バターメイカー監督の指導の下、みるみるうちに力を付け、ついにカリフォルニア州ノース・ヴァレー・リーグのトップの座を射止めたベアーズは見事プレーオフへとこぎ着けた。ヒューストンで行われる試合に優勝すれば、日本遠征が決まると言う事で、ケリー(ヘイリー)らは渋る親たちを説き伏せたり騙したりして、チームをヒューストンまで連れて行く。だが実はケリーにはもう一つ目的があって…
スマッシュヒットを飛ばし、特に日本での評価が高かった『がんばれ!ベアーズ』(1976)の続編。
本来あの作品のヒットは、大御所ウォルター・マッソーとテイタム・オニールの共演によるものだった。あと、一応ジャッキー・アール・ヘイリーの出世作でもあったが。
この二大スターを抜いて作られたため、ヘイリー一人で物語を引っ張っていくことになるが、流石にちょっと観るに耐えないレベルというか…
70年代は割と低予算で、若者に暴れさせればなんとか映画一本作れてしまうと言う時代でもあって、それをやってみたらこうなったと言う感じ。ライブ感覚を重視したと言えば聞こえは良いが、暴走させっぱなしで終わってしまった感じだ。
主人公が前作の不良少年ケリーなだけに、物語の半分くらいは好き放題に暴れるだけで、そこにちょっと野球の試合を二つほど入れ、親子関係の修復みたいな取って付けたような物語を加えただけで、これで映画になってしまうって方がおかしいレベル。流石にこれをまともに評価出来るだけの材料を私は持たん。家族修復のお話しというのは私にはツボのはずなんだが、ここまでいい加減だと、腹が立つレベル。もうちょっと何とかならなかった?
この作品の更なる続編『がんばれ!ベアーズ大旋風』(1978)は本作に輪をかけてはっちゃけてたけど、あそこまでぶっ飛べばそれなりに評価出来る。そのレベルにまで達してない本作はただ「酷い」としか言えん。 |