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カレル・ライス
Karel Reisz

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鑑賞本数 1 合計点 3.5 平均点 3.50
書籍
2002 11'25 死去
2000 Act Without Words I<TV> 監督
1992 Performance<TV> 「The Deep Blue Sea」監督
1990 もうひとつのラブストーリー 監督
1985 ジェシカ・ラングの スウィート・ドリーム 監督
1981 フランス軍中尉の女 監督
1978 ドッグ・ソルジャー 監督
1974 熱い賭け 監督
1968 裸足のイサドラ 監督
1966 モーガン 監督
1964 Night Must Fall 監督・製作
1963 孤独の報酬 製作
1960 土曜の夜と日曜の朝 監督
1959 March to Aldermaston 製作補助
1958 We Are the Lambeth Boys 監督
1957 Every Day Except Christmas 製作
1955 Momma Don't Allow 監督
1926 11'25 チェコスロヴァキアのオストラヴァで誕生

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フランス軍中尉の女
1981米アカデミー主演女優賞(ストリープ)、脚色賞、美術監督・装置賞、衣装デザイン賞、編集賞
1981英アカデミー主演女優賞(ストリープ)、作曲賞、音響賞、作品賞、主演男優賞(アイアンズ)、監督賞、脚本賞、撮影賞
1981LA批評家協会女優賞(ストリープ)
1981ゴールデン・グローブ女優賞(ストリープ)

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ハロルド・ピンター(脚)
メリル・ストリープ
ジェレミー・アイアンズ
リンジー・バクスター
ピーター・ヴォーン
リズ・スミス
ペイシェンス・コリアー
ジョン・バレット
レオ・マッカーン
リチャード・グリフィス
リチャード・ホープ
デヴィッド・ワーナー
アラン・アームストロング
ペネロープ・ウィルトン
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
フランス軍中尉の女(書籍)ジョン・ファウルズ
 1980年。ビクトリア朝時代を舞台とした大作映画『フランス軍中尉の女』の撮影が始まった。アンナ(ストリープ)が、かつてフランス軍の中尉と愛しあった仲であったが、それ故に引き裂かれ、周囲の視線に耐えられずに寒村に住むサラという女性を演じ、若手俳優マイク(アイアンズ)が、その寒村に調査にやってきてサラを見初めるチャールズという役を演じる作品だった。劇中での二人は周囲の反発にも関わらず、愛しあうようになるが、それと共にアンナとマイクの関係も変化していく…
 本作は同じ役者による二つの作品が交錯し、徐々に劇中劇の方が現実を浸食していく。という一風変わった作品で、一種のメタ作品。構成が大変面白く、なんか『田園に死す』(1974)を思わせる。本作の特徴として、劇中劇が単なる添え物ではなく、むしろそちらの方が主体になっているという点だろうか。実際映画の時間にすると、3/4は劇中劇の方に時間を割いてる。
 ただ、それは良い意味だけでない。混乱させられてしまうところもあり、ちょっと面食らってしまった。実言えば途中まではそれが分からず、途端に近代的なセットを見せられていきなり混乱してしまった。その辺のどんでん返しの仕方はかなり巧いと思う。作りからして混乱させることを前提としているのかな?
 ただ、
メインとなる物語自体が実はちょっと好みから離れているのが問題で、何でこんな展開になるの?といった感じ。
 それと、これが撮影と分かった時点で、何故劇中劇の物語が時間軸に沿って流れていくのかがちょっと気になった。撮影の場合これはおかしいだろ?折角どんでん返しを途中で作ったんだから、以降でそれを逆手に取った演出が欲しかった。その部分をすっぱり切ってしまい、結局恋愛劇のみに焦点を当ててしまったのが残念なところ。もう少し混乱させて欲しかった。
 結果として、二つの異なる恋愛劇を並行して行ってるだけ(しかも好みからは離れた)となってしまった。
 ただ、確かにキャラに関しては申し分なし。ここでのストリープは堂々たる主演ぶりを見せているが、実は本作が初主演作なのだという(ライス監督の直々の指名)。流石この人は飛び抜けた実力を持ってるね。イギリス英語も見事。

 ちなみに劇中劇と撮影でどちらもストリープとアイアンズが不倫のごとき恋愛関係にあるが、実生活でも不倫の関係にあったとか。メタの上にメタ。メタさもここまで来ると凄いもんだ。

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