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村上春樹

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04'07'15 アンダーグラウンド
 1995年3月20日オウム真理教による地下鉄サリン事件が起きた。平和と思われた東京で起こったテロで、国内に衝撃が走ったが、しかし最も悲惨だったのは、偶然事件に居合わせてしまった当事者の方だった。事件から約一年後に著者が行ったインタビューの模様を描く。

 随分時間が経過してから読み始めたが、改めてとんでもない事件だったことを思わされる。しかし不思議な話だが、これで私が何を感じたかと言うと、何も感じなかった。なんか変なもんだよ。事件が古びたのか、私自身に共感能力がないのか、あるいはインタビューそのものが面白くないと思えたからか…
<A> <楽>
22'06'26 イエスタデイ
 大学時代の“僕”は東京のバイト先で木樽という同年齢の男と知り合った。生まれも育ちも東京なのに完璧な大阪弁を喋る木樽との会話は楽しかったが、ある日突然木樽から、自分の恋人と付き合って欲しいと言われて戸惑う。

 著者の「ノルウェイの森」を思わせる大学時代の話。ネタもビートルズの歌からだから、実際にそれを意識したのだろう。すごく瑞々しく、ノスタルジックな思いにさせてくれる。短編と言うことで死人は誰も出てないけど。
<A> <楽>
07'07'10 中国行きのスロウ・ボート
 著者による初短編集。「中国行きのスロウ・ボート」「貧乏な叔母さんの話」「ニューヨーク炭坑の悲劇」「カンガルー通信」「午後の最後の芝生」「土の中の彼女の小さな犬」「シドニーのグリーン・ストリート」の7編を収録する。

 読んでいて本当に久々に80年代の雰囲気に浸る事が出来た。そう言えば著者の初期の頃の作品ってこんな感じの作品が多かったね。なんか懐かしくなるので、その当時の事を思い出すには格好の素材じゃないかな。
<A> <楽>
22'07'11 独立器官
 作家の“僕”がジムで知り合った美容医師の渡海という男は独身主義者で自由を謳歌していた。時折一緒に酒を飲み、いかに上手く女性と付き合っているかを聞かされていたが、あるとき渡海から、本気で好きになった女性が出来たことを打ち明けられるのだが、その日から彼はみるみる痩せ衰えていった。

 人が人を本気に好きなるという事を直球で描いたもので、ここまでストレートに書かれると、逆にすごく新鮮な思い。改めて恋愛が文学となるのは、恋愛とは、命に関わるものだからということを改めて考えさせられた。
<A> <楽>
22'06'09 ドライブ・マイ・カー
 名の知れた俳優の家福は医師から視力の問題を指摘され、愛車の運転を控えるように言われてしまった。運転再開が出来るまでのつなぎとして渡利みさきという若い女性ドライバーを雇うことになったが、渡利は家福にとっては理想的なドライバーだった。彼女の運転に身を任せ、二年前に亡くなった妻に思いを馳せる家福。

 映画『ドライブ・マイ・カー』(2021)を観た後で興味を持って読んでみたが、映画をだいぶ誤解していたことに気がついた。そもそもこれは人はわかり合うことが出来ないと言う事を理解するための話だった。映画ではわかり合おうとする努力の方向ばかり観ていた気がする。
<A> <楽>
03'01'30 日出る国の工場
 二人の著者が現代の日本の工場はどうなっているのか、と言うコンセプトの元、様々な工場へと出向き、その現場の姿を書き綴った作品。

 人体標本工場、結婚式場、消しゴム工場、小岩井農場、コム・デ・ギャリソン、CD工場、カツラ…一体どんな基準で選んだのか分からないけど、それぞれやっぱり「工場」には違いないな。
 二人の著者、村上春樹は翻訳家、小説家、エッセイストとして活躍しており、安西水丸もイラストレーターが本職とは言え、私小説風の良い小説を描く。と言う事で二人とも好きな作家。二人が組んでの仕事も結構あるんだけど、買うだけ買って死蔵している作品が多い。たまたま引っ越しで本をひっくり返したお陰で本作もようやく日の目が当たったと言う事になるか。
 著者作品はまだ眠ってる本があるはず。探しつつ読んでいこう。
<A> <楽>