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遥かな昔。地球の支配権を巡りエルフ族と人間の果てない争いが起こった。劣勢を強いられたエルフの王は最強の鋼鉄兵団“ゴールデン・アーミー”を生み出すが、そのあまりの戦闘力に心を痛めた王みずからがそれを封印した。そして現代。オークションが何者かに襲われたという報を受けた超常現象捜査防衛局(BPRD)はヘルボーイ(パールマン)らに出動を命じる。だが当のヘルボーイ自身は恋人のリズ(ブレア)と喧嘩中。むしゃくしゃして派手に暴れ回ってしまう。この事件がゴールデンアーミーの復活のためであるとも知らず… かつてデル・トロ監督が作ったアメコミ原作の『ヘルボーイ』の続編。はっきり言えば並以下の出来だった1作目と較べると、こだわりも楽しさも遙かに増してる作品に仕上げてくれた。 これは1作目はあくまで紹介編として位置づけることで割り切って、今回はその分個々のキャラの性格を掘り下げる形にしたのが良かったのだろう。基本的にヘルボーイやエイブ、リズの存在は分かっているので、その描写はより過激化。というか、お互いの感情の行き違いが話の中心ににもっていき、精神的な意味で描写をしようとしてる。その中で前回全然つながりが分からなかったヘルボーイとエイブの青春が泣かせる。二人とも自分がブサイクだって事が分かってるので、それで互いが惚れた女性のことを想い、酔っぱらって二人でクダ巻くあたり、普通の古い青春物語を観てるような感じ。しかもそう言った危機でも決して深刻になりきらず、精神的な行き違いをウィットの効いた一言でするっとかわしてしまうあたり、非常な上手さも感じさせられる。 特に本作は戦うシーンが一々こだわりが感じられていて、観てるとなんか本当にニヤニヤしてしまう。例えばトロールが鉄の右手を発射するシーンなんかは完全に「マジンガーZ」であり、樹のエレメントとの戦いはそのまま『もののけ姫』(1997)か「無敵超人ザンボット3」。ゴールデンアーミーの設定は『天空の城ラピュタ』(1986)など、本当に日本のアニメの影響受けまくってるし、『ゴジラ』を初めとする着ぐるみ特撮からの引用も又多い。引用だけではなく、巨大な敵との戦いには縮尺をきちんと取って、ちゃんと戦ってる様子が描写されるなど、一々細かいところにこだわった演出は、特撮好きな人間にとっては、なんとも楽しすぎる瞬間だった。 それでとても細かいところに配慮された作品になってるのだが、問題がない訳じゃない。と言うより、細かいところにこだわりすぎて、大元の物語がいかにも大味すぎ。 いかにも「これは途中の物語ですよ」っていう感じで、物語自体が全然進んでないことと、思わせぶりな台詞だけで終わってしまうため、もの凄く中途半端な物語になってしまった印象。なまじ描写部分が良かっただけに、こんなありきたり以下の物語にされてしまうのは、とても勿体ない話だった。「これが売れたら続編作りますよ」という見え見えの伏線もちょっと嫌らしく感じる。 全般的にデル・トロ監督のオタク部分がとにかく良く出た作品で、これに共鳴出来る人には、楽しすぎる作品とは言えよう。 |
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かつて地獄の王の子として地球に連れてこられたヘルボーイ(グロブマン)は、幾多の差別を受けながら成長し、今は超常現象調査防衛局(BRPD)のエージェントとして活動していた。そんなある時、英国中を荒らし回っている人食い巨人を退治せよとの指令が下る。そこでヘルボーイは暗黒時代に封印されたブラッドクイーンが1500年の眠りから覚めたことを知る。 アメリカンコミック「ヘルボーイ」の映画化作品。本作はかつてデル・トロ監督によって制作されたヘルボーイ(2004)の前史にあたり、全く別な物語という訳ではなく、丁寧につながっている。 「ヘルボーイ」は他のヒーローもののコミックと較べるとひとつ違いがある。作家性を大切にするダークホースコミックスから出版されたため、基本的に本シリーズはマイク・ミニョーラという一人の作家によって書き続けられている。そのため一貫性のある物語と、基本的に並行世界であるアナザーバースが存在しない。映画にもなる人気シリーズとしては結構珍しい。 あと主人公が悪魔と言うことでダークファンタジー性を増し、 本作はデル・トロ版の前史となってはいるが、それは単純にデル・トロ版にいた仲間がおらずヘルボーイが一人で活躍すると言うだけで、なんら物語に影響を与えていない。 一応トピックとしては、デル・トロ版では明かされてなかったヘルボーイがこの世に生まれた目的は分かったことくらい。ヘルボーイの存在自体が魔を地上に呼び出すことになり、このままヘルボーイが地上に居続けたらいつかは地球を滅ぼすことになる。しかし地獄から這い上がってくる悪魔を封じるのはヘルボーイがいなければならないというややこしい立場にある事が分かったくらいか。 物語・演出において作品自体はこれと言った目立ったところはないものの、ツッコミどころが見当たらないし、かなり丁寧に作った作品だとは分かる。ただ、これは逆にほとんど記憶に残らないということでもある。ディセントであれだけ尖ったものを作ったマーシャル監督なのに、平均的なもの作ってどうする? |
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