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1969 | 12'12 死去 | |
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1961 | ||
1960 | ||
1959 | ||
1958 | ||
1957 | ジェット・パイロット 監督 | |
1956 | ||
1955 | ||
1954 | ||
1953 | ||
1952 | マカオ 監督 | |
1951 | ||
1950 | ||
1949 | ||
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1947 | ||
1946 | ||
1945 | ||
1944 | ||
1943 | ||
1942 | ||
1941 | ||
1940 | ||
1939 | ||
1938 | ||
1937 | ||
1936 | 陽気な姫君 監督 | |
1935 | 罪と罰 監督 | |
1934 | 恋のページェント 監督・脚本 | |
スペイン狂想曲 監督・製作・脚本 | ||
1933 | ||
1932 | ブロンド・ヴィナス 監督 | |
上海特急 監督 | ||
1931 | 間諜X27 監督 | |
アメリカの悲劇 監督 | ||
1930 | モロッコ 監督 | |
嘆きの天使 監督 | ||
1929 | サンダーボルト 監督 | |
女の一生 | ||
1928 | 最後の命令 監督 | |
非常線 監督 | ||
紐育の波止場 監督 | ||
1927 | 暗黒街 監督 | |
1926 | ||
1925 | 救ひを求むる人々 監督・脚本・撮影 | |
1924 | ||
1923 | ||
1922 | ||
1921 | ||
1920 | ||
1919 | ||
1918 | ||
1917 | ||
1916 | ||
1915 | ||
1914 | ||
1913 | ||
1912 | ||
1911 | ||
1910 | ||
1909 | ||
1908 | ||
1907 | ||
1906 | ||
1905 | ||
1904 | ||
1903 | ||
1902 | ||
1901 | ||
1894 | 5'29 ウィーンで誕生 |
モロッコ Morocco |
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1930〜31米アカデミー主演女優賞(ディードリッヒ)、監督賞、撮影賞、美術賞 1992アメリカ国際フィルム登録簿登録 |
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第一次大戦中。ドイツのモロッコ駐留軍の風紀は乱れていた。その中でも傭兵部隊のトム・ブラウン(クーパー)は、無聊を慰めるために次々と駐留軍人の細君に手を出しては捨てるという男だったが、そんなときエイミー・ジョリー(ディートリッヒ)というキャバレーの歌姫を見る。すぐに恋仲となった二人だが、トムは自分自身が彼女に夢中になっているという事実を信じられず、ある日彼女の元から逃げ出す。やがてこれまでの悪行がばれてしまったトムは危険な砂漠の駐留地へと転属を命じられるのだった… 本作は映画史でもかなり重要な位置づけを持つ。まずはスタンバーグ監督が、ヨーロッパでの撮影旅行中出会い、彼自身最も愛する役者となったディートリッヒをアメリカに紹介した作品としてだが、これは単に一人の女優の誕生話に留まらなかった。 少なくとも第二次世界大戦が始まる前までのアメリカ映画の最大特徴は“溌剌さ”と言って良い。新興国であり、これからどんどん伸びていくことを目標とした国家の形そのものが映画にも影響を与えていたのだが、そこには強烈なポジティヴ・シンキングはあっても、退廃的雰囲気を受け付けない雰囲気があった(本作でもラストシーンはいかにもアメリカっぽさを演出している)。しかしそれでは映画は娯楽に留まり、芸術的な雰囲気を持ち込むことがなかなか困難な状況。そこにディートリッヒが入り込んだことによって、映画芸術に深みを与えることになったと言われる。彼女を受け入れたことがアメリカ映画の進歩でもあった。 だがむしろ影響が強かったのはアメリカ以上に日本の方だったようだ。本作が日本でスーパーインポーズ(字幕)が使われた初めての映画だと言うこともあるが、内容的にも本作から多くのものを取り入れた。それまで輸入されていたものは基本的にパントマイムを中心とした陽性のもの。そこにこういった退廃的な雰囲気を持った作品が入り込んだのは、おそらく映画人や文化人たちは狂喜したことだろう。遙かに日本は陽性の作品よりもこういう作品の方が好まれるのだから。それに更に言わせてもらえば、サブカルチャーの方に大きな影響を与えたようでもある。日本では様々なメディアで男装の麗人が登場するが、そのどれもがここでのディートリッヒの姿を参考にしてるっぽい。男装のアイディアはディードリッヒ自身が思いついたというが、これほどまでに似合う女性もなかなかおらんだろ(ついでに言えばこの人ほど煙草の似合う女性もいない)。 物語そのものは本当になんと言うこともないメロドラマに過ぎないのだが、キャラクタの立ち具合が異様なほどはまっているので、それだけでも忘れ得ぬ名作であると言えるだろう。クーパーも得意とする純朴な青年役をかなぐり捨てたかのようなやくざな役柄を好演(と言うよりそう言う役はこの後で演じることになるんだが)。雰囲気的にはクーパーはこっちの方が合ってるんじゃないのかな? |
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嘆きの天使 Der blaue Engel |
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暗黒街 Underworld |
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1927〜28米アカデミー脚本賞 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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鮮やか且つ派手な方法で次々に狙った獲物を奪っていくシカゴの大泥棒ブル(バンクロフト)。彼は組織を好まず、常に単独で仕事をしていたが、彼を目標とする、あるいは彼に恩のある人々が常に彼の周りに集まっている。そんなある夜、銀行襲撃を行った際、酔っぱらいに犯行現場を見られてしまう。命は取らずに彼を脅してそこを去らすが、後にブルが情婦のフェザース(ブレント)を伴って入ったカフェに掃除夫としてその彼がいた。ブルと対立する悪党バックの逆鱗に触れてしまった酔っぱらいを再び助け、彼をロールス・ロイスと渾名を付けて手元に置くことにした。実はロールス・ロイスは元敏腕弁護士だったが、酒で身を持ち崩してしまっていたのだ。ブルへの感謝と禁酒の誓いにより、立ち直ることが出来たロールス・ロイスだが、今度はブルがバックを撃ち殺してしまい、ついに捕まってしまう… 暗黒街を住処とする男が偶然知り合った一般人と心を通わせる一種の友情物語で、フィルム・ノワールの原点と言われている。 流石に時代的なものがあって表現的には稚拙なのだが、物語はかなり高水準にまとまっていて、展開はかなり見させてくれる。 本作の最大特徴としては、表現そのものよりも人間の心の動きに注目している点。主人公ブルは孤高な泥棒で、他の誰をも信用しないようでいて、心のどこかで純粋な友情を求めている節があり、そしてようやく見つけたロールス・ロイスを信用したがっている。だがやはりこれまでの生き方を変えることも出来ず、ロールス・ロイスが彼に持つ純粋な友情の気持ちを本当には受け止めることが出来ない。むしろ裏切ってもらった方が気分は楽になる。という微妙な役どころで、極めて複雑な心情を表現してる。そんな豪快でいて繊細な役をバンクロフトが好演。台詞無しでも充分その力強さが伝わってくる。 やがてそこに醸し出される持って行きようのない感情の動きこそが本作の面白さで、これこそがフィルム・ノワールに大切なもの。ブレントは後半ちょっと献身的すぎてファム・ファタルとしては力不足だが、前半部分の存在感がなかなか見せてくれる。あの謎めいた感じをラストまで押し通してくれれば本当に完成された作品になったんだろうね。 先に表現は稚拙と書いたが、この当時の最大限の表現方法が用いられているのは確か。カフェでのモブシーンで、登場人物それぞれの個性を際だたせるやり方と言い、光と影の対比と言い、映画表現を最大限行おうとするスタンバーグ監督の意地のようなものが見られるだろう。 ラストシーンはやっぱりハリウッドらしく道徳的に終わるが、これがギリギリの表現だったのかな?驚くほど人の死も少なく、事情を知ったブルも、最後は抵抗せずに捕まえられてしまったのが、今から観るとオチの弱さに感じられてしまう。 |
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