血ぬられた墓標
La maschera del demonio |
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マッシモ・デ・リタ(製)
エンニオ・デ・コンチーニ
マリオ・バーヴァ
マルチェロ・コスチア
マリオ・セランドレイ(脚)
バーバラ・スティール
ジョン・リチャードソン
イヴォ・ガラーニ
アンドレ・チェッチ
アルトゥーロ・ドミニッチ |
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| ★★★☆ |
| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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5 |
3 |
3 |
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17世紀のバルカンで行われた魔女狩りで悪魔ヤヴーティッチ(ドミニッチ)と愛人関係にあったヴァンダ城のアーサー姫(スティール)は愛人共々、呪いを封印する仮面を顔面に打ちつけられた後、死刑にされた。そして1830年。モスクワの医学会に出席する老医師クルーヴァイアン(チェッチ)とその助手ゴロウベック(リチャードソン)は旅行途中で事故に遭い、ヴァンダル城に立ち寄る。クルーヴァイアンは納骨堂に眠るアーサー姫の棺をを誤って開けてしまい、仮面を外してしまう。甦ったアーサー姫は彼女の子孫で生き写しのカーチャに取り憑き、恨みを晴らそうとするのだが…
ロシアの文豪ゴーゴリの短編小説「ヴィー」を、本作で一本立ちしたバーヴァが監督する(ちなみにこの作品は監督に好かれるらしく、ソ連のゲオルギー=クロパチェフが文学調に仕上げた妖婆・死棺の呪い(1967)、そして監督の息子、ランベルト=バーヴァが『デモンズ5』に仕上げている)。
本作はまるで30年代を思わせる伝統的なゴシック・ホラー仕立てだが、グロテスク描写を前面に押し出し、凄い個性を見せつけてくれている。冒頭で無数の棘を仕込んだ仮面を顔にかぶせてハンマーでぶっ叩くとか(マスクと顔の隙間からどばっと血が吹き出る描写あり)、死人の目から蛆が湧いて出るとか、規制の多い当時の映画界でよくぞそこまでやってくれた!って感じ(ハリウッドでなかったのが幸いしたね)。
又、本作はカメラ・ワークがもの凄い。まるで時間の感覚を失うかのような、時に早く、時にゆっくりと流れるカメラの演出は、ホラーとしてではなく、映画としても充分素晴らしい出来。ホラーをメインとしてるとは言え、視覚効果には定評ある職人監督バーヴァの力を見せつけた感がある(ちなみに本人はホラーが決して好きではなく、単に「金になるから」と言うだけの理由で作っていたとか)。
物語そのものはゴシック・ホラー定番でベタだけど、演出が飛び抜けて素晴らしいため、ホラーの名作に数えて良いだろう…これでストーリーにもうちょっと捻ってくれれば点数ももっと上がったんだけどねえ。
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