16'12'03 |
血界戦線1
かつてニューヨークと呼ばれた街は、突如現れた異界に飲み込まれ、一晩でその姿を変えた。ヘルサレムズ・ロットと呼ばれるこの街で、新聞記者を目指す少年レオナルド・ウォッチは、人違いから秘密結社ライブラにスカウトされてしまう。実はレオも又、異界とつながりを持つ瞳を持っており、その能力を駆使し、ライブラのために働くことになってしまった。
刊行から随分経過し、アニメまで作られた後になってから読み始めるという、大変遅い読み始めとなってしまった。著者らしく読みにくい作品ではあるが、相変わらずぶっ飛んだセンスの良さで読ませてくれるところが流石というべきか。
繰り返すけど、よくこれを普通の少年誌で連載したもんだ。それくらい読み込まないとコマの一つ一つが理解できにくい。 |
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17'01'13 |
血界戦線2
ヘルサレムズ・ロットで蔓延する魔界産麻薬の出所を突き止める為、ライブラ所長クラウスは魔界の顔役ドン・アルルエル・エルカ・フルグルシュの協力を取り付ける為、彼の趣味とするプロスフェアーというゲーム勝負に挑む。
今回の物語は二つ。ライブラ所長のクラウスの活躍(というかチェス勝負)が描かれる前半と、レオが偶然魔界の深淵をのぞき込んでしまった為に起こった事件の顛末となる。
設定的に明らかになったのは、魔界の中心に位置するのは不死のヴァンパイアであることだが、まだまだ深淵の縁に立った程度。
そしてライブラの構成員も少しずつ紹介され始めている。今回は数々の呪いを身に受けながら、持ち前の運の良さで自身の危機を回避するが、その分周囲の人間に多大な迷惑を引き起こすブリッツ・T・エイブラムスが登場。 |
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17'02'28 |
血界戦線3
力試しにヘルサレムズ・ロットにやってきた連中によってカツアゲされてしまうレオ。そんなレオを尻目に、いつもの騒がしい日常を送るライブラの面々を描く話と、ライブラの一員にして、危険すぎる為収監中のブローディ&ハマーが、自分をこんな姿にしてしまった魔術師アリギュラの出現によって呼び出される話。
最初の話はインターミッション的で、仕事してない時のライブラの面々の日常とかが描かれていく訳だが、普段から日常で命のやりとりをしてるのもいれば、単にだらけてるだけの奴らとか、様々。結局力を持たないレオが一番割を食うのはいつも通り。後半の話は一つの体に二つの人格を持つメンバーの話となっているが、アメコミヒーローっぽさが良い感じ。なんだかんだでそろそろメンバー紹介も終わりくらいかな? |
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17'08'07 |
血界戦線4
ライブラに入ってきた電話。それは地下格闘技のボスによってザップが捕らえられ、ザップを助けたければ所長のクラウスが地下格闘技に参加するように要請するのだった。ライブラの他のメンバーはこれがザップ自身による狂言だと分かっていたが、きまじめなクラウスは単独で地下格闘場へと向かって行く。
今巻ではクラウスの地下格闘技参加という話と、クラウスに仕える執事たちの活躍、K・Kの日常という三つの物語が収録されている。まだキャラ紹介の途中と言った風情ではあるが、少しずつキャラ描写を深めていくこの作りは設定マニア好みで決して悪くない。 |
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17'10'03 |
血界戦線6
「人狼大作戦」チェイン皇がライブラ以外に属するもう一つの人狼部隊を狙う謎の人物。チェインらは高速の世界にダイブし、その犯人を探る。
「ジ・アウトロー・オブ・グリーン」クラウスが入っている園芸クラブに事件が。仲間のために自然と闘いに挑むクラウス。
「ラン!ランチ!!ラン!!!」新入りのツェッドに何か美味いものを食べさせようと昼食に誘ったレオ。だが弟弟子が大嫌いなザップはそれを妨害し、変な店にばかり入ろうとする。
今回三つの物語が収録されるが、どれも結構内容は濃い。つまり情報量過多でとにかく読みにくいと言う事。相変わらずな著者っぷりを楽しむ作品だろう。これはこれで大変面白い。そもそも絵に描けないものを絵にしようとするから相当無理が生じてるのも確かなんだが。 |
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17'10'29 |
血界戦線7
マクロの決死圏:レオの友人で、身体が小さく非力なために誰からも虐められるリールが、「強くしてやる」という言葉を信じ、細菌兵器の被験者となったために起こる巨大化騒ぎ。
エスケープ フロム ペイン チェインリアクション:お使いを頼まれたザップとツェッドが爆弾騒ぎに巻き込まれ…
力の強さが本当の強さではないとはよく言われる事だが、ミクロの存在が実は一番強いとか、事件解決の糸口は力ではなくスピードだとか、SFマインド溢れたジョジョ風の解決の仕方をする前編と、凸凹兄弟弟子の珍道中のギャグ回で構成される物語。
著者の場合、いかにスピードを画面に出すかで苦労してるのは分かるのだが、それが効果的かどうかは疑問。単に夜見にくいだけになってる事が多々。それでも画面が分かると「なるほど」と納得する。そのためにじっくり読まねばならないので、結構疲れる本でもある。 |
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17'11'16 |
血界戦線8
「王様のレストランの王様」あまりの美味さに脳が冒されるとの噂のある魔界のレストランに招待されたライブラの面々。その美味すぎる料理を堪能中、その眼に異物を感知したレオ。
「幻界病棟ライゼズ」3年前。ニューヨークが魔界と融合したその瞬間に巻き込まれた瞬間に遭遇したクラウスとスティーヴン。けが人を救うべく病院を探す二人が見つけた病院とは。そして現在、消えてしまったその病院が再びヘルサレムズ・ロットへと姿を現した。
一応ライブラの自己紹介は終わり、いよいよ大災厄の当日に何が起こったのかに言及。
これから実際の物語が開始しようとしているっぽい話で、これから度々お世話になる(であろう)病院が登場する。やってることはやっぱりごちゃごちゃしており、しかも過去と現在が妙にザッピングされて描写されるため、読みにくいことこの上ない。
でも、それこそが著者の持ち味。繰り返し読んでいくと物語の流れとかが見えてくるようになる。ちょっと疲れるけど。 |
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18'02'28 |
血界戦線9
「エラ呼吸ブルース」ある日ツェッドは何者かにより呼吸装置を奪われてしまう。半魚人であるツェッドにとって、それは地上での活動を封じられることで、なんとか一緒にパーティをしたいレオは装置を取り戻そうとライブラの面々に提案する。
「BRATATAT MOM」ライブラのスナイパーKKは作戦の最中、なんとか息子の小学校の授業参観に出ようとする。そのために編み出した方法とは、リモコンを使って銃を操作しようというものだが…
ツェッドとKKを中心にした二編を収録。物語自体は結構良いし、相変わらず演出は独特で上手い。
ただ、根本的な著者の悪さがモロに出てもいる。この人、設定部分での穴を放置しっぱなしな上、それを埋め合わせるために偶然を多用する。「トライガン」の時からずっとそう。それが著者の持ち味だとも言えるけど、「なんでこうなる?」と思えてしまうところも多々。 |
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18'04'04 |
血界戦線10
レオの妹ミシェーラが婚約者と共にヘルサレムズ・ロットにやってきた。だがその婚約者を「神々の義眼」で見たレオは、それが魔界の住民によって支配されている事を知る。レオの眼に気がついた存在は妹と婚約者の命と引き替えにレオの眼を要求するのだが…
過去自分の目と引き替えにレオに神々の義眼を与えたという妹のミシェーラが初登場。そして当然今回の主人公はレオで、その最大の危機と、彼を救おうとするライブラの面々の活躍となる。
これまで一人一人の紹介のようにここまで来たが、ここでようやくレオという主人公の活躍となって、これで第一部の終わり。思った以上にすっきりした終わり方だが、大きな物語は全く進んでいないのも事実。 |
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19'01'11 |
血界戦線 Back 2 Back1
アルバイトもライブラでの仕事も無い久々の休日を迎えたレオ。ゲーム三昧の自堕落な日を送ろうとしていたのだが、その一日が始まった瞬間に部屋が破壊され、更に何者からトランクを託されたところ、殺し屋に命を狙われる羽目に。一体何が起こったのか分からないまま、トランクを抱えて逃げ回ることになるレオ。
二部の開幕となるが、やってることは基本一部となんら変わりない。勝手に誰かに命を狙われ、逃げ回ってる内にライブラの面々が集まって、なし崩しに事態は収束していく。これが日常だったら命がいくつあっても足りないが、それが本作の通常運転というものだ。
いろんな映画のインスパイアと著者特有の省略描写で、一体何が起こってるのか、よく読まないと分からないのが難点だが、それこそが著者の魅力とも言えるか。 |
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19'07'03 |
血界戦線 Back 2 Back2
「ゲット・ザ・ロックアウト!!」ライブラのほとんどのメンバーが外に出ていた時を狙ったかのように突然ライブラ本部のビルが封鎖されてしまった。何者かによるハッキングと物理的占拠の双方攻撃であることは分かるのだが、レオの眼ですら視ることが出来ない内部にどう突入するべきなのか考えあぐねる中、ヘルサレムズ・ロットにはまたしても危機が訪れようとしていた。
他に短編「バッカーディオの雫」(チェイン)「ミッドナイト・ブルー」(スティーヴン)を収録する。
ほとんど一本分使っての危機だが、大体毎回のように地球の危機が訪れてるので、だんだん麻痺してきた感があるが、エッジの効いた演出は相変わらずで、見応え充分。 |
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19'08'19 |
血界戦線 Back 2 Back 3
ひとたび起動すれば世界を確実に破壊してしまうと言う終天圧縮時計が厳重に保管されていた警察の保管庫から盗まれた。その調査にかり出されるライブラだが、そこにあらゆるものを斬る次元刀を持った次元怪盗ヴェネーノが邪魔をするように現れる。
一巻まるごと使って終天圧縮時計にまつわる話。このアイテム自体が発動すれば世界を滅ぼすという代物だが、それが42種類もあるものの一つだとか。だれがそれを盗んだのかという謎と、過去何度か登場した怪盗ヴェネーノの仮面の下にまつわる話。
相変わらずのハイテンションだが、コマ内の情報量の高さは相変わらずで、一通り読んだだけではわからず。じっくり読み返すとなるほどと思う訳だが。 |
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