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怪人紀行

怪人紀行

03'03'01 タイ怪人紀行
 「とにかく暑い国に行こう」と言う、ただそれだけのコンセプトの元、タイに家を持つカメラマンの鴨志田穣を引き連れ、3週間でタイ全土を回る旅に出た著者。その顛末を描く。

 元々漫画家の西原理恵子(今度彼女の代表作と言える『ぼくんち』が映画化される)がらみで存在を知り、単に西原の漫画が少し載っていたと言うだけで買った作品(しかも文庫になってからと言うせこさ)。著者が著者だから観光と言うより、ただ駆け抜けた旅行行程を変な文体で書いているのだろう。程度の認識で購入。で、私の想像は見事に当たっていた。「紀行」というと、大概旅行で観るべきものとかが書かれているもんだが、ここでは大体どんな人とどんな変な会話をしたかと言う事ばかり書かれている。
 タイと言えば、映画好きには『アタック・ナンバーハーフ』で知られるところだが、そのモデルの一人であるピサヌという人物と会った事なども書かれている。映画を観た後だったから、なかなか楽しく読めたよ。
<A> <楽>
04'02'07 ベトナム怪人紀行
 前回のタイに引き続き、著者とカメラマンの鴨志田の二人が、今度はヴェトナムで食い歩き、飲み歩く旅行に出かけた。著者の言う「ほとんどためにならない紀行」の第2弾。

 ヴェトナム…知識では色々説明が出来るんだけど、私の場合は全て本で得た知識に過ぎない。生の感触というのは全然分からないものだが、ほんの少しだけ、それを感じたような気がする。これは著者が本当に基礎知識無しで(つまり全く偏見無しで)国を歩いた事が最大の理由だろう。決してためにならない作品じゃなかったよ。一度歩いてみたい町なんだよなあ。
<A> <楽>
04'04'10 インド怪人紀行
 著者とカメラマン鴨志田との紀行もこれが三回目。今回はとうとうインドへと足を伸ばす。著者なりの多くの考察を取り入れつつ、インドに怪人が行く。

 これまでに3冊読んでみて、3作目の本作が一番完成度が高いのは確か。著者も作家として結構成長してるんだな。
 ところでここで何故日本人はインドにはまるのかと言う考察がなされているのだが、それは「インドに勝つこと」としてるのが、なんか凄く納得…一回目に行くと5回腹をこわしたのが、2回目で3回しか腹をこわさないで済んだ。あるいは一回目よりマリファナを安く買うことが出来た。そう言う細かいことが快感となっていくのだという。なるほどなあ。
 もう次回作は出ないんだろうな。やっぱり。
<A> <楽>
 

 

  

その他

03'09'30 板谷バカ三代
 著者の家にはとにかく怪人がよく集まる。その中でも最大は著者の祖母、父、そして弟の3人。この3人と著者との日常的な馬鹿騒動を描く。

 なんだか馬鹿笑いをしたい時に読むのに丁度いい本なので、著者の本を文庫で見つけたら買うようにしてる。やっぱり本作も馬鹿笑いできた。なんだかとても癒された気分になる。
 漫画家の西原理恵子によると、この著者の怪人ぶりが最高なのだそうだが、その怪人が他の怪人の事を書いてるってのがなかなか気に入った。
<A> <楽>
05'12'09 戦力外ポーク
 著者による、日常何気ない自分と周りを取り巻く馬鹿な連中について描くエッセイ集。

 半分駄目人間っぽい著者なのだが、しかし、これを読んでると、妙に和んでくる。これは自分の周りが駄目であることを普通に受け入れ、そしてそれをきちんと描くことが出来るという著者の実力だと言えよう…私の中の駄目人間の部分がそれに感応してるというのが一番の理由のような気もするんだが(笑)。文体がこなれていないので、読むのにやや時間がかかるのは難点。
<A> <楽>