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奈須きのこ

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空の境界
DDD

空の境界

05'10'13 空の境界 上
 特殊な血筋に生まれ、二つの人格を持つ少女両儀式(と識)は、16歳で事故に遭い、その後2年間を意識不明のまま病院のベッドで過ごした。そして目覚めた式は、自分の中にいた識が失われてしまったこと、そしてあらゆるものの“死を観る”能力を得ていることを知った。高校時代に何くれなく彼女の面倒を見てきた黒桐幹也が働いている職場で、その能力を買われて様々な事件の解決に当たることになるのだが…

 友人に貸していただいた作品で、これまたその友人から前に貸していただいた某ノベルゲームで人気を得た著者が同人誌に出してきた小説をまとめ、商業ベースで流通させた作品。ローマ字表記では同じ「Shiki」ではあるが、物語そのものは別物。
 本作は一応ライトノベルのジャンルにはいるのだろうけど、とにかく読み応えは充分。久々に本気になって読み込んでしまった。魔術から哲学まで、一体著者の頭の中にはどんなもんが詰まってるんだろう?と思わせる作品だった。
<A> <楽>
05'10'14 空の境界 下
 日本では数少ない魔術師荒耶により、両儀式は捕らえられ、更に黒桐幹也の師匠で、やはり実力ある魔術師の蒼崎燈子も殺されてしまった。自身には全く魔術の素質もない黒桐は、絶望的な戦いに赴く…

 それが生きていても、死んでいても、荒耶という魔術師に翻弄され続けた主人公達を描く作品。力が入っている所は大変力が入っているが、そうでない所の粗などもあり、純粋に一冊の作品として考えるならば、さほど完成度が高いとは言い難いが、内包するテーマとか、設定部分に関しては、ほとほと感心するばかり。作家性よりも、設定の取り方で読む作品なんだろう。ライトノベルには違いないが、読むのには結構苦労する。
 私自身相当な設定マニアの気があるので、どうも途中で完全にシンクロしてしまったようで、ほぼ一気読み。久々の感触を味合わせていただいた。
<A> <楽>
 

 

DDD

07'05'15 DDD1
 日本に巻き起こった”悪魔憑き”と呼ばれる奇病。これは体に新しい器官が出来、姿そのものが大きく変わってしまい、しかも新しくできた器官に応じて身体能力が極端に増して、人によっては凶暴化してしまうと言う奇病だった。かつて妹が筋肉強化の悪魔憑きとなってしまい、自分自身の左腕を失った石杖所在(ありか)。彼自身も日中の記憶を全て忘れてしまうという奇病に冒されていたが、ようやく社会生活を再開していた。ただし、その条件というのは、悪魔憑きを探し出すという任務で…

 久々の著者作品(というかこれが2作目だが)。著者の作品の特徴として“主人公の不在”があるだろうか。特に短編の場合、最後の最後になってようやくその主人公が分かるという構造を取っている。この連作短編は見事にそればっかり。お陰で読むのがえらく疲れてしまう。面白いけどね。
<A> <楽>
07'12'12 DDD2
 アリカこと石杖所在が迦遼海江と初めて会った日。アリカの生活は一変した。カイエから借り受けた左手と共に悪魔憑きの前に放り出される羽目に陥ってしまう。そんなアリカにとって一番最初の事件。SVSというこの町限定で流行っている賭け野球ゲームへの関わりを描く。

 1巻で色々搦め手を使った物語構成だったが、今回は割と素直な作品。どんでん返しをあまり用いておらず、その分物語で見せようとしているのが分かる。
 1巻は既に生活に馴れてしまったアリカと、逆にそれ以前の病院の生活ばかり。そこで出てきたキャラも消えてしまったのが多いが、今巻では関係が長引きそうなキャラが何人か登場。更に最後にとんでもない事態が登場。あるいは次の巻が最終巻になるのかな?まだまだ続けられそうではあるけど。
<A> <楽>

  

その他