MOVIETOP

ニキータ・ミハルコフ
Nikita Mikhalkov

<amazon>
<楽天>
鑑賞本数 合計点 平均点
書籍
2010
2009
2008
2007 12人の怒れる男 監督・製作・脚本・出演
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976 機械じかけのピアノのための未完成の戯曲 監督・脚本
1975
1974 光と影のバラード 監督・脚本
1973
1972
1971
1970 貴族の巣 出演
SOS北極.../赤いテント 出演
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963 私はモスクワを歩く 出演
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950
1949
1948
1947
1946
1945 10'21 モスクワで誕生

ページトップへ

タイトル

<amazon>まだ
<楽天>
  
物語 人物 演出 設定 思い入れ

 

12人の怒れる男 2007
2007米アカデミー外国語映画賞

<amazon>
<楽天>
ニキータ・ミハルコフ
ヴラディミル・モイセイェンコ
アレクサンドル・ノヴォトツキイ=ヴラソフ(脚)
セルゲイ・マコヴェツキー
ニキータ・ミハルコフ
セルゲイ・ガルマッシュ
ヴァレンティン・ガフト
アレクセイ・ペトレンコ
ユーリ・ストヤノフ
セルゲイ・ガザロフ
ミハイル・イェフレモフ
アレクセイ・ゴルブノフ
セルゲイ・アルツィバシェフ
ヴィクトル・ヴェルズビツキー
ロマン・マディアノフ
アレクサンドル・アダバシャン
アプティ・マガマイェフ
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ

 

機械じかけのピアノのための未完成の戯曲 1976
<A> <楽>
ニキータ・ミハルコフ
アレクサンドル・アダバシャン(脚)
アントニーナ・シュラーノワ
アレクサンドル・カリャーギン
エレーナ・ソロヴェイ
ユーリー・ボガトイリョフ
エフゲニヤ・グルシェンコ
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 19世紀末。ロシアの田園地帯では未亡人アンナ(シュラーノワ)の館に、高価な自動ピアノがやってきて、それをお祝いするために近隣の貴族達が集まってきた。そんな中、館にやってきた小学校教師プラトーノフ(カリャーギン)は、自分の初恋の人ソフィア(ソロヴェイ)と再会する。お互い結婚している二人だが、何の目的もない乱痴気騒ぎが繰り広げられる中、二人の仲は接近していく。
 チェーホフの戯曲「プラトーノフ」を元に、いくつかの短編を加えて描いた作品でミハルコフ監督の代表作
(ちなみにミハルコフはコンチャロフスキー監督の実弟)
 チェーホフの戯曲は、見た目全然ドラマがない。大きなトピックはない、ほんのちょっとした、いつもと違う出来事の中で、それまで隠し続けてきた本音がちょっとだけ出てくる。という雰囲気がある。その微妙な心の動きを表現するのが戯曲としての巧さなのだろう。
短編小説のように文章で読むとさほど面白くないのだが、それなりの演技者が舞台劇で行うと、その微妙さがびんびんに伝わる気にさせてくれる…いや、素人演劇でも結構面白いんだけどね。大学時代に味あわせていただいたし。
 その舞台が映画になると、更にその面白さが増す。微妙な雰囲気を、役者のみならず、舞台そのものを暗喩として使えるため、演技者のみならず、画面の端々にまで配慮が行き届いているのが見て取れる。まさに本作は「チェーホフ」という感じ。多分ここまで作れたのは、本作を作ったのがソ連の監督だからこそなんだろう。人間とはいかに降らないものか、社会的地位とはどれだけ脆いものか。様々な意味合いを感じることが出来る。
 本作は演出の突出さに目が行くが、本当にこの作品ほど「白さ」というものが映えた作品も少ない。深い緑の中に白亜の建物。その中に登場する白い服装の人々。光と闇のコントラストが見事に映えている。しかし、どんなに明るくとも、人の心はどこでも痛々しい。それを見事に切り取って作り上げてくれた。
 何より本作を特徴づけているのは、本作が
ペレストロイカ以前のソ連で作られたという点にこそあるだろう。貴族を認めない社会主義国家だけに、物語の基調は貴族達の否定にあるはずなのだが、それを感じさせない作りが見事。実際これが作られた当時はこの描写は貴族の否定にあったのかも知れないけど、今の時代の目で観ると、まるで大学時代のどうしようもない一日につながっているよう。逆に近親感を抱いてしまった。時代によって見方は変わるが、観る人に常に何かを与えてくれる作品なのだろう。

ページトップへ