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アーノルド・ファンク
Arnold Fanck

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Arnold Fanck
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ドイツの映画監督。山岳映画の先駆者。日本語では名を英語風に「アーノルド」とするのが慣用であるが、ドイツ語の発音に近い「アーノルト」と表記することもある。
ハリウッド映画監督のジョセフ・フォン・スタンバーグとは旧知の仲であり、軽井沢で映画『新しき土』を撮影中のファンクを前触れもなく訪ねてアメリカから来日したこともあった。
Wikipediaより引用
経歴
1889'8'6 フランケンタールで誕生
1929 チューリッヒ大学にて地質学博士号を取得。
1940 ナチスに入党
1974'9'27 死去
5+
4+
3+
大いなる跳躍
聖山
白銀の乱舞
2+
新しき土
個人的感想
BSでやることが結構多い監督。理由は簡単で、日独共同の新しき土があるからで、私も最初に観たのはそれだった。ただ、プロパガンダ映画が苦手な身としては、それ自体が面白いと思えず、結局合わない監督という印象を持ってしまう。
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950
1949
1948
1947
1946
1945
1944
1943
1942
1941
1940
1939
1938
1937 新しき土 監督・原作・脚本・総指揮
1936
1935
1934 モンブランの王者 監督・脚本
1933 SOS氷山 原作
1932
1931 白銀の乱舞 監督・脚本
1930 モンブランの嵐 監督・脚本
1929 死の銀嶺 監督・脚本
1928 銀界征服 監督
マッターホーン 脚本
1927 大いなる跳躍 監督・脚本
1926 聖山 監督・原作・脚本
1925
1924
1923
1922 スキーの驚異 監督・脚本・撮影・出演
1921
1920

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レビュー
新しき土
Dir Tocher des Samurai
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伊丹万作(共)
アーノルド・ファンク
伊丹万作(脚)
早川雪洲
原節子
小杉勇
英百合子
中村吉次
高木永二
市川春代
村田かな江
常盤操子
ルート・エヴェラー
マックス・ヒンダー
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 資産家の大和厳(早川雪洲)の養子となった光雄(小杉勇)が長いヨーロッパ留学から帰国した。大和はかねてからの約束通り許嫁であり自分の娘光子(原節子)との結婚を進めようとするのだが、ヨーロッパの自由な文化を経験してきた光雄は封建的な結婚を潔しとせず、婚約解消を申し出るのだった。結婚を待ちわびていた光子はその時…
 山岳映画の巨匠ファンクが自分から申し出て監督した、戦前に作られた日独合作映画(ドイツ題『侍の娘』)。話自体は日本のエキゾチックな文化が強調されすぎているが、ナチスの評判も良く、日本側も、世界に誇る作品が出来たと言うことで、受けは良かったようだ。
 だけど、やっぱり観ていて違和感だらけ。確かにファンクらしい峨々たる山の風景や、日本の文化などの描写はあるものの、“日本的なもの”が根本的に間違ったところを指しているのでは?という思いが終始つきまとう。やっぱりこの時代であれ、日本を描く場合、その風景を描くべきだと思うのだが、この作品の場合、自然というのが日本庭園と岩だらけの山ばかり。流石にこれを持ってきて「日本です」と言われるとねえ。ファンク監督が撮るとなんでも同じ山になってしまうみたい
 男に振られたからと言って死を選ぶ女性の姿も違和感あり。殊に女性の死ってのはこういう描かれ方をして欲しくないところ。婚約者に見捨てられたら潔く自殺するという“武士道精神”を女性に見ているため、この潔さこそが受けた要素なんだろうとは思う。ただ、ここでの大和と光子の関係って、実はヨーロッパ(と言うよりドイツ)と日本の関係なんじゃなかろうか?ちょっと放っておかれると簡単に死を選ぶ日本人に手をさしのべるドイツ。って感じで。そう考えてしまうと、なんか気持ちが萎える。
 ただ、キャラに関しては文句なしなんだけど。やっぱり国際協力ってことで、日本側は最高の役者を用意してるし、それぞれ熱演してるのが分かるし。その点だけは評価出来る。
 ちなみに本作が円谷英二の特撮人としてのデビューとなった(監督としては先に『小唄礫・鳥越お市』という作品でデビューを果たしているが)。


同年、アーノルト・ファンク監督の日独合作『新しき土』で共同監督に要請され、万作は「自分の本領はシナリオにあって、監督にはない」と主張して固辞するがきかれず[21][24]、共同監督を務めることになった。しかし、脚本執筆時からファンクとは意見が対立し、万作はファンクとは別に作品を撮り、結果、ファンク版(ドイツ版)と伊丹版(米英版)の異なるバージョンが完成した[25]。万作は「撮影には二倍の時間と労力を費やし、一年間の精力を意もなく浪費したのである[26]」と本作のことを語っており、彼の失敗作となった。
製作年 1937
製作会社 アーノルド・ファンク・フィルム
J.O.スタヂオ
ジャンル 恋愛(国際)
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原作
歴史地域
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allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
白銀の乱舞
Der weise Rausch - Neue Wunder des Schneeschuhs
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アーノルド・ファンク(脚)
ハンス・シュナイダー
レニ・リーフェンシュタール
ギュッツィ・ランチナー
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
製作年 1931
製作会社 ソーカル・フィルム
ジャンル スポーツ(スキー)
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原作
歴史地域
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大いなる跳躍
Der gro?e Sprung
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アーノルド・ファンク(脚)
レニ・リーフェンシュタール
ルイズ・トレンカー
ハンス・シュネーベルガー
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 貴族の出で真面目な青年ミヒュル=トゥロイヘルツ(トレンカー)は働き過ぎのため、静養せよとの侍医の命令で山間の村にやってきた。そこで出会った山羊飼いの女性ギタ(リーフェンシュタール)に一目惚れしてしまう。彼女の気を引こうとお供で発明狂のパウレ(シュネーベルガー)と色々打ち合わせるのだが、どうしても彼女の前では上がってしまうため上手くいかない。そんな時、村でスキー大会が開かれ、彼女は「自分を商品にする」と言い出す始末。ミシュルも当然参加することにするが…

 前年の『聖山』に続いて同じキャラとスタッフが結集して作られた作品。
 戦前のドイツ映画でコメディ作品は初めて観た(そんなにたくさん観てる訳じゃないけど)。
 それでどうだ?と言われると、確かに笑わせようとしているのは分かるんだけど、なんかこなれてない印象を受ける。
 サイレント時代の偉大なコメディアンは皆ハリウッドから出ている。チャップリン然り、キートン然り、ロイド然り。ドイツでも例えばエミール=ヤニングスなんかはコメディもちゃんとこなすけど、やっぱり身体全体を使って笑わせよう。と言う姿勢とは何か違っている。
 監督のファンクは『聖山』でも絶妙のカメラ・ワークを見せたが、本作でも見事な映像を作り上げている。カメラ・ワークで笑わせることが出来るか?と言う挑戦のようにも思えるのだが(特筆に足るカメラ・ワークも多い)…でもやっぱりそれは無理だったようだ。それにドイツ人の笑いのツボというのが私にははまらなかった。
 山岳、しかも雪山を舞台とするだけに白黒の映像のトーンは素晴らしい。それくらいかな?
製作年 1927
製作会社 UFA
ジャンル 山岳
恋愛(ストレート)
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原作
歴史地域
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聖山
Der heilige Berg
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アーノルド・ファンク(脚)
レニ・リーフェンシュタール
ルイズ・トレンカー
エルンスト・ペーターセン
フリーダ・リヒャルト
ハンネス・シュナイダー
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 “海の女”踊り子のディオティーマ(リーフェンシュタール)は登山家のコリ(トレンカー)、コリの友人でスキ乗りのヴィゴ(ペーターゼン)と出会う。二人と共に冬山に登ったディオティーマは冬山でのスキーを楽しみ、二人が「聖なる北壁」に挑戦するのを見守る。だが、そこで遭難してしまう二人。

 映画監督であり、第2次世界大戦後カメラマンとなるリーフェンシュタールの初主演作品。元々彼女はダンサーだったので、本作はその魅力が十分に活かされている。
 海の女と山の男の組み合わせ。これは明らかに最初から上手くいかないことを前提として作られたメロドラマだろう。とか思っていたが、その点はさすがにドイツ映画。ラスト部分はえらく堅くまとめられている。ナチスが台頭するまでのドイツ映画は固さの中にこそその魅力が詰まっていた事を改めて感じさせられる。この映画の中には躍動する肉体の魅力と、努力、信念が詰まっている。
 本作はサイレント時代に作られた作品なのだが、サイレントだからこそ、画面描写はよく計算されている(これ又「表現主義」を産んだドイツらしい)。本作の特徴と言え、特筆部分はなんと言っても画面比率を(文字通り)縦横に用いている事。ご存じの通り映画は縦横の比率だと横の方が広い(シネスコサイズだと1:2.35。縦横比が小さいスタンダードサイズでも1:1.33)。よって画面を使う場合、横に広がるように用いられるのが当然なのだが、本作では所々でなんと画面の左右を黒で埋めてしまうことで縦の比率を一気に上げている。このお陰で上下の動きをダイナミックに描きだした。縦の動きというのは本作のテーマらしく、他にも下から上へと延々と画面が昇っていく北壁登頂シーンは圧巻で、ここでは画面比率こそ変えてないが、何もない空間を左右に配置することで上下の動きのダイナミズムさを見せ付けてくれる。
 映画の勉強には最適な一本だろう。
製作年 1926
製作会社 ベルク・ウント・スポルト・フィルム
UFA
ジャンル 山岳
恋愛(ストレート)
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原作
アーノルド・ファンク (検索) <A> <楽>
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