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森淳一

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鑑賞本数 合計点 平均点
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wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
著作
ランドリー(書籍)

_(書籍)
2011
2010
2009 重力ピエロ 監督
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001 Laundry ランドリー
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
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1991
1990
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1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967 1'5 東京で誕生

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タイトル
<A> <楽>
  
物語 人物 演出 設定 思い入れ

 

重力ピエロ 2009
2009日本アカデミー新人賞(岡田将生)
2009ブルーリボン新人賞(岡田将生)
2009報知映画新人賞(岡田将生)
2009ヨコハマ映画祭新人賞(岡田将生)、
次点

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相沢友子(脚)
加瀬亮
岡田将生
小日向文世
吉高由里子
岡田義徳
渡部篤郎
鈴木京香
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
重力ピエロ(書籍)伊坂幸太郎
重力ピエロ <A> <楽>
伊坂幸太郎 (検索) <A> <楽>
 仙台連続放火事件が起こる。放火現場の近くには必ず奇妙なグラフィティアートが描かれていたことから、犯人は何らかの目的を持って放火をしているのではないかと考えた泉水(加瀬亮)は、弟の春(岡田将生)と共に謎の究明に乗り出す。自由人を気取る春の活躍によって、少しずつ事件の元に迫るのだが…
 2000年代になってから、世間の標準からはちょっとだけずれた、それでも表向き普通に暮らしている等身大の青年を中心に、その内面を描こうとする作品が増えてきた。本作もそのフォーマットに則って作られた作品で、「本当の家族とは何か?」と言うことを問いかけようとしているような、そんな印象はある。
 
“血は水よりも濃い”という言葉があるが、血縁による呪われた血を恨むよりも、これまで自分を立派に育ててくれた家族の方がよっぽど大切。そんなところが着地点となるだろう。
 そんな道徳的なものをベースに、雰囲気もほんわかと、しかし内容が過激に。こういう風に書いてみると、本作はかなり矛盾点が多い。その矛盾点を映像化するのは難しそうだ。この作品を時間軸で分析すると、兄弟愛→謎解き→サスペンス→サイコキラー→親子愛へと移行していくのだが、このタイプは場面の切り換えによって演出を変えるのが普通だろう。しかし本作の場合、その雰囲気を一貫させようとしたところにある。
 結局、その矛盾点をちゃんと映像化出来るかどうかと言うところに本作の見所があったはず。それが出来たか?と言うと結構難しかったかなあ?
 雰囲気は結構良いのだ。オープニングの「春が二階から落ちてきた」というモノローグから始まり、妙に仲の良い兄弟と父親の関係。何を考えているのか、今ひとつ捉えにくい弟の春を、それでもちゃんと認めている人間関係を作り上げつつ、徐々にそのほんわかした雰囲気が壊れていく過程も良い感じなのだが、肝心なところで前半のほんわかした雰囲気を引きずってしまって、後半のシリアルキラー的な展開に衝撃度が足りない。どことなく冒頭部分のほんわかした描写を殺人の所まで持ってきてしまっている。
 これを本当に高水準にまとめることが出来たら、相当に凄い技量と言えるのだが、ちょっとまとめきれなかったな?良いところまでいってたんだけど。

 本作で特筆すべきは小日向文世の演技だったかな?まるで
『ミツバチのささやき』ばりに何もしてないような、単に趣味人のような描写をしておいて、実は自分の全ての責任を受け入れているという、かなり凄い人物に仕上げられ、それを飄々と演じている技量に感心出来た。

 

Laundry ランドリー 2001
<A> <楽>
  
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 頭に傷を持ち、深く考えることが難しい20歳の青年テル(窪塚洋介)は、祖母が営むコインランドリーで働いていた。ただ、働くと言っても洗濯物が盗まれないように見張ることだった。そんなある日、心に傷を負った水絵(小雪)と言う女性がランドリーに洗濯物を忘れたまま故郷へ帰ってしまった。やがてランドリーが閉鎖され、居場所を失ったテルは、その洗濯物を彼女に届けるべく旅に出る。道中に知り合った親切なサリー(田鍋謙一郎)のお陰でテルは無事水絵の元に辿り着き、そこでサリーの家で共同生活を送ることになる…不思議な三人組だったが、たおやかに時は流れていくのだが…
 独特の、不思議な雰囲気を持つ作品で、なんだか静かに時は流れていくのだが、その中でも着実に変化が起こっていく。これは波長が合うかどうかで評価が随分変わっていくのだろうが、
私には半分だけ
 この作品をラブストーリーとして見るのなら、私ははまることが出来なかったのだが、これが一種の不思議な人間達が集まって家族が出来ていく話だと考えるなら、充分楽しめた。この辺は
完全に趣味の領域だが。
 主演の窪塚は、一種人とは異なったキャラを演じさせれば若手随一の実力を持つと思っているが(自身の生活もそうとうに奇矯だったのは後に分かってくるのだが)、ここではエキセントリックさを無くし、不思議な癒し系の雰囲気をまとわせていたが、これはこれでなかなか面白い芸風で、しっかり個性を演出できていた。対する小雪もかなり癖のある演技で知られるが、この二人が絡むことで、不思議な雰囲気に拍車がかかっていた。
 その辺は撮影にも苦労があっただろうなとは思うし、充分に面白いと言ってしまえるのだが、ちょっと気になるのが演出。窪塚と小雪が二人合わさると不思議な雰囲気を醸すのだが、単独だと、妙に浮いて見えてしまう。窪塚演じるテルだけだと、単なる退屈なだけ。小雪演じる水絵だけだと雰囲気が一気に暗くなる。二人一組でこそ画面の意味が出る作品と言うことになるか?その部分がちょっと変な感じなので、その分ちょっとだけ点数は下がってしまう。
 たまに不思議な雰囲気を味わってみたい。と言う場合はお薦め。

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