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ケニー・オルテガ
Kenny Ortega

Kenny Ortega
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鑑賞本数 1 合計点 4 平均点 4.00
書籍
_(書籍)
2009 マイケル・ジャクソン THIS IS IT 監督
2008 ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー 監督・製作総指揮・振付
2007 ハイスクール・ミュージカル2 監督
2006 チーター・ガールズ2 監督
ハイスクール・ミュージカル 監督
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993 ホーカス ポーカス 監督
1992 ニュージーズ 監督
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
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1977
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1975
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1973
1972
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1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950 4'18 カリフォルニア州で誕生

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マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009
2009放送映画批評家協会ドキュメンタリー賞
2009毎日映画コンクールTSUTAYA映画ファン賞外国映画部門
2009報知映画特別賞
2009
映画館大賞第3位

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マイケル・ジャクソン
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 マイケル・ジャクソンによる本当の復帰となるはずだったロンドン公演“THIS IS IT”。しかし、そのコンサートは2009年6月25日のマイケルの死により幻に終わってしまった。死の直前まで行われていたリハーサル記録映像を基に、今回のステージでクリエイティブ・パートナーを務めていたケニー・オルテガが自ら監督として幻の公演を再現した作品。
 20世紀の生んだカリスマ、マイケル・ジャクソン。
60年代にまだ子供の頃からジャクソン5のメンバーとしてデビュー。その後のポップス流行に伴い大ヒットを連発した…いや、むしろ彼こそが80年代ポップスのを作り出してきたと言っても良い。彼の歌がヒットすると次々に亜流を生み出してきたし、当時の歌手で彼にリスペクトしなかった音楽家はいないだろう。メディアミックスにも積極的で、映画並の資金と技術を投入して作り上げた「スリラー」のミュージッククリップは、丁度売られ始めたビデオ普及の牽引役にもなったし、以降音楽家はミュージッククリップ作りに積極的に取り組むようになり、そこから出てきた映画監督も数多い。本当に80年代を引っ張り、それを代表する人物には違いない。
 そして今もなおファンを作り続けているのだが、90年代に入る頃には、半引退状態で、自分が作った王国ネバーランドにひきこんでひっそりと暮らしていた。
 時折ゴシップで碌でもないニュースは流れてはいたが
(一応『ネバー・ランディング・ストーリー』等という屑そのものの映画に出演もしてたりするが)、そんなマイケルが再びコンサートを開くというニュースが流れたのが2008年。折しもマイケルが引き込んでいたネバー・ランドが転売されると言うニュースの直後だった。ゴシップばかり聞いていた身としては、「とうとうにっちもさっちもいかず、コンサートやるしか方法が無くなったんだな」という気分で聞き流していた。それでロンドン公演が決まり、チケットはあっという間に捌けてしまったとか、まあそんなニュースもほぼ聞き流し、別段過去の人が何をしようと別に良いんじゃね?程度の感想しか持ってなかった。
 だが、ある朝起き抜けにニュース観ていたら、マイケルの死を知り、その後そのリハーサル映像が映画になる。とも聞く。更に2週間限定で、近くのシネコンではIMAX版があるとのことで、俄然興味が出てきたので、拝見させてもらった。
 正直な感想を言わせてもらえれば、
圧倒された。よもやここまでの作品を見せつけられるとは思いもしなかった。リハーサル映像のつなぎ合わせだから、インタビュー中心で退屈なものになると思ってた私が大きく間違っていた。何というか、観てるうちにどっと当時の思い出がわき上がってくるだけでなく、「まだまだこれからやれたのに」と言う勿体ない思いでいっぱいになる。何年かぶりに歌って踊ってるマイケルを観てるうちに、我知らず感動してしまった
 なんでこんなに心動かされるのだろう?
 前述の通り、80年代の自分の周囲の空気を懐かしめたってのが一つの理由だが、もっと重要なのは、マイケルが全く変わってなかった。と言う事実だろう。
 これあけのブランクがありながらもマイケルの考えはぶれてなかった。「自分の音楽は最高だ」と信じて疑ってないようだし、近年言われてる“エコ”じゃないストレートな“自然保護”をここまでストレートにやるロックスターは今や絶滅種。そんなの関係ない。私は私のやりたいことをやる。と言う思いに溢れたそのステージ構成が、まさしく自分勝手なカリスマの行き着いたところなんじゃないか。
 この姿勢は20年を経ても全然変わって見えない。この真っ直ぐさにこそ、心動かされた。
 確かに年齢は増し、ブランクもあるにせよ、マイケルのオーラは衰えてない。20年という時代を飛び越えて、最盛期のマイケルが目の前にいるかのよう。むしろ本人のあまりの変わり無さが、現代的な演出と見事にマッチし、「この人しかできない」舞台にまで昇華させている。
 何より、劇中のマイケルのこの無邪気さはどうだ。色々裏もあるんだろうけど、それを全く感じさせず、ストレートに音楽をやる喜びを感じさせ、音楽の力を信じ切っているように見える。こんな無邪気な姿を見せる人が今もいるのか。
 20年前と較べ、社会も自分自身も随分変わった。しかし、全く変わらない人がここにはいる。何だろう。この安心感は。

 改めて、この映画を観ていて思った。
時代など最早この人は超越してる。おそらくこんな人はどこにもいない。唯一無二のマイケルが、ここにはいたのだ。それだけでこの映画を観る価値はある。

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