特撮館Top

スターゲイトSG−1(3rd)

スターゲイトSG−1(3rd)事典
スターゲイト(映画)
スターゲイトSG−1(1st)
スターゲイトSG−1(2nd)

 1999'6'25〜2000'3'10

 スターゲイトSG−1シリーズの第3期。

話数 タイトル コメント DVD
第1話 炎の中のバリア
Into the Fire

  監督:マーティン・ウッド
  脚本:ブラッド・ライト
 ハトルに捕らえられてしまったジャック、サマンサ、ダニエルの三人。だがハトルの動きはトクラの知るところとなり、SGチームのメークピースより地球のスターゲイト基地に知らされる。すぐさま残存チームをSG−1救出作戦を指令するハモンド。3、5、6、11のチームが向かった先は…一方ハトルによりゴアウルドの成虫の宿主に選ばれたのはジャックだった。そしてチューラクに戻ったは死にかけたブレイタクを発見する。
 第3部の開始の話。第2部でモロ「続く」だったが、本作はSGチームの総力戦と言った感じで、アクション部分もかなり力が入ってる。2部開始の時と較べると派手さは落ちるけどSG−1を助けるために他のチームが次々と倒れていくのは、なかなか壮観。そして今回はハモンドも戦いに参加してる。どんどん存在感が大きくなるね。
 そして一瞬とはいえ、ジャックにもゴアウルドが入れられることになるのだが、ゴアウルドの成虫はかなりグロテスクで、これが寄生するところはかなりのホラーっぽい。
 ティルクが帰ったのはチューラクだったが、なんで奥さんとこどものいるところに戻らなかったかというと、兵を募ってジャック達を救うためだったとか。前回あんな絶望的表情をしていたのに、ちゃんと色々考えてたんだね。
 ティルクの応援で今回もブレイタクが登場。そしてそれを信じて一人でチューラクに行ってしまうハモンド。仲間同士の連携も流石だ。
 ハトルは状況を知るためにジャックをゴアウルドにしようとするのだが、ハトルの知ってる状況はアポフィスとラーが争ってる時代だったが、今や二人ともおらず、クロレル(アポフィスの息子)とヘルアー(ラーの息子)とソーカーの三つどもえの戦いになってる。SGチームがどれだけ重要な役割を果たしてきたかがよく分かるだろう。
 最後は液体空気の中にハトルは放り込まれてしまったが、これで死んだのか生き残っているのかは現時点では不明。
<ジャックを救出に来たSGチームの面々は衛兵に対し「動くと撃つ」と警告しておいて、無抵抗の衛兵を撃ち殺してしまった。これがアメリカ的ってやつか?
 かつてヘルアーが張ったバリアはゆっくり動けば通り抜けられるものだったが、ハトルのバリアは何者も通さない。都合いい設定だな。
 2部でブレイタクはハモンドのことを「禿のハモンド」と呼んでいたが、ここでは「大理石頭のハモンド」になってる。レベルアップしたのか?
 森に戦闘機を隠したというブレイタクの言葉に「森は昔の森ならず」と答えるティルク。これってひょっとして嫌味を言ってるのか?
 戦いの高揚感からか、砲台を破壊したハモンドは思わず思い切り叫び出す。それを複雑な表情で観ているのがティルク。良い対比だ。>
第2話 カルト集団
“Seth”

  監督:ビル・コーコラン
  脚本:ジョナサン・グラスナー
 トクラとなったサマンサの父ジェイコブが地球に来訪した。実はゴアウルドの支配階級の一人セテシュが地球にいるというのだ。キーワードによるダニエルの調査により、シアトルのカルト集団がおかしいと推測されたので、SG−1チームが現場へと向かう。
 舞台は地球。
 前回ハトルを倒したのも束の間、新しい敵
セテシュが登場。しかも400年もの間地球に潜んでいたという。ただ、どうやら今回だけの登場のような?もったいない話だ。
 そして今回はそのセテシュが地球で作っているというカルト宗教が舞台となる。それで内部に入ったのは良いけど、捕まってしまい、ジャックとダニエルは衛兵に、サマンサはハーレムに入れられてしまう。
 今回SG−1チームにジェイコブが加わるが、そうなると年長者になるため、ジェイコブが一番位が上に見えるらしい。まあそりゃそうだろうけど。それでカルト集団を見張っているATFとの共同作戦になるのだが、ここで貧乏くじを引くのがATFの指揮官ハマー。勝手にやってきて大統領まで動かして識見を自分のものにしてしまうジャックに、憤懣やるかたなし。
 2部で使えなかったはずのゴアウルドの武器をサマンサが使うシーンあり。なんだかんだでちゃんと物語は展開しているのだな。
 今回はサブストーリーとしてジェイコブの息子でサマンサの兄となるマークが登場。親子の愛情についての話がなされ、ジェイコブの臨終にも来なかったマークだが、最後にジェイコブと仲直りする。
<ゴアウルドにとっては、地球などたいして重要でないと何度か言われてるけど、ハトルと言いセテシュと言い、二人とも地球にいたというのは随分重要なんじゃないのか?
 普段笑わないティルクがジャファのジョークで大口開けて笑ってる。笑ってると思うのだが、凄く怖いぞ。
 SG−1はスターゲイト専門の機関だと思うのだが、度々地上での危険な任務に就くことがある。これは越権行為なのでは?
 セスのカルト教団にはゴアウルドが使うテレポート装置が置いてあるのだが、これどうやって作ったんだろうね?
 ゴアウルドが中にいるとばれるというのでティルクとジェイコブは外で待機。だけどサマンサもジャックもかつてゴアウルドに入られたことがあるので、あっけなくばれてしまった。
 そもそもゴアウルドの一人であるのに地球でほんの小さな教団で満足してるセテシュもスケールが小さいな。>
第3話 宇宙人不可侵交渉
“Fair Game”

  監督:マーティン・ウッド
  脚本:ロバート・C・クーパー
 合衆国からの表彰を受けたSGチーム。だがスターゲイト前でその授賞式に出たジャックは突然アスガード船にテレポートさせられてしまう。彼を呼んだのはトールであり、トールはジャックに対し、地球は今やゴアウルドにとってもアスガードにとっても脅威になりつつあるため、アスガード、ゴアウルド、地球の不可侵条約を結ぶことを申し出るのだった。
 舞台は
地球。三回連続で新しい星に行ってない。
 ゴアウルドと不可侵条約?という意外な話が展開。現在アスガードを中心とする同盟とゴアウルドは微妙な力関係にあり、地球の存在がお互いにとって脅威となるため、トールの仲介で協定会談を行うこととなった。
 そしてゴアウルドの支配階級で新たに三人が登場。1stで名前だけ登場したニルティが女性であることが発覚。それ以外にユーとクロノスという人物。ユーは中国人っぽい服装が特徴。クロノスはティルクと確執があり。更に2ndでジョリナーを地球に逃げ込まざるを得なくさせたのもクロノスだった。一応ゴアウルドは同盟を保っているが、反目し合っているため、同盟はもろいもの。だがここでの不可侵条約とは、要するに地球からスターゲイトを取り去り、完全に孤立させることが条件だった。その決断はジャックに委ねられそうになった。いきなり地球の命運を手渡されてしまったジャックの戸惑いも見所。
 しかし不可侵条約の話は前半で終了。クロノスと確執のあるティルクがクロノスに対し何を行ったか?というサスペンス調の物語に転換。実はこの不可侵条約自体がゴアウルドの反目によるものだったという事が判明。誰が誰を裏切ったのか…と、虚々実々の交渉が続く。
 今回は言葉のやりとりがほとんどだが、結果オーライとして、ゴアウルドの艦隊が地球を攻めてくることだけはない。とのこと。かなり色々詰まった話だった。
 改めて考えてみると、ゴアウルドは地球の位置を知っているわけだから、その気になればいつでも攻めて来られる。これは物語を続けるに当たって致命的な設定ミスを起こしかねないための措置だったのかもしれないな。
 ティルクの父はクロノスの配下で見せしめのために殺され、ティルクはチューラクに追放されてしまったとのこと。純正のチューラク人じゃなかったのね。
 一方、あれだけ余裕綽々で語っているトールも、実はアスガードの力はそれほど強くはなく、更にゴアウルド以上の脅威が銀河にはあるのだとか。この設定が後に活かされることになるんだろうか?
 それと新しい設定としてゴアウルドでステルス装置が出来ていること。
<トールと初対面するジャック。かつてアスガード人とは接触を持ったが、どうやら区別が付かない模様…というか観てる側はみんな区別付かないだろう。
 ジャックに対し「帰って良い」と言いつつ、転送にたっぷり時間をかけるトール。なかなかお茶目な人だ。>
第4話 マ・チェロの遺産
“Legacy”

  監督:ピーター・デ=ルイス
  脚本:トー・アレキサンダー・バレンザ
 やってきた惑星でゴアウルドの蝕主の死体を発見したSG−1チームはその死体を調査のために地球に持ち帰る。そしてダニエルはそこにあったタブレットを持ち帰るのだが、地球に帰還したダニエルはその日から不気味な影を目にするようになる。
 惑星は
P3C599。かつてゴアウルドの支配階級に挑んだ少数のゴアウルドが全員死亡していた惑星。
 2ndで登場したマチェロの迷惑な兵器が又してもダニエルを襲う話で、前の話同様又してもマチェロに迷惑をかけられてる。話としてはホラーっぽい感じに仕上げられ、死体が動き回ったり、ゴアウルドが他人に取り憑く光景がダニエルの前に現れている。それを分裂病に間違えられてしまう。
 今回は登場人物も限定され、物語も割に単純化されたため、さほど語ることが多くない。やっぱり今回もかつてジョリナーに寄生されたサマンサの肉体が重要な役割を果たしたこと位。
 本当に神経症にかかってしまったダニエルはあらぬ方向を向いて引きつった笑いを見せたりしていて、なかなか不気味になってしまった。
 対ゴアウルド兵器が体に入ったというのになんともないサマンサは、やっぱりかつてジョリナーに寄生されていたから。しかし一旦成虫に取り憑かれたはずのジャックは感染してしまう。
 一応新しい設定として、ゴアウルドが死んでしまうと、蝕主のタイ組織に急襲されてしまうという新しい設定が登場。
<ゴアウルド破壊装置を体に入れられたジャネットは突然暑がりだし、なんと服を脱ぎ始める。まあ流石に鎖骨から上だけしか見えないが。
 ゴアウルド破壊装置を入れられてしまったティルクは当然苦しむことになるが、1stで一度幼生を切り離して別の幼生を入れた話があったが、それは問題ないのか?>
第5話 捻れたIQ
“Learning Curve”

  監督:マーティン・ウッド
  脚本:ヒーサー・E・アッシュ
 オーバンという惑星で学術調査を行うダニエル。オーバンは僅か数10年の歴史ですさまじい科学進歩を遂げた惑星で、地球と友好関係を結ぼうとしていたのだ。オーバンで使われているナクアダエネルギー発生装置を手にやってくるオーバンの使節メルリンという少女がやってくる。
 惑星はオーバン。シェブロンコードは分からず。古代アステカの文化を継承する星で、何故かこどもの方が知識を持っている惑星。ここでは定められたこどもにナノサイトが注入され、成人になった時、新しいこどもにそのナノサイトを与えていく。これによって知識は継承されていく事になる。
 久々に異文化との交流が描かれる話。常識の違いが摩擦を引き起こしていく。異常な進歩を見せる文化とは、ちゃんと理由があるという事。
 メインの物語からは外れているのだが、こういう話がこの作品の楽しさでもある。結果として他の星の文明を破壊してしまうことにもなるのだが、少なくともこの話では双方の惑星に利益のある話に落ち着いた。
 オーバンの少女メルリンはこれまで勉強以外のことを一切してなかったので、ジャックはこども達と一緒にすることで、彼女に遊びを教える。もちろん規則を破ってのことだが、こういう逸脱があってこそ良いのだろう。
 カサンドラのことについてちょっとだけ言及。ジャックは彼女がハイスクールライフを送ってると言ってたが、本当かどうかは分からず。この子は定期的に登場するね。
 後、オーバンからもたらされたナクアダリアクターはこれからの話に関わってくるのかどうか。
第6話 パラレル・ミラーの世界
“Point of View”

  監督:ピーター・デ=ルイス
  脚本:ブラッド・ライト
     ジョナサン・グラスナー
     ロバート・C・クーパー
     トー・アレキサンダー・ヴァレンザ
 かつてダニエルが見つけた量子ミラーはエリア51に保管されていたのだが、突然動きだし、この世界への扉を開いてしまう。そこから長髪のサマンサと死んだはずのコワルスキーがやってくる。あちらの世界ではゴアウルドによって数日前に侵略されてしまったというのだ。この世界への亡命を希望するサマンサだが…
 部隊は地球。ただしこの世界とパラレルワールドの地球の二つで物語が展開していく。ここでは同一人物が同じ次元に入り込んでしまったため、拒否反応が起きてしまうことになる。SFでは結構良くある設定。結果として自分たちの問題ではなく、出張して敵を叩くと言った構図なので、オリジナルの映画に近い話かな?
 1stシリーズの20話の実質的な続編。量子ミラーを通して長髪のサマンサと、死んだはずのコワルスキーがこの世界へとやってくるが、その世界ではゴアウルドによって地球が侵略されてしまった世界だった。同じキャラが登場し、更に死んだはずのキャラまで登場するため、話がものすごくややこしくなるが、それがパラレルワールドものの醍醐味とも言えようか。通常の物語では決して結ばれることはないジャックとサマンサのちょっとしたロマンスも観ることが出来る。
 あちらの世界ではサマンサは軍に入っておらず、ジャックとは夫婦。しかも新婚ほやほやだった。お陰でジャックに積極的にアプローチをかけ、それでジャックまで混乱してしまう。人間関係が無茶苦茶複雑になってしまった。ちなみにあちらの世界ではアポフィスは健在。人間とは未だ接触してないアスガードも健在のため、それを上手く利用することとなる。都合良く使われてるなあ。
 1stで死んだコワルスキーだが、2nd、3rdと続けて登場。何故か良く登場する不思議なキャラだ。
 2ndシリーズ15話でジャックがスターゲイトに変な機械をくっつけたのだが、それが使えるのは1回だけだったのだそうだ。
<同族は憎み合うと言うが、向こうの世界のサマンサはこちらの世界にやってきた途端にサマンサといがみ合う。まあ、自分の姿を見たらそうなってしまうんだろうな。これはティルクも同じようで、向こうの世界に行って、自分を見つけた途端に撃ち殺してしまった。なんともはや。
 サマンサの理屈にはいつも頭を抱えるジャックだが、今回はそれがステレオに。二人と一緒にいるだけでジャックは頭痛を起こしてるっぽい。
 ちなみにあっちの世界のティルクは下唇の下に長い髭を生やしてる。こういう格好をさせると、中国人の富豪役も出来そうな感じだ。
 あちらの世界のサマンサはちょっとしたキス魔みたい。都合3人とキスしてる。命がかかるとサマンサもこうなってしまうのかな?>
第7話 宇宙の賞金稼ぎ
“Deadman Switch”

  監督:マーティン・ウッド
  脚本:ロバート・C・クーパー
 ゲートを通して送り込んだ探査機が破壊されたとの報告を受け、惑星PJ6887に向かうSG−1チーム。彼らは森の中で何者も通さないエネルギーシールドを発見する。そこに現れたのは銀河一の賞金稼ぎを自認するアシル・ホッグという男が現れた。ゴアウルドよりも高性能のシールドを持つアシル・ホッグによりSG−1チームは捕虜とされてしまう。
 惑星は
PJ6887。緑豊かな惑星で、ここで謎の人物アシル・ホッグと出会う。冷酷な賞金稼ぎがいつの間にか情にほだされていくのは、ちょっと話としては出来すぎだが、テレビシリーズだとこれもありかな?なんか良い仲間が出来たっぽくもあるぞ。話は続くかと思ったんだが、きちっと一話でまとめていた。
 SG−1チームは既に銀河でも有名になっているらしい。まあそりゃこれまでのゴアウルドとの戦いとか成果とか見たら、確かにその通りだが、唯一ピーターだけはほとんど賞金にならないそうな(後で嘘だと分かったが)。
 ジャックのこすっからいところが結構よく出た話で、アシル・ホッグの信用を良いことに騙し討ちをしたり、ナイフを投げつけてみたりと、結構卑怯な手を連発して使ってる。そのお陰で酷い目になんども遭わされてるが、何度もチャレンジ。それがジャックらしさかも。
 宇宙にはゴアウルドを受け付けない種族もいるらしい。アシル・ホッグはそういう種族の一員らしい。
<ゴアウルドのシールドはナイフは通るはずだが、アシル・ホッグのシールドはそれができない。ソーカーのシールドはそうらしいが、結構この辺いい加減になってる気がするな。>
第8話 悪魔の生け贄
“Demons”

  監督:ピーター・デ=ルイス
  脚本:カール・バインダー
 新しい惑星にやってきたSG−1チームは、そこに中世のキリスト教の教会に似た建物を発見する。おそらくは中世に南極のスターゲイトを通してここに連れてこられた人々だと思われるが、何故か村に近づくと、住民は逃げ出してしまう。
 惑星のナンバーは不明。何故か中世キリスト教の世界が展開。彼らをこの惑星に連れてきたのは1st10話でSG−1チームによって倒されたはずのウナスだった。最初のゴアウルドというウナスは種族の名前で、複数存在するらしい。
 いつも酷い目に遭ってるティルクが今回も又酷い目に遭わされる話。キリスト教の世界ではゴアウルドは悪魔と同一視され、当然ティルクも悪魔の使いとされてしまう。魔女狩りのような話で、ティルクは拷問を受けさせられてしまう。拷問シーンはかなり痛々しいぞ。
 ちょっと本シリーズで使うには似合わないネタではあり。既存の宗教を馬鹿にしたような話はやっぱり問題じゃないかな?物語としても今ひとつ。でもここに登場する修道士は憎々しくてなかなか好演。
 ゴアウルドは無呼吸でも宿主を活かしておくことが出来る事が分かった。水に沈められたティルクはそのために仮死状態となって生き延びた。
<結局この村が何故中世キリスト教の世界のままなのか、どうやって地球からやってきたかは全部推測のままで終わってしまった。なんかすっきりしないな。
 そう言えばウナスの顔が前とは異なってないか?違う個体って訳か?
 サイモンの撃つエネルギーガンを正面から受けるウナス。なんでよけない?馬鹿なの?>
第9話 命を賭けた戦斗ゲーム
“Rules of Engagement”

  監督:ウィリアム・ジェレティ
  脚本:テリー・カーティス・フォックス
 軍事基地らしきものを発見した直後行方不明となった偵察機に何があったか調査に向かったSG−1チーム。そこにはSGチームらしき者達がゴアウルドに襲われていたが、それを助けようとしたジャックらは、逆に彼らに撃たれてしまう。実はこれは訓練であったことが分かったが、恐るべき事にこれはゴアウルドが地球侵略を前提に行っている訓練だったのだ。
 本作は逆転の発想で作られた作品。ゴアウルドの脅威から地球を守ることがSGチームの使命だが、それは実はゴアウルドの方も同じようなもので、地球人が脅威だからこそ軍事訓練を行っているゴアウルドの姿が描かれていく。彼らはアポフィスの配下であり、アポフィスが帰ってくるまでここで訓練を行っているらしい。
 ところがSG−1チームが持ってきた本物の武器が実際に使われてしまい、その回収にSG−1チームが大わらわするという話になってる。
 軍事訓練を行っているのは少年ばかり。ただし誰もゴアウルドはおらず、ここで勝利を得たチームが正式にジャファになれるのだとか。純情なだけに何を言っても全く耳を貸そうとしない。この作品、一種の少年兵の問題を扱ったものだろう。事実現在アフリカ辺りではこの問題は深刻化してる訳だし。
 2ndであったアポフィスの死のビデオが流れる。これを観る限り本当に死んでるとしか思えないけど、はてさて。
<少年兵の真似をしてハモンドに対し「イエス・マスター」と敬礼するジャック。皮肉にはなってないが、嫌味にはなってる。
 一旦洗脳が解けた途端、もの凄く素直になってしまうロジャース。ちょっといい加減かな?
 この惑星に少年兵ばかりを残したジャファマスターだが、その長い間、ずっと誰も怪我をしなかったという事になる。無理だろ?>
第10話 愛は永遠に
“Forever in a Day”

  監督:ピーター・デ=ルイス
  脚本:ジョナサン・グラスナー
 惑星アビドスからの緊急連絡でゴアウルドとの死闘を繰り広げるSGチーム。その中でダニエルはシャーレを目撃する。だが彼女に近づいた途端、ダニエルは拘束されてしまい、気絶してしまう。気絶から目が覚めたダニエルはジャックから、シャーレはティルクによって殺されたと聞かされる…
 惑星は
P8X873。アビドス人が入植している惑星で、ゴアウルドによって支配されていたが、
 前回からの続きでは全くないのだが、冒頭からクライマックスシーンで、最愛の妻アモネットであるシャーレの死?という衝撃の展開で始まる。
 そして妻の死を聞かされたダニエルは辞表を提出。新しくSG−1メンバーとしてロバートロスマンという学者が入ることとなる。
 ダニエルの悪夢が全編にわたって展開する。どこまでが現実でどこからが夢なのか、最後まで明かされないため、なんだか訳の分からない話になってるが、色々考えさせられる。
 そもそもダニエルはシャーレを取り戻すためにSG−1に入ったのだから、シャーレが死んだ時、ここにいる理由が無くなってしまった。
 石棺に入ることにより死をも超えるゴアウルドだが、今回シャーレは遺体がそのまま残されたため、復活は望めないという。人の死を軽く見る傾向のあるこの作品だが、ここではシャーレが本当に死んでしまったように思われる…いや、まだどこかで出てくるのかも知れないけど。
 そしてダニエルは、今度はシャーレの子供を見つけるために、再び旅へと戻ることに。この子がキーパーソンとなるらしい。
 今回ジャックの態度が面白い。憎まれ口ばかり叩いているが、一番ジャックのことを心配してたりする。
第11話 記憶喪失
“Past and Present”

  監督:ウィリアム・ジェレティ
  脚本:トー・アレクサンダー・ヴァレンザ
 スターゲイトを抜けたSG−1チームは、そこが地球によく似た家の地下室であることを発見する。そこにいた一組の男女は記憶を失っており、ジャックに“ボーリックス”という日が来ると、全ての記憶を失ってしまうと言う。
 惑星のナンバーは不明だが、バイアスという名前の惑星。
 ある一定の時間を過ぎると記憶を失ってしまうと言う不思議な惑星が舞台の話。実に古典SFの定式に則った話で、短編だからこそ面白い話になってる。
 ここで何が起きたかを探ることが物語の目的だが、シーズン2に登場したリネアの名前が出てくる。超天才女性で、地球から逃げ去ってしまったが、こんなところにいたらしい。
 この星では何故か老人と子供が一人残らず消えてしまっているが、その理由は、実はこのリネアによって年齢を一気に遡航させられてしまったからだとか。若返った途端に全員の記憶が消えてしまったのは偶然だというが、偶然が凄いけど、SFの醍醐味か。
 結果として、実はバイアスで活動してたケーラという女性自身がリネアだと言うことが分かるのだが…この話でリネアの話は完了してしまう。あれ?こんな終わり方をするの?ちょっと意外というか、もっと引っ張る話と思っていただけに驚いた。
 いつの間にか空気を読むようになってきたティルクの姿もあり。どんどんこのキャラ普通になっていくね。
<いきなりケーラと恋に落ちるダニエル。前回シャーレが死んだばかりなのに、この浮気者が…いや、だから良いのか?当然悲しい恋に終わるんだけどね。
 悪いニュースになると耳をふさぐジャック。だんだんこの人、我が儘になってきてないか?>
第12話 ジョリナーの回想
“Jolinar's Memories”

  監督:ピーター・デ=ルイス
  脚本ブラッド・ライト
 トクラからの使者がやってきた。父が帰ってきたかと喜ぶサマンサだが、実はその使者は、サマンサの父ジェイコブ・セルマクがソーカーに捕まってしまったという。ジェイコブが拷問を受けているという惑星ネトゥに向かう事となるSG−1チームだが、かつてネトゥの拷問を逃れたのは前にサマンサと共棲していたジョリナーだけだったという。
 今回の舞台はソーカーの母星デルマクの衛星
ネトゥ。ゲートがないので船で行くしかない場所。
 トクラのリーダー、セルマクの救出が中心となるが、ゴアウルドの内紛も同時に語られる。シーズン2で登場した連合をソーカーが牛耳ろうとしており、そのバランスは徐々に崩れてきているとのこと。驚いたのは、拷問衛星のネトゥでアポフィスと再会したことだろうか。やっぱり死んでなかった訳か。結局その正体を明かしたところで今回は終わってしまった。なんか最終回前みたいな話だ。
 そして初めてソーカーの姿が見えた。すっぽりとフードをかぶっているため、その顔は分からないけど、やっぱり実在したのか。
 前にジョリナーに寄生されたサマンサは、何かというとその記憶を引っ張り出される。ちょっとこのパターンは使いすぎの感はあり。
第13話 蘇る魔神
“The Devil You Know”

  監督:ピーター・デ=ルイス
  脚本:ロバート・C・クーパー
 ジャックらの前に現れたのは、死んだと思われたアポフィスだった。アポフィスはネトゥから脱出するために協力を要請する。ネトゥからの脱出を強制するアポフィスだが…
 舞台は前回に続きネトゥ。ここからの脱出劇が描かれる。かなりギリギリの話で、ほんらい盛り上がるはずなのだが、ちょっと盛り上がりが足りないような気もする。
 アポフィスはおそらく死んで無かろうとは思われたが、こんなところで再登場。ソーカーによって復活させられ、ただ拷問を受けるためだけに生かされていたのだという。しかしどうやらここで復帰してソーカーと闘うことになるらしい。よく分からないけど、この時点であるいソーカーを殺してしまったのかも?
 そして前回初登場ながらフードにすっぽり覆われ顔が見えなかったソーカーが、その顔をすっかり表した。禿頭の真っ白い肌をしたゴアウルドだった。
 今回は延々と拷問シーンが連発し、観ているのがかなりきつい。特にサマンサの精神拷問はかなりきつい。
 今回ティルクは熱血ぶりをみせ、「友人のために船を出せ」とトクラ評議会に詰め寄るシーンあり。
<アポフィスの拷問の方法は、答えを真っ正直に聞くこと。これじゃ幻覚見せても無意味だよな。>
第14話 侵略されたSG基地
“Foothold”

  監督:アンディ・ミキタ
  脚本:ヘザー・E・アッシュ
 ハルセイサスがいた手がかりを求め他惑星へと行っていたSG−1チームが帰還する。だが検疫の注射を受けたメンバーはみんな深い睡眠に陥ってしまう。不穏な空気に気づくティルクだが…
 舞台は地球。名前のないどこかの星のエイリアンが登場する。「ウルトラマンコスモス」に出てきたヘルズキングに似ているな。人間に擬態することが出来、スターゲイト基地に入り込んで混乱を引き起こす。
 スターゲイト基地の裏切り?という奇妙な物語。最初からなんか違和感があったが、徐々にその違和感が増していくといった構造で、テレビシリーズの強みをうまく活かした話になってる。ラストのオチにもう一押し欲しかったけど、それは望み過ぎか?
 舞台が地球で終始するのは前の話で金を遣いすぎたか?という勘ぐりもあるが、こういう制約のある話の方が物語の完成度が高いのが面白いところ。
 本当にメンバーは幻覚を見ているのでは?という疑いと、『遊星からの物体X』よろしく、一体誰がエイリアンで、誰が人間なのか全く分からないため、緊張感が持続している。てっきりこいつは本物だと思ったら、それがエイリアンだったとか、お約束だが楽しい物語展開。具体的にはサマンサとティルクが話の中心となるが、この二人の共通点は当然ゴアウルドに寄生されていたと言うこと。睡眠薬も効かないのね。
 基地から逃れたサマンサが連絡を取った人物はなんとメイボーン。スターゲイト計画をことごとく阻止しようとしてきた人物だが、妙に楽観的な言動もしてる。それがキキを呼ぶのも定番か?なんかいい人になりつつあるけど。
<エイリアンの装置を付け、ダニエルに変身したサマンサは、男の声で女言葉を使ってる。アニメとかでは良くあるけど、実写でやると違和感結構ある。
 フレイザーに擬態したエイリアンに対し、「こいつはエイリアンだ」と念押しして、何をするのかと思ったら服を脱がせていた。成る程ね。>
第15話 異星間裁判
“Pretense”

  監督:デヴィッド・ウォーリー=スミス
  脚本:キャサリン・パワーズ
 トラン人の惑星トラナにゴアウルドのデスグライダーが不時着。その中から現れたのはスカーラだった。その事を重く見たトラン人は彼を裁判にかけるため、その立会人としてジャックらSG−1チームに出廷を願うのだった。クロレル(スカーラ)に再び会えるという事で、急いで裁判の行われる惑星トラナへと向かう。
 惑星は
トラナ。ここは元々スターゲイトがない星だったが、トランの技術力で新しいゲートが作られている。
 1stで登場したトラン人とライア、シャーレおよびスカーラが登場。懐かしい面々が、揃った。
 今回の話ではゴアウルドのクロレルと、クロレルに寄生されたスカーラが裁判を行うという妙な話。一つの肉体の占有権を巡っての話だが、同じ人間が議論してるので、極めてややこしい話になってる。
 ハリウッド映画では裁判ものはれっきとした一ジャンルだが、テレビでしかも一話丸ごと裁判というのは面白い。やや単純化され、裁判そのもの結果に意外性は無いとは言え。
 最も科学力が進んでいるため慢心に陥っているトラン人の危機を同時に描くが、この際危機管理能力を持っていたのはSG−1チームだけだった事で、結果的にトランを救うこととなった。一番の功労者はティルク。裁判に全く関わってなかった分、縁の下で活躍している。中立として参加したライアの持つ幻覚能力をフルに活かした結果、ゴアウルドの母艦まで破壊してくれた。
 そしてラスト。スカーラからゴアウルドが分離。てっきりこれは行われないと思っていただけに、意外な話だ。これからクロレルとスカーラはどうなっていくんだろう?
第16話 生命体アーゴ
“Urgo”

  監督:ピーター・デ=ルイス
  脚本:トー・アレクサンダー・アレンザ
 惑星P4X-884に向かったSG−1チーム。だがゲートをくぐって出た先は何故か15時間後の元の地球だった。一体その空白の15時間にSG−1チームに何が起こったのか?診察の結果、全員の頭部には外科手術の痕跡が発見されるが…
 惑星は
P4X-884。探査機で調査すると、椰子の木が茂る南国ムードの星だが、実はどこぞの研究室で、誘い込みのために映像を映しているだけ。
 当初、15時間という時間を超えて地球に来てしまったのか?とも思ったが、実際はその中で何かが起こったと言うことを調査するのが本話の肝となる。
 なんか真剣な話になりそうだったのに、アーゴのせいで全部おちゃらけたものになってしまった、ちょっとしたコメディ編とも言える。端から見ればネガティブな独り言を大声で言ってるだけに見えるのが問題。うんざりしているサマンサも性格悪くなってる。ラストも人を食ったもので、短編SFの楽しさを詰めた感じ。
 惑星P4X-884で何かされたSG−1チームの面々は味覚や性格にちょっとした変化がある。ポットから熱々のコーヒーをがぶ飲みし、大きなゲップをするティルクなど、色々いじられてる。
 そう言えばフレイザーがカサンドラのことを喋っていた。まだ基地内にいるんだ。
<アーゴの性格はこどもと同じ。でも出てきた姿は中年太りしたおっさんだった。ミスマッチを笑うべきなんだろうけどね。ジャック曰く、「有名なテナーに似てる」そうだが、やっぱりパバロッティ?それにしても歌は下手だが。
 隠れん坊をしようというアーゴの言葉を聞いているハモンド。なんで聞こえるんだ?
 大声で独り言言ってるサマンサを見てハモンドは「アレになったんじゃ?」とか言っている。アレねえ。>
第17話 火の雨
“A Hundred Days”

  監督:デヴィッド・ウォーリー=スミス
  脚本:ヴィクトリア・ジェームズ
 イドーラという惑星に来たSG−1チームは、そこにあるナクアダ鉱脈採掘権を得るために村人と交渉していた。そんな時、この星に流星雨が降り注ぐ。住民のレイラによれば、150年に一度降るとのことだったが、この自体を重く見たジャックらはこの星の住民を地球に移住させた方が良いと考える。
 惑星は
P5C-768。イドーラと呼ばれている惑星で、住民は機械文明とは無縁の生活をしている。
 冒頭から住民と仲良くなっているSG−1チームの姿あり。珍しい描写だ。これはジャックがこの星から逃げられなくなったと言う描写を中心に描くため。この話ではナクアダの鉱石によってゲートが閉ざされてしまい、ジャック一人がこの星に残されてしまう。
 その間に住民のレイラと仲良くなってしまうジャック。軍人として頑なな心が徐々に住民に受け入れられていく…でも、考えてみると、引退先としてこの星は理想的なのかもね?
 一方、消えたジャックに対する地球の人々の反応は様々。ハモンドは行方不明になった事にしてしまおうとし、他のSG−1チームメンバーはどんな事をしてもジャックを救おうとする。そのせめぎ合いが本話の見所になる。一人必死にジャックを助けようと機械を作ってるサマンサの姿が健気だ。
 結果として元通り地球に戻ることになるジャックだが、別れはとても悲しいものになった。ラストはしみじみした寂しい話になってる。この二つの物語が最後のサマンサの寂しそうな顔になっているのも見所。
 設定上のことになるが、スターゲイトは倒れていてもその機能は失われないことが分かった。ただ、出てくる際、地面が片側にあるため、出た途端圧死の可能性あり。
 ところで、ジャックとレイラは夫婦のようになってしまったが、さてレイラにジャックの子供が出来ているのか?それが話としてつながるかどうか?
<この星は危険だというジャックに対し、罠にはめるつもりだと言う老人。そう言う人は必ずいるものだが、普通善意だけでそんな事を言う人もやっぱりいないので、老人の考えは間違ってない。
第18話 ハイテク大泥棒
“Shades of Grey”

  監督:マーティン・ウッド
  脚本:ジョナサン・グラスナー
 トランと地球の間に国交が結ばれ、SG−1チームはその交渉のためトランの母星トラナへと向かった。だがトラナのトラグル最高議長は武器に関するものを決して輸出することは出来ないと言い張る。怒ったジャックはあらゆる武器を無効化する装置を勝手に外して持ち帰ってしまう。それは泥棒であり、国交交渉も白紙に戻ってしまう。怒ったハモンドはジャックに退役か刑務所のどちらを選ぶかと問う。
 話は地球が中心だが、他にもトラナ、イードラ、名称不明の惑星などいくつかの星で話が展開している。久々にアスガードのトール(かな?)も登場。色々盛りだくさん。
 冒頭から突然キレたり、盗みを働いたり、他のメンバーを傷つける発言をしたりと、これまでのジャックとは大きく性格が変わってる。この変節は何かあると思ってたら、SGチームに潜む裏切り者をあぶり出す罠だった。なんとトランやアスガードにも話は通じており、よほど大がかりだったことが分かる。
 前シリーズ14話で地球にあったもう一つのスターゲイトにまつわる話があったが、そこで引いた物語がここでちゃんと完結したことになる。
 冒頭、トランのトラグルは地球上では人間同士が戦っているので、武器の供与は出来ないと言っていたが、これがきちんと伏線になっていて、これまで何度か登場していたメイボーンが、アメリカのために科学文明の進んだ星から色々先端技術を盗んでおり、そのあぶり出しのためにジャックが罠をはめた事が分かった。結局人間の愚かさと言うのがよく出せた話だった。
 前に地球上にあったスターゲイトを使っていたメンバーは、今も活動中。地球のスターゲイトが無くなっても、他の星のは残っているので、こういう事も可能か。そして地球上のスターゲイトが使えなくなったメイボーンが取った方法は、SGチームの誰かを抱き込んで、アイテムを回収するという方法だったのだが、その犯人はメイクピースだった。1stの時から出てる、いわば古株のスターゲイトメンバーなのだが、それがこんな裏切りをしてるとは、話も結構意外。
 最後のジャックの一言。「我々に必要なのは彼らの武器じゃない。彼らの友情だ」は名台詞。最後のティルクのぶすっとした表情も上手くはまってる。
<敵を騙すにはまず味方から。とはよく言うが、ジャックのやってることがあんまりにもいつもと違いすぎるため、途中でばれてしまうのがなんだが。それよりメイボーンがジャックのことを全く疑わないのも問題あるだろ。>
第19話 オプトリカンの伝説
“New Ground”

  監督:クリス・マクムーリン
  脚本:ヘザー・E・アッシュ
 これまで開かなかったゲートが突然開通した。一体そこはどんな惑星なのかと、SG−1チームを派遣するが、そこは今や二つの大陸間で戦争の真っ最中だった。
 惑星は
P2X416。ほぼ地球と同等の科学レベルを持った惑星で、二つの大陸で戦争を行っている惑星。たまたまスターゲイトを開けたところで地球とつながった。
 この惑星は祖先がどの大陸から来ているかで争っている真っ最中だが、こういったくだらないことで戦争を始めるのは地球と同じか。こういったことは、考古学の専門家であるダニエルの出番かと思ったが、実際にはティルクの方が中心になっていた。
 内容としては突然惑星に現れたための文化的なぶつかり合い。本作ストーリーの中心となる物語。真実を認めようとしない石頭の司令官のために話はぐちゃぐちゃになる。ただ、単純なだけに個性は低い。正しい伝承を受け継いでいるはずのオプトリカンも登場しないので、話自体が中途半端に終わった感じ。結局悪人は一人だけになってしまったし、本の短い範囲だけで話が終始してる。
 この惑星は2000年前にゴアウルドによって開発された植民惑星。それを神と崇める一派と、正しい伝承を受け継いでいる一派とがある。人類起源がこの星にあると信じる人間は狂信者として描かれてる。
<言葉が何故か通じるのはお約束というものだが、これまでは通訳に時間をかけたという言い訳が立っていた。今回は無人探査機が入った時点で話が通じてるので、それは当てはまらないな。2000年前に来た人類の言語って訳か?>
第20話 禁断の惑星
“Maternal Instinct”

  監督:ピーター・F・ウェースト
  脚本:ロバート・C・クーパー
 突如ゲートを開いたスターゲイト。その中から現れたのはティルクの師ブレイタクだった。彼とモアクというチューラク人の話によれば、復活したアポフィスがソーカーの軍を率いてチューラクを占領したと言う。アポフィスが何かを捜していたと聞いたダニエルは、それがハルセイサスのことではないかと推測する。
 惑星は
ケブ。チューラク人にとって聖地であり、ゴアウルドも恐れている場所だという。ケブとはエジプト神話でセスから逃れたオシリスが逃げた先だという。その地はまるで禅寺のような場所。ここで武器を使った者はみんな炎に撃たれて殺されてしまう。
 ブレイタクが再登場。話の節目節目に出てくるキャラだが、今回はチューラクが滅ぼされてしまったことを告げに来た。大きな物語につながる話でもあり、緊張度も高い。
 ただ、あくまで今回はヒントを得たと言うだけの話で、繋ぎ的な意味合いが強い。人間やゴアウルドを遙かに超える精神生命体の存在が暗示される。ただし、ハルセイサスもアポフィスも登場しない。なんか心の平安を得て永遠の旅路に行くことが出来ると知ったブレイタクが主人公みたいな話だった。
 そしてその聖地ケブにはSG−1チームに加え、ブレイタクとSG−2がサポートとしてやってくる。
<エジプト神話をベースとしているのに、アフリカの言語とか、日本家屋とか、まるでラマ僧のようなキャラが出てきたりと、既に完全無国籍状態。
 あくまでアメリカ人気質のジャックは禅とか悟りとかとは無縁。>
第21話 水晶のドクロ
“Crystal Skull”

  監督:ブラッド・ターナー
  脚本:マイケル・グリーンバーグ
      ジャラッド・ポール
 惑星PX7-377に無人探査機を派遣したところ、そこには巨大なピラミッドが存在し、その石の台座には水晶製のドクロが置かれていた。このクリスタルスカルは1971年にダニエルの祖父ニックが見つけたものと同じものであるとダニエルは主張する。探査のためSG−1チームが派遣されるが、そのクリスタルスカルを覗き込んだダニエルに異変が起きてしまう。
 惑星は
PX7-377。巨大なピラミッドとクリスタルスカルが安置されている惑星で、致死性の放射性物質で満ちている。
 冒険者の意欲をかき立てて止まないクリスタルスカルが主題の話。これは『インディ・ジョーンズ』でも出てきたもので、これが宇宙規模のものであることが示唆された。
 具体的にはダニエルが中心となった話で、謎のクリスタルスカルを覗き込んでしまったため、姿が見えなくなってしまったと言う話。「ドラえもん」にあった石ころ帽子みたいなものか。
 それでダニエルの祖父ニックが登場。ダニエルに輪をかけた変人なのだが、本人に言わせると、ダニエルの方がイカれてるのだとか。
 ニックはこの出来事を29年間待っていた。と言っていたので、この物語の時間は2000年だと言うことが分かった。
 どうでも良いけど、今回CGの合成が今ひとつで、惑星PX7-377にいる時は思いっきり画面から浮いて見えるぞ。
<とにかくじっとしていることが嫌いなジャックは病院に入れられ、まるで子供のように駄々をこねてる。のんびりしてる話も結構あったが、この話の方が似合ってる。
 ハモンド将軍は孫と喋る時だけ口調が丸で変わる。良いお爺ちゃんみたい。
 結局は今回は謎だけで終わり。ニックはクリスタルスカルがあった場所には巨人がいたとも言っていたが、それも何者かは謎のまま残されてしまった。>
第22話 機械虫の反乱
“Nemesis”

  監督:マーティン・ウッド
  脚本:ロバート・C・クーパー
 ダニエルが盲腸にかかり入院したため、SG−1チームは休暇を取ることになった。ティルクも息子に会いに行ったため、釣りに行こうとしたジャックだが、突然アスガードの宇宙船に転送されてしまう。そこで会ったトールは、ジャックに「助けてくれ」と助力を求めるのだった。実はアスガードの天敵機械生命体に侵入されたのだという。
 舞台はトールのアスガード宇宙船。トールはこのシリーズ通して3回も登場。結構良く会うキャラになってしまった。それだけジャックが信用されていると言うことでもある。
 第3シリーズラストの話。今回のシリーズは少々短い。ここでは又しても(笑)地球の危機が描かれることになる。ただ、思いもしなかったところからの危機になってるけど。物語自体がメインストリームから離れているため、やや付け加え的な印象があるラストだった。レプリケーターのデザインも『エイリアン』のフェイスハガーみたいで、なんか『エイリアン2』観てる気分。
 ほぼ全能とまで思われたアスガードだが、大きな弱点もあったことが発覚する。なんとこの船、転送システムに頼り切っているため、地上へと降下する方法がないのだという。ハイテクに頼るとローテクを軽視することになる。機械文明の落とし穴だな。
 なんだかんだでSG−1チームのチームワークは優れていて、一人の命を助けるために、全員が危険を冒すことを誰も厭わない。良いチームだ。病気のため、みんなと一緒にはいられない事を悔しがるダニエルに対し「私の気持ちが分かったか」と言うハモンドの姿もあり。これも面白い。
 ここでラストらしく、ジャックの死?と言う引きがあり。もちろんこれは4期の伏線になってるわけだが。ついでに言うならトールも又死?と言う描写があるが、これもおそらくは大丈夫だろう。
<病気のトールを脱出ポッドに入れようとするジャックは、「病人はおとなしくしろ」とか言ってるけど、前回あれだけ病院に入れられて文句言ってたくせに。>