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リック・ボータ
Rick Bota

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鑑賞本数 3 合計点 7 平均点 2.33
書籍
2008
2007
2006
2005 ヘルレイザー ヘルワールド 監督
ヘルレイザー ワールド・オブ・ペイン 監督
2004
2003
2002 ヘルレイザー  リターン・オブ・ナイトメア 監督
2001 バレンタイン 撮影
2000
1999 TATARI タタリ 撮影
1998
1997
1996 グリマーマン 撮影
バーブ・ワイヤー/ブロンド美女戦記 撮影
1995 デーモン・ナイト 撮影
1994 サイバー・コンパニオン 撮影
ベビーシッター 撮影
1993
1992
1991 オーバーヒート・プリズン 撮影
AVクィーン マドンナ殺人事件 撮影

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ヘルレイザー ヘルワールド 2005

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物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第8作
特撮事典
 かつてホラーネットゲーム「ヘルワールド」に夢中になった6人の若者たちがいた。だが、そのメンバーの一人アダムが自殺したことにより、残された5人の関係はギクシャクするようになり、全員ネットゲームからは遠ざかっていた。 2年後、彼らの元に「ヘルワールド」秘密パーティの招待状が届く…
 ヘルワールドの最新作(現在のところ最終作)。シリーズの後半を全て手がけているボータ監督が本作も手がける。
 なんだかんだで続いているヘルレイザーシリーズ。ネタはすでに出尽くした感があるこのシリーズだが、本作は少なくとも今までのものとは別物にしようとしている努力は認めよう。それにホラー界の重鎮ランス・ヘンリクセンも個人的にはOKだし。
 ただ、その意識というものは分かるにせよ、本作の出来は本気でどうしようもない。なるだけ元ネタから離れようとした結果、なんの特徴もないホラーを作っただけ。せっかくネットゲームを出したのだから、それをもう少し突っ込んで現実とネット世界の錯綜した話に持っていくか、2年前に自殺したと説明されているアダムは本当に自殺なのか?という話に持っていくのかと思ってたら、全部何の説明もなし。そもそも主人公が誰だかも特定されてないので、誰が死んでもいいや。と思えてしまう。一切の感情移入を拒否する作りはやっぱり疑問だぞ。
 本作は13日の金曜日シリーズにおける
『新・13日の金曜日』に当たる作品と言ってしまえば間違いはないだろうけど、どうにも物語そのものに覇気がなく、淡々と物語が消化され、淡々と人が殺され、最後に申し訳程度にブラッドレーが現れてオチをつけていく。ホラーなのに、すべて淡々と過ぎていく感じで、怖いものを見ると言うより、なんかテレビシリーズを惰性で観ている気分にさせられてしまった。寂しい限り。ゴアシーンなんかはかなり過激なのだが、本シリーズの特徴である耽美系描写も無く、単なる猟奇殺人を扱った話に仕上がってる。これ書くとオチが分かってしまうが、ホラー性を深めた『ラストサマー』の出来そこないという感じ。
 ヘンリクセンが一応一人気を吐いているところは認めるけど、別段ヘルレイザーのシリーズを冠しなくても物語は成立してしまった
(ブランド名なかったら全然受けないのは事実だろうけど)
ヘルレイザー ワールド・オブ・ペイン 2005

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ニール・マーシャル・スティーヴンス
ティム・デイ(脚)
ダグ・ブラッドレイ
カリ・ウーラー
サイモン・クンツ
ポール・リス
マーク・ウォーレン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第7作
特撮事典
 アメリカにあるアンダーグラウンド誌の記者エイミー(ウーラ)はある日編集長から不思議なビデオを見せられる。そこに映っていたのは、新興宗教の行事のようだったが、なんと銃で撃ち殺した信者を教祖が生き返らせるという衝撃的な内容だった。この真偽を検証せよとの命令でエイミーは一路そのカルト集団がいるルーマニアへと向かう。だが、そこで彼女が体験したものとは…
 なんだかんだ言って延々と続いている
ヘルレイザーシリーズも本作でなんと7作目(同じくオリジナルビデオで8作目も同時進行で作られていた)。感じとしては、『ソウ』(2004)の影響を受けてか、かなり“痛い”系の作風に作られており、そこに主人公が悪夢を彷徨う描写を加え、独特の雰囲気を持った作品に仕上げられていた。
 シリーズの特徴として究極の快楽を得られるというパズルボックスと、それに伴う苦痛の融合というものがあるが、本作もそれに沿って作られている。元々本作は苦痛の描写をねちっこく描くところに特徴があったのだが、前述のように
『ソウ』『ホステル』と言った、情け容赦のない痛み描写を特徴とする作品が出てきた事もあって、そちらの方に本作の方が引きずられてしまった感じがある。
 物語も悪夢を彷徨う描写はなかなか優れているものの、悪夢性を強めたお陰で話に脈絡が無くなってしまい、主人公が訳も分からずに彷徨っている内にあれよあれよと物語が展開していくという、なし崩し的な描写が多く、これを単に悪趣味作品と観てしまってもあながち間違いではない。ビデオ作品だから、好きな人が観ればいい。という割り切った考えなんだろう。雰囲気さえつかめて、
「やっぱりヘルレイザーだ」と思っていただければそれで充分。悪夢映画好きとしては、雰囲気にははまれた。特に電車内でのサバト&殺戮は、乾ききった描写になかなか。
 雰囲気重視のため話もよく分からないのだが、ラスト部分で一応説明は入れられ、セノバイト達と、パズルボックスを作ったメルシャンの子孫達の戦いが今も続けられていて、メルシャン側が魔界に通じる扉を開けるため、生け贄のような意味でエイミーを使ったという事が分かったが、いかんせん説明不足が過ぎ、泥縄な印象をどうしても受けてしまう。
 雰囲気を味わいたいという人、あるいは惰性で観ている人にはそこそこお勧めできる作品ではあり。
ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア 2002

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ティム・デイ
カール・V・デュプレ(脚)
ディーン・ウィンタース
アシュレイ・ローレンス
ダグ・ブラッドレイ
レイチェル・ヘイワード
サラ=ジェーン・レッドモンド
ジョディ・トンプソン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第6作
 自動車事故に遭い、瀕死の重傷を負いながら奇跡の生還を果たしたトレヴァー(ウィンタース)は、復職するものの、度重なる悪夢に悩まされるようになっていった。夢と現実が曖昧になっていく彼の周りで、次々に死んでいく知り合い達。一体何事が起こっているのか。そして彼の前に度々現れる不気味な“影”は?…
 シリーズも中休みしながら続いているようで、本作は現時点での最新作。出来そのものは前作の『ゲート・オブ・インフェルノ』とほぼ変わらず、主人公の男が悪夢に巻き込まれていくと言う形式を取っているが、大きな違いはラストだった。実はセノバイトと契約したのは彼ではなく…と言う構成がなかなか好み。
 設定や描写などはどこからか拾ってきたホラー作品のオンパレードと言った感じで、オリジナリティは感じられないものの、やはり本作の特徴であるねっとりした雰囲気は健在。
 途中何度も回想シーンや悪夢シーンで現れるトレヴァーの妻の
クリスティの顔で反応できれば良かったのだが、1作目の『ヘルレイザー』(1987)でのローレンスの可憐な役割の印象が強く、ここでの悪女ぶりを見せる彼女と記憶でつながらなかった。だからこそ最後に「おっ」と思わせたわけだが。あのクリスティがねえ…となんかしみじみ
 多分物語前半でそのことに気づいてしまったら、ここまで面白いとは思えなかっただろう。思い出せなかったからこそ面白かった。
 これで一回りしたわけだが、これが終わりなのか、それとも始まりなのか…結構このシリーズ好きなので、続いて欲しいもんだ。

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