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2010 | ||
2009 | ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 監督 | |
ミレニアム2 火と戯れる女 監督 | ||
2008 | ||
2007 | ||
2006 | ロード・オブ・ウォリアーズ 製作 | |
2005 | ||
2004 | ||
2003 | デイ・オブ・ザ・ディシジョン 製作総指揮 | |
2002 | ||
2001 | ||
2000 | ||
1999 | ||
1998 | ||
1997 | ||
1996 | ||
1995 | ||
1994 | ||
1993 | 刑事マルティン・ベック/バルコニーの男 監督 | |
刑事マルティン・ベック/ロゼアンナ 監督 | ||
1992 | ||
1991 | ||
1990 | ||
1989 | ||
1988 | ||
1987 | ||
1986 | ||
1985 | ||
1984 | ||
1983 | ||
1982 | ||
1981 | ||
1980 | ||
1979 | ||
1978 | ||
1977 | ||
1976 | ||
1975 | ||
1974 | ||
1973 | ||
1972 | ||
1971 | ||
1970 | ||
1969 | ||
1968 | ||
1967 | ||
1966 | ||
1965 | ||
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1963 | ||
1962 | ||
1961 | ||
1960 | ||
1959 | 5'23 ストックホルムで誕生 |
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 2009 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2010タイム演技部門第1位 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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リスベット(ラパス)は、父であるアレクサンドル・ザラチェンコ(ステイコフ)と対決し、瀕死の重傷を負ってしまった。急ぎ病院に入れられたリスベットは、その回復を待って裁判が行われることとなった。だが彼女が身動きがとれない間、ザラチェンコと共謀していた組織が周囲の人間の口封じに動いていた。彼らはリスベットのかつての主治医ペーテル・テレボリアンを味方につけ、リスベットの発言を抑えようとする。それに対してミカエル(ニクヴィスト)は、妹でもある弁護士アニカ・ジャンニーニ(ハリン)をリスベットにつけ、自身はミレニアム誌上でその国際諜報組織にメスを入れるべく精力的に活動していった。お互い顔を合わせないまま、リスベットとミカエルの共同で強大な敵に立ち向かっていくが… スティーグ・ラーソン原作の大ヒット小説「ミレニアム」三部作の完結編で、第二部の直後から始まる直接的後編。 この作品は3作全部を合わせて考えるとなかなか面白い。 一作目がほぼ純粋なサスペンス。二作目がアクション。そして本作三作目が法廷ものに仕上げられ、三作みんなが切り口が違う。 ただ、実質的には『ミレニアム2 火と戯れる女』(2009)よりは面白く仕上がっているものの、1作目『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)の面白さには及ばず。と言ったところ。観てるこっちも半分は惰性で観てる気分。 法廷ものとして観る限りではかなり粗末な感があり。今回裁判にかけられるリスベットの罪状は父親に対する殺人容疑だったが、2作目で挙げられていた保護観察官殺しについては無視され、叩けばいくらでも埃が出る“天才ハッカー”についての余罪は言及さえされず。いくら陪審員制度を取っているとはいえ、あれだけで完全無罪になることは無かろうと思うんだが、そのへんの描写が甘過ぎ。原作ではどうなのかわからないけど。 ただ、2よりも良かったのは、リスベットとミカエルの関係についてだろうか。2の方は二人が完全に別々に行動していて、同じ事実を時間差で見せられるので、そのへんの重複がどうしもかったるくなっていた。本作でもほとんど二人は顔を合わせてないが、それでもちゃんと連携を取れている点だろう。この話だとリスベットがほぼ完全に受身状態なので、彼女のために自分のできることを最大限してあげようというミカエルの努力というか、健気さが感じられるし、惚れた女のためなら自分の将来も考えずに手持ちの武器をだし惜しみなく使ってしまおうという姿勢がいい。 結局二人が顔を合わせないのは、お互いに頼ってしまうことを避けている事があるのだろうが、好きな相手を思い、そのために働きながらも、あくまで自分のポリシーを守り続けるストイックさもあるので、なかなかに格好良い人間関係が作れている。 だからラストのあっさりした別れも意味が出てくる。とりあえず今の関係のまま、お互いにできることをしよう。と言うことを、言葉を用いずに互いに確認したということなのだろう。 惜しむらくはこの作品、作者の死によって続編は出せないって事なんだよな。リスベットとミカエルのつかず離れずのこの関係は、サスペンス作品ではずいぶん映えるだろうから、それが出来ないのは残念なところだ。 |
ミレニアム2 火と戯れる女 2009 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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天才ハッカー、リスベット(ラパス)の協力でヴァンゲル家事件を解決し、月刊誌『ミレニアム』への復帰を果たしたミカエル(ニクヴィスト)。だが事件以来、リスベットとは連絡の取れないまま1年が経とうとしていた。そんな時、少女売春組織の実態に迫る特集記事の準備を進めていた記者2人が殺害される事件が発生、現場にリスベットの指紋が付いた銃が残されていたことから、彼女は殺人犯として指名手配になってしまう。リスベットを信じるミカエルは独自に調査を開始する。一方、誰も信じることができずに孤立無援のまま、犯人を追うリスベットだが… スウェーデン発で、世界中でベストセラーとなった小説「ミレニアム」の映画化第2弾。一作目『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)は予告観たときに面白そうだ。ということで観に行ったら、本当に面白かったので、矢継ぎ早に投入されるという本作はかなり楽しみにしていた。 だけど、実際観終わってからの感想は…ちょっとはまれずに終わった感じかな? 自然の中での雰囲気がとても良かった一作目と比べると、全体的に都市の中で展開しているために季節感が沸かないし、謎めいた物語の割には、あっけなく物語が進行してしまうし。 でも実際本作の魅力を減じているのは、本作がバディムービーの体になってなかったという点だったかもしれない。 一作目の面白いところは、ほとんど嫌々コンビを組まされたミカエルとリスベットの二人が、徐々に心を開いていき、やがて本物のパートナーになっていく過程にあったのだな。と本作を観ていてそう思った。 物語の都合上、本作では二人はPCを通じてしか接触を持たず、どちらも独自に犯人に近づこうとしているの。これを変則的なバディムービーと捉えることもできるのだが、残念ながら、そこまできちんと演出されてるように見えなかった。 物語として二人のやり取りが全くなくて連携が取れてないため、ひとつの事件を追う二つの物語を交互に見せられているだけになってしまったし、そのすれ違いによる演出もほとんど上手く行ってないように思える。小説だとこれでいいんだけど、それをそのまま映像化するのではなく、映画ならではの演出に変えなければならなかったんじゃないかな?わざわざ接触させないことの意味を映像で示して欲しかった。 そしてなにより、リスベット役のラパスが、すっかりおばさん顔になってしまったのが一番辛い。ショートヘアだとあんなに凛々しかったのに、髪伸ばしたら妙に野暮ったくなって、歳食って見えてしまった。 …そういう事で、いろいろな意味で残念さを噛み締める事になった本作だが、次回作の完結編でそのへんの不満が解消されることを願おうか。 |