03'10'10 |
のほほん雑記帳<ノオト>
ロックシンガーの著者のエッセイ集。
著者の作品はこれまで何冊か読んできた。特に「新興宗教オモヒデ教」は何度も読み返すほど好きな作品だったが、そう言えばエッセイ集は今まで一冊も読んでなかった。このエッセイもなかなかいける…というか、キテる。
特に著者の歌う歌は自虐に溢れていて、それが妙なパワーに昇華されているので大好きなんだが、ここまで赤裸々に自分のことを描けるってのも、一種の才能だな。露悪趣味があるんじゃなかろうか?でも、それが又実に面白いから困ったもんだ。誰の中にもある、一種ゆがんだ思考が文体となって溢れているから。なのかもしれないな。エッセイを読んでいてこれほどドキドキするのも珍しいよ。
…多分に似た部分があるんだろうなあ(笑) |
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04'10'21 |
オーケンの散歩マン 旅マン
旅についての著者のエッセイ集。筋肉少女帯の解散直前からその後のアジア各地への旅行も合わせての紀行文。
長いことファンを続けてるが、本当にこれ、笑える。感覚が私のものとピッタリと合ってるんだな。見事にツボにはまってしまった。とにかく映画やら漫画やらの引用が無茶苦茶面白く、大爆笑もの。
ところでこの本の中、オーケンがインド旅行に行った際、白いギターを抱えた日本人と会い、小林旭の真似か?と聞いたところ、「早川健だ」と答えたというのは、なんか凄いなあ。今もそいつ、白いギターを抱えて放浪してるんだろうか? |
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04'11'10 |
わたくしだから改
著者によるエッセイ集「わたくしだから」の文庫版。大幅な加筆を加えている。
古い年代のものから新しいものまでごちゃ混ぜに入れた感じのエッセイだが、面白いのもあり、面白くないのもある。初期の頃の著者は鬱に入ると途端にパワーダウンしてしまうんだな。最近のエッセイは鬱に入っていても、そこそこのものが書けるのだが、それが若さだったのかも。
ただはっきりしたのは、『ドス竜』は必ず観ることにしよう。と心に決めたこと。 |
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05'03'17 |
猫を背負って町を出ろ!
著者が若者に贈るエッセイ集。
若者向けに書かれた作品だけに、まるで教え諭すような文体で書かれているのが特徴だが、それはそれで充分笑える。著者の頭の構造というのにシンクロにティを感じているからかなあ?頭の構造がどこか常人と異なると言うか、どこか、思いもしない変なところを拡大して語っているのが面白いのか?いずれにせよ、著者のエッセイは妙に笑えるから好きだ。 |
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05'04'01 |
のほほんだけじゃダメかしら
著者が身の回りにいる様々な特殊な立場にある女性達にインタビューを行い、その様子を綴った作品。筋肉少女帯の追っかけ、女子プロレスラー、SMの女王様、UFOを見たと主張する女性、DVを受け続ける少女、そして著者自身の母親…それぞれの、その時に持っていた人生観を描く。
そう言えば最近著者はNHKでよく対談を行っているが、それを見て思うのは、腰の低さと、聴き上手と言うこと。自分を出さず、知識だけ呈示して、それを語らせると言う術に結構長けている。著者自身のパッションではなく、他者の人生を覗き見る事が結構好きなんじゃ無かろうか?本作も結構面白い。 |
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05'06'09 |
行きそで行かないとこへ行こう
目を転じてみると、わざわざ海外に行かなくても、目で見えているのになかなか行くことが出来ない場所というのは自分が住んでいる町の片隅にあるもの。そんなスポットを拾った著者のそぞろ歩き紀行文。
積ん読のなかにたまたま本作があり、沢野ひとしによる表紙を見て、「久々に椎名誠」も良いな。と思って手に取ったら、大槻ケンヂの作品だった。タイトルデザインと言い、文庫版のこの表紙は明らかに狙ったな。
著者の紀行文はこれまでも何作か読んだけど、この人の場合は日常レベルの話がやっぱり面白い。特にカレーに対する偏愛の話は大変面白い。高田馬場にあるというカレー屋は私の知ってる店なのかも知れない。そんな激辛カレーがメニューにあったかどうか記憶がないが。 |
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05'12'02 |
オーケンののほほんと熱い国へ行く
筋肉少女帯の活動の中、不意に「熱い国を歩きたい!」と思い立った著者が旅立ったインドとタイで見聞してきた事柄を描く紀行文。
一風変わった。と言うほどのこともない、まあ普通の紀行文なのだが、逆に言えば、どんな人が行ってもこうなってしまうのがインドというものなのかもしれない。そう言う意味ではインドという国への興味は増す作品だ。 |
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06'01'07 |
オーケンの、私は変な映画を観た!!
映画通…と言うか、変な映画を観たことにかけては一言ある著者がこれまで自分の観てきた“変な映画”を自身の映画にかける思いを込めて言いたい放題言っている作品。
自分自身映画のレビューをサイトでやってるし、数多くの人の書いた映画レビューを読んでもきた。時折腹を抱えて笑えるようなレビューもあり、心の底から感心し、「いつか私もこんなレビューを書いてみたい」と思わされることも多々。そう言う人達の映画評というのは、やっぱり自分の思いを出すだけでなく、媚びない所が良いんだと思う。自分自身の映画にかける思いってやつをストレートに出していくことが、映画評の大切な部分だ…それが分かっていても、やっぱり媚びてしまう自分自身が情けない。
それで著者の映画評はこれも又独特で、特に私が「駄目作品」と断じた作品をおもしろおかしく書いてくれるため、大笑いしながら、又観てみたくなるような事がよくある。尤も、ここで紹介されている映画の大半は私自身が全く知らないものばかりなんだが…これからの映画生活の参考にさせてもらった。 |
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