03'03'29 |
敵は海賊 海賊たちの憂鬱
火星にある海賊たちの町サベイジに一人の男がやってきた。太陽圏連合の次期首長候補であるアーマデューク。彼の熱烈な正義感は聞くものの心を浮き立たせ、強烈なカリスマ性を持つ男で、海賊の撲滅を公言していた。そんな彼の護衛に回されたアプロとラテルは行く先々でトラブルを起こすアーマデュークに手を焼く。一方アーマデュークを疎ましく思う海賊の首領ヨーメイは、彼のネットワークを用い、アーマデュークの戸籍を消してしまうのだが、何故か彼も、彼の乗船ドゥルガー・カーリーも変調を来してしまう。不死身とされるアーマデュークを軸に、海賊と海賊課、そして火星の運命が交錯する。
これが「敵は海賊」のシリーズだと3作目に当たる。2巻目を読んだのが確か10年ほど前。いつか続きを読まねばなあ。と思いつつ過ごしてきて、今になってようやく未読本の山から引っ張り出してきた。
著者の作品はSFっぽい要素をふんだんに取り入れているけど、純粋にSFと言うのとは憚れる部分を持つ。とにかく発想がユニークで、
読んでいる私自身が一体次に何が起こるのか、全く予測も出来ない。あり得ないことが当たり前のようにさらりと描かれていたり、精神世界の中に入っていったり…実際著者にしか描けない世界なんだと思う。だから時折読みたくなる。 |
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