにしてもわざわざキョーダインがこんなローテクで写真を見ているとは。考えてみると、場所を特定するのにポジにまでする必要がない気もする。
 偽のビルに囚われになっていた中野道子を、スカイゼルは偽物と見抜く。実は既に道子を保護していたからだが、本当に先に保護したのが本物だという確信は?>
第29話 血の花か?!美女がムチをならす 監督:小西通雄
脚本:江連 卓
 デス五人衆の一人デスバイキンは紅子という女性に変身し、スイダリアという紅い花を日本中にばらまく。実はこの花は生物の精気を奪い、腐らせてしまう宇宙の毒花だったのだ。日本中が老人となってしまい、ついには防衛軍までもが無力化される中、キョーダインは…
 敵はデスバイキン。細長い三日月のような顔が特徴。自らバイキンを噴射したり、万能鞭でキョーダインのエネルギーを吸い取ったりする。更にスイダリアを用いて日本中の人間の精気を奪い取ろうとする。レモンが苦手で、一度多量のレモンをぶつけられて爆発するが、ガブリンにより百倍にパワーアップして復活。レモンには平気になったのだが、キョーダインパワーに破れる。
 宇宙植物の話で、とにかく敵キャラのデスバイキンのキャラが立っていた。女性キャラというのは、演じ方によっては大変面白く仕上がるものだ。
<紅子ことデスバイキンの経営する花屋に健治達が入ってきた途端、健治の名前を呼ぶ。「お姉さんはなんでも知ってるのよ」とか言っているけど、あからさまに怪しい。更に健治にスイダリアの花を持たせ、「もうすぐ紅い花が咲くわ」と言ってるけど、既に咲いてる。
 デスバイキンはガブリンにより百倍にパワーアップして復活するが、レモンに強くなっただけで、実際は最初に登場した時より弱くなってしまったように見えるのだが…>
第30話 当った!!死を呼ぶ少年の予言 監督:神野 智
脚本:藤川桂介
 健二のクラスメイト加藤庄一が行った予言が次々と当たる。特に人が死ぬという予言は間違いなく当たると言うので、不審に思った防衛軍が調べたところ、それは実はデスギャットによるもので、スカイゼルも罠にはめられてしまう。
 敵はデスギャット。二度目の登場となるが、今回は化け猫軍団を率いての登場となる。耳があるのはヘルメットの方で、これは脱着可能。庄一少年に予言を吹き込むが、それはキョーダインを誘い込む罠だった。
 監督が初めて神野智が行っていると言うのが理由だろうが、ヒーローの周りより、一般の人々や町の様子を細かく撮影しているのが面白いところ。
<予言が当たるという庄一少年に対し、その日の内にラジオ局が特集を組んで本当かどうかを検証してる)。折からの超能力ブームに便乗したと思えるのだが、いくらなんでも子供のたわごとにつきあう局はあるまいに。ちなみに司会者は二瓶正也だが、なんと予言通り殺されるのは彼だった。
 庄一少年の予言は、実は家庭教師のアキによる睡眠学習だと分かるのだが(しかも昼寝)、庄一を寝かせる時に子供達や竜治まで連れてきてる。そんな状況で寝られるか?
 庄一の予言に従うスカイゼルは罠にはまり、落下する無人エレベーターに閉じこめられるが、普通のビルの地下にはマグマが火を噴いてる。どこだここ?それにグランゼルはどこから現れた?
 ところで、最初の庄一少年の予言は「先生は赤いブローチをしてくる」というものだったが、その予言はどうやってできたんだろう?>
第31話 ああ兄ちゃんが!!スカイゼルになれない 監督:神野 智
脚本:上原正三
 仲間達の復讐に燃えるデスガッターは、なんと流し台に姿を変えてベース円盤に忍び込み、キョーダインの合体の秘密であるキョーダイヤを強奪するのだった。変身できない穣治と竜治は、強力なデスガッターの攻撃の前に危機に陥る…
 敵はデスガッター。デス五人衆の生き残り。手にした槍状の巨大カッターで攻撃するが、他にさほどの芸がない。復讐に燃えてキョーダイヤを奪い、キョーダインを処刑しようとする。それと、ラストでガブリンクイーンがその姿を見せる。
<キョーダインの秘密を探るためにデスガッターが選択した作戦は、たまたまエツ子が注文していた流し台に化けるというもの。そのため親衛隊に自らの身体をバラバラにさせるという強引な手段を取る…「失敗したらガブリン様に握りつぶされる」とか言ってたけど、いずれにせよ中間管理職は辛いな。人間形態はなんと橋爪功。妙な存在感がある。
 正体が見破られ、ベース円盤内でデスガッターと戦うゴンベスは、ベース円盤の装置を駆使してるとはいえ、かなり強い(それともデスガッターが弱いのか?)。
 ところでそのゴンベスだが、キョーダインの処刑場からキョーダイヤを取り返し、頭の円盤だけでベース円盤に帰ってくるのだが、円盤内ではいつもの姿になってる。胴体部分はスペアがあるのか、あるいは転がってきたのか?>
第32話 その正体は?!恐ろしくステキな先生 監督:竹本弘一
脚本:上原正三
 パトロールに出たグランゼルの前に突如復活したデス五人衆とガブリンクイーンが現れた。ガブリンクイーンの指揮の下で連係攻撃をかけるデス五人衆の力のため、後退を余儀なくされる。そんな時、健治のクラスに富士アキ子という先生が赴任してくる。
 敵はガブリンクイーン。富士アキ子という臨時教員となって健治のクラスにやってきて、子供達を洗脳してしまう。
 子供達を洗脳して悪の手先として使うというのは、確かに子供を守るヒーローにとっては最悪の攻撃になる。それに今回の特撮の力の入り方もなかなかよろしい。所々無茶苦茶ちゃちな描写もあるけど。
<復活したデス五人衆は抜群のフォーメーションを誇るのだが、ちゃんと一人一人ポーズを取って口上まで述べる(しかも後ろ向きに五人が並んだ状態で左手を前に出しながら順々に振り向くなどと言うことまでやってくれる)。これじゃまるで戦隊もののヒーロー。キョーダインの方が悪者に見えてしまう。狙ったとしか思えない。
 アキ子先生は健治を含めた四人の子供を自宅に案内しておやつを振る舞う。こういうのは依怙贔屓になってしまうので、今だったら絶対に許されないな(当時だってまずいだろ?)。それで四人におやつを出しておいて突然シャワーを浴びる。で、次の瞬間には前と同じ格好で現れ、髪も濡れてない。それで直後に「さ、個人授業を始めるわよ」って、一体何の?とか妙な妄想を抱かせてしまう(?)。
 突然英語がぺらぺらになったり(と言っても変な英語だが)、フィンガーファイブの歌を歌い出したりと、明らかに変な行動を取る健治を微笑ましく見守るキョーダインとゴンベス…ここまで変わったことをおかしいとは思わないのところが流石だ。
 子供達の洗脳中に穣治が乗り込んできて、これは怪しいと睨む訳だが、それに対し「これは教育法だ」とあくまで主張する。で、バスルームでは猿轡かまされた健治のクラスメイト陽子が唸ってる。ちゃんと隠しておけよ。折角近くに親衛隊がいるんだから。>
第33話 あばけ!百の顔をもつ魔の女王 監督:竹本弘一
脚本:熊谷 節
 地球防衛軍日本基地に新しく着任することになったバトル准将が到着した。しかし実は彼女はガブリンクリーンであり、地球防衛軍の開発したドリルミサイルを破壊しようと画策する。そして一方でキョーダインを罠にはめ、スカイゼルを防衛軍に逮捕させ、逃亡したグランゼルに逮捕命令を出すのだった。
 敵はガブリンクイーンとデス五人衆。ガブリンクイーンはバトル准将に化け、ドリルミサイルを火山に突っ込ませる誘導装置をとりつける。更にスカイゼルを捕まえ、グランゼルを裏切り者として破壊しようと画策する。
<バトル准将を迎えに行く丸井大佐と細田軍曹、それに竜治だったが、なんと全員その顔も知らず、しかも待ち合わせ場所もなかったらしく空港内をウロウロしてる。女性だと分かってみんなびっくりしていたよ。
 出てきたバトル准将は妙齢の女性だが、その立ち居振る舞いはまさに近世のドイツ将校。描写がヤバすぎ。
 バトル准将の言ってることを簡単に信用してしまう防衛軍の面々…だからそんな単純な描写は止めろって。
 一発目のドリルミサイルは見事火山に突っ込んで爆発。「これ以上の爆発は東京が壊滅する」って、一体どこの火山だ?
 二発目のミサイルにしがみつくことでその軌道を変えるグランゼル。当然スカイゼルはスカイジェットとなって助けに行くのだが、地上で見ている全員が「危ない」という言葉を全部言うまで、超然と見ているだけ。弟の危機なんだから、すぐに助けに行けって。>
第34話 のぞくな!!ふしぎな魔法の箱 監督:若林 幹
脚本:江連 卓
 ガブリンクイーンはダダ星からの指令で手先の器用な子供と労働力となる大人をさらうため、魔痢亜という女性に化け、ガブリエル大魔術団を率いて遊園地にやってきてピエロのパフォーマンスを行う。そして遊園地に遊びに行っていた健治はガブリンクイーンに見初められてしまい、地下に閉じこめられてしまった。電波が届かず、連絡も取れない健治だったが…
 今回ガブリンクイーンは魔里亜という女性に化け、デス五人衆を率いて人さらいを行っていた。
 前後編にしたためか、今回は子供達が主体の話となり、ぐっと話が身近になり、白川エツ子も大活躍。一方キョーダインもぎりぎりまで変身せず、アクション部分はかなり控えめ。一番盛り上がった部分で終わったのは面白いが、当時としては結構大胆な事をしたと思う。
<丸井大佐はキョーダインに地下の調査を頼むのだが、戦闘ロボにそんなことを頼むほど地球防衛軍は人手不足…あるいは人材不足なのか?
 都内から子供達が消える事件が続発。それでドリームランドの人間がみんな消えてしまって焦る訳だが、それまでに消えた人間はどういう消え方をしたんだろう?これだけ大々的にやるって事は、これが最終便?
 穣治は誰もいない遊園地で、見事健治がさらわれた場所をあっという間に発見し、「ここで魔術団にさらわれたに違いない」と看破。よく分かったもんだな。>
第35話 出発!ダダ星ゆき超特急!! 監督:若林 幹
脚本:江連 卓
 ガブリエル大魔術団に連れられ、地下に閉じこめられた健治たちは見事テストに合格し、ダダ星行き超特急に乗せられてしまう。一方、変装し、敢えて罠にはまる穣治と竜治だったが…
 敵は今回もガブリンクイーン。今回は地殻変動装置とダダ星行き超特急の二段重ねの作戦を行うが、その分か、キョーダインの活躍はあんまり観られない。
<催眠術にかかったふりをしてガブリエル大魔術団の罠に敢えてかかった穣治と竜治。ぐりぐり眼鏡に髭と変な帽子で変装してるんだが、。これって変装と言うよりは単なるアブないオジさんっぽい。
 モニター越しに見えないガブリンクイーンに向かってウィンクする竜治。地球では綺麗な人にウィンクするんだ。と健治は主張するが、ダダ星では醜い人間に対して行うとか。当然竜治はダダ星の習慣を知ってる訳だから…
 毎度のことだが、地下深くでキョーダインを呼び出すと、ちゃんとやってくるのはどういう原理か?
 ダダ星行きの超特急ケンタウリ号をガブリンクイーンから奪取し、行き先をダダ星から東京に変更する。そんなことしてどこに出るのか分かってないんじゃないのか?東京を破壊しかねない行動だよ。>
第36話 ふりむくな!雪おんなが来る 監督:神野 智
脚本:上原正三
 細田軍曹は健治を初めとした子供達と穣治を連れて吹雪ヶ滝で釣りを楽しんでいたが、急に気温が下がり始め、雪が降り始める。大喜びの子供達だったが、あっという間に吹雪となってしまい、更にそこには雪女が現れる。
 今回も敵はガブリンクイーン。今回は雪女に扮して吹雪ヶ滝に迷い込んだ人間を次々に凍らせる。
 雪女が出てくる冬の怪談といった感じの話。山小屋に避難したと思ったら、実はそこは雪原の真ん中だったとか、ガブリンクイーンが扮した女性が穣治を介抱してるふりして氷を穣治の体に乗せ続けてるとか、シュールな光景が次々と現れている。。
<洞窟にビバークした細田軍曹達を残し、麓まで助けを求めようとする穣治のスカイマシン、直前まで動いていたのに、ハンドルはおろかエンジンまで氷柱が付いてる。
 何者かに助けられ、山小屋に避難する穣治は「寒い寒い」と言いながら、温かいスープを飲んでる。あんたロボットでしょ?
 ガブリンクイーンはわざわざ穣治を家に連れてきて凍り責めにしてる。余裕というかサディスティックというか…つーかこの状態だったらスカイゼル殺すことだって簡単なのに。大体雪山の中でミニスカートって凄く不自然じゃない?
 グランゼル、ガブリンクイーンを見た瞬間、「雪女の、正体見たり。ガブリンクイーン」って…「ダイヤモンドアイ」かよ。
 地下基地に入ったキョーダインの前に現れるデス五人衆。顔だけが氷の上を滑ってくるのだが、これで一応喋ってる分、無茶苦茶シュールだな。ブレインデッド(1992)みたい。>
第37話 あっ!空に浮かぶ大砂漠 監督:神野 智
脚本:熊谷 節
 ガブリンクイーンは映し出したものを即座に任意の場所に転送することが出来るガブリン映写機を開発する。目的は地球防衛軍の開発した、これまでにない威力を持つコマンドミサイル。第一秘密工場を異次元砂漠に放り出し、コマンドミサイルの発射装置を手に入れるのだった。更に穣治と竜治までも異次元に招き入れ、キョーダインを呼び出せなくしてしまう。
 今回もガブリンクイーンの作戦が描かれる。今回は謎の占い師となって登場し、エツ子らを探す健治達を異次元に放り出す。他に再生怪人達が登場。タンクーダ、ガトリンガー、クラゲモンたち。
 物語そのものよりもアクションに重点を置いた回で、ガブリンクイーンやデス五人衆だけでなく再生怪人まで出てくるサービス満点の話となったが、ツッコミ所も多い。
<細田軍曹は健治に第一秘密工場が消えたことを告げるのだが、普通の道に待ち伏せしていて、周りには健治の友達はおろか通行者もいるわけだが、こんなところで大声で「秘密工場」とか言うなって。
 ガブリンクイーンは第一工場を乗っ取る訳だが、そこにあったのは発射装置のみ。肝心なコマンドミサイルそのものを盗むことが出来なかった。事前にそれ位調べておけよ。
 ガブリンクイーンの罠にはまってしまい、異次元に足を踏み入れる竜治。それを穣治は止めるのだが、何故かすぐに自分も異次元に行ってしまう。きっと穣治って理性的に振る舞おうとしても駄目な人に違いない。
 キョーダインはデス五人衆を次々と砂漠に放り投げるが、五人とも頭だけ砂に埋まって倒立。まるで犬神家の一族(1976)のスケキヨだ。
 ところでせっかくならコマンドミサイルはシリーズ前半の肝だったブラスターXガンとの関連性を語って欲しかった気はする。>
VOL.4
<A> <楽>
第38話 あ!!呪いのサンタがやってくる 監督:村山新治
脚本:江連 卓
 ベース円盤でクリスマスパーティが行われた。だがその帰り道、子供達は謎の老婆に呪いをかけられてしまうのだった。呪いを解くためには明日の夜までに賽の河原で自分の背の高さまで石を積まねばならないと言われた健治は、必死で石を積み上げるのだが…
 敵はガブリンクイーンとデス五人衆。今回のガブリンクイーンは老婆に化けて子供達に呪いをかける。
 これは健治が主役の話で、呪いをかけられた友達を救うために大活躍。その分、ここでは健治のガキっぷりはなりを潜め、健気さの方が前面に出ている。
<クリスマスパーティの最中に雪が降ってくる。それを見た健治は「今頃お父さんもこの雪を見てるかな?」と言う。健気な言葉だが、お父さんはダダ星にいるんだぞ。
 巫女の口を借り、ガブリンがデス五人衆に出した指令は「今年中にキョーダインを始末して、日本を征服するのだ」だった。これまで全くキョーダインに敵わなかったのに、年末も押し詰まった時期にこの指令はきつい。それに目的は日本じゃなくて地球征服だったと思ったのだが。
 雪夜を歌いながら歩いていた子供達がそこに現れた老婆に突然雪玉を投げつける。なんつー子供達だ。
 老婆から友達の呪いを解くためには一人で賽の河原に行かねばならないと言われる健治は、直後にゴンベスに連絡を取り、穣治のバイクで賽の河原に向かう。それは「一人で」じゃないだろ。
 健治の活躍で子供達の呪いは解けたが、ガブリンクイーンによると、最初からこれはキョーダインを呼び寄せるためだとか。そうだよな。ガブリンからの指令はキョーダインの抹殺だったはずだから。その割にデス五人衆はあっけなく蹴散らされてる。
 それにしてもクリスマスになまはげやら賽の河原やらと、宗教観ごちゃ混ぜの話だ。>
第39話 どうする!?マレー大彗星が地球に衝突 監督:村山新治
脚本:熊谷 節
 大彗星が地球に近づいていた。この彗星を研究するマレー博士はこの彗星が3500年前に地球に大洪水を起こしたものであることを指摘。しかも今回は地球の衝突コースを取っているという。それを知ったガブリンクイーンは引力倍加装置を用いてマレー彗星を引き寄せ、それを用いて地球防衛軍を脅迫する。脅迫の内容は、ベース円盤とキョーダインの破壊、穣治と竜治の身柄の引き渡し、地球防衛軍の武装解除だった。地球を救うため、キョーダインをダダ兵団に引き渡せと世論は沸騰するが…
 敵はガブリンクイーンで、今度はマレー彗星を地球に引き寄せて地球防衛軍の無力化を図る。
 世間がヒーローの破壊を望むというハードな物語が展開する。いわばスケールの小さい『アルマゲドン』(1998)『ディープ・インパクト』(1998)。もうちょっと“世間の声”ってやつを中心に出してくれたらもっと面白くなったかも。少なくとも本シリーズにおける佳作の一本。
<引力倍加装置が置かれた病院の名前は城南病院。東映特撮ではお馴染みの名前だ。
 たまたま病院に入院していて、ガブリンクイーンが引力倍加装置を運び込むところを見てしまったアキラ少年に向かって、看護婦に化けたガブリンクイーンが注射片手に迫ってくる。逆光を当てたその描写はまさにホラー。そりゃあんなでっかい注射持って笑われたら嫌だろうな。
 ベース円盤に集まった子供達はキョーダインを壊してしまえばいいと無責任な発言を笑いながら喋る…おいおい。いくら無邪気と言っても、壊されるべき円盤の中でそんなことを言うか?
 マレー彗星の接近に合わせ、世界はピンク色に。目が痛いが、こんな事になるとは。凄い感性だ。
 マレー彗星から落ちてきた隕石が次々に地球に落下するが、どこも破壊された痕跡はなく、さらにその落下地点に引力倍加装置がある。その前に病院は壊滅してるわ。
 最後、マレー彗星は食い止めることが出来ないと言って逃げ去るガブリンクイーン。あんたらの目的は地球征服であって地球の破壊ではなかったのでは?
 ところで、最後はマレー彗星は地球に衝突することなく去っていったそうだが、ここまで地球に近づいておいて全く火がいないとは思わないのだが、その辺は完全にスルーされた。>
第40話 ガブリンの怒り!!よみがえった黒の騎士 監督:若林 幹
脚本:江連 卓
 これまでの失敗からデス五人衆ではキョーダインを倒せないと判断したガブリンはデス五人衆を解体し、その金属細胞とエネルギーを合体させたブラックナイトに組み直す。強力な力を持つ月光の剣を手にしたブラックナイトのにより、パニックに陥る街。
 ブラックナイト初登場。真っ黒な甲冑に身を包み、手にはムー大陸で鍛えられたという月光の剣を手にしている。台詞の多くは聖書にある黙示録を引用しているらしい。
 これまで全く忘れられていた葉山博士がダダ星で酸素消滅装置を完成させたと報道されるが、それが思わぬ波紋を及ぼす。やっぱり健治はそれがショックだったようだが、お父さんがいないという事実が一番の問題だったのだろう。
<デス五人衆が解体されるとみんな粉になるのだが、全員色が違う。それはともかく全員分がビーカーの中に落とされると突然爆発が起こり、ブラックナイトが登場する。馬に乗ってるんだが、馬も作られたのかな?
 ところで月光の剣は地下帝国で保管されていたそうだが、それって初登場の言葉だよね?
 ブラックナイトの出現に、「俺たちの命を賭ける時が来たようだ」と穣治に語りかける竜治。えーっと、二人の本体はダダ星にいるはずでは?
 改めて見ると、やっぱり葉山博士と健治の関係って、親子よりは祖父と孫って感じ。
 ガブリンクイーン扮する予言者がブラックナイトにより世界が滅ぼされることを予言するのだが、その際、滅亡から逃れるためには踊りなさいと言う訳だが、その踊りってのが、「あ〜、えーらやっちゃ、えーらやっちゃ」って阿波踊りかよ!
 ブラックナイトにより絶体絶命のキョーダインを助けたのはなんとガブリンクイーン。葉山博士を完全に味方にするためには健治が必要だからだとか。しかし、実質的にキョーダインを破壊しても同じじゃない?その辺がこの時代の特撮っぽさかな?
 月光の剣の超音波によってボロボロにされたキョーダイン。一体なにがあったのか、体が本当にボロボロになってる。どんな攻撃受けたんだ?>
第41話 決闘だ!!海底ムー帝国のガブリン 監督:若林 幹
脚本:熊谷 節
 健治に持たせた発信器を頼りにガブリン基地へと向かったキョーダインはまるで引きずり込まれるかのように太平洋の孤島の地下に落下する。そこは海底に沈没したという伝説のムー大陸。そしてここがガブリンの基地だった。健治は救えるのか、そして必殺の月光の剣に対抗する術は?
 敵はブラックナイトとガブリンクイーン。それと今回はガブリン本体も登場(寝ているけど)。月光の剣を用いて圧倒的強さを見せたブラックナイトは太陽の剣を受けて爆発…次回で復活するが。
 ガブリン基地での決闘という盛り上がりのはずで、更に前回大変ハードな展開だったのに、今回は妙にぬるいお話になってしまった。話自体が都合良すぎ。それ以上を求めてはいけない作品なのは確かだとしても…
<ムー大陸の奥深く、休息しているガブリン。何故かいびきをかいてる。わかりやすい。
 ガブリンクイーンの攻撃にエネルギーが奪い取られるキョーダイン。わかりやすく表されるが、電圧が下がるという描写。何で電圧?
 どうしてもキョーダインと連絡が取れず、頭を抱えるゴンベス。「2千キロ以内なら通信が出来るのに」。だったらベース円盤飛ばして探してみたら?
 健治と竜治に銃を突きつけ、キョーダインの合体の秘密を健治に聞き出そうとするガブリンクイーン。普通なら健治を人質に穣治と竜治に秘密を聞き出すもんだろうが。それにしても小学生の健治が細かい秘密まで知ってるのには驚く。
 都合良く現れ、都合良く助け、都合良く消えていく丹波博士。まさにご都合主義のために登場させたようなキャラだった。
 ブラックナイトの月光の剣の威力に危機に陥るキョーダインの前に突然太陽の剣が落ちてくる。予言書によると、月光の剣が猛威を奮う時、太陽の剣が出るとか言ってたが、説明はそれで終わり?>
第42話 ついに来た!!ダダ星よりの使者 監督:竹本弘一
脚本:上原正三
 ある夜UFOが地球に着陸した。それが父の葉山博士かも知れないと考えた健治は一人森の中に入るのだが、そこでダダ星から来たという家族と出会う。彼らは葉山博士に助けられてダダ星から逃げ出したのだという。故障してしまった宇宙船の修復のため、円盤の設計図が必要だというのだが…
 敵はブラックナイト。失った月光の剣の代わりに、今回は槍と弓矢を持って登場する。更にガブリンクイーンが
 前回キョーダインの合体を阻止しようとしたガブリンクイーンの計画は実はまだ続いており、ベース円盤の地図をまんまと盗み出して、そこで合体装置の場所を特定する。
 二話続きの話となり、物語自体も密度がさほど高くないため、やや間延びしたような話となっているが、ドラマ的には緩急がつけられるから、こちらの方が良い感じ。ラストのどんでん返しもなかなか良し。
<ダダ星で働かされる葉山博士と穣治、竜治。何故かその格好は普通の白衣だった。ダダ星から来たという親子は全身白タイツと言った変な格好なのに…
 その娘のルナだが、ブラックナイトからの矢を背中に受けて重傷となるが、次の瞬間、ベッドに仰向けに寝かされてる。思い切り患部を圧迫してるぞ。
 穣治と竜治の要請を受け、ベース円盤を発進させるゴンベス。操縦するエツ子は妙にぶすっとした顔で嫌々操縦してるように見える。そんなに嫌か?
 ルナの体がまっぷたつに分かれ、ガブリンクイーンが出てくるのだが、一体あの小さな体の中にどうやって入っていたんだろう?>
第43話 デスマッチ!!殺人サイボーグの涙 監督:竹本弘一
脚本:上原正三
 健治が仲良くなったダダ星から逃亡してきたという親子は実はガブリンクイーンの罠だった。ガブリンクイーンにより破壊されてしまったと見られたキョーダインの体も無事で、一旦ガブリンクイーンは引くが、キョーダインの手に残されたルーマンとカリーンの身柄を心配する健治…
 敵はブラックナイトとガブリンクイーン。ルーマンとカリーンを操り、キョーダインを亡き者にしようとするが、母性に目覚めたカリーンのために失敗する。ブラックナイトは久々にスカイミサイル&グランカーに変形したキョーダインに追われ、崖から落っこちてしまう(爆発はなし)
 前後編の後編で健治が主体となって親子の情のようなものが描かれる。
<ゴンベスが健治のリクエストに応え、トーストを体内で合成しようとするが失敗し、小麦粉を健治に向かって吹き付けてしまう。その際ゴンベスの台詞は「粉っきり粉っきりになってしまったベス」だった。時代がよく分かる台詞だ。
 ブラックナイトに率いられるガブリン親衛隊の面々はそれぞれ迫撃砲を持っているが、流石にロボットだけあってか、どんな無茶苦茶な持ち方をしていても弾は発射されるらしい。抱え込んだりしてるよ。
 ルーマンとカリーンに差し入れを持って行く健治に対し、「おいしいわ」と返すカリーン。まだ食べてないけど…これは健治の気持ちに
 健治と共に逃亡生活を送るルーマンとカリーンは、ダダ星の民族衣装のまま遊園地で遊んでいる。すぐに通報されそうな気もするんだが。
 カリーンは背中からブラックナイトの矢に射抜かれるのだが、次の瞬間仰向けに倒れてる。矢はどうした?
 殺人マシーンに改造されたマリーンは目に赤い隈のペイントを施され、大変凶悪そうに見えるのだが、ロボ兵の銃一発で絶命。こんなのにキョーダイン倒させようとするガブリンクイーンの心が分からない。>
第44話 剣には剣を!さらば弟よ 監督:若林 幹
脚本:井出 敬
    若林 幹
 超金属細胞により復活したブラックナイトは凶暴となり、更にダダダイヤで作られた剣を与えられた。強力なブラックナイトの剣に全く対抗できないキョーダインは、自分たちがもう変身出来なくなることを前提にキョーダイヤによる剣を作ってもらう。
 敵はブラックナイト。作り替えられて口を利けなくなり、うなり声しか出せなくなった。その分凶悪になり、更にダダダイヤで作られた剣を振り回してくる。キョーダイヤ剣によって最後は顔をまっぷたつにされてしまう。
 最終回が近づき、話は大変重くなっている。二人の兄が人間でないことをなじられ、学校を休みがちで、更に喧嘩ばかりしている。更にスカイゼルとグランゼルは穣治と竜治に戻れないことを前提として、決死の覚悟でキョーダイヤ剣を作らせる。以降二人はキョーダインのままでいるしかなくなってしまった。カタルシスも低く、最終回に向けての話が始まったことを感じさせる。
<鷲尾博士が開発した新金属で作られた剣を試す穣治。中性子金属をも切り裂く券の威力はすごいのだが、試し切りした中性子金属って、コンクリートにしか見えない。
 ゴンベス、穣治に対し健治の授業参観に出てくれるように頼むのだが、その際「穣治君」と君付けで話してる。健治と間違えたか?
 完成したキョーダイヤ剣。しかし、あらゆる物質を越えた強度を持つ物体をどうやって、しかもあれだけの短時間に剣に鍛え直すことが出来るのか、当然説明はない。更にそのキョーダイヤ剣はあまりにもギザギザが激しく、アップにすべきではなかったような…(ブラックナイトとの戦いで刃こぼれしまくったか?)>
第45話 激突!スカイマシーン対オートバイ軍団 監督:竹本弘一
脚本:熊谷 節
 地球防衛軍の四つの研究所が次々にオートバイ軍団に襲われていった。実はそれぞれの研究所にはバラバラとなったブラックナイトのパーツが収められており、ガブリンクイーンはブラックナイト復活のため、そのパーツを探し求めていたのだ。
 敵はガブリンクイーン。今回はスピーディやよいという女性に変装し、バイクに乗って登場する。
 ここもブラックナイトの話となり、ブラックナイト復活のためにガブリンクイーンが暗躍する。それでバイクのカーチェイスが楽しめる。とうとうガブリンクイーンとの直接対決となるのだが、結局は逃げられてしまった。
<キョーダイン最強の武器となったキョーダイヤ剣は刃こぼれが酷くて使用できないとか。ほんとに刃こぼれしたんだな。
 スピード爆弾を取り付けられたマシンは時速260キロになると爆弾が作動し、それ以下のスピードになると爆弾が作動するのだそうだ。設定は新幹線大爆破(1975)から取ったか?>
第46話 スカイゼル破壊司令 監督:竹本弘一
脚本:江連 卓
 ガブリンクイーンはキョーダイン破壊のために中性子金属破壊装置を開発。ダダロイドのカメレオンは葉山博士に変装し、兄弟を安心させた上で破壊しようとするのだが…
 敵はカメレオン。ガブリン親衛隊の一人で、通常の姿では顔を除き親衛隊の服を着ている。変装の名人で、葉山博士に化けるのだが、結構簡単にばれてしまう。
 ラスト近くになって、なんか普通の話が出てしまった。もう少し最終回に向けての盛り上がりが欲しい所だが、これもこの作品の味かな?ここまでに何話か健治の精神的成長が描かれていたのだが、健治が中心の割にそれも感じられず。
<久々に新しいダダロイドの登場か?と思ったら、ガブリン親衛隊の服に顔だけメーキャップしただけ。予算の問題か…
 ブラックナイト亡き後、ガブリンクイーンは親衛隊の代わりにレオタード姿の女性を四人ばかり侍らせている。これが意外に強かったりするのが侮れない所。
 キョーダインが父である葉山博士が本物かどうか試すために行ったのがグリーンピース作戦。ダダロイドはグリンピースを食べられないからだそうだ。ところでそのグリンピースはどこから持ってきたんだろう?食べないんだから厨房にあるとは思えないし。大体この程度で見破られる変装するんじゃない。
 ここでの作戦の肝は風太郎が握っていて、それで最後にドロドロに溶かされてしまうと言う悲惨な運命が待ち受けているのだが、そこから中性子金属破壊装置から逃げようとジャンプする際、「シュワッチ」って(それ以降、特攻をかけた親衛隊も全員「シュワーッ」とか「シュワッチ」とか…大体風太郎がジャンプして逃げたんだから、キョーダインだって子供達抱えてジャンプすれば良いだけでは?そもそもスカイジェットあたりに変身したらあっけなくドーム破壊できそうだ。>
第47話 あヽ!!地球最後の日 監督:若林 幹
脚本:熊谷 節
 ダダロイドによる最後の地球大侵攻が始まろうとしていた。そんな中、ダダ星では使われなくなった宇宙船を修理し、地球へ帰還しようと葉山博士、穣治、竜治の努力が続いていた。
 いよいよラス前。突然のダダ星大侵攻が描かれることになる。話もそもそもの流れに戻り、花摘みの歌と海堂博士に再び焦点が当てられている。
 ダダ星にいる穣治と竜治の本体が初登場。キョーダインが人間体に戻れなくなった事はこの伏線か?そして
<これまで完全に放っておかれた海堂博士が再登場。これまで何やってたんだろう?ダダロイドに捕まったと言うのなら、それが知らされてなかったようだし。
 シスターに化けて海堂博士を再び捕まえようとしたガブリンクイーン。教会の中の人たちがみんなロボ兵なのに、なんの疑いもなくシスターを助けようとしてるスカイゼル。騙されやすいのか人が良すぎるのか。
 ダダ星ってロボットしか住んでない星の割には葉山博士の部屋は普通の家具に溢れてる。このためだけに作ったのかな?>
第48話 死なないで!!キョーダインよ永遠に 監督:若林 幹
脚本:江連 卓
 ついにダダロイドの地球総攻撃が始まった。次々に破壊されていく主要都市群。しかし一方、海堂博士は花摘みの歌を解明していた。ゴンベスを媒介としてダダ星に向けて花摘みの歌が奏でられる。地球、そしてダダ星の運命は…
 いよいよオーラス。ガブリンが王となるべくダダ星に帰還しようとし、一方、ダダ星では葉山博士がダダ星の王アルファタ・ダダーリン王と相まみえる。それで出てきたダダーリン王とは、脳髄だけの存在。すっかり汚染されてしまったダダ星を捨て、緑なす星で子孫の繁栄を願っていたのだが、その子孫自体が既にダダ星にはいなくなっていた。思えば寂しい存在だ。
 地球ではこれまで散々キョーダインを苦しめていたガブリンクイーンが倒れ、ついにガブリンとの最後の戦いとなる。
 ただ、穣治、竜治がダダ星から帰ってくるとなると、キョーダインはお払い箱になってしまうのか?とばかりに、ガブリンと衝突して破壊されてしまう。う〜む。
 キョーダインがオリジナルの穣治と竜治とがっちりと握手するシーンがあるのも最終回ならでは。そして最後は厄介払い自らの意志でガブリンに特攻をかけ、星になったスカイゼルとグランゼル…やっぱ特撮の最後はこれだよ。
<勿論だからといってツッコミ箇所が無い訳じゃない。
 花摘みの歌がダダ星のコンピュータを停止させてしまうのだが、その後何事もなく宇宙船で脱出する葉山博士。宇宙船にはコンピュータが搭載されてないのか?
 キョーダインの最終技であるエネルギー極限発生装置はお互いの体の前面に付いてるつまみを回すことで発動する。あんなわかりやすい所につまみがあって、今までよく暴走しなかったな。
 どーでも良いことかも知れないけど、ガブリンって結局右手のままだったね。てっきり巨大ロボットの全身が現れるとばかり思ってたんだが。>