ヤギと男と男と壁と 2009 |
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ピーター・ストローハン(脚) |
ジョージ・クルーニー |
ユアン・マクレガー |
ジェフ・ブリッジス |
ケヴィン・スペイシー |
スティーヴン・ラング |
ニック・オファーマン |
ティム・グリフィン |
ワリード・F・ズエイター |
ロバート・パトリック |
レベッカ・メイダー |
スティーヴン・ルート |
グレン・モーシャワー |
ブラッド・グランバーグ |
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2003年。妻と離婚し、半ば自暴自棄に陥った新聞記者のボブ(マクレガー)は、イラク戦争の取材を敢行すべくクウェートへ向かった。なかなかイラクへの入国審査に通らず、苛々しているところをセールスマンを名乗るリン・キャシディ(クルーニー)という男と出会い、バグダットへのセールスの旅に同行することに。すぐにリンの言行のおかしさに気づきはするのだが、その時は既に遅し。なんと過去アメリカ軍に存在し、今も研究が進められているエスパー部隊のミッションに協力させられる羽目に…
少なくともキャラに関しては申し分なし。特にクルーニーとスペイシーの二人に関しては、かつて詐欺師の役で高評価を受けていただけのことはあり、胡散臭さについては花丸もの。残ったマクレガーやブリッジスが誠実な演技を見せれば見せるほど、この二人の演技がますます胡散臭くなっていく。これはもうこのキャラを使った時点で勝ちだろう。二人とも方の力を抜いた、いい具合の胡散臭いキャラに仕上がってる。流石に30年前のキャラは無理があったけど、逆にその無理具合が面白い。
対してブリッジスは歳食ってますます演技に幅が出てきたな。この年齢でこれだけの役ができるならば、一生役者やっていけるだろう。マクレガーについては…やっぱりこの人に「ジェダイ」を言わせてる時点でネタ化されてる。
物語に関しては、かなり微妙ながら、結構笑えたから良しとしよう。
意図的に意味を排除して作ったとしか思えない。実際に米軍に超能力部隊があったともなかったともしても物語は成立するし、その妄想に誠実な人間がつきあって消耗するだけ。それで良いんじゃないだろうか?
強いてこの作品の意味を問うならば、「戦争なんてくだらねえぜ」なんだろう。戦争とは真面目になればなるほど荒唐無稽に、関わる人間は馬鹿になっていくものだから。そんなものに真面目に関わるよりも、最初からイカれた言動をしてるほうがなんぼか正常だ。そう言う意味では批判精神に溢れた作品とも言える。 |