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マルセル・カルネ
Marcel Carne

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鑑賞本数 合計点 平均点
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
著作
危険な曲り角
1996 10'31 死去
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958 危険な曲り角 監督・脚本
1957
1956 遥かなる国から来た男 監督
1955
1954 われら巴里ッ子 監督・脚本
1953
1952 嘆きのテレーズ 監督・脚本
1951
1950 愛人ジュリエット 監督
1949 港のマリィ 監督
1948
1947
1946 枯葉 ~夜の門~ 監督
1945 天井桟敷の人々 監督
1944
1943
1942 悪魔が夜来る 監督
1941
1940
1939 陽は昇る 監督
1938 霧の波止場 監督
北ホテル 監督・脚本
1937
1936 ジェニイの家 監督
1935
1934
1933 外人部隊 助監督
1932
1931
1930
1929
1928
1927
1926
1925
1924
1923
1922
1921
1920
1919
1918
1917
1916
1915
1914
1913
1912
1911
1910
1909 8'18 パリで誕生

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嘆きのテレーズ
Thérèse Raquin
1953ヴェネツィア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞(カルネ)

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マルセル・カルネ
シャルル・スパーク(脚)
シモーヌ・シニョレ
ラフ・ヴァローネ
ローラン・ルザッフル
ジャック・デュビー
シルヴィー
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 リヨンの裏町でラカン生地店の主婦になったテレーズ(シニョレ)は、傲慢な夫カミイユ(デュビイ)とその夫を偏愛する姑に挟まれ暗い毎日を送っていた。そんな時、夫の友人でトラック運転手ローラン(ヴァローネ)と出会う。イタリア人気質で逞ましいローランに強く引きつけられたテレーズはついに駆落ちを決行しようとするのだが、それを夫に見とがめられてしまい、ローランともみ合った末、列車のデッキから突き落とされてしまった…
 ゾラの
「テレーズ・ラカン」3度目の映画化作で、ヌーヴェル・ヴァーグ以前のフランスを代表する作品にして、シニョレの代表作。原作の舞台は19世紀だったが、それを現代のリヨンに変えているのが特徴。
 確かにキャラは立っているし、シニョレの代表作とも呼ばれる作品だが、どうにも物語の暗さばかり目立っていて、本当の意味で魅力というのはちょっと感じられなかったかな?押さえても押さえきれない色気というのであれば『悪魔のような女』(1955)の方が勝っていたし、カルネ監督作品としても、演出のキレももう一踏ん張りして欲しい感じ。
文芸作品をひねりを入れずにそのまま映画化してしまったというのが正直な感想。
 そもそも不倫もののメロドラマが嫌いと言うのが目を曇らせてしまったか?いずれにせよ好みではない。
製作年 1952
製作会社 パリ・フィルム、ラクス・フィルム
ジャンル 恋愛(不倫)
売り上げ $
原作
テレーズ・ラカン <A> <楽>
エミール・ゾラ (検索) <A> <楽>
歴史・地域 リヨン(フランス)
関連
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
愛人ジュリエット
Juliette ou La clef des songes
1951カンヌ国際映画祭音楽賞
<A> <楽>
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ジェラール・フィリップ
シュザンヌ・クルーティエ
ロジェ・コーシモン
ガブリエル・フォンタン
イヴ・ロベール
エドゥアール・デルモン
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
製作年 1950
製作会社 フィルム・サシャ・ゴルディン
ジャンル ファンタジー(現代)
売り上げ
原作
歴史地域
関連
天井桟敷の人々
Les enfants du Paradis
1946アカデミー脚本賞(ジャック=プレヴェール)
1946ヴェネチア国際映画祭特別賞(カルネ)
<A> <楽>
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フレッド・オラン(製)
ジャック・プレヴェール(脚)
アルレッティ
ジャン=ルイ・バロー
マリア・カザレス
マルセル・エラン
ピエール・ブラッスール
ルイ・サルー
ジャヌ・マルカン
シモーヌ・シニョレ
ジャン・カルメ
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 19世紀のパリの街「泥棒横町」は天井桟敷まで鈴なりの芝居小屋が立ち並ぶ歓楽街だった。その街のパントマイム役者のバチスト(バロー)はスリの容疑をかけられた見せ物小屋の美女ガランス(アルレッティ)を助ける。二人はそれをきっかけに淡い恋心を抱くようになるが、ガランスはまさにバチストに恋心を告白されたその夜にバチストの同僚ルメートルと床を共にしてしまうのだった。そして5年の月日が流れ、お互い成功者として再会するバチストとガランス。今度こそ二人の愛情は燃え上がるが、既にバチストには妻子がいた…
 映画を観ていて、本当に良かった。と思うときがある。様々なときにそれを感じるものだが、大体は映画のクライマックスシーンとか、終わった後の余韻に浸っているとき、あるいは劇中の何気ない仕草にそれを感じることもあるし、時としては映画見終わって数日から長い場合数年して、ズンっ。と来る場合もある。
 私にとって、本当に素晴らしい映画と言うのは、これら全てを兼ね揃えた映画。と言うことになるが、そう言う作品は滅多に出会えるものではない。ここで注意して欲しいのは、観ている映画に感動しているのとはニュアンスが異なると言うこと。その作品を通し、映画を観ていて、本当に良かった。と、映画そのものに対する感動を覚えると言うことである。
 それ程の作品は私が知っている限りでもほんの数作だけである。ただ、その中でも筆頭は何か、と言われたら、間違いなく私は本作を選ぶ。これは私にとって、それほどの映画だ。
 本作のストーリーそのものは不器用な男女間のラブ・ストーリーなのだが、それを実に上手く仕上げている。勿論それだけでなく、間の取り方と言い、表情と言い、どこを取っても素晴らしいものだ。自由というものを希求する役者魂をも見せてくれる。実際、上映時間は実に長いのだが、まるで時間を感じさせず、幕間の休み時間でさえ映画に浸り込んでいた位だし、終わってからどれほど時間が過ぎているのかを知り、驚いた程(約3時間にわたる作品で、間に休憩が入った2部作の形を取っているが、これは当時のドイツが1時間半を超える作品は赦さないとしていたからとか)
 主人公のバチストは座長からも馬鹿にされる駄目役者だったのだが、自分の才能がどこにあるのかを見極めてからは、パリで最も有名な喜劇俳優となる。だが、それが彼にとって幸せだったかどうか。実際の彼はプレッシャーに押しつぶされそうになり、「精神医からバチストを見て大笑いするようにと言われた。自分で自分を笑わせられるか」とシニカルに笑う人物であり、彼の相棒でガランスを奪ったルメートルは女ったらしの行動をとりつつ、それでも役者としては真摯で、自分の才能のなさに悩む。そしてガランスを愛するあまり、殺人まで犯してしまう作家。そう言う人物をお互い、実に上手く演じている。ガランスに至っては本当の愛を最も欲していながら、人間関係を崩さないよう、配慮に配慮を重ねる人物として、それでも結局破滅へと向かう人物を好演している。
 ストーリー自体が自分の欲望と相手への配慮の狭間で悩む人間をモティーフにしているのだが、結局悪い方悪い方に向かっていくのが面白い。喜劇というのは、悲劇を演出するのに優れた方法なのだと知った作品でもある。
 本作は第2次世界大戦下、ドイツ占領下のフランスで撮られた映画で製作にはえらく難儀したそうだが(出演者やスタッフの多くは実際のレジスタンスメンバーで、中でも音楽を担当したコスマはユダヤ人だったため、当時地下潜伏中。親ナチの俳優は連合軍のノルマンディ上陸の報を聞いた途端ドイツに逃げてしまうなどなど)、登場人物全員が生き生きとしており、とてもそれを感じられない。特に祭りシーンでの生の迫力は圧倒されるほどだ。しかし逆に考えれば、ドイツによって支配されていたフランスと言う状況下だからこそ、フランスの文化を守っていこう!という思いで作られたため本作はこれほどの圧倒的な出来になったのかも知れない。勿論これはカルネ監督の卓越した感性によるものだが、それを支えるジャック・プレヴェールの脚本の素晴らしさもある(二人は水と油のようで、接点がまるで無かったそうだが、こと映画についての情熱とコンビの力は本作を観るだけで分かる)
 これをビデオではなく、劇場で観ることが出来た、それが何より嬉しい。
製作年 1945
製作会社 パテ
ジャンル 職業(芸人)
恋愛(三角関係)
売り上げ
原作
歴史地域 パリ(フランス)
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