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タイトル | |||||||||||||||||||||||
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溶解人間 1977 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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人類最初の試みとして、土星の輪にやってきた有人宇宙船「さそり5号」はそこで太陽の観測を始めた。しかし、土星環を通して太陽光線を浴びた乗組員は全員失神。辛うじて地球に戻ってきたものの、そこで生き残ったのはスティーヴ=ウエスト少佐(レバー)ただ一人。しかも太陽光線の影響か、徐々に身体が溶けていく奇病に冒されていた。既に知性も失った彼は次々と人間を襲っていく… …何というか、これはもうB級の中のB級って感じの作品で、言わせてもらえば、C級映画。 もはやこれはどこまでもツッコミ放題。ラストもあまりにシュールすぎて、怖いよりむしろ笑ってしまうと言う恐ろしい作品だ。 わざわざ土星に行って太陽観測する意味は一体どこにあるのか?(しかも、観測してる太陽が又でかいこと)全員気絶してるのに、何故次の瞬間地球に戻ってベッドに寝かされているのか?溶けてるのに、何故溶ければ溶けるほど強くなるのか?根本的に何故どんどん溶けていくのか?その辺の説明は全くされてない。まあ、いっそここまでやればスカッとしてるのかも知れない。 ただ、本作はストーリーで観るべき作品ではないのは確か。執拗な残酷描写こそがこの作品の醍醐味。溶解人間の最初の犠牲者となるのは釣り人でバラバラにされて喰われてしまうんだが、その頭部だけが川に流されて滝から落っこちるのだが、滝壺にたたきつけられた途端、クチャッと潰れる。この執拗な描写は見事だ。ここまで描写してくれるか!(尚、ここまでやってくれたのはホラーじゃないけど『デッドマン』(1995)があった) 更に溶解度が増すに従って無意味に強くなっていき(片手は無くなるわ、目は溶け落ちるわの描写も気持ち悪くて良い)、残酷度はますますエスカレートしていく。そして最後、本当に全部溶けて、ゴミ処理人に汚物としてゴミ箱に捨てられてしまうと言うラストも救いがたく、とてつもなくシュールだ。 ちなみに溶解人間を造形したのは今やメイキャッパーの第一人者リック=ベイカー(この当時はまだ26歳だったそうだが、これらのキャリアのお陰でアカデミー賞に10回もノミネートされ、その内6回受賞してる)で、徐々に崩れ落ちていく何体もの溶解人間の造形を行っている。又、ポスターに登場した溶解人間は当時ベイカーの助手で、やはり今や特殊メイクの重鎮の一人、ロブ=ボッディン。 これだけ無茶苦茶な作品だからこそ、悪趣味好きな人には是非観てもらいたい作品だ。 |