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_(書籍) _(書籍) |
2008 | ||
2007 | アメリカン・パスタイム 監督 | |
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1995 | ジャンクション 脚本 | |
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1992 | アメリカン・ミー 脚本 | |
1991 | ||
1990 | ||
1989 | ブルックリン最終出口 脚本 | |
1988 | ||
1987 | ||
1986 | ブラックライダー 脚本 | |
1985 | ||
1984 | ボディ・ロック 脚本 | |
1983 | ||
1982 | ||
1981 | ||
1980 | ||
1979 | ブールバード・ナイト 脚本 | |
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1953 | 誕生 |
アメリカン・パスタイム 2007 | |||||||||||||||||||||||||||||||
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第2次大戦時代のアメリカ。在米の日系アメリカ人は太平洋戦争開始と同時に敵国人としてユタ州のトパーズ強制収容所に収容されてしまった。その中でなんとか自分たちの生活を守り通そうとするカズ・ノムラ(中村雅俊)と妻エミ(ジュディ・オング)。だがこれまで完全にアメリカ人として生きてきた二人の息子達はそんな両親に反発。長男のレーン(ナム)は第442連隊戦闘団に入隊し、欧州戦線へと向かう。残された次男のライル(ヨー)は収容所の看守の娘ケイティ(ドリュー)と恋仲になっていく。そんな中で日系人達が作った野球チームと町のチームの親善試合が行われることになるのだが… 日系監督のデズモンド・ナカノによる、自らのルーツを描いたような、銃後の生活を描いた作品。 ここ数年太平洋戦争の反省、と言うか、新しい視点であの“正義の戦争”を見直す作品が何本か作られるようになった(思想も何もないクズのような作品も作られてるが)。その最たるものがイーストウッド監督による『硫黄島からの手紙』(2006)だろう。アメリカ人が作ったにもかかわらず、ほぼ全文日本語で、しかも徹底した日本人視点で描いた作品というのは大変貴重であり、そのエポックメイキングさが知られている。そんな中でひっそりと公開された本作は、少なく元日本人の目線で隠された歴史を紐解く。と言う意味では決して意気の上では負けていない。 第二次世界大戦特に欧州戦線において大変重要な役割を果たした割に、ほとんど歴史上語られることがない一つの部隊があった。 第442連隊戦闘団と呼ばれるその部隊は、ほぼ全員が日本人移民と2世によって構成され、部隊の死傷率実に314%(隊員数3,800人に対しのべ死傷者数9,486人)と言うとんでもない消耗率で、アメリカ合衆国の歴史上最も多くの勲章を受けた部隊とされている。 さすがにこの部隊は映画化されることも少なく、現時点で直接その部隊を描いたのはロバート・ピロシュ監督による『二世部隊』という作品のみで、間接的にもほとんど語られることがない。本作でも直接その部隊のことを描いている訳ではないが、そんな部隊に「私はアメリカ人だ」と言って入隊する息子と、それを見守る両親という構図は心理的にきつい描写となっている。 だからと言って軍隊に行かなければ幸せか?と言えば全く逆。収容所の中で不便な暮らしと、そこに住むアメリカ人達の冷たい視線に晒され続けねばならないのだから。 「日本人である」というただそれだけで生きる事が苦しい時代というのがあったのだから。 そう言った状況を淡々と描いていったと言う、それだけで充分本作は意味がある作品と言えるだろう。少なくとも、監督のその意気には感じる事が大きい。 ただ一方、淡々と描くのは良いのだが、肝心の物語まで盛り上がりがなかったのが残念で、正直な話を言えば、一本の映画としては相当に退屈な作品であり、そう言う背後を知って興奮出来るような奇特な人間以外にはお薦め出来ないのが残念。その辺きっちり出来ていればもう少し評価上げたい作品なんだけど。 |