冷静と情熱のあいだ 2001 |
2001日本アカデミー主演男優賞(竹野内豊)、撮影賞、照明賞 |
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水橋文美江(脚) |
竹野内豊 |
ケリー・チャン |
ユースケ・サンタマリア |
篠原涼子 |
マイケル・ウォン |
椎名桔平 |
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フィレンツェで絵画の修復士をめざす阿形順正(竹野内豊)は、かつて心から愛していながら、ある出来事を境に、別れてしまった恋人・あおい(ケリー・チャン)をどうしても忘れられずにいた。聡明で冷静だが、いつも心に孤独を抱えているあおい。順正の心に宿るひとつの希望、それは10年前に交わした、”あおいの30歳の誕生日にフィレンツェの大聖堂で待ち合わせる”という約束だった…
海外ロケ作品は受けないという定式を打ち破り、ヒットを作品で、原作は江國香織と辻仁成が女の視点と男の視点で同じ物語を作ったユニークな競作。
2000年代に入り邦画も質が上がった。少なくともドラマとしては随分良く仕上がっている。
竹野内豊のぶっきら棒さと、うちに秘めた情熱とのギャップ。チャン共々お互い冷静になろうとしつつもどうしようもない心の焦燥みたいなものが画面から出ていた。フィレンツェの町並みを舞台にするのも綺麗だし、エンヤの歌がとても良い。
一応褒める点は多いとは言え、まあ、色々と言いたいことも多い。
よもやここまで映画のテレビ化が進んでいようとは…カメラアングルは単調だし、映画では決してやっては行けない撮り方をしてるところがあるとか(日常生活ではありがちでも、映画は画面の一点に集中させることを主眼とするため、敢えて避けるべきシーンというのもあるのだ)、少なくとも映画ならこう撮るべき、と言う所でテレビのような撮り方をしてるのはどういうこっちゃ?画面の中に二人だけ。しかも横からのアングルばかりで広角さえ碌々使えないのは問題あるぞ。最も感動的なはずのミラノ駅のシーンがカメラアングル的に失笑ものというのは、流石に問題あると思う。
でも、逆にそれらの制約を取っ払ったからこそ、単純にドラマに集中出来る、とも言えなくもないかな?少なくともこれが新しい邦画の形なのだろう。
後、強いて言えば、私の年齢になってから観るもんじゃないな。かなり年齢が限定されるけど、20代前半にはピタッとくるだろう。
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