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賀東招二

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甘城ブリリアントパーク

甘城ブリリアントパーク

17'06'10 甘城ブリリアントパーク1
 かつて天才子役と言われたが、今は引退して普通の高校生活を送っている可児江西也の前に、突然現れた転校生の千斗いすずは、どこからとりだしたかマスケット銃を突きつけ、デートを強要する。脅されて渋々高校近くにあるテーマパーク、甘城ブリリアントパークへと出向くのだが、なんとそこは本物の妖精の国だった。しかも廃園寸前のこのテーマパークの支配人になって欲しいというとんでもない申し出を受けざるを得なくなってしまう。

 ライトノベルの中では比較的ハード系に属する著者が描いたのはなんと遊園地という変化球。意外性のあるテーマだが、とりあえず第一巻はかなり面白く読ませていただいた。今巻で閉園の危機はとりあえず乗り切るという所までだが、根本的な解決には至らず、これから本格的な話が始まっていくようになる。
<A> <楽>
17'08'03 甘城ブリリアントパーク2
 なんとか2週間の入場者数を確保し、甘城ブリリアントパークの存続は決まったものの、一年後までに更なる入場者増を図らねばならなくなった。そしてそこに残るのは人手不足と資金不足。これをなんとかせねばならない可児江西也。一つ一つの問題を順番に解決しようとするのだが…
 細かいところでは大変面白いのだが、全般的に見る限り、ほとんど話は進んでない。2巻目でもう小ネタに走ったような感じではある。

 ただ、著者の小ネタは実はかなり好みなのでこれはこれでOKではある。特に今回は新しくアルバイトに元AV女優とか、血塗れ女子高生とか、どう見ても小学生な可児江と同じ歳の女の子とか、強烈なキャラが登場したため、彼女たちがこれから物語を引っ張っていくことになるのだろう。
<A> <楽>
17'11'11 甘城ブリリアントパーク3
 新たに甘城ブリリアントパークのアルバイターとなった三人の一人で見た目が小学生にしか見えない高校生中城椎菜はいつも自信が持てずに失敗ばかりしていた。そしてそんな彼女を見守るモッフルは、彼女の才能を探っていた。

 2巻に登場したアルバイターで、ロリっ子ドジキャラという、狙いすぎのキャラの一人称で展開する前半部は、本当に楽しんで書いてる感じがして実に良し。物語は他愛ないものでオチも分かりやすいけど、むしろこういうベタな話を読みたかったことに読み終えて気づいた。読んでて疲れないから良いね。
 後半部分はみんなで着ぐるみ着て西也になりきるという話で、これも展開はいかにもと言った感じ。
 全般的に心地よい笑いが出る話なので、かなり上手くできた話だ。
<A> <楽>
17'12'28 甘城ブリリアントパーク4
 「伴藤美依乃の特殊な事情」甘ブリに勤めるアルバイトの伴藤美依乃はいつも不幸が重なり流血が絶えなかった。そんな彼女には何らかの呪いがかかっているのではないかと勘ぐったティラミーの発案で急遽呪術師を呼ぶことにした。その結果は…
 他に短編「プロモーションビデオを撮ろう!」「ファミリー・アフェア」「五頭会談」を収録する。

 2巻で流血したままアルバイト面接に来たという強烈なキャラ伴藤美依乃を中心に、ゆるやかな(?)日常を描く話。
 呪いを解くためにはそれに関わる人たちのトラウマを明らかにしなければならないということで、可児江を含めた職員一人一人のトラウマと現状の情けない自分をさらけ出すという下りがあって、それがとにかく笑える話だった。あと、何故かアニメ版の最終話にあった「プロモーションビデオ」は、アニメ版の方が暴走してたため、原作がおとなしすぎる感じ。
<A> <楽>
 

 

フルメタル・パニック

04'12'22 戦うボーイ・ミーツ・ガール フルメタル・パニック!1
 戦場しか知らずに育ち、世界最強の武装集団<ミスリル>に属する相良宗助に与えられた新たなる任務は、何と日本の高校に潜入し、ターゲットに知られないように、その身辺を警護することだった。しかし平和な日本を知らない宗助は次々と余計なトラブルを引き起こし、当のターゲットである千島かなめからはストーカー扱いされる日々…果たしてかなめに秘められた謎とは?

 友人が貸してくれると言うことで、DVDを含め一式借りた「フルメタル・パニック!」だが、とりあえずアニメ版を観る前に予習のつもりで読み始めた。カラス氏とは特に映像系に関しては異様なくらい趣味が合うのだが、こう言ってはなんだが、まるで期待せずに読み始め。
 あれ?面白いじゃないか?(笑)
 久々に本気読書モードに突入。一挙に読み切る。頭痛起こす位のスピードなので、最近あんまりやってなかったけど、その甲斐はあったな。面白かった。
 …しかし、アニメ版の方は…うううう。そのうち面白くなるのを待とう。
<A> <楽>
04'12'26 放っておけない一匹狼? フルメタル・パニック!2
 「フルメタル・パニック!」のもう一つの面。相良宗助と千島かなめによるどたばた学園ドラマを描く外伝的作品。「南から来た男」「愛憎のプロパガンダ」「鋼鉄のサマー・イリュージョン」「恋人はスペシャリスト」「芸術のハンバーガー・ヒル」「シンデレラ・パニック!」の6編を収録する。

 本来、私はこの作品はこういうものだと思っていたので、漫画的に大変楽しんで読めた。特に映画からのパクリが大変多く(タイトルの多くは映画から題を取ってる)、映画好きには楽しめた。私なりには「芸術のハンバーガー・ヒル」が好みだが、「シンデレラ・パニック!」に出てきたアーサー王も使ったとされる聖なる手榴弾は完璧にツボにはまって大爆笑。しかし一体どれだけの人間がこれで笑えるんだろう?
<A> <楽>
04'12'30 疾るワン・ナイト・スタンド フルメタル・パニック!3
 謎のテロリスト集団の一員が日本の空港で捕まった。まだ少年のその人物を取調中にテロリストが襲ってきた。たまたまそこに居合わせた海軍大佐のテスタロッサはその少年を連れ、宗助の家に…

 本編の第2作目で謎の組織の姿が少しだけ見えてきた話。一作目と較べると遙かに手慣れた感じなのだが、話そのものの展開はほとんど進展していない。ドラマ部分の盛り上がりは良いけど、テッサの紹介という意味合い程度だったか?
 しかし、このテッサというのは、超が付く天才でありながら運動能力無し。小悪魔的なところあり。と、記号論的に言うなら典型的な萌えキャラなんだな…多分。
<A> <楽>
05'01'02 本気になれない二死満塁 フルメタル・パニック!4
 古めかしいヤンキーに拉致され、ラグビー部のマネージャーにされ、初恋の人とデートという、実に高校生らしい生活(?)を送る千鳥かなめ。しかしそれらことごとくに彼女を守ろうとする相良宗助が絡み、複雑な事情に…「妥協無用のホステージ」「空回りのランチタイム」「罰当たりなリーサル・ウェポン」「やりすぎのウォークライ」「一途なステイク・アウト」に南の島の訓練風景を描く書き下ろしの「キャプテン・アミーゴと黄金の日々」を収録する。

 今回もかなり笑えた。特に本作では「やりすぎのウォークライ」はモロにフルメタル・ジャケット(1987)だったのだが、物語展開が実に楽しい。キャラのギャップが楽しい一本となった。
<A> <楽>
05'01'06 自慢にならない三冠王? フルメタル・パニック!5
 夜な夜な街に現れ、髪の長い女性を片端からポニー・テイルにしてしまう変質者に追いかけられたり、キューピッド役になったりと多忙な千鳥かなめと、それにつきあったり当事者になったりする相良宗助の奇妙な二人三脚の物語。「すれ違いのホスティリティ」「大迷惑のスーサイド」「押し売りのフェティッシュ」「雄弁なポートレイト」「暗闇のペイシェント」にテッサとマオの女同士の戦いを描く書き下しの「猫と仔猫のR&R」を収録する。

 終始笑わせてくれた作品だったが、本巻はこれまでのような大爆笑には至らなかった。この中では「猫と仔猫のR&R」が割と良かったけど。
<A> <楽>
05'01'08 揺れるイントゥ・ザ・ブルー フルメタル・パニック!6
 突然南の島へ行こうと相良宗助に誘われた千鳥かなめ。戸惑いを覚えつつも期待に胸膨らませる彼女が連れて行かれたのは、なんとミスリルが保有する最強の潜水艦トゥアハー・デ・ダナン。折悪しく作戦行動に付き合わされることになってしまったかなめだったが…

 長編ではこれが3作目。マニアックさとテンポの良さ、物語の展開の巧さが丁度良くかみ合った作品で、これまでの長編では一番面白い作品になってる。ある程度潜水艦を知ってる人だとにやりと出来るところが随所に盛り込まれてるし、キャラの立て方も上手くなってる。
 毎回かなめをどうやって事件に巻き込んでいくか、それに苦労してるな。とは思うけど(笑)
<A> <楽>
05'01'10 同情できない四面楚歌? フルメタル・パニック!7
 学園どたばた編の4巻目。絶滅危惧種の貝をめぐる騒動「磯の香りのクック・ロビン」、生徒会長林水の過去が語られる「追憶のイノセント」、学園近くに出来た風俗潜入記「おとなのスニーキング・ミッション」に、宗助、クルツ、マオのトリオの結成までを描く書き下ろし中編「エンゲージ・シックス・セブン」の4編を収録する。

 中編を中心に組み立てられた一冊で、結構雰囲気はよろしい。どたばたの中でも広がりを持たせた感じ。最後の「エンゲージ・シックス・セブン」なんかはほとんど本編の一エピソードに近い。ここでは「磯の香りのクック・ロビン」は小ネタ満載で大笑い。ダイクウマリュウキングガイ?魔球でも投げる気か?
<A> <楽>
05'01'14 終わるデイ・バイ・デイ(上) フルメタル・パニック!8
 ミスリルの所有するラムダドライブを搭載したたった一台のAS“アーバレスト”唯一の操縦者として認定されてしまった宗助は、その任務の重要さ故にミスリル上層部の決定で千島かなめ護衛の任務から外されることになってしまった。命令のため東京を離れる宗助だが、自分でも訳の分からない鬱憤がたまっていく。そしてそれに合わせるかのように、彼の搭乗するアーバレストも、どうしてもラムダドライブが発動できなくなってしまった。一方東京に残されたかなめは、今の自分に出来ることを考えていく。

 物語が大きく動き出した感のある作品。ここまでの長編3作の内前の2作が世界観の広がりで止まっていたのに対し、これは確実にストーリーを進ませるために作り出した作品だ。かなめの行動力が増しているのも特徴か。
<A> <楽>
05'01'15 終わるデイ・バイ・デイ(下) フルメタル・パニック!9
 かなめの護衛任務から外され、精神状態が一定しない宗助。香港に現れたヴェノムの調査に駆り出されるも、これまでにないミスを連発し、ついには任務を放棄してしまう。どこにも行きようのない感情をもてあました宗助は戒厳令下の香港を彷徨うが、そんな彼の前に現れたのは…

 これまであくまで戦闘用機械でしかなかったアーバレストが明確な意志を持つことが分かった。それは設定の広がりと見ることができるものの、肝心のストーリーがあまりにもベタな上にご都合主義に陥ってしまったのが残念。前半で期待させた分、もっと意外性が欲しかったのだが…
<A> <楽>
05'01'17 どうにもならない五里霧中? フルメタル・パニック!10
 宗助とかなめのコンビが混乱を引き起こす学園コメディ編の第五弾。宗助のライバル椿一成が登場する「純で不純なグラップラー」、宗助と一成のお手伝い対決を描く「善意のトレスパス」、成り行きで弱小やくざを手助けする「仁義なきファンタジー」、小学生の喧嘩の仲裁をする「放課後のピース・キーパー」、老人に宗助が振り回される「迷子のオールド・ドッグ」。そして書き下しのテッサの奇妙な一日を描く「わりとヒマな戦隊長の一日」を収録する。

 笑える作品という意味ではこれまでで一番笑えた。七人のボン太くんが暴れ回る「仁義なきファンタジー」も大笑いしたが、圧巻は書き下しの「わりとヒマな戦隊長の一日」で大爆笑してた。
<A> <楽>
05'01'19 あてにならない六法全書? フルメタル・パニック!11
 宗助のライバル椿一成の登場により、ますます混迷の度合いを深める学園コメディ第六弾。宗助がガールハントを強いられる「ままならないブルー・バード」。惚れっぽい瑞樹が一成に一目惚れする「的はずれのエモーション」。陣代高校の案内文作成の顛末を描く「間違いだらけのセンテンス」。映画作りに宗助が協力する「時間切れのロマンス」。細菌兵器の恐怖を描く「五時間目のホット・スポット」。そしてテッサが休暇で陣代高校にやってくる「女神の来日」の6編に、著者の覚え書きを加えた作品。

 前巻が無茶苦茶笑えたのに対し、これはいくつかの小ネタで笑えたものの、まあこんなもんか?と言うレベル。尤も、相当マニアックなと言うかオタクっぽい笑いにいくつか笑いが出たけど。「五時間目のホット・スポット」って、モロに「うる星やつら」の「恐怖の虫歯ウォーズ」だろ?それと「爆熱・ゴッドカレーパン」なるものを買った生徒が「なぜか相良の声を思い出す」ってのは、アニメ版を観ていれば納得。「俺の右手が真っ赤に燃えるぅぅっ」ってか?
<A> <楽>
05'01'27 踊るベリー・メリー・クリスマス フルメタル・パニック!12
 ハイジャックされて中止となった修学旅行の代わりに豪華客船一泊二日の遊覧旅行に招待された陣代高校の面々。ところが今度はシー・ジャック事件が起きてしまう。しかも何故か犯人達はかなめのよく知っている…

 長編はシリアス、短編はコメディという棲み分けがこれまで出来ていたけど、これは長編と中編を混ぜ合わせたような内容で、軽いながらきちんとアクション作として成り立っていて、バランスが大変良い作品だった。話自体はアーバレストが更に人間的になっていく事とかも含め、これから来るであろうキツイ話に至るまでのつなぎっぽいお話。
 個人的には一番のお気に入りであるマデューカスの実力が遺憾なく発揮されたのがかなり嬉しいところ。こんな目立たないキャラにちゃんと見せ場を作るところが心憎い。
<A> <楽>
05'01'28 安心できない七つ道具? フルメタル・パニック13
 学園編になんとテッサが闖入するシリーズ第7作。陣代高校に視察が入る「穴だらけのコンシール」、宗助達の合コンの顛末を描く「身勝手なブルース」、生徒会長林水のお宅訪問「ミイラとりのドランカー」、不良グループの友情物語「義理人情のアンダーカバー」、宗助と一成の鍋騒動「真夜中のレイダース」にテッサと宗助が老兵達のパワーに巻き込まれる書き下ろしの「老兵達のフーガ」の6編を収録する。

 かなり好きなコメディ路線の話だが、これまでのシリーズの中ではちょっとパワーが低かったかな?ちょっとしみじみさせすぎっぽい。ここでも大暴走の用務員さんを描く「真夜中のレイダース」はかなり笑わせてもらったけど。
<A> <楽>
05'01'30 音程は哀しく、射程は遠く フルメタル・パニック14 サイド・アームズ
 フルメタル・パニック!の脇を固めるキャラクタをそれぞれ主人公にして描かれるフルメタル・パニック外伝。クルツの初恋の相手との邂逅を描く「音程は哀しく、射程は遠く」、整備班のブルーザーの苦労を描く「エド・サックス中尉のきわめて専門的な戦い」、テッサ学園編の続編「女神の来日(温泉編)」、アームスレイブ初心者のヤンがASを動かすまでを描く「よいこのじかん」、そしてウルズチームのチームワーク(?)を描く「ある作戦直前の一幕」の5編を収録する。

 多分これは著者本人が一番楽しんで書いたんだろうな。と思わせる一作。特に「よいこのじかん」なんてのは単にASが起動して銃を撃つまでの訓練を淡々と描いていて、読むより書く方が楽しそう。と思いつつニヤニヤ笑いながら読めた。学園編の出張版とも言える「女神の来日」は爆笑もの。対してこれは著者が相当に自分を抑えつつ、それでも爆発的に書いたんだろうと思わせられる。
<A> <楽>
05'02'02 つづくオン・マイ・オウン フルメタル・パニック15
 これまでの作戦を次々にミスリルに阻止されたアマルガムは、ついに最大の攻撃を加えた。本部は落ち、トゥアハー・デ・ダナンの寄港中のメリダ島も巨大AS“ベヘモス”3機による攻撃を受けてしまう。同時にアマルガムは東京の千島かなめの奪還作戦も敢行する。今までの日常が崩壊する中、宗助は一人、学園へと向かう。

 全てを失う中、たった一人で絶望的な戦いに身を投じる。ヒーローものにはデフォとも言える物語。とはいえ、やっぱり燃えるなあ。しかもこれまで14巻、6年もかけて築き上げてきたものを全て破壊していくってのは、書いてる側としては、一種もの凄い快感だろうな。昔、半年かけてコツコツと作ってきたプラモデルに爆竹仕掛けて、それを写真に撮ったことあったけど、それに似た快感を読んでる側も感じるよ。
<A> <楽>
05'11'10 悩んでられない八方塞がり? フルメタル・パニック16
 クラスメイトの風間信二がはまりこんでいるMMORPGで恋人が悪の女王にさらわれ、それを助けに行こうと2年4組と生徒会の面々に助けを求め、結果みんなでゲーム世界に行ってしまうと言う「約束のバーチャル」を初め、「影武者のショウビズ」「対立のフェスティバル」「愛憎のフェスティバル」の4編の中短編を収録。

 アニメで言えば「ふもっふ編」に当たる話の数々は妙にツボにはまるのが多い。一作目のオンラインRPGの話は凄く楽しかった。私自身はやらないけど、廃人ゲーマーって出てくるもんだろうなあ。他はちょっと滑った感じがするが、さすがにちょっとパワー落ちてるかな?
<A> <楽>
06'02'28 燃えるワン・マン・フォース フルメタル・パニック17
 日本で全てを失ってしまった宗助は、けじめを付けるためアマルガムの影を求め、紛争の続く東南アジアの小国ナムサクにいた。そこで行われているAS同士の格闘大会にナミという少女率いる弱小チーム員として参加するのだが…

 新展開で日本を離れた宗助の活躍が描かれる。新たに仲間となった面々と、その人間関係が見事に崩れていく様が冷静なタッチで描かれている。今までとはまるで違う展開だけど、これはなかなか楽しい。
 ここでの見せ場はやっぱりナミの存在だろうけど、これに関しては割と面白い展開。ネットでは死亡フラグなるものが上げられることがあるけど、ナミの描き方は見事なほどに典型的死亡フラグにあった。「ああ、こりゃ死ぬな」とか思って読んでたら、ナミには意外な秘密が…ちょっと混乱した。
<A> <楽>
06'09'07 極北からの声 フルメタル・パニック18
 本編「フルメタル・パニック」の正統的な外伝2本にギャグ編1本を収録する。カリーニンと宗助との出会いを描く「極北からの声」と“デューク”マデューカスがTDDの副長となるに到るまでの過程を描く「<トゥアハー・デ・ダナン>号の誕生」の中編と、「大食いのコムラード」の短編を収録する。
 本編の過去を描く「サイド・アームズ」の2巻だが、最初の2編は出てくるのはおっさんばかりという変則的な作品。元より軍事ものだけに、リアルに描こうとすればするほどおっさんの割合が高くなるのは致し方ないのだが…マデューカス編を読んでるうちに「貴様を八つ裂きにしてくれる」をふと思い出してしまい、くすくすと笑いつつ読んでしまった。おもろかった。
<A> <楽>
07'05'29 つどうメイク・マイ・デイ フルメタル・パニック!19
 アマルガムを潰すためにもかなめを救い、レナードを拉致する。宗助とミスリルの残党の利害は一致した。それぞれ独自の情報網によりかなめとレナードがメキシコにいることが分かる。嵐を利用し、潜入を開始する。ラムダドライブ搭載機コダールの前に苦戦を強いられる彼らだったが、その時宗助の前に現れたのは…

 しばらくぶりの新刊。盛り上がるだけ盛り上がった展開で、そろそろ本気で物語を締めにかかっている著者の覚悟が見えてくる。流石ライトノベルだけあって、展開は都合良すぎるのだが、燃えるのであればそれでOK。ちなみに新しいアルの機体、レーバティンという名前は著者もお気に入りっぽいね。
 …そう言えばこのレーバティンって名前どこかで聞いたと思ってたら、デップ主演の映画の名前だったか。あれはリバティーン(2004)だけど。
<A> <楽>
08'03'29 せまるニック・オブ・タイム フルメタル・パニック!20
 ミスリルの残存兵力にレーバティンと共に合流を果たした宗介。一方アマルガムもレナードとカリーニンの二人の暗躍により急速に組織を変えつつあった。そんな中、テッサはこれまで極秘裏に調べさせていたソ連の秘密実験基地へと向かう…
 久々の新刊。かなり楽しみにしていた作品だった。
 ただ、出来はちょっと?う〜ん。悪いんじゃないんだけど、特にオチがここまで予測通りだとなあ。もちろんウィスパードの秘密とか、かなめの名前の由来とか、全然考えもしてなかったものもあるが、ラストシーンは「やっぱりか」と呟いてしまった。もうちょっと意外性で唸らせて欲しかったね。
 後、三つも死亡フラグが立ったクルツはやっぱり…著者は絶対こういうパターンは著者は外さないというか、確信犯でやってるね。
 ところでこの題、やっぱりあの映画から取ったの?
<A> <楽>
10'09'18 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上) フルメタル・パニック!21
 レナードとかなめがやろうとしていることは、ウィスパードの存在によってねじ曲げられてしまった歴史の修正であった。今の歴史をリセットし、過去に戻って本来の歴史を取り戻そうという、その荒唐無稽な作戦に、これが本当に悪いことなのか確信を持たぬままその阻止へと向かったトゥアハー・デ・ダナン。自分の出来る事をするだけと心を決める宗介だったが…

 いよいよ最終章の開始。とりあえずこの話はタメの話で、かつての古巣、現在アマルガムの本拠地となっているメリダ島への特攻をかけるところまで。少々意外というか、悪い方向にいってるのは、かなめの変節が自分の意志ではなかったらしいということか?
<A> <楽>
10'10'26 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) フルメタル・パニック!21
 既にアマルガムによって押さえられているメリダ島へ上陸を果たした宗介とアーバレスト、そしてトゥアハー・デ・ダナン。一方、全面核戦争を防ぐべくミンスクへと展開しているミスリルの残存部隊もやはり厳しい戦いを強いられていた。こんな状態の中、世界を根本から作り替えようとしているかなめだが…
 12年という年月の総決算が描かれる話なのだが、最終巻の本作は完全なるストレートストーリー。あまりにも直球過ぎてあっけなく終わってしまったが、総決算というのだから、これくらいで良いのかも知れない。著者には本当にお疲れ様。と言っておこう。
 ただ、生きていてはいけない人物までいたのはやり過ぎ。これだからライトノベルは馬鹿にされるんだ。
<A> <楽>
12'01'19 マジで危ない九死に一生? フルメタル・パニック
 相楽宗介と千鳥かなめの通う陣代高校を舞台とした、相変わらずのコメディ編「与太者のルール」「ご近所のサーベイヤー」「つぶらなテルモピュライ」と本編のその後のテッサを描く「テッサのお墓参り」を収録した作品。

 短編の方は相変わらずのコメディっぽさは保っているものの、やはりパワー不足は否めず。中編もとってつけたような感じでコンパクトにまとまりすぎ。
 本編読み終わってから大分経つだけに、受け手のこちらの問題かな?
<A> <楽>

  

その他