呪いの家
The Uninvited |
1944米アカデミー撮影賞
1945米アカデミー録音賞 |
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チャールズ・ブラケット(製)
ドディ・スミス
フランク・パートス(脚)
レイ・ミランド
ルース・ハッセイ
ゲイル・ラッセル
ドナルド・クリスプ
コーネリア・オーティス・スキナー
ドロシー・スティックニー
バーバラ・エヴェレスト
アラン・ネイピア |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
3 |
4 |
3 |
3 |
3 |
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芸術家の兄妹リック(ミランド)とパメラ(ハッシー)は、自分たちの創作活動のため、人気のない雰囲気の良い家を探していたのだが、ある断崖の上に古いジョージア風の邸宅が建っているのを発見。すっかりそれが気に入った二人は、その邸宅が地元の人たちから「化物屋敷」と言われていることも承知で持ち主のビーチ中佐(クリスプ)から買い取る事にした。しかし、移転してきた夜から二人は不思議な事件に遭遇するようになる。叫び声が聞こえてきたり、強烈なミモザの香りがしたり、時ならぬ冷気が吹き込んできたり…最後までこの家を売ることを反対していたビーチの孫娘ステラ(ラッセル)は、何とか二人をここから引き離そうと、この館へとやってくるが、逆に彼女の体に変調が…
ホラー作品の古典的名作。ホラーと言っても細分化すればジャンルは様々。最近は視覚的に観客を驚かせようとするのが多いが、むしろこういう古典的な、雰囲気で緊張感を持続させようとする作品も私は好き。
特に幽霊を題材にすると、幽霊そのものを出すことなく、出演者の演技力に全てを負うことになるため、良い役者が演じると、それだけでかなり面白くなっていくものだ(ほとんど特撮的な演出も使っていない)。特に本作は何の前知識もなしに観始めたので、途中まで本当に幽霊ものなのか、それとも何者かの罠なのか、判断が付かず。実際そういう風に物語を持って行くことだって出来ただろう。本作のように幽霊を出せばホラーに、そうでなければサスペンスに、どっちにも持って行けた作品だった。ただ、サスペンスにした場合は、すっきり終わらせ過ぎて、全く印象に残らなかった可能性もあるが…
途中でやや演出的にたるい部分もあったのがちょっと残念なところで、もう一押しすれば、本当にホラーの名作となれただろう。 |
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