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バトルホーク

バトルホーク事典
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1976'10'4〜1977'3'28 

 創通エージェンシー製作による本作は特撮作品の中でもかなり特異な位置づけにある。これまで特撮は石森章太郎、ロボットアニメは永井豪という、なんとなく棲み分けがあったのだが、その永井豪原作を特撮に持ってきた作品である(永井豪原作だともう一作「アステカイザー」がある)。
 祖父哲舟を世界を股にかけるテロリスト集団「兇鬼の掟」に殺された楯三兄弟が祖父からもらった三本のゴッドホークを合わせることで、それぞれバトルホーク、ビッグホーク、クイーンホークへと変身し、兇鬼の掟が繰り出すテロル闘人と戦っていく。と言うのがメインストーリーとなる。
 やはり特撮の大手が作ったのでないだけに、色々な所で安っぽい所や、物語の矛盾も多い作品だが、逆にだからこそマニア受けする作品でもある。特に面白いのは火薬を可能な限り使わずに演出していることで、テロル闘人も倒したら倒しっぱなし。死んだテロル闘人がその辺に倒れているってのは、結構猟奇っぽい。
 ただし、本作は凶鬼の掟の4人の幹部の内2人しか出ていなかった。おそらくは元々が1年のシリーズで企画されていたのだろうし、続ける気はあったらしく、終わり方も明らかに「続く」を意識しているように見えたのだが、未だその続編は作られていない。

主な登場人物
楯彰伍
バトルホーク
(役)内田良平。主にテレビで活躍。
 楯三兄弟長男。バトルホークに変身する。普段はスポーツジムでの指導員をしている。
楯エリカ
クインホーク
(役)深田ミミ。
 楯三兄弟長女。クインホークに変身する。普段はスイミングクラブのコーチをしている。
楯大二郎
ビッグホーク
(役)堀江信介。
 楯三兄弟次男。ビッグホークに変身する。普段はアスレチッククラブの指導員をしている。
紅鬼大人 (役)石光豊。
 前半の敵。かつて楯哲舟の良きライバルであったが、武術の限界を悟り、自ら権力を得るために黄金大帝の元に走り、兇鬼の掟の大幹部となった。日本とアジアを統べる。
白虎道士 (役)きくち英一。俳優兼殺陣師。特撮作品での出演も多い。「帰ってきたウルトラマン」のウルトラマン役。「大戦隊ゴーグルファイブ」のイガアナ博士など。
 後半の敵。狂鬼の掟五人衆の一人。アフリカ及び西南アジアを統べる。派遣する幹部の妖術士で、怪人を作り出すことが出来る。白髪を取り去ったら『SWEP1』に出てきたダース・モールのようにも見える。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 闘人どくろ鎌

  監督:長野 卓
  脚本:桂真佳喜
 日本有数の武道家楯哲舟はミセスネーブルと張丙則に野試合を挑まれる。難なく二人を下し、家族と共に凱旋する哲舟だったが、そんな四人の前に、兇鬼の掟と名乗る紅鬼大人が現れるのだった。
 敵はミセスネーブル張丙則。これは普通の人間で、哲舟との野試合で負け、その後紅鬼大人の催眠術にかかって楯三兄弟を襲うが、やっぱり負けてしまう。そして紅鬼大人の呼び寄せたテロル闘人どくろ鎌。ドクロの面を着けた怪人で、巨大な鎌を武器としている。バトルホークに倒された最初の怪人となった。
 第一回作品で、楯三兄弟が変身するまでを描く。普通の作品にしてなるものか!という意気込みだけは感じられる出来で、実際に体術を使った殺陣シーンや、イラストを多用することで、特徴は出ている。実際中国拳法をベースとした体術はかなり見応えはある。荒唐無稽な部分もあったりするが、それも又良し。
 そう言えば一切爆発がないのも特徴か?
<オープニングで題字が出るが、バックが空で、題字が白いから、全く題字が見えない。
 楯兄弟の初登場。まだ変身以前なのに乗ってる車はごてごてと飾り立てられてあり、更にその格好はぴっちりしたスポーツシャツ。普通最初の内は普通の格好してるもんだけどねえ。
 楯家で飼ってる闘犬ゴルゴが惨殺されてるシーンあり。動物愛護の見地から、現在はこれは出来ない…と言うか、こんなシーンあるのは普通無い。
 楯家で戦っていた哲舟だったが、どくろ鎌が現れた途端、ビルの屋上に行ってる。それで運河に飛び込んだら、次のシーンでは三兄弟が港を探し回ってた。どういう理屈で移動してるんだろう?
 そして暗殺のプロとしてどくろ鎌が呼ばれるんだが、こんな目立つ格好した暗殺者もないもんだ。
 どくろ鎌が倒されるシーンは、なんと首がすっ飛んでしまっている。描写が何とも…
 哲舟は瀕死の状態で、何度も倒れるのだが、その度ごとに起きあがってくる。志村けんのコントみたい。>
VOL.1
<A> <楽>
第2話 三日月剣テロル殺法

  監督:長野 卓
  脚本:桂真佳喜
 ゴッドホークの力により楯三兄弟はバトルホークへと変身した。新たな敵の出現に兇鬼の掟首領黄金大帝は紅鬼大人に変身前の兄弟を襲うよう命じ、その後、ネバーランド公国王女ウェンディの暗殺を命じるのだった。そのため紅鬼大人は新たなるテロル闘人三日月剣を差し向ける。
 敵は三日月剣。頭に巨大な鎌を付けたテロル闘人で、ブーメランを使う。そのブーメランで切られたものは発火してしまう。頭に付けた鎌も武器として使用される。
 楯兄弟の私生活が描かれる。大二郎はアスレチックの監視員、ユリカはスイミングスクールの指導員、そして彰伍はスポーツクラブと、全員スポーツに関係する職業に就いてるようだ。
 前回ほとんど特撮を使ってなかったけど、今回はアニメーション合成などは使ってる。ただ、相変わらず爆発は使わないため、三日月剣は倒れてもそのまんま。
<黄金大帝はどこだか訳の分からない所から紅鬼大人に指令を与えているが、一体どこから声がかかるのか、分からず、紅鬼大人自身があちらこちらと顔を向けているのが滑稽と言えば滑稽。
 前回も登場していたが、楯兄弟三人専用の車は既に登場している。特にエリカのクイーンバイクは宙返りまで出来るのだが、既にこんなのを作っていたと言うことになるんだろうな。
 戦闘員の叫び声がようやく聞けるようになったが、その叫び声は「うえー」「あちょー」とか…ニワトリが絞め殺されてる時の悲鳴を上げてるようにしか聞こえないのが問題。ブルース・リーを意識しすぎ。
 楯兄弟をおびき出した三日月剣だが、一人一人別々に呼び出せば良いのに全員同じ所に呼び寄せてた。
 大二郎の危機に彰伍とエリカは仕事ほっぽり出して助けに行ってるけど、仕事は大丈夫かね?普通電話とかかけて確認しないか?
 王女の影武者となったエリカだが、一体どうやってその話を付けたんだろう?
 ところで、普通特撮では倒れた怪人は爆発をするなり溶けるなりして消えるんだが、ここでは倒れっぱなし。いくら相手が暗殺者とは言え、これって殺人になってしまうのでは?>
第3話 死を刻む斗人錨むち

  監督:山田 健
  脚本:桂真佳喜
 グランド帝国のミニスター大使が来日した。その命が兇鬼の掟に狙われている事を知った楯三兄弟はミニスターを守りつつ、紅鬼大人を引きずり出そうとするのだが…
 敵は錨むち。緑色の髪とマントに、カエルの如き顔をしている。グランド帝国のミニスター大使暗殺のために派遣されたテロル闘人。鞭についたトゲを飛ばして攻撃する他、手にした錨状の刃物を振り回して攻撃する。バトルホークに髪の毛をそり落とされた上にめった斬りにされて絶命。
 早くもバトルホークの弱点が露呈した話で、全員が万全の体勢で揃ってないと変身は出来ない事が発覚。一人の行動を押さえるだけで事は足りることが分かってしまった。
<ミニスター大使はわざわざ来日して大二郎のアスレチッククラブで汗を流していた。命を狙われてるというのに、その後エリカのスイミングクラブで今度は水泳の練習…来日の目的はこれ?
 兇鬼の掟の連絡員を見つけたエリカは回し蹴りでそいつを倒してる…あの、スカート穿いてそれをやるか?縞パンが見えてるよ…(ちゃんと確認したから間違いない)。
 紅鬼大人は天地不動の術なる術を用いてエリカを金縛りにし、バトルホークの変身を防いだ。それで「又会おう」とか言って楯兄弟を放っておくのが甘さ…というか前回「殺せ」と命令されてたじゃないか。
 バトルホークは錨むちの武器を全て使用不能にした上で髪の毛をそり落とし、更にめった斬り。錨むちが徐々に弱っていく所をスローモーションでやるものだから、リンチにしか見えない。恐ろしいヒーローである。>
第4話 弱虫記者対テロル闘人

  監督:山田 健
  脚本:桂真佳喜
 三田村重工の社長暗殺を請け負った兇鬼の掟はとび歯車を派遣し、見事暗殺を遂行するのだが、死ぬ瞬間の社長は、依頼をした自分の弟を殺してくれととび歯車に依頼する。
 敵はとび歯車。文字通り歯車をフリスビーのように投げつけて暗殺を行う。頭の後ろにも巨大な歯車を背負っている。車のクラクションの音を聴くと苦しみ出す。
 兇鬼の掟はテロ組織と言うだけでなく、その資金源として依頼を受けて殺し屋も請け負っていることが発覚。人間の欲望を金に換えてしまうという組織の内情が分かる。しかしながら一旦依頼したら最後、骨までしゃぶり尽くされるという。「ロボット刑事」のバドーみたいなもんだろうが、依頼する方も、あれだけ濃い奴らと顔を合わせるのは相当な苦痛だろうに。
 名前が分からないのだが、ユリカのスイミングクラブにやってきていた新聞記者が大活躍している。情報収集のため三田村重工の社長室に忍び込んで身を隠し、やってきた社長の靴に鼻くそを付けてみたり。その情報で楯兄弟は三田村の罠を回避した。
<三田村社長を暗殺したニュースが出たら、なんとその取材をしていた記者がユリカのスイミングクラブで泳いでいた…なんともご都合主義な話だ。
 情報によって酒の中に眠り薬が入っていることを知った楯兄弟だが、しっかり酒飲んでるんだけど…
 中華料理屋の中庭でとび歯車と戦うバトルホークだが、そこに置かれているオブジェは、仏像あり、卒塔婆のような鉄塔あり、巨大な手のオブジェありと、とんでもないセンスをしてる。どこだよここ?
 バトルホークはとび歯車を倒すことには成功したが、三田村社長のお家騒動は完全にほっぽってしまっている…今日の話はそれがメインだったんじゃなかったか?>
第5話 平和を砕く鉄の爪

  監督:山田 健
  脚本:伊東恒久
 スイスの科学者ハーマン博士の主導で平和のための国際科学者会議が日本で開催された。だが、来日途中で兇鬼の掟の刺客鉄の爪によって殺されてしまう。兇鬼の掟の次の狙いはハーマン博士の親友湯浅博士を襲う。
 敵は鉄の爪。左手に巨大な爪と右手に銛を装着したゴリラのような顔の敵。来日中のハーマン博士を襲って飛行機を破壊し、その後日本で湯浅博士を襲う。
 初めて東京を離れ、初島でロケを行っている。いかにも観光名所を巡ってますって感じが良いけどね。
 漫画家主導の魅力がよく出ており、劇画がどんどん出てくる。しかし、その劇画ってのが、何故か学生紛争の絵ばかりというのが時代を感じさせる。
<湯浅博士の娘はハーマン博士の死亡を知ると、すぐに楯兄弟にその事を相談に行ってる。楯兄弟ってそんなに有名なんだろうか?というか、すぐに敵まで特定するのはどうだろうか?
 首を吊られていた湯浅博士を助ける彰伍。蹴りでロープを切っているが、この衝撃で死んでしまうのでは?
 終始有利に戦いを進めていた紅鬼大人なのだが、楯兄弟が変身出来なくなったら、湯浅博士を放っておいて逃げてしまった。
 湯浅邸に盗聴器をしかけ、どこに行くかを盗み聞きする紅鬼大人。マイクがモロに見えてるんだけど…それより盗聴器じゃなくて爆弾でも仕掛けてれば話はそれで終わると思うけどね。
 湯浅博士が娘を呼ぶ時「ミキちゃん」とちゃん付けで喋ってる。よっぽど娘に甘いのかな?
 鉄の爪によって海に落とされたユリカは次の場面では海から水着姿で飛び上がってくる。どこで着替えたんだろうね?一応クインホークの変身もバンクではなく、ちゃんと水着で変身してる。>
VOL.2
<A> <楽>
第6話 紅鬼大人を打ち倒せ!

  監督:山田 健
  脚本:伊東恒久
 国際平和会議まで湯浅博士を守ることを誓った楯兄弟は初島にて湯浅を警護しつつ、休日を楽しんでいた。彼らを強力なテロル闘人大魔公望が狙う。
 敵は大魔公望。黄金大帝から送られてきた強力なテロル闘人で、スパイク付きの巨大な鉄球をぶん回して攻撃する他、吹き矢も使う。お面はモロ永井豪の漫画そのまま。肉体美を示そうとしてか、ほとんどプロレスラー並みの半裸状態で徘徊してるが、こんなのが近づいてきたら、絶対に逃げるよ。
 初島ロケ第二弾。自然をたっぷり使った描写はなかなか映える。それと、重量級の敵に対してはやはりビッグホークとの肉弾戦が合う。なんとコブラツイストなんて技まで見せてくれる。
<冒頭他の兄弟とは離れて黄昏れるユリカの姿が見られるが、何の伏線にもなってなかった。ただ出したかっただけか?
 大魔公望が化けた大山に戦闘員サタンソルジャーのことを聞かれた大二郎は「季節はずれの化け物」と答えてる…答えてない。
 大二郎に爆弾を仕掛けてご満悦の大魔公望。どうせ動けないんだから、そんな効率の悪いことせず殺せばいいのにね。
 本編で初めて火薬を使った演出がなされている。しかし、ミサイルを撃っておいて、たき火程度の爆発ってのが本作品らしいところではある。
 テロル闘人は爆発しないのが特徴だが、尾根から放り投げて爆発がないと、単なる殺人に見えてしまうのが何とも。爆発ってのは、一応のフォローだったんだなと改めて。>
第7話 楯兄弟暗殺指令

  監督:土屋啓之助
  脚本:伊東恒久
 バトルホークとの戦いに敗れ傷の癒えない紅鬼大人は自らの妻紅竜子を呼び出し、バトルホーク抹殺を命じる。手始めに標的とされたユリカに強烈な光を浴びせ、一時的に目をふさがれてしまう。三人がバラバラとなった時を狙う紅竜鬼だが…
 敵は紅竜鬼。紅鬼大人の妻紅竜子が姿を変える。ハサミムシみたいな仮面が特徴で分身の術や棘付きの鞭を武器とする。ただし、何せ元が塩沢ときだけに、素顔の方が怖そうに見えたりする。
 ゲストに塩沢ときを迎え、かなり濃い目に仕上げられた話。これまでも三兄弟がバラバラになった所を狙うというシーンはあったものの、ようやくそれを明確に演出したようだ。
<紅鬼大人と紅竜子の抱擁シーンあり。これはなかなかのグロテスクシーンであり、サタンソルジャーもみんな「おえー」とか言ってた。こういう描写良いの?
 最初の戦いでサタンソルジャーの一人がビッグホークによって上半身を埋められ、スケキヨ状態に。で、足をじたばた動かしてるのに他の奴らはみんな退却…可哀想に。
 紅竜鬼はわざわざ三人が別々な時に狙ってるのに、何故か三人をわざわざ集めて殺そうとしてる。行動に一貫性がないぞ。>
第8話 父と母に誓う

  監督:土屋啓之助
  脚本:伊東恒久
 妻である紅竜鬼を倒され、復讐を誓う紅鬼大人。一方、国際サンダー財団会長のサンダー夫人が来日する。楯兄弟に連絡を取ったサンダー夫人によれば、楯兄弟の父母が生きているという。喜ぶ省吾と大二郎だが、ユリカだけは浮かない顔だった…
 敵はウロコザル。真っ赤な猿のお面をかぶったテロル闘人で、二本の矛を武器とする。結構お調子者で、サンダー夫人を闇討ちにしようとして撃退されたりと、妙なもろさもあり。
 今回楯兄弟の両親の姿が拝める。今も南米で兇鬼の掟と戦っているそうだから、これからどこかで出会うこともありそうだ。
 楯兄弟の中でもユリカだけは複雑な性格付けがされているようだ。よく悩む姿が描かれている。戦いのシーンも、これまであまり目立ってなかったけど、演舞のカットインがあったりして、結構目立てさせようと苦労してるみたい。
<楯兄弟の父正一郎は武闘家のはずだが、何故か外国から閣僚として招かれている。一体どんな職業してたんだ?
 楯正一郎と静子は10年間インカルマで兇鬼の掟と戦っていたらしいが、10年前と全く姿が変わってない…これは仕方ない所かな?
 トーチの炎を吊り下げられたエリカの顔に近づける拷問演出あり。女性に対する拷問シーンあるのはこの時代の特徴だな…単なる趣味かもしれんけど(笑)
 拷問に耐えかねて気絶してしまったサンダー夫人は、楯兄弟に助けられた途端、目を覚まして走ってた。直後に又気絶してたから、なかなか器用な気の失い方をしてる。
 ウロコザルはバトルホークのトマホークを体に突き刺されたまましばらく戦っていたが、突然苦しみだしてた。演出ミスだと思うけど、バトルホークの斧には遅効性の毒でも塗ってあるのか?>
第9話 血に狂う風むささび

  監督:山田 健
  脚本:高円寺博
 兇鬼の掟はついに日本の経済界のトップを次々に殺していく作戦に出た。姿無き暗殺者に、ユリカを囮にしようと提案する彰伍だが…
 敵は風むささび。鬼のような仮面をかぶり、緑色のマントを翻すテロル闘人。暗殺術の使い手で、日本の経済界トップを次々刃にかける。空中殺法を得意技とする。
 もう後のない紅鬼大人の作戦が描かれる話で最強のテロル闘人風むささびを投入。今回のテロは全て楯兄弟をおびき寄せるためのものだったらしい。派手な餌だった。
 そして紅鬼大人との直接対決となるが、流石に強く、ビッグホークとクインホークの同時攻撃でも敵わなかった。
<囮捜査を行うユリカに対し、彰伍が手渡したのはなんと鋼鉄鉄板入りブラジャーなるもの。下着姿を拝めるよ。でも、これって防御する対象が小さすぎる気もする。
 そのユリカを見張る役の大二郎は大きなカレーをパクついてるのだが、どこから持ってきたのだろう?
 風むささびの攻撃を避けるため、十字型の水道の陰に隠れる大二郎とユリカ。それを引っこ抜いて風むささびに投げつけるのだが、水はどうなるの?つーか管がない。
 水に潜ったユリカは死んだふりをして服を脱ぎ捨てるが、鎖帷子が何故か水に浮いてる。
 ところで中盤で公園に置いてあった蒸気機関車の前で踊ってた男がいたが、全く関係なかったような…スタッフにてっちゃんでもいたか?>
VOL.3
<A> <楽>
第10話 紅鬼大人死す!!

  監督:山田 健
  脚本:高円寺博
 テロル闘人風むささびによってユリカがさらわれてしまった。紅鬼大人はエリカを餌に彰伍、大二郎をおびき出し、催眠術をかけたユリカを彼らに向かわせるのだった。
 敵は前回に続き風むささび紅鬼大人。いよいよ後の無くなった紅鬼大人は最後の戦いを挑んできた。
 冒頭からユリカがさらわれてしまった所から始まり、ユリカの洗脳と、だまし討ちが描かれる。最後まで卑怯な手を使う紅鬼大人だが、彰伍の方が一枚上手だった。
 なんとゴッドホークには紅鬼大人の洗脳を解く力まである。兄弟の絆を表す良い方法なのは認めるけど、物語としてはご都合主義に王道に過ぎた感じもあり。
 紅鬼大人は確かに強かったが、流石に三人がかりだとなすすべも無し。それにしても勝負が付いてるのに、全員でグサグサ刺しまくること無いと思う。
<紅竜子をどれだけ愛していたかを示すため、亡き妻の写真(つまり塩沢とき)にベチョベチョと音を立ててキスをする紅鬼大人…ここまでやったら立派だよ。うん。
 偽物である事を事前に気付いて毒入りの朝食を食べてなかったという彰伍と大二郎だが、気付く以前に大二郎は飯食ってるんだけど…あらかじめ解毒剤でも飲んでおいたの?
 ユリカの剣に塗った毒の威力を見て、「聞きしにまさる猛毒だ」と驚く彰伍。誰もそれに毒を塗ってあるとか、どんな毒だか言ってなかったんだけど。
 紅鬼大人を直接殺した技は、クインホークが用いたジャハブの爪の塗った剣でだった。しかし、敵を倒すのに毒を使ったヒーローってのも珍しい。>
第11話 妖術師・白虎道士の挑戦

  監督:土屋啓之助
  脚本:伊東恒久
 紅鬼大人は倒れた。祖父哲舟の墓に、これからも力強く生きていくことを誓う楯兄弟。だが、兇鬼の掟はバトルホークを倒すべく、次なる幹部として白虎道士を送り込んでくるのだったそして。白虎道士は手始めに楯兄弟の兄弟子である東の肉体を奪い、復活させたどくろ鎌に与える…
 敵はどくろ鎌。1話で倒されたテロル闘人だったが、白虎道士によって復活させられて登場。そしてこれからの幹部となる白虎道士。兇鬼の掟の誇る妖術師で、死んだテロル闘人を復活させる力を持つ。
 紅鬼大人との戦いが終わり、続いて今度は白虎道士との戦いへと話が転換。白虎道士は妖術師なので、おどろおどろしい話へとなっていったのが特徴。
 それと、バトルホークのトマホークは実は剣としても使える事が発覚。実は仕込み杖だったわけだ。
<首だけになったどくろ鎌だが、当然単なるお面のため、結構無茶な扱われ方をしてる。当然文句も言えないまま。
 どくろ鎌は東の姿をしているが、影は何故かどくろ鎌のまま。よく使われる手法なんだけど、どういう理屈なんだろう?
 どくろ鎌は「死んだ東の体を奪った」と言ってたけど、死んでるように見えないんだけど…どくろ鎌のことを見事に殺してしまうから、やっぱり死んでることにしないとまずいのか?>
第12話 血と炎の人形魔術

  監督:土屋啓之助
  脚本:伊東恒久
 白虎道士の次なる作戦は、団地の車に呪いをかけそれに乗ってる家族を皆殺しにしてしまうと言うものだった。家に車が無く、車を恨むマサル少年を仲間にし、バトルジープに呪いの人形を取り付けたダイガ…
 敵はダイガ。黒いフードをかぶり、顔は真ん中から白と黒に塗り分け…まさに[「マジンガーZ」に出てくるあしゅら男爵そのもの。人形を使った呪術師で、呪いの人形を車に放り込み、運転手を発狂させる。更に人形を次々に発火させて爆弾のように用いる。その正体は人形そのものだった。
 話は楯兄弟中心から、一般社会への脅威と、それを防ぐべく戦うバトルホークという形へとシフトしてきたようだ。この方が通常の特撮らしくあるんだが。
 多少なりとも初めてまともな火薬が用いられた話だった。
<駐車している車に次々に呪いの人形を放り込んでいくダイガ。この当時はウィンドウを閉じないまま駐車してあった車も多かった時代なんだな。
 ぶつかったマサル少年に「友達になろう」と誘うダイガと、それを素直に受けるマサル少年。こんな変な奴と素直に友達になろうなんて、博愛精神に溢れてる…と言うか、どこか変なんじゃないか?
 そういえばクイーンホークは今回サタンソルジャーとの戦いが長く描かれるが、いつの間に股間にもっこりが出来た?>
VOL.4
<A> <楽>
第13話 呪われた地獄の使者

  監督:山田 健
  脚本:吉田 進
 黄金大帝から送られてきたテロル闘人ドルドは催眠術を駆使し、一般人に楯兄弟を襲わせ、三人を生け捕りにしてしまう。更に三人の武器を奪ってしまった。
 敵はドルド。青い猫科のマスクをかぶったテロル闘人で、催眠術を使う。一般人に襲わせたり、楯兄弟の目を回させたりと、なかなか芸達者。大言を吐くが、それに見合った実力も持っている。
 ここからOPがやや変化。白虎道士バージョンへと変わる。
<ドルドの催眠術はかなり威力があり、複数の一般人を操る事が出来るのだが、そのまま放っておけば自滅するのにわざわざ自分の手で殺そうとするから失敗する。更に捕らえておきながら放っておくもんだから、すぐに逃げられるし。
 バトルホークたちの武器を奪うためにドルドが使ったのはなんと巨大なU字磁石だった。分かりやすい方法だな。
 サタンソルジャーの一人に化け、彰伍とユリカを助ける大二郎。いつすり替わったんだろう?
 殺されそうになった美代を助けたのは良いけど、フォローせずにその辺にうっちゃっておくんだけど、良いのかね?しかも目の前で変身までしてるし。
 二度目に変身した時、奪われたはずのトマホークが戻ってたけど、これはどういう理由かな?>
第14話 楯三兄弟処刑危機一発

  監督:山田 健
  脚本:吉田 進
 祖父哲舟の墓参りに来た楯兄弟をテロル闘人ギルガーが襲う。その窮地を救ったのは、何と寺の住職だった。住職の佇まいにただならぬものを感じた黄金大帝の命令により、ギルガーは楯兄弟及び住職を同時に襲う。
 敵はギルガー。緑とオレンジをあしらった、悪趣味なマスクが特徴。幻覚攻撃を得意とする。楯兄弟暗殺のために呼び出された。
 この話も楯兄弟に関わる話。哲舟の知り合いという住職が登場。兇鬼の掟はなんと哲舟の墓石を持ち去り、それを人質として楯兄弟をおびき寄せてた。多分前代未聞だろう。
<寺には小坊主がいるが、見事なほどにカツラが見え見え。リアリティは関係ないと割り切ってるんだろうけど。
 兇鬼の掟のサタンソルジャーが揃っているのを遠目に見て、いきなりミサイルをぶっ放つ彰伍。闇討ちとは卑怯な。しかもそれが人形だったと分かった途端、「卑怯な!」と叫ぶ。どっちが卑怯なんだか。>
第15話 空から来た死神

  監督:土屋啓之助
  脚本:伊東恒久
 催眠音波を操るテロル闘人コクバは英二少年から強奪したラジコン飛行機を使い、町中の人間を催眠状態に落とす。その少年と仲良くなった大二郎は二人で怪人を捜し回るのだが…
 敵はコクバ。真っ青なコウモリのような姿をしている(事実コウモリの化身だった)。機械に自分の精神を封じ込め、自在に操ることが出来る。得意の催眠音波で人間を自殺に追い込んだりもする。一々行動がオーバーで、時として何度も行動がリフレインさせる描写もあり(時間稼ぎかな?)。
 今回兇鬼の掟のターゲットは一般市民。次々に一般人を自殺させ、それを防ごうとする楯兄弟の精神を疲弊させようとする作戦が展開する。ただ作戦は良いんだけど、詰めが甘いので、後半はグダグダになってしまってる…いつものことか。
<コクバは人間を催眠状態に落とすため、少年の持ってる模型飛行機を強奪する。兇鬼の掟って随分予算がないんだな。
 人間に飛び降り自殺させるなんて描写は珍しい。描写的にもかなりギリギリ。それで死ぬ人間はまるで鳥のように手をひらひらさせてから落ちて、落ちた人間は全員顔色が土気色…良いのか?
 英二に催眠音波を浴びせかけるコクバ。「お前の鼓膜は破れるのだ」とか言っている。周囲にはサタンソルジャーがたくさんいるが、そいつらは問題なかったのだろうか?
 コクバは大二郎に催眠音波を浴びせ、石に頭をぶつけさせるのだが、石の方が割れてしまった。「おのれ石頭め…」とか言ってるけど、そういう問題なのか?
 三人の危機にもう一つのラジコン飛行機を使ってコクバの飛行機の邪魔をする英二少年。結構長く飛行機同士の戦闘が続いているが、ひょっとしてコクバは楽しんでるのか?>
VOL.5
<A> <楽>
第16話 兜鬼兵に改造せよ!!

  監督:土屋啓之助
  脚本:伊東恒久
 バトルホークへの作戦にかまけていたことを黄金大帝に叱責された白虎道士は本格的な日本侵攻作戦を開始する。手始めに若者を兇鬼兵に改造し、殺し合いをさせようとするのだった。そんな中、茜マリという歌手を護衛する任務に就いた楯兄弟だったが…
 敵はバルキ。中国製の猿の面を付けたテロル闘人。茜マリをさらい、その声を催眠音波としてラジオに流して子ども達をおびき寄せ、兇鬼兵として訓練する。
 子どもを悪の兵隊にするのはよくあるパターン。ここで通常の特撮作品へと変化していくか。それにしてもいくらアイドルの呼びかけと言っても、「親に内緒で出てきてね」なんてメッセージにほいほい付いていく子どもも変ではある。
<そういえば戦闘員は前はサタンソルジャーだったっが、兇鬼兵という名前になってるな。紅鬼大人と白虎道士では扱いが違うのか?格好は変わらないけど。
 歌手茜マリをさらった時のバルキはスーツ姿に顔だけお面をかぶってた。すげえ違和感。
 パン食べながら兇鬼の掟の作戦を見破った大二郎は大声を出すと、パンのカケラが口から出てくる。本当に食ってたのか?
 少年兇鬼兵を養成するバルキは少年達と一緒の部屋で寝泊まりしてるみたい。コーチとしてはなかなか素晴らしいじゃないか。ただ、お面の都合上、目を閉じられないので、寝てるのかどうか全然分からないのがなんだが。>
第17話 吸血鬼凶仙女

  監督:山田 健
  脚本:伊東恒久
 大二郎の先輩でスポーツ新聞の取材を受けることになった楯兄弟。だが、兄弟の命を狙う凶仙女がやってくるのだった。だが、彰伍とふれあっている内に、凶仙女は彰伍を愛してしまう…
 敵は凶仙女。白虎道士の娘の吸血鬼で、普通はエリナ松原という女性の姿をしてる。特殊なナイフを犠牲者の首に突き刺して血を吸う。吸血鬼だけにニンニクに弱い。彰伍の優しさに触れ、心惹かれるのだが、その彰伍が変身したバトルホークに倒されてしまう。
 敵と心を通い合わす彰伍の姿が描かれる。好き合っていても敵同士だけに殺し合わねばならないと言う宿命の話は、やっぱり良いね。出来れば前後編くらいにして欲しかった所。だからといって、ツッコむところが満載なのも本作らしい。
 ゴッドホークの力を発動させるには光が必要という設定が出てきた。これまでそんなことは無かったんだけど、後付の設定かな?
<新聞記者のふりをしたエリナの前で鼻を伸ばす彰伍。それでエリカは「美人の前だと…」とか言ってるけど、エリナの顔ってどう見ても…
 そこでスポーツジムの少年が持ってくるのは紙袋一杯のニンニク…なんと都合の良い話だ。
 エリナが敵だと分かった途端、登場してくる兇鬼兵。全員水飲み場の後ろに隠れていたようだが、一つ所にぎゅうぎゅう詰めで待機してたんだろうな。もうちょっと登場にメリハリが欲しかった所だ。
 ナレーションでは「凶仙女は人間の優しい心に負けた」と言ってるけど、戦いたくないと言ってるのを、無理矢理本性に戻されて、更にめった打ちにされて殺されてるんだけど…>
第18話 呪いの糸・化身不可能!!

  監督:山田 健
  脚本:伊東恒久
 弱虫な雪夫少年を鍛え直すため、彰伍は家の道場で彼を鍛えてやることに。だが、その時、楯家にはテロル闘人土ぐも男爵が放ったネオタランチュラが忍び込んでいた。ユキオの姉令子を人質にして兄弟をおびき寄せようとする土ぐも男爵だったが…
 敵は土ぐも男爵。蜘蛛そのもののマスクに、ぴしっとしたスーツで決めたテロル闘人。毒蜘蛛魔術を使う他、毒を塗った爪を使って攻撃する。
 少年とのドラマが展開する。子供に対し、しつけのために厳しい言葉をかける兄弟だが、それって大切な事なんだよな。特にユリカはかつて武道なんか大嫌いだった。と心情を漏らしてるが、それでも勇気を持つためにこれまで武道を続けていたとのこと。
<楯家の場所は当然テロル闘人にばれているので、日夜危険と隣り合わせ。それでもそんな家に平気に子供を泊めるのは問題ないか?
 令子を人質に取ったことを知らせるために土ぐも男爵が取った方法は矢文だった。アナクロニズムの塊だが、それが特撮の醍醐味だ。
 土ぐも男爵と戦っているバトルホークが劣勢と見たクイーンホークは刀を投げてサポートする。この刀、どこから出てきたんだろう?
 ところで今回タイトルに「化身不可能」とか書いてあるけど、別段そんなこともなかったような?>
VOL.6
<A> <楽>
第19話 恐怖の透明怪人

  監督:土屋啓之助
  脚本:吉田 進
 新たに兇鬼の掟メンバーとなった透明怪人は、その術を利用して楯兄弟暗殺を企む。一方、父の正一郎から謎の荷物を受け取った兄弟だったが…
 敵は透明怪人。元は修行僧だったが、透明の術を会得して参戦。透明の術を得た際、師匠を殺してしまうほどの非情さをみせるが、結構冗談も好きらしく、自分が透明なのを良いことにやりたい放題やってる。
 結構おちゃらけた性格の怪人が相手だけに、話自体も結構コミカルに仕上がっているが、白虎道士もいつもより随分熱血に描かれてる。
 冒頭の部分で白虎道士の訓練風景が描かれるのだが、はっきり言って意味がなかった。
<敵は透明だけに一人芝居が必要となるのだが、見た目も結構マヌケだ。
 白虎道士は絶対に切ることが出来ない網を完成させたが、火を当てた時は何故か鉄の格子に変わってる。
 透明怪人を罠にはめる楯兄弟。姿を現した所を捕まえるのだが、大二郎が使ってる武器はピコハンマーだった。こんなもんで捕まるのか?
 兇鬼兵が楯兄弟を見張るために使ってるスコープには何でか目玉が書かれていた。気持ち悪。
 透明怪人は透明怪人で、「俺は白虎道士とは違っていさぎ良いんだ」とか言ってた割に、簡単に命乞いしたり、剣を持った白虎道士がよろけた拍子にその剣に刺されて殺されたりと、なかなかおいしい所を持っていく。>
第20話 メゴラ電撃作戦

  監督:土屋啓之助
  脚本:吉田 進
 ようやく出来た恋人小野小町と浮き浮きとデートに出かけた大二郎。だが既に手を回していた兇鬼の掟のメゴラは罠を張り、大二郎を車ごとプレス機にかけようとする。更にそこに現れた小町をさらい、大二郎をおびき寄せるのだが…
 敵はメゴラ。頭にいくつもの突起を持ったロボットのような仮面が特徴のテロル闘人。突起から電波を受信して情報収集する。しかし、その割に計画は行き当たりばったりで、子供一人に振り回されっぱなしだった。又、電線のようなものを敵に巻き付け、電流を流して攻撃する。
 大二郎の新しい恋人小野小町が中心となった話。活発な子故、彼女に振り回されて右往左往するみんなの姿が見られるコミカルな話に仕上がった。好きな女のこの前で根性見せる大二郎の姿もなかなか泣かせるものがある。
<大二郎にはようやく恋人が出来、今回が初デート。しかしその相手小野小町というのは、どう見ても小学生くらい…そうか。大二郎って実はそう言う趣味だったのか…
 生きたまま車ごとプレス機にかけられようとする大二郎。ウィンドウは壊されてるので、脱出出来るはずだけど。
 大二郎と小町のデートは、「デパートで二人でお子様ランチを食べる」のだそうだ…これも大二郎の趣味なのか?
 小町を人質に取ったのは良いけど、とても彼女を大切にするメゴラ。兇鬼兵も彼女の馬になったり、ぽかぽか叩かれたりしてる。その姿はとてもテロ組織とは…いや、それが良いんだけどね。
 メゴラの最後は結構悲惨で、ビッグホークに思いっきりぶん殴られ、更にバトルホークに3回も斬られていた。可哀想に。>
第21話 ばく進!少年軍団

  監督:小池要之助
  脚本:衣裴洋之
 少年ソフトボールチームのコーチを引き受ける彰伍だが、その中に不思議な雰囲気を持ったいじめられっ子の少年を見つける。前田和夫というその少年に近づく人影があった…
 敵はスノブ。ジャイアントロボの顔を爬虫類にしたような表情が特徴のテロル闘人で、顔つきなどは確かにダイナミック・プロ顔だ。催眠術を使い、和夫を操る。
 この辺の時代から徐々に顕在化してきた子供のいじめ問題を直接扱った話だが、とにかくツッコミ所満載。最高の作品に仕上がってくれた。
<テツヤ少年に近づくスノブ。その第一声は「こらあ。テツヤ!」…海援隊か?
 スノボが催眠術を使うと、何故か背後に鬼の面をかぶった三人の男が出てきて太鼓叩く。イメージ映像なんだろうけど、実写でやると、とっても変。
 スノボの使う心理作戦の中にはイタ電がある。無言電話かけてきて精神を苛立たせると言うものだが、作戦がストーカーまがいに思うんだけど。
 楯兄弟の家の居間にはこれまで無かったはずのフランス人形が多数置いてある。どこから持ってきたんだ?
 「和夫が憎い和夫が憎い」「和夫死ね和夫死ね」とか、うつろな目つきをした少年たちが武器研ぎながら呟いてる姿はほとんど狂気。とんでもない描写やってくれるよ。
 少年たちと決闘に挑む和夫は「お前ら、めっちゃんこにしちゃる」とか呟いてる。一体こいつはどこの生まれ?
 「少年たちを争わせて一体何の意味がある?」と叫ぶ彰伍。うん。実に真っ当な意見だ。ただ、それを言ったらこの話自体おしまいだけど。
 不動の術を使って子ども達を操るスノブ。そんな催眠術使えるんだったら、楯兄弟に使えばいいと思うんだけどね。
 トマホークおよびバトル剣を封じられてしまったバトルホークだが、トマホークの柄にはもう一つ剣が…それでスノブを倒したのだが、これってだまし討ちじゃん。
 兇鬼兵が死屍累々横たわってるそばで友情を確かめ合う少年たちや、子ども達と笑い合う楯兄弟…考えてみると、すげえシュールな光景だ。>
VOL.7
<A> <楽>
第22話 必殺!は号大作戦

  監督:小池要之助
  脚本:衣裴洋之
 祖父の死んだ海の近くで訓練をしていた楯兄弟は兇鬼兵に襲われている姉妹を助ける。父を失って寂しげな顔をする姉妹を力づけるが、
 敵はヒトライヤー。黄金大帝の分身の親衛隊長。まるで軍人のような姿が特徴で、サイドカーに乗って登場する。その風貌は確かにドイツ兵を彷彿させる。ただ、その顔は兇鬼兵と大して変わらない。しゃべり方も尊大そうで、更に登場時には常に勇ましいBGMがかかってる。楯兄弟を分断して大二郎を狙う作戦に出る。
 楯兄弟の弱点を突く兇鬼の掟の作戦が展開。まあいつも通りなのだが、大二郎が中心で、そのロリ子供好きが遺憾なく発揮されてる。
<三兄弟は三人揃わなければバトルホークにはならない。改めてそういって頷く白虎道士…今更なんだけど。
 小学生の美砂子を気遣う大二郎。前々回の事もあるし、なんとなく下心があるように感じてしまうが…
 妹の美砂子をとても気にする姉の和子。その割には車道に突き飛ばしてみたりと、結構怖いこともやってる。
 楯兄弟を見張る兇鬼兵はどこにでも潜んでいるが、自転車をこいで坂道登ってるのまでいた。格好が格好だけに、ばれないと思ってるのも変な話だ。
 これ又今更ながら、美砂子が見ている前で変身する兄弟。ばれても構わないのか?フォローもなかった。
 ヒトライヤーに対し次々とプロレス技を使い(四の字固めを普通に使ったヒーローは前代未聞だろう)、放り投げたら、次の瞬間ヒトライヤーは白虎道士の前に投げ出されていた。ワープ?>
第23話 海底の使者!海骨蟹

  監督:土屋啓之助
  脚本:古諸 州
 白虎道士は海辺のカニに呪いをかけ、新たなるテロル闘人海骨を作り出す。海骨はカニを使って子ども達を虜にし、兇鬼兵に育て上げようとする。そして大二郎までもがそのカニを食べてしまう…
 敵は海骨。白虎道士によりカニから作られたテロル闘人。人間に仲間を殺されていることを逆恨みし、復讐を誓う。それにしても、円筒型の帽子をかぶって左手に大きなハサミを付けただけとは情けないデザインしてる。そのハサミは大二郎のトマホークを切り刻むほどの切れ味を見せる。バトルホークにより両手のハサミを切り落とされて絶命。
 白虎道士は動物を兇鬼兵にする能力を持つという。初めての設定が明かされるが、終わり近くなってからのこの設定は遅すぎたのでは?
 ちなみにこの時代の世界の人口は39億6千万人だそうだ。天才になってしまった大二郎が呟いていた。
<白虎道士はカニ味噌をカニの脳味噌と言っているが、実はそれは間違い。実は消化器官である。それにしても本物の蟹の甲羅をぱっくり割って見せつけるのはいかがなものか?
 人間は蟹を食べるから復讐すると宣言する海骨だが、その復讐の方法は子ども達にカニを食べさせること。思い切り行動が矛盾してるよ。
 海骨のカニを食べると悪の心に染まるのだそうだが、子供が兇鬼兵に成長するまでにはえらく時間かかりそうだ。
 海骨にカニを食べさせられた光太少年は「海は僕の故郷さ」などとニヒルさを漂わせて呟く。子供とは思えないその行動はやり過ぎかと。
 急に天才になってしまった大二郎に対し、彰伍は「狂ったか?」を連発。この時代は良かったなあ。
 大二郎が海骨の仲間になったと見せかけたのは演技だったのだが、それを見た海骨は「裏切ったか?」と叫んでる。最初から仲間じゃないって。>
第24話 必殺!連発弾の恐怖

  監督:土屋啓之助
  脚本:古諸 州
 日本の何処かに莫大な財宝が眠っているとの情報を得た白虎道士は早速調査をテロル闘人スリンガンに調査を命じる。そしてその財宝が楯兄弟に関わりがある事を突き止めるのだが…
 敵はスリンガン。サイケデリック調の赤と青の仮面が特徴。右手がパチンコになっており、同時に5つの弾を撃ち出すことが出来る。
 宝探しの話。こう言うのも結構良いもんだ。騙し騙されが楽しめる。
<最初に山が紹介され、「何の変哲もない」とナレーションが入るが、活火山のように見えるんだけど…
 楯兄弟から宝の地図を奪った白虎道士は何も確かめること無しにすぐに撤退。少しは疑うなり、楯兄弟を倒すなりすればいいのに。
 それで騙された兇鬼兵が宝の場所を掘っている時には「花咲爺さん」のテーマが。「う〜らのは〜たけ〜で…」
 兇鬼の掟に襲われ、地図を奪われた直後に美代子がやってくる。あんまりにも都合良すぎるが。
 今回黄金大帝が白虎道士を叱責するシーンが多いが、「トンマ!」とか「役立たず」とか色々あるもんだ。
 右手を怪我してゴッドホークを持つことが出来ないユリカだが、クイーンホークになった途端、元気に動き回ってる。
 ゴッドホークのトマホークによって右手のパチンコのゴム(?)が切られてしまったスリンガンだったが、何本かはちゃんと生き残ってた。それでも攻撃出来るような機がするんだけどね。>
VOL.8
<A> <楽>
第25話 地獄の復讐鬼・紅鬼大人

  監督:小池要之助
  脚本:伊東恒久
 白虎道士はかつてバトルホークたちに倒された紅鬼大人の亡骸に命を吹き込み、紅鬼大人を復活させる。不死の肉体を手に入れ、楯兄弟に復讐を誓う紅鬼大人は手始めに楯兄弟を慕う子ども達を標的に定め、爆弾入りの風船を子ども達に手渡すのだった。
 敵は紅鬼大人。白虎道士の魔術によって復活する。既に死んでいるため、不死の肉体を手に入れた。目が弱点で、それを攻められ、最後は自らの首を刎ねて絶命する。
 ラス前で、かつての最強の敵、そして祖父の敵である紅鬼大人が復活した。しかし残念ながら戦い自体は淡々と終わってしまった。
<爆弾入りの風船の最初の犠牲となったのは公園で本を読んでいた青年。何せ爆発がしょぼいため、アクションでそれをフォローしようとしてか、必要以上に騒ぎ立てる。オーバーすぎるって。
 ピエロの扮装をしていた紅鬼大人だが、その扮装を脱ぐ際、顔は白塗りのまんまなので、凄い違和感。
 それにしても折角復活してやったのに全然驚いてもらえない紅鬼大人も憐れだ。
 首尾良くゴッドホークを手に入れた紅鬼大人はそれを使って遊んでいるが(?)、「ごーっどほーく」とか言って投げてる姿がなかなか味わいあり。
 ユリカに対する拷問シーンあり。しかもそれって竹の磔台に縛り付け、四肢を引っ張るというとんでもないやつ。シャレ抜きの拷問風景に見えるんだけど…>
第26話 妖術師・白虎道士の最後

  監督:土屋啓之助
  脚本:伊東恒久
 これまでの度重なる失敗から、白虎道士はついに直接対決を挑んできた。楯兄弟の命の水を吸い取ろうと三人に妖術をかける白虎道士の術の前に彰伍と大二郎はどんどん弱っていく…
 敵は白虎道士。妖術で楯兄弟を苦しめるが、反撃され、最後は基地もろとも自爆。
 最終回。妖術師の白虎道士らしく、最後はオカルティックな演出で見せてくれる。どんどんやつれていく彰伍と大二郎の姿は凄惨なものがあるが、やっぱりゴッドホークの力という単純な力で解消されてしまった。
 最終回と言うよりは単純な一話と言った感じ。ただ、兄妹の母静子が出てくる(偽物だけど)。
 後二人幹部がいるはずで、しかも白虎道士は「兇鬼の掟の秘密を握ったまま死んでしまった」というナレーションまで入り、それで終わり。いくら打ち切りと言っても、終わらせると言う気があったんだろうか?あるいは続編を念頭に置いていたのか?
<今回兇鬼兵が妙にコミカルなのも特徴の一つか。
 最初に警官が道路の明かりを消すシーンあり。省エネルギーが当たり前の時代だった事を覚える。
 「気でも違ったのか?」発言もあり。
 兇鬼兵が化けた兄妹の母はゴッドホークの光に苦しむが、兇鬼兵そのものは全然苦しんでない。>