大列車強盗
The Great Train Robbery |
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エドウィン・S・ポーター(脚) ギルバート・M・アンダーソン
A・C・エイバディ
マリー・マーレイ
ジョージ・バーンズ |
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★★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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とある駅の電信室にピストルを持った2人の強盗が押し入り、通信員に列車を止めるよう脅迫。通信員は到着してきた列車の車掌に偽の書類を渡して列車を止めさせる。そこで二人組は止めた列車に乗り込み、積んであった金を奪う。
世界初の西部劇と言われるに至った作品だが(撮影は東海岸のニュージャージー州で行われていたし、既に西部を舞台にした一幕ものの作品はあったそうだ)、正確に言えば、映画史において初めて“複数ショットからなるストーリー仕立ての西部劇”ということになる。その意味では本作が西部劇の始まりというのはあながち間違いでは無い。
作品自体は短いために話は単純ながら、強盗達が計画を立て、実際に列車強盗を行い、そこから逃亡劇と撃ち合いという流れるような経緯が見事で、最初のアクション作品でここまでのものを作ると言うのがすごい。
あと本作を特徴付けるのがラストシーンで、全ての決着が付いた後、死んだはずの強盗の全身が撮され、更に拳銃をカメラに向けて撃つというシーン。これは映画そのもののあり方を示す好例になっている。映画はフィクションである以上、死んだ人間が又起き上がってくることもあれば、画面のこちら側に向かって主張することもある。映画の自由さを示すと共に、できることの幅を見せてくれた。まさに映画的な映画だと言えよう。 |
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