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越境者 松田優作 _(書籍) |
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1986 | ア・ホーマンス 監督・脚本・出演 | |
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1979 | ||
1978 | ||
1977 | ||
1976 | ||
1975 | 太陽にほえろ!(4Y)<TV> 出演 | |
1974 | あばよダチ公 出演 | |
竜馬暗殺 出演 | ||
赤い迷路<TV> 出演 | ||
太陽にほえろ!(3Y)<TV> 出演 | ||
1973 | 狼の紋章 出演 | |
太陽にほえろ!(2Y)<TV> 出演 | ||
1972 | ||
1971 | ||
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1949 | 9'21 山口県下関市で誕生 |
タイトル | |||||||||||||||||||||||
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ア・ホーマンス 1986 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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新宿にふらりと謎の男(松田優作)が現れる。記憶を全く持たないその男は、丁度その時抗争中だった大島組と旭会の争いに巻き込まれてしまうのだが、そんな彼を大島組の幹部山崎が見いだし、自らが経営する喫茶店にボーイとして迎え入れるのだが… 狩撫麻礼原作、たなか亜希夫作画による漫画の映画化。ただし、同じなのはタイトルと主人公が記憶喪失と言う事だけで、後は自由に作られている。 本作は元は「探偵物語」の演出家小池要之助の映画デビュー作として用意されたものだが、プロデューサーも兼ねた主演の松田優作と意見が対立。結局は松田自身が監督をすることになると言う面白い経緯で作られた。 日本における俳優としては最高級の演技力を持った松田優作。そんな俳優が自分を主演とした映画を作ったらどうなるか? 実際に俳優で監督になった人は数多いが、上手く行く人もいるのは確か。ただ優作の場合…かなり微妙だったかな? 面白くないわけではないのだ。特に演出に関して言うならば、自分自身をどう撮れば良いかについては熟知していたのは事実。 この映画の基本はかなり物静かなのだが、時折爆発するような暴力描写が挿入される。そのアクション部分は、自分自身を見せるためにある。と言う割り切りで作られているので、この撮り方は正しいとは思う。 ただ、松田優作と言う俳優の面白さは、それにとどまるものではないとも思う。この人の場合、「これは合わないな?」と言う役柄を演じたときにこそ、本当に凄い演技が引き出されるものだから。この人が名優と言われるのは、極限状態にあった時にとんでもない演技力を引き出すところにあるのだから。 たしかに松田優作の主演作はそう多くはないが、その中でもどこかに狂的な部分を見せた時、普通に考える演技力を超えたところにあるものを見せつけてくれる。これこそが、松田優作が本物の名優たらしめた部分なのだから。 然るに本作は、これまでの優作の最も格好良い部分を見せているのはたしかだが、そこから一歩踏み出したところまではいってない。上手くは作られているのに、どうにも歯がゆい印象がある。場面場面では、もう少し突き抜けられそうなところがあっても、そこまで行かずに終わってしまう。そこが残念。 自分自身の演技の魅力はよく知っていたようだが、極限の演技をつけることが出来なかった。ここが監督としての限界だったのかもしれない。 終わってみると、あのCMで有名なキャッチフレーズにもなった、劇中の山崎の台詞「スジ者でもねえ、イヌコロでもねえ、まして普通の素人さんでもねえ」がちゃんとオチを暗示しいたのが上手かった。その台詞が意味していた事に気づいた時には「こう来たか!」と、あまりの意外性に笑ってしまった。 |