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馬場康夫

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鑑賞本数 3 合計点 9 平均点 3.00
書籍
著作
「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た!
OTV
2008
2006 バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 監督
1999 メッセンジャー 監督
1991 波の数だけ抱きしめて 監督
1989 彼女が水着にきがえたら 監督
1987 私をスキーに連れてって 監督
1954 8'18 東京で誕生

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バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 2006

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君塚良一(脚)
阿部寛
広末涼子
吹石一恵
伊藤裕子
劇団ひとり
小木茂光
森口博子
愛川ゆず季
鈴木一功
有吉弘行
山岸拓生
杉崎真宏
小野ヤスシ
露木茂
松山香織
木幡美子
ラモス瑠偉
飯島愛
八木亜希子
飯島直子
伊武雅刀
薬師丸ひろ子
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 2007年。元カレの作った借金返済に追われるフリーターの田中真弓(広末涼子)のもとに、母の真理子(薬師丸ひろ子)の訃報が届く。借金取りをかわしながらもなんとか母の葬儀を終えた真弓だが、彼女の前に財務省の下川路功(阿部寛)と言う男が現れる。彼によれば、真理子は死んでおらず、自作のタイムマシンで1990年にタイムスリップしたという。そして、下川は娘の真弓に真理子を連れ戻してくれるよう言うのだが…
 タイムスリップもののSF設定を下敷きにした痛快活劇。SFとして考えてしまうと整合性の点で、はなはだいい加減なものだが
(ほぼ同時期に公開された『サマー・タイムマシン・ブルース』と比べてみると特にこの辺は顕著に見られる)、細かいことを考えないコメディとしてなら、大変楽しい快作。
 バブル。この言葉はよい意味で使われることはほとんど無い言葉である。
歴史上、いくつもの国でバブルは起こったが、その後その国には悲惨な状況が待っていたから。たとえばオランダのチューリップバブルやアメリカの投資バブル(この崩壊が1924年の大恐慌となり、アメリカの映画にも多くの影響を及ぼしている)。アメリカではもう一つ新世紀に入った後のサブサプライムバブルというのもあり、これがとんでもない結果を引き起こしたことは周知の事実。
 ただ、一般にバブルというと、
1980年代の日本における土地バブルのことだろう。これも後になってみると、日本の経済に大きな爪痕を残した出来事ではあったものの、一定以上の年齢の人間にとってはとても懐かしく、ある意味輝いた時期として記憶される。
 まさにそのバブル絶頂期に私は大学に入った。一応技術系の学科に入っていたのだが、当時は超売り手市場。将来に何の不安もなかったし、同じ学科の人間でも証券会社や銀行に入ろうと考えていた人間は何人もいた。私に関しても、その当時の風潮を「軽佻浮薄」とみなしてそっぽを向いてるつもりで、やっぱりどっぷり漬かっていた。大学時代の片手間アルバイトだけで月十万以上は軽く稼いでいたし、何の苦労もなくそれなりの就職口も見つかった。何だかんだ言って、私にとっても、やっぱりバブル時代は踊っていた時期だったのだな。
 そしてそのバブル時期に台頭した総合メディア会社があった。それがホイチョイプロダクションだった。ここは広告会社なのだが、会社のPR戦略を積極的に行い、ファッション業界や技術畑、漫画や映画に至るまで積極的に社名を露出させていった。
 特に映画では『私をスキーに連れてって』は大ヒットを記録。スキーブームを作り出したという業績もあり。本当にホイチョイという名前だけで一時代作ってしまった。
 そしてまさにその馬場監督が、その20年後、当時のバブル時代を題材に作ったのが本作(前置きが長いな)。
 一応本作はSFというか、タイムスリップものの作品で、現代の日本に生きる女の子がもしバブル時代に行ったら?というコンセプトを持つ作品だが、一番の見どころはやはり
かなり戯画化されているバブル時代の描写だろう。流石にあそこまでムチャクチャじゃなかったとは思うけど、ちょっと機転を利かせるだけで一晩で数十万円という金を簡単に手に入れられた時代。大学在学中に会社を起こし、一年で数千万円の利益を上げるのも珍しくない時代だったのは事実。劇中の狂乱を観てるこっちも苦笑いしながら昔のことを思い出したりしていた。
 懐かしいというほどではないにせよ、ああ言った時代が日本にもあり、みんながみんな踊り続けていた時代が確かに存在していた。だが、その踊りが今の時代に大きなツケを残したのは確かで(現在の金融危機はアメリカのものではあるが)、世界に対して日本人の振る舞いは国際的なバッシングを引き起こしたという事実もやはり忘れてはいけないこと。
その負債は今もなお支払い続けている
 大変楽しい本作ではあるが、その負の側面や、いかにも「バブルを崩壊させたのが悪である」という作りには首をかしげざるを得ず、さらにあのラストが本当にハッピーエンドだとは到底思えないと言う問題もあって、その部分でかなり反発を覚えもする。言葉では愛とか家族とか言っていながら、全然そう見えない所が痛い。私はちょっと反発心の方が大きいかもしれない。オチをもう少し工夫していれば評価は一気に上がっただろうけど。
彼女が水着にきがえたら 1989

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一色伸幸(脚)
原田知世
織田裕二
伊藤かずえ
竹内力
田中美佐子
谷啓
伊武雅刀
今井雅之
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
私をスキーに連れてって 1987

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一色伸幸(脚)
三上博史
原田知世
原田貴和子
沖田浩之
高橋ひとみ
布施博
鳥越マリ
飛田ゆき乃
竹中直人
田中邦衛
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ

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