はだしのゲン 1983 |
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中沢啓治(脚) |
宮崎一成 |
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早稲田博 |
篠原和美 |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
3 |
2 |
2 |
4 |
3 |
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広島に住む中岡一家。息子のゲンは腕白少年だったが、反戦派の父大吉のお陰で周囲から非国民扱いされ、悲しい思いもしていたが、喧嘩に明け暮れつつ元気に生きていた。だが、1945年8月6日。全てが崩壊してしまう…
原作は中沢啓治による漫画で、小学校の図書館に置いてあったのを低学年の頃に読んだ。図書館に漫画が置いてある事自体珍しい事なので、結構よく読まれていたが(後はせいぜい日本の歴史くらいのもの)、正直な話、なんでこんなとんでもないのが置いてあるんだろう?と思わされたものだ。勿論長じるにつれ、なるほどと思えるようにはなったのだが…
それでこの映画は確か中学生時代学校の授業の一環で体育館か何かで観たのだと思う。
アニメとしてどうか?と言われると、質はかなり低い。日常描写が全然駄目なので、後半に至る喪失感が全く演出できてなかったのと、その代わり原爆によって死んでいく人間の残酷描写ばかりが延々と繰り返されるので、実は見所がそこしかなかったりするし、しかも後半部分がばっさり切られている。全部やれば良いってもんじゃないけど、物語としての重要な部分を見事に回避した作りは今もって疑問(第二部はテレビ放映されたらしいが、未見)。私は中学生だから良かったけど、小学生にこれを観せたら、多分トラウマになるだろう。そう言う作品だ。
まあ、本作の目的自体が核兵器廃絶なのだから、それに特化した作り方をしていて、そう言う意味では間違ってはいないのだろう。事実、これで感想文を書かされた時は結構真面目に核兵器の恐ろしさを書いてたりしたもんだ(どこかで原作者の中沢氏がショックを受けた子供に対し謝辞を述べている記述を見たことがある)。
作品として考えるなら、出来れば原作通り、戦時下の暗さや、その中で楽しみを見つける子供達の目。そして極限下の人間の醜さみたいなもんを演出して欲しかったな。
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