宇宙水爆戦
This Island Earth |
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ウィリアム・アランド(製)
フランクリン・コーエン
エドワード・G・オキャラハン(脚)
フェイス・ドマーグ
レックス・リーズン
ジェフ・モロー
ラッセル・ジョンソン
ランス・フラー |
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★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
2 |
3 |
3 |
2 |
2 |
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物理学者のカル=ミッチャム博士(リーズン)は謎の科学者エセクターに招かれ、砂漠の中にある研究所にやってきた。最高級の研究設備と世界最高峰の頭脳が集まる研究所。だが、何かがおかしい。彼と同様に研究ルース=アダムス博士と共に研究所を逃げ出したミッチャムだが、宇宙船に乗って彼らを追ってきたエセクターにより拉致され、未知の惑星メタルーナへと連れて行かれる。実はメタルーナは敵星ザーゴンとの戦いで疲弊しきっており、ミッチャム博士の研究成果を欲しがっていたのだ。
50年代を代表するSF映画の一本。前々から観たい観たいと思っていただけに、レンタルビデオ店で発見した時は喜んだ。あのメタルーナ・ミュータントと初めて出会える!その期待感は大きかった。
…だけど。
うーん。何というか…期待していたものとは明らかに違っていた。これが50年代SFテイストと言われればそのまんまだけど、この変な感覚には首を傾げてしまう。古いタイプのSF小説を元としている事は分かるし、それなりにストーリーは悪くないんだけど、なんだかなあって感じ。
私が想像していたのはもっと派手なもので、メタルーナ・ミュータントが大挙して押し寄せると言ったタイプの、いわばSF西部劇だったんだけど、そうじゃなかった。むしろドラマ性の方に重点を置いたものだった。ところがどうにも薄っぺらい感じが拭えない。メタルーナ・ミュータントも思ったほど出てこなかったし…(多分これなんだろうな。私がはまれなかったのは)
ネットを見ていて、その理由は解明された。実はメタルーナ・ミュータントは、撮影が終わった後にプロデューサーにより付け足しを命じられたために登場することになった存在で、ストーリーにはあんまり絡んでこないとのこと。なるほどねえ。
脳剥き出し、腰に原子マークと言う特異な形状のメタルーナ・ミュータントのデザインはこれ又その筋では有名なこの年公開の『大アマゾンの半魚人』(1954)をデザインしたパトリック(ちなみに女性)で、怪獣好きな人間の目にとっては見事な造形だった。
設定上のアラは言い出してもきりがないけど、一つだけ。
ミッチャム博士は鉛からウラニウムを作る研究をしていたと言う事だが、技術上の問題を無視すれば、数式上ではそれは可能。ただし、問題が一つだけある。鉛からウラン235を生成させるエネルギーの方が生成したウラン235の発するエネルギーよりはるかに大きいという…
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